りぼんちゃん

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刊行日 2021/07/13 | 掲載終了日 2021/08/05

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内容紹介

人気の児童書若手作家、村上雅郁が20代最後に贈る「祈り」の物語。


「どうしたら、あかずきんちゃんにりぼんちゃんを助けられると思う?」

理緒はわたしにたずねた。

わたしはなにも言えない。言えるはずがない。



人気の児童書若手作家、村上雅郁が20代最後に贈る「祈り」の物語。


「どうしたら、あかずきんちゃんにりぼんちゃんを助けられると思う?」

理緒はわたしにたずねた。

わたしはなにも言えない。言えるはずがない。




出版社からの備考・コメント

*校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。

*校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。


おすすめコメント

『あの子の秘密』、『キャンドル』の作品世界を裏切り、どストレートの直球勝負で、作者が思う「今」のすべてをぶつけます!

★作者からのメッセージ★

人の世の暗闇に潜む、目には見えない〈オオカミ〉……。

20代最後に挑むテーマは重く、それ故に彼女たちの出した答えも、今までになく、眩いものとなりました。あかずきんちゃんとりぼんちゃん。ふたりの旅路をどうか最後まで見届けてやって下さい。

*装画はキュートなイラストが人気の早川世詩男さん。


村上雅郁(むらかみまさふみ)

1991年生まれ。鎌倉市に育つ。第2回フレーベル館ものがたり新人賞大賞受賞作『あの子の秘密』 (「ハロー・マイ・フレンド」改題)にてデビュー。2020年、同作で第49回児童文芸新人賞を受賞。受賞後第1作『キャンドル』を2020年に刊行(フレーベル館)。



『あの子の秘密』、『キャンドル』の作品世界を裏切り、どストレートの直球勝負で、作者が思う「今」のすべてをぶつけます!

★作者からのメッセージ★

人の世の暗闇に潜む、目には見えない〈オオカミ〉……。

20代最後に挑むテーマは重く、それ故に彼女たちの出した答えも、今までになく、眩いものとなりました。あかずきんちゃんとりぼんちゃん。ふたりの旅路をどうか最後まで見届けてやって下さい。

*装画はキュートなイラストが...


販促プラン

★りぼんちゃん応援団キャンペーン!★

『りぼんちゃん』を読んで、レビュー投稿しよう!

3本企画を用意しました。

いただいたレビューは、販促物(書店陳列POPやパネル、チラシなど)に掲載させていただきます。

『りぼんちゃん』応援団として、レビューにご参加ください。


①サイン本3名様にプレゼント

6/21(月)までに、レビュー投稿いただきました方の中から、抽選で3名さまに村上雅郁さん直筆サイン本『りぼんちゃん』をプレゼント!

*当選発表: 当選者ご本人様への当選通知メールをもってかえさせていだきます。

②『りぼんちゃん』応援団としてお名前掲載

書店陳列パネル、チラシなどに応援くださるみなさまのお名前を掲載いたします。ご希望の方は「出版社へメッセージを届けたい方はこちら(非公開)の欄に【りぼんちゃん 応援団】と掲載希望のお名前を書き添えてください。会員タイプと合わせて、使わせていただきます。6/21(月)までにいただいた方を対象とします。

③ 全員プレゼント企画!あなたのレビューで「オリジナルPOP」を作製します!

あなたのレビューを記載した「オリジナルカード型POP」PDFデータを、希望者全員にプレゼント! POPは装画挿絵(早川世詩男さんのかわいいイラスト!)デザインです。

書店店頭や図書館、SNS投稿や読書会などにご活用ください!

*レビューの一部抜粋して、POPを作成します。ご投稿頂きました方から順次メールにて、ご連絡させて頂きます。

*①〜③は、NetGalley登録メールアドレスを出版社に開示設定されている方が対象となります。

*国内在住の方が対象となります。



★りぼんちゃん応援団キャンペーン!★

『りぼんちゃん』を読んで、レビュー投稿しよう!

