月と日の后

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刊行日 2021/09/17 | 掲載終了日 2021/09/16

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内容紹介

一族の闇、怨念、陰謀が渦巻く宮廷――

藤原道長の娘にして、一条天皇の后・彰子。

父に利用されるだけだった内気な少女は、いかにして怨霊が跋扈する朝廷に平穏をもたらす「国母」となったのか。

『天地明察』の著者が、“平安のゴッドマザー”の感動の生涯を描く。

わずか12歳で一条天皇の后となった、藤原道長の娘、彰子。

幼すぎる入内、未熟な心。夫である一条天皇は優しく彼女を包み込むが、彼が真に愛した女性・定子の存在は、つねに彰子に付きまとう。

しかし、定子が遺した子を抱きしめた日から、彰子の人生は動き始める。

父や夫に照らされる“月”でしかなかった彰子が、紫式部にも支えられ、やがて「国母」として自ら光を放ち出すまで――。

平安王朝を新たな視点からドラマチックに描いた著者渾身の傑作長編。

一族の闇、怨念、陰謀が渦巻く宮廷――

藤原道長の娘にして、一条天皇の后・彰子。

父に利用されるだけだった内気な少女は、いかにして怨霊が跋扈する朝廷に平穏をもたらす「国母」となったのか。

『天地明察』の著者が、“平安のゴッドマザー”の感動の生涯を描く。

わずか12歳で一条天皇の后となった、藤原道長の娘、彰子。

幼すぎる入内、未熟な心。夫である一条天皇は優しく彼女を包み込むが、彼が真に愛した女性・定子の存在は、...


おすすめコメント

「わたしがこの子の母になる」――内向的な少女は、いかにして平安王朝の“国母"となったか。

藤原彰子の生涯を描いた感動の歴史長編。

「わたしがこの子の母になる」――内向的な少女は、いかにして平安王朝の“国母"となったか。

藤原彰子の生涯を描いた感動の歴史長編。


出版情報

ISBN 9784569850092
本体価格 ¥1,900 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

藤原道長の娘彰子が12歳で一条天皇の后となり、政権に関わる国母としての姿が描かれている。

父の藤原道長が権力争いのために使った道具のような三人の娘。
時代小説はほとんど読まず、特にこの時代のものは、物怪や呪詛を描いていそうで読まずにいた。
幼くして嫁いだが、一条天皇が注いでくれた愛情に報うために成長していく彰子が女性としてとても魅力的だった。静かに語られるためとても読みやすい。

特に印象に残ったのは、怨みを持たぬ考えを持つきっかけになる場面。
怨みに囚われたおばである詮子との対面で人が怨みに囚われた時見せる感情は、時代を問わず醜ささえ感じる。
その後も何度も怨みを持たないようにと繰り返され、子供達にも教育していく。
一条天皇最愛の定子の子を、幼いながらも愛情深く育てる姿は、後に国母として生きる人の器なのだろう

紫式部との出会いで、女性が学問することについても語られるが、知識を希求するそんな女性に映る。この時代だからこそ、勉学に対する男女差別は大きかったのだろう。いや今でも女性が勉学することを良しとしない人もいる。そんな安っぽい男女差別みたいな表現しか出来ないのが彰子に申し訳ない。
知識は大切な人を支えるための武器となるのだなと思えた。

もちろん、史実として悲しい別れもある。その悲しさを乗り越える彰子の根底にあるものは何だろうか。
時代小説として読み始めたが、そこには聡明で怨みを持たず生きる魅力的な彰子がいた。
時代小説が苦手な人にも、一人の女性の生涯の話としておすすめしたい。

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とても静かで美しい、壮大で、荘厳な物語でした。
紫式部が仕えた人、として知られる藤原彰子の人生を、一人称目線で記す伝記。天地明察もそうでしたが、淡々と静かな筆致で心情を積み重ねることにより、主人公の貴さが浮かび上がってきます。
この気持ちのまま、これから「紫式部日記」を読もうと思います。本作は後世に残る名作だと思います。読ませていただき、ありがとうございました。

