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カバー画像: 身代わりの贄はみなそこで愛される

身代わりの贄はみなそこで愛される

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書店関係者 1068733

双子に産まれながら蔑まれてひっそりと生きてきた宵。その境遇には心が痛くなります。
痣がなく美しい環の方は生贄にならないといけないから、という理由で大切にされているのも何だか村の人間の後ろめたさの裏返しみたいでモヤモヤしました。
そして生贄になる16歳になってしまって……。
無理やり生贄の身代わりにされた宵は悲しかっただろうな。でも、水鏡さまは優しいし、赫天は楽しく明るくて、鈴は可愛いく癒される。宵にとってはここが居場所でここから幸せになって欲しいと思いました。
あんなに辛かった村のことを気にかける宵の慈悲深さに感動しました。根っからの悪人がいないことが宵の心を動かしたんだろうな。
水鏡さまと恋をしてみたりお琴を弾いてみたりこれからの宵の温かい暮らしに笑顔が溢れるといいな。

ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。