3本企画を用意しました。

いただいたレビューは、販促物(書店陳列POPやパネル、チラシなど)に掲載させていただきます。

『りぼんちゃん』応援団として、レビューにご参加ください。


①サイン本3名様にプレゼント

6/21(月)までに、レビュー投稿いただきました方の中から、抽選で3名さまに村上雅郁さん直筆サイン本『りぼんちゃん』を...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784577050002
本体価格 ¥1,400 (JPY)

閲覧オプション

NetGalley Shelf App (PDF)

NetGalley会員レビュー

紹介に「児童書/絵本」とあるので見過ごしていたが、表紙のイラストに心惹かれて読んだところ、キュートで心温まる物語に一気に引き込まれてしまった。これって紹介タグに「児童書/絵本」って書かない方がいい作品だ。
子供は大人が思うほど子供ではない。子供は1人の独立した人格であり、時に悩み、時に怒り、時に心を痛める。子供の感情の起伏には、大人の何倍もの振れ幅がある。だから幸せを感じる時、大人の何倍も喜べるのだ。

語り手の「染岡さん」は、世界感を共有できる親友「りぼんちゃん」と物語を創っている。2人の創る話は「あかずきんちゃん」の物語だ。登場する「あかずきんちゃん」はわたしで、「おばあちゃん」は亡くなったわたしのおばあちゃん。そしてわたしのいちばんの友達「りぼんちゃん」も登場する。
物語の中でわたしはおばあちゃんに「いつかはオオカミとたたかえるようにならないとね」と言われる。
そして現実の世界で、わたしはたたかうために立ち上がる。
オオカミが現れた時に。
そして、狼の前でりぼんちゃんが折れた時に。

とてつもなく愛らしい「染岡さん」と「りぼんちゃん」
2人が創り上げた「あかずきんちゃんとりぼんちゃんとおばあちゃん」の物語、ぜひ読んでみたい。

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小学6年の朱理(あかり)と理緒(りお)は、一見とても仲のよい、どこにでもいそうな友だち同士に見えます。しかしふたりの間には大きな隔たりがありました。
チラリチラリと目に耳に入ってくることはあっても、深くふみこむことは決して容易でない「家庭環境」。
その場所が子どもを苦しめているとき、近くにいる友だちは、大人は、学校は行政は、何をどこまでできるのか。ふかく、ふかく考えさせられる一冊でした。

朱理は、大切にしたい物、大切に守りたい人を見つけたことが小さな一歩につながり、そのわずかな波動がまわりに伝わることで変化の波を起こしました。

わたしは、母親として生きるなかで、子どもたちが勇気をふりしぼって起こす小さなアクションを、どんなに小さくても見つけていきたいし、寄り添っていこうと強く決意しました。


ふたりの少女と、ふたつの家族の物語。
ときに苦しく、つらく、生々しく。
読み進めるとともに感情が揺さぶられ、締めつけられます。
綺麗な世界、楽しいおはなし、ばかり並べるのではない。今の社会の現実、闇、理不尽から目をそらさずに、下手に手を加えずに読者に見せる。そして光りかがやくエンディングへ導く。
児童文学というジャンルだからこそ書ける物語の幅と深さを、わたしは感じました。
それから、村上雅郁さんという作家さんの覚悟のようなものも伝わってきました。

この一冊を必要としている子どもの手に、どうか届いて欲しいと、心から願います。

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りぼんちゃんは、脳内赤ずきんちゃんと現実が絡み合いひとつの物語を形成するという
おもしろいつくりの作品でした。挑戦されたのだと思います。
脳内赤ずきんちゃんが、少しおもしろみに欠けるかなあという気はするものの、現実はハードで、
そのぶんバランスをとられたのかなあと思いました。
ただ、厳しい現実を受け止めるのは主人公ではなく友達。そこにちょっと距離がでてしまったように思います。ともあれ、よく練られた良い作品でした。

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とても可愛らしいカバーとは対照的に、子どもも大人も経験している身として、深く深く考えさせられるお話でした。
生まれも育ちも家庭環境も、それぞれではあるものの、何か違和感を感じたときに行動を起こせるだろうか。
 子どもは小さいけれど、見て触れてそのままストレートに感じ、敏感で、感情豊か。だから美しく、可愛らしく、
弱く、そうかと思えば強く、かけがえのない存在。
 りぼんちゃんが頑張ったあの勇気に、小さいあかずきんちゃんのあの大きな勇気に涙が止まりませんでした。
大人であるはずの自分が果たしてそうできるだろうかと思い、小さくても言葉を発することの大切さ、大事さを改めて思い知りました。
 誰もが持っている魔法、上手くなくていい、下手でいい。持っているのだから、どうか使って欲しい。すべての子に、大人に、届いて欲しい物語。