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藤原氏のゴッドマザーの一代記です。藤原氏の栄枯盛衰がよくわかって、面白かったです。
貴族文化まっただ中、もう一人の皇后定子との軋轢の物語かと思っていましたが、まったく逆で、自分が愛した天皇の子供を守りたい母の物語でした。いつの時代も、影の権力者は、女性なんですね。他の皇后や女御たちもクローズアップしてほしいです。

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藤原彰子の生涯を描く唯一のエンターテイメント作品ではないでしょうか?
普段授業では触れない彰子の成長ぶりや、紫式部との関係性がよく理解でき、それこそ「意外性」の一言に尽きるのではないでしょうか?また娘から見た道長像も新鮮で、描かれる親子の姿も共感をえられるのではないかと思われました。一条天皇との夫婦愛についても、一般的には理解できる・できない面も分かれるところですが、情感たっぷりに描かれていると思います。特に前半部分に引き込まれました。授業の方向性についても今後変わるかもしれません。是非とも多くの読者に読まれるべき傑作です。

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歴史小説は普段読まないのですが、あまりの面白さに一気に読み切ってしまいました。藤原道長の娘、紫式部が仕えた女性、清少納言が付く定子の対極にいた女性・・・そんなぼんやりとしたイメージだった藤原彰子が、今は鮮明な人物像となって浮かび上がっています。藤原氏の栄華の内幕を御簾の内から描いた歴史小説としても十分に楽しめますが、自分の人生の主導権を手中に握り、自分が自分らしく生きようとする女性の物語として秀逸な作品だと思います。現代の何倍もジェンダーに対する偏見が強かった平安時代に、しなやかに信念を持って生き抜いた彰子には、現代の私達も学ぶところが多く、ぜひたくさんの人に読んでほしいと思います。

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父親から後宮に送り込まれた少女は、ただ父の権力闘争の道具であるだけではなかった。自らの手で居場所を確保し、周囲に存在を認めさせるためには何が必要か。そのためには学問(漢籍)がカギだと気付き習得に励む。そんな彰子の様に、自分に足りない部分はしっかり勉強していかなきゃ!と奮い立たせられます。

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平安時代というと貴族同士が権謀術数の限りを尽くす世界というイメージで余り興味が湧かない時代である。しかしながら、本書は藤原道長の長女で一条天皇の中宮となり、二人の天皇の生母として道長の摂関政治を支えた藤原彰子の生涯をいままでにない視点で描いており、最後まで興味深く読書することができた。

藤原氏の氏長者、道長の長女彰子は12歳にして一条天皇の后として8歳年上の従兄一条天皇に入内し、後一条天皇、後朱雀天皇の生母で国母として道長とともに摂関政治体制を確立し、道長出家後は指導力に乏しい弟たちに代えて一門を統率した。この時代、道長の御堂関白日記をはじめとして有力貴族がこぞって日記をしたためていたため、事象としての彰子の事績はおおむねうかがい知ることができる。

冲方は、こうした古典作品のなかの彰子の行動を、一条帝の理想を実現し、まわりの人々から怨み・呪いを取り除くことでで藤原一門やそれに縁する人々が仲良く幸せに暮らせるようにしたいという理念からでたものだする。

彰子自身は日記の類いを残しているわけではないので、実際の心情をうかがい知ることはできないが、冲方はこの作品で、紫式部や赤染衛門、道長・行成・実資などが書いた彰子の行状の内面を見事に描ききっている。平安時代の女性陣は権門勢家相争うなかでも、したたかにしなやかに生きていたのだということを感じさせる作品である。

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冲方さんの歴史小説はなぜ、こんなに読ませるのだろう。初めて読んだ「天地明察」もそうでしたが、歴史上、決してメジャーな人物にスポットを当てているわけでないのに。丁寧な作り込みが読者にそう感じさせるのか。この作品も藤原道長の娘「藤壺の女御」こと彰子の入内からの生涯を描かれているのですが、時間が経つのが忘れるほど作品に入り込ませていただきました。晩年、彰子をして「誉めてくださいますか、あなた」と言わす下りは彼女の生き様を一言で言い表しているようで思わずほろっとしてしまいました。次はどんな作品を届けてくださるのか楽しみです。読ませてくださりありがとうございました。