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友達の置かれている境遇に悩み、解決策を見出だそうとする主人公の朱里ちゃんが健気げだった。
 “早く大人になりたい”と願いながらも、今はまだ無力であると認識する描写がさり気なく良い。
 ヤングに向け生きるヒントを具体的に助言し、発信した児童書だと思う。

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村上雅郁さんの著書を読んだのは本作で3作品目。先の2作品は大人として、親としての感情と、子供の頃の感情との3つの目線で読んできた。本作『りぼんちゃん』は人としての感情のみで一気に読んでしまった。体が小さく親や友達からも子供扱いされる主人公・朱理。『子供だから何も出来ない。早く大人になりたい。』と泣くあなたはそこらへんの大人よりも優しく、勇気があり、大切な人の気持ちを思いやれる素敵な人です。あなたの心の森の物語は沢山の子供の慰めや勇気、希望になるよ。そして転校生・理緒。苦しんだからこその幸せがあなたに訪れますように。辛い状況は絶対にあなたのせいじゃない。2人に心から叫びたい!私達大人もしっかりしなければと強く思う。カッコいい大人で居たいし、我が子達がカッコいい大人になるように育てなければ。朱理のお父さんはとってもカッコいい大人です。そして作者・村上雅郁さん。あなたの物語こそ魔法です!この作品を読んだ辛い環境の子供達が言の葉の魔法が使えますように。この作品を読んだ周囲の人達が行動する正しさと勇気が持てますように。後半はとにかく号泣に次ぐ号泣で朱理や理緒の気持ちや行動、大人達の動向に目を離せない状況なのに涙と鼻水の処理にも忙しく、気持ちを落ち着けて再度読むもまたしても涙と鼻水の処理。めちゃくちゃ泣かされました。隅から隅まで素晴らしい作品でした。1人でも多くの人がこの物語を読んで魔法使いになり、その魔法がまた新たな魔法を生み出せば今よりずっと素敵な世の中になるのではと思います。

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オオカミはいなくならない。でも、オオカミに立ち向かう方法はある、ということばに胸を衝かれる。
朱理と理緒があかずきんちゃんとりぼんちゃんに託して、おずおずと紡ぎ始めた物語が現実とリンクしていくスピード感に眩まされた。重い現実を抱え込んだ理緒のはち切れんばかりの心にどう触れればいいのか考えあぐねる朱理。朱理もまた家庭と学校での自分の立場に不足を抱える存在であることが二重のループとなって迫ってくる。
自分らしく生きることの難しさに、なぜ?なぜ?なぜ?と歯噛みしながら、物語の力を恃んだ。
大人の力をどう使うのか、子どもの不安をどう掬うのか、あってはならないことが起きる世界で、よりよく生きる方法をみんなが共有できるよう、そんな直球を衝撃とともに受けました。

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7月9日発売予定 フレーベル館 村上雅郁著『りぼんちゃん』読み終わりましたので感想をお伝えします。

「大切なお友達が困っていたらどうしまかか?」
こちらは児童書となっています。大切なお友達が作品に書かれている状況で困っていた時の参考になると思います。
物語を読みながら難しい問題を学ぶ事できる作品です。
大人は子どもの言動、行動を作品を読んで知ってほしいです。

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人間はいつから空想を描くのかー。
思い返して見れば、小学生時代の私は1人でいるのが好きだった。
下校途中では、SF的グラフィックな街並みを飛んでは人助けを繰り返していた。
自分を守るために必要なこと、もちろん誰も傷つかない方法で。