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父・藤原道長の謀りで僅か12歳で後宮に入内した彰子の生涯を、同じく権威に振り回された女子供達の苦悩と合わせ綴った歴史エンタメ大作。
右も左も分からぬ幼き彰子の成長を通し描かれる事で、歴史に疎く抵抗がある人も一緒に学び直せ、著者特有のシニカルな解釈も加わる事で面白さが増していた。
女房・紫式部といかにして信頼関係を構築したのかのエピソードが特に興味深かった。平安時代の女性に求められた(許された)教養についての思想は、残念ながら世界では未だ根深く残っている問題で、振り翳す為に知識を得ようとする考えの根底から変えなくてはならないと彰子に教えられた。壮大な愛を感じた。

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12歳で一条天皇に嫁いだ藤原道長の娘彰子の生涯の物語。時に火災や不慮の死など災難に見舞われる宮中で、帝と藤原家の移り変わりを見守る。后の視点からの平安年代記。おっとりした佇まいを装う才女・紫式部との出会いと交流がいい。この二人の話をもっと見てみたいと思う。

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父親によりわずか12歳で後宮に送り込まれて心を閉ざして生きる少女が、自分に与えられた使命を認識した瞬間、自らの手で人生を切り開こうと動きだす。そして、なぜ私がここにいるのかという「謎」を解き明かそうとすると、見えてきたのは権力を巡る欲望と怨嗟――。
韓国や中国、ロシアなどの海外ドラマで見る、ドロドロ宮廷ものみたいな展開ですが、日本の朝廷を舞台にしたエンタメドラマというのは見たことがなかったので、とても面白く読ませていただきました。
学問により、そして無私と慈悲の精神により、平安(たいらか)な世をつくらんとした女性の成長記であり、早逝した夫への愛の物語でもあり、そして現代人にとっての学びの書でもあると感じました。

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彰子は紫式部の仕えた后で定子は清少納言の仕えた后。という程度の知識しかなかったのですが、この作品はその時代の彼女たちの事がとても分かりやすく読みやすく書かれていて、長編なのに夢中であっという間に読んでいました。
自分の権威のことばかり考えるこの時代の男達と、その政争に利用されるだけだったこの時代の女性や子供達。夫である一条天皇の力になりたいと漢学を学び始める彰子の聡明で慈悲深い心と態度に感服しました。改めて枕草子や源氏物語など、この時代の物を読んでみたくなりました。とても良かったです。彰子のファンになりました。(恐れ多いですね)

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運命に流されるまま、父親たちに利用されるがままだった孤独な少女がやがて偉大な国母となる。陰謀と呪詛に満ちた宮中を、大きな『愛』で支え続けた87年の、長いながい物語。
彰子に仕えた女房の中には『源氏物語』作者の紫式部、『栄花物語』正編作者と伝えられる赤染衛門、王朝有数の歌人和泉式部や伊勢大輔など錚々たるメンバーがそろい、華麗な文芸サロンを形成していた。
なので、折角なので『源氏物語』が完成していく過程や、彰子と女房たちの、女同士ながらにきっと雄々しいであろう「忠義」によるつながりなど、ぜひ冲方節で読みたかった気もする。

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歴史を題材にした物語は好きだが個人的に戦国時代が好きな為、平安時代については殆ど知識無く読んだのだが驚くほど面白かった。平安時代後期、一条天皇の中宮・彰子の生涯を描いた本作は波乱に次ぐ波乱。自身の位を確固とする為にここまでやるかと思うほどの人々に囲まれての生涯。人の『怨み』とはこれほどまでに恐ろしいものかと唖然とさせられる。平安時代といえば『雅』というイメージだったので、怨、病、死、火が繰り返されるのには驚く。その中での彰子の菩薩道を貫く姿は胸にグッと迫るものがあった。

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平安時代、という大きいくくりでこの時代を認識している人は私以外にも相当数いると思うし、そうである人にとってこの本の中で描かれる知っているはずの人々の姿は意外性を持って立ち現れると思う。そして、歴史上の人物であろうが天皇であろうが、その時代を生きる一人の人間であることの生の匂いを感じさせる作品。
清少納言側から当時を描いた作品を読んだとき、歴史や古文でぼんやり習え覚えていた印象との違いに驚いたものだが、今回は藤原氏の視点から見たことで、また人物の見え方が変わってきた。
歴史は基本的に勝者の側から描かれるため視点を変えると印象が変わるのは当然だが、勝者の側とはいえ「父の駒」として双六の上に載せられた彰子の視点は「栄華を極めた藤原氏」という枠から一部はみ出しているので、そこが物語に深みを与えているように思う。
これを読んでから『枕草子』や『源氏物語』を読んだら、古文の授業もたのしくなりそう。