本書では、そんな私のような体験を「心の森の中」と捉えているみたいだ。
ただし、主人公である朱理は自分の殻だけに閉じこもった私とはまるで違う。
不幸にしたくない友達と、不幸のない物語を思いながら、時にはもがき苦しみながらも前に進む。
大人への成長過程の一端には何もできなかった自分だからこそ、どこかしら応援しては主人公に肩入れしていた。
現実と空想の間で揺れ動くりぼんちゃんとオオカミの話。
しつけ、虐待、子ども、大人、学校、仕事、そしてギター弾きの魔女。
おそらく、誰の心にも存在し人生のそれぞれのポイントでリンクするであろう。
誰も不幸になりたくて生きているのではない。
大人になるとはこうした瞬間の積み重ねなのかもしれない。

「世の中にはさまざまな魔法がある。それに気づいたものだけが魔法使いになれるんだ」p92

私は、大人になった今、幸いにもその魔法に気づけたのかもしれない。

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表面的な言葉で受け流してしまいそうなことを、しっかりと受け止めて自分なりに答えを出そうとする主人公、朱里。大人でもなかなか踏み込めない「家族の問題」に果敢に挑む姿は、がむしゃらながらかっこいいと思います。多感な時期、ちょっとしたことでコンプレックスが刺激されて、言いたいことも言えないもどかしさとか、誰もわかってくれない孤独感とか、リアルな描写に心が揺さぶられました。「顕在化しない虐待」という社会問題に対して子どもの視点から描かれていて、こういった問題を他人事にしないきっかけになるのではと思います。

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誰しもが、「オオカミ」という名の闇が心に入り込んできた経験があると思う。そんな時にどう立ち向かうのか。
それがわからずに心のバランスを崩したり、自ら命を絶ってしまう人も少なくない。
本書では、主人公の朱理ちゃんが友達を想う健気さとひたむきさ、そして朱理ちゃんが悩みながらも「オオカミ」を追い払う力を手に入れていく様が描かれていて、とても心強かった。
子どもは大人が思ってるよりも強いものだ。

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読んでいくうちに、小学生の頃の自分がたくさん出てきて大変でした(笑)

今、私はふたりの娘の母親です。

そんな私は、本を読みながら、主人公の朱里の母親になり、朱里になり、朱里の姉になり、
そして、りぼんちゃん……理緒になりました。
今の自分と昔の自分を行ったり来たりしました。

とても苦しい気持ちになりましたが、本の表紙のイラストや理緒の言葉遣いに救われました。
私はもうすっかり大人なので、そんなにうまくいくわけがないと意地の悪いことも考えました。

最後まで読んで、大切なことだと思ったのは
「信じること」と「話を聞くこと」です。

『魔法使いのアルペジオ』、読んでみたいです。
私たちはみんな、魔法使いなんですね!

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この物語は、大人にさまざまなことを気付かせてくれて、子どもには勇気を与えてくれます。
私たち大人は、子どもたちが安心して暮らせるように守っていかなければならない。
でも、もし身近に悩み苦しむ子どもがいたとしても、気づくことができるだろうか?何か行動を起こすことができるだろうか?
それに気づくことができるのは、一番近くにいる同じ子どもなのかもしれないと強く感じました。
傷つき、苦しみ続ける親友。彼女を救いたい。そのために何ができるのか。心の中で作り出した物語に導かれながら、自分で自分の心に問いかけ親友を救おうとする勇気が大人たちの心を動かす大きな力となる。
この優しさ、心の温かさに胸を打たれました。
世の中には、子どもだけではどうすることもできないことがたくさんあります。
誰かに頼ることは、決して甘えや悪いことではなく助けてくれる大人もいるということを子どもたちが知ることができ、大人も常に子どもたちの声に耳を傾けることが大切だと教えてくれます。
重いテーマでありながらも、優しさと思いやりに満ち溢れ、希望の光りがみえるとても素敵な作品でした。

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なんて力強く眩い光あふれる物語だろう。先の2作も読者に魔法をかけるけど、『りぼんちゃん』は言の葉の魔法から希望がぐんと拡がってくのだ。
本が出たら出たらすぐ子どもたちにすすめよう。棚に置こう。一番見えるところに。月曜日、顔にアザを作って来る子にも。クラスを抜け出してひっそりと図書室の棚のかげに逃げてくる子にも。

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いま、現実に、この物語の題材になっているような家庭環境で苦しさを感じている子どもは少なくないと思います。共感して救われるという子もいるでしょうし、それも虐待だと知らせることは本当に大切なことだと思うので、価値のある作品だと思います。文中には子どもたちに届けたい素敵な言葉や、おはなしや想像することの楽しさが散りばめられています。表紙もいかにも児童書でなくて、おしゃれ。けれど現実に子どもたちにこの物語をすすめられるかというと、わたしはちょっと悩みます。きれいに解決しすぎているし、当事者である女の子たちがとても賢くて、言葉が的確過ぎるのです。じっさい、高学年の女の子は大人が驚くほど言葉を知っていて、気持ちのコントロールもできますし、文中の、ちょっと言葉に詰まるようなところはリアリティがあります。ですがなんとなくすっきりと解決しすぎて、逆に読んでいて息苦しさを感じました。中学生には少し幼く、小学生には難しいかもしれません。多くの子どもに関わる大人や親たちに手に取ってもらいたい本だと思います。

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かわいらしい表紙に油断してはいけない。
中には、深い森があり、”オオカミ”がいるから。
そして、ひとたび、その森に入ると、立ち止まること、引き返すことはできない。森の奥に何があるか、突き止めずにはいられないから。
でも、心配しないで。この森にいるのはオオカミだけじゃない。友達のために一生懸命になれる”あかずきんちゃん”や優しい”おばあちゃん”、アドバイスしてくれる”魔法使い”もいるから。きちんと言葉で伝えれば、頼りになる大人もいるから。

作中に出てくる『魔法使いのアルペジオ』が、朱理と理緒を助けてくれるように、この『りぼんちゃん』が、読者の子どもたちをきっと支えてくれる。なぜなら、「だれもが使える、だけどなによりも強い力を持つ偉大な魔法=言の葉の力」がこの本にはあるから。その力は、目に見えないオオカミと闘うための一歩を、きっと踏み出させてくれる。
そして、読者の周りにも、朱理たちを助けてくれたような大人がいてくれることを信じる。

村上さん、3作目も一気読みでした。素晴らしい作品をありがとうございました。

#りぼんちゃん #NetGalleyJP

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自分の気持ちを伝えることも、誰かの気持ちを受け取ることも、どちらも大事なことです。伝えなけえればわからない。わからないから誤解が生まれる。わからないから、なかったことにされてしまう。

 理緒ちゃんのことをいろいろ心配するうちに、朱里ちゃん自身の問題も少しずつわかってきました。子どもと大人の間にいる今だから、いろんなことを勉強しなけりゃいけないんだなということも、もっと素直に聞くことも大事だなということも、話す前にあきらめるなんてしちゃだめだっていうこともね。


 大人の身勝手で子どもが傷ついてしまうことも、その子が大人になってから、同じことを繰り返してしまうかもしれないこと。そういう負の連鎖を招かないためにも、この本は大人が読んだ方がいい本じゃないかしらと思うのです。

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かわいいイラストの表紙につられて読み始めました。自分が小学生の女の子だった時に感じていた、大人はわかってくれないという想い、友だちへの気持ちが蘇るようでした。

小6って中学生の手前の大人ぶりたいような、子どもっぽさの抜けないようなユラユラと揺れている年頃だと思うんです。
そんな子どもたちが読んだら、心を掴まれるのではないでしょうか。
後半の深刻な状況にも立ち向かう主人公が自然と成長していく姿に、いまはなんとかならない自分もこうなるのではないか、こうなりたいと自身を重ねて読むこともできると思います。
今の子どもたちに読んでもらいたいし、子どもの側にいる大人たちにも読んでもらいたい小説でした。

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優しさを取り戻す大人が増える、相談したい子の背中を押してくれる本だと思う。

表紙が児童向けの感じなのは、小学生くらいの子から読んで欲しいという思いなのかなと思った。

内容ももちろん、小学生から読める。きっと読んだ方がいい。

図書館や図書室に置いて欲しい本。読書感想文の課題本になってもいいのではないかと感じた。

大人にがっかりしたことも、大人に助けてもらったことも、どちらも思い出した。
きっとこの思い出すという事が、自分のたどってきた道を歩いてくる子へ向けた優しさを作ってくれるのだと思う。