ただ、彰子が極楽往生して浄土に着いたとき、みんな早世したため若く美しいままの定子、一条院、そして子どもたちがそろうなか、自分ひとりおばあちゃんでその輪に入るのは気が滅入りそうだな、と思ってしまいました…

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藤原彰子の人生を描く、時代小説。
作者の冲方丁はもともとラノベSF作家であったが、まさか時代小説を描くようになるとは思わなかった。
引き出しの多さにびっくり。
天地明察もそうだが、時代小説なのに読みにくさを感じさせず、エンターテインメントととしてとても秀逸な作品となっている。
時代小説苦手な人も、時代小説入門に、是非手にとってほしい作品だ。
前出の天地明察もおすすめ。

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科学では説明できないことがあるとしか思えない。
血筋をまもるということが政治であり国を治めることであった時代は、ついこの間まで連綿と続いていたのだ。実在した女性(一条天皇后彰子)の目からみた平安の世の流れで、文献は残されていようが、心の中の動きまでは分かりようがないので史実に基づいたフィクションといえよう。描かれる彰子の心の動きは健気で美しくそしてかなしい。
怨念。内裏が焼けたという文言。自然出火だったかもしれないし放火の可能性も高いだろう。しかし、繰り返し焼け落ちる内裏や重要な建物の病や死。人の死があまりにもあっけなく続く・不思議に符号するタイミングで誰かが病に倒れたり、不思議なことが起こる。
女性は政争の道具。誰が子を産むかが何よりも大事。その辺りは読むのが少ししんどい、が、歴史とはこんなものなのかもしれない。

紫式部と清少納言。物語の背景にいて、話を影で引っ張っている。道長の描かれようは本当にすさまじい。。。。

物語そのものとは関係ないかもしれないが、どうしても今の世相と重ねてしまう。

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平安時代の話しは辛気臭い。どうも合わない。病気や外戚や怨念やと・・・。次の天皇に自分の娘や養女を送り込んで子供を産ませて天皇の権力をほしいままにするという時代なんだけど、そこに放火とか嫉妬みたいなものも入ってくる。政治も陰湿であり、紫式部と彰子の関係性とかをもっと描けば盛り上がったのにと思う。リアルに歴史を再現すると、この時代は面白くない。しかし、国母として彼女の苦悩やら一条天皇に対する愛情とかは、よく伝わってきた。歌を有効活用しているのも良い。

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年末年始には源氏物語を読んでいるので、紫式部が仕えた一条天皇皇后影子の物語も読んでみよう、という気軽な気持ちでしたが、1人の女性の影子の人生にすっかり魅了されてしまいました。
 父の藤原道長の政治の道具でしかなかった影子。やはり政治の駒として、若くして一条天皇の最愛の定子の子の母になると決めた時から影子自身の人生が動き出します。度重なる災害、病、陰謀、怨霊…。これでもかと降りかかる災難を乗り越え、この時代に87歳まで伸びて生きた影子はまさに平安のゴッドマザー。中盤から紫式部が出てきます。源氏物語は影子なくしては書きあげられなかったのですね。とても興味深く読めました。

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『はなとゆめ』と対になりそうな物語。こちらは中宮彰子が主人公で視点も彰子からになるけれど、紫式部が仕えた人は魅力的な人だったのだなと思う。一条天皇の周辺についても興味が湧いてきた。できることならば次は紫式部視点からの中宮彰子の物語を読んでみたい。

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ただただ利用されるだけだった彰子が強くなっていく様、歴史に名を刻んだ女性って、ほんとに強いなと思う。紫式部が登場したあたりからがとても面白かったです。歴史物は好きですが、時代背景などは全然詳しくないので、その辺もいろいろ知ってみたいなと思いました。

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