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りぼんちゃんという可愛らしいタイトルに赤ずきんちゃんやおばあちゃんが登場して、どんなお話になるのかと思いながら読み進め、途中からは一気読みしました。
少しつらい話、でも現実にあちこちで起こっている出来事を子どもの目線から、友達やお姉さんや両親、周りの人とのかかわりと、想像の世界の赤ずきんちゃんのお話と絡めて話が進み、とてもすっと入ってきました。
むずかしい現実や社会の仕組みの話も、わかりやすく書かれていて、こんな現実に出会ったときにどうしたらいいのか、どうしたいのか、できるかぎりのことをやろうとする主人公に共感しました。おしまいの方で わたしは○○になる と言いきるところに、作者の思いを感じました。
それでも現実はなかなかうまくいかないよなあと感じてしまう自分に歯がゆさを感じています。だけど自分にできることをして変えていこうと勇気をもらいました。

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赤いフードパーカーが好きな6年生にしては小さめな女の子とその友達の転校生との物語。赤いフードの女の子は、学校でも家でも「朱理は赤ちゃんだから」と言われて子ども扱い。そんな扱いに嫌気がさしている時に、大阪から来たリボンが似合う転校生は「染岡さん」と呼んでくれて、対等に接してくれる。赤ずきんちゃんとりぼんちゃん。そんなりぼんちゃんの家にはオオカミが居て毎日怯えて暮らしている。赤ずきんちゃんはりぼんちゃんを救いたくて一生懸命動くんだけど大人は取り合ってくれない…子どもが感じる大人の理不尽さに涙が出ます。

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『りぼんちゃん』

子どもたちの成長の…と言ってしまいたくなるけど、この表現が薄っぺらく感じるほどの物語だった。

現実世界で主人公に様々なことが起きた時、自分の中の物語のあかずきんちゃんがおばあちゃんや魔女と話して解決策を見つけ出していく。
その物語にりぼんちゃんも登場することになり…

おとなでも気付かされるところが多々あり、途中から涙が止まらなくなった。
子どもに正面から向き合うことを忘れたおとなたち…それに慣れ諦めてしまった子どもたち…
子どもたち同士、おとなたち同士もそうかもしれない。
その負の連鎖を断ち切るのは、一歩踏み出す勇気と立ち向かう武器。
誰しもオオカミになりうる。
でも、救い合って、頼り合って、一人一人がオオカミに打ち勝つ魔法を持っていれば…と希望をくれた。

村上先生の本は、いつも心を洗ってくれる。

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クラスメイトにも家族にも軽んじられていると、不満な朱理が、転校生のお世話をすることで楽しい毎日を過ごすことになった。現実と、物語と、朱理の考えるお話と、それぞれが混ざり合って、問題を解決することに。ぼんやりしていると思われがちな朱理は、結構色々考えていて、ラストに向かうところでは勇敢でした。

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かわいい表紙にひかれて読みましたが、重いテーマの作品でした。身近にもし児童相談所に通報すべきような子どもがいたら……と考えさせられました。と同時に「物語」の持つ強さも伝わってきました。現実から離れられる場所があるのは大事なことなんだなと。最後が少しまとまりすぎているようにも感じましたが、読後感はよかったです。

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自分が不幸ではない理由を探す。うちはなぐられてない。屋根のあるところで寝られる。ごはんを用意してもらえる。着るものにも困ってない。学校に通わせてもらっている。うちはぜんぜんめぐまれている。もっとたいへんな子なんて世の中にいっぱいいる。(P174)おとなに迷惑をかけるのはね、子どもとして当然の権利なんだよ(p251)

#早川世詩男
さんの可愛らしい絵とは裏腹な厳しい本だった。こども向けて書いてくださってありがとう。特に後半はリアルでした。訴えたいことがストレートに伝わってきました。これは、現実です。私も個人的に肌で、この身で感じてきました。たくさんの人にこのことが伝わりますように。

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大人になること、誰かを信じること、言葉の力を信じること。
苦しむ子供たちが、もっと気安く大人を頼れるように祈りながら読みました。
物語に救いがあってよかったです。「知識は暗闇を照らす光」みんなに届いてほしい言葉です。

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