不良

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刊行日 2020/06/05 | 掲載終了日 2020/06/05

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内容紹介

四人の少年たちは、やがて大人になり、暴力と金の世界へ――。 

北野武のド直球勝負作となる青春バイオレンス小説!!

中学の入学式、いきなり喧嘩で相手を圧倒したキーちゃん。なぜか気に入られた茂は、埼玉出身の悪ガキ鈴木、魚屋の佐々木と共に四人で毎日遊びまわることになる。飲酒喫煙、喧嘩カツアゲから刃物を使った暴力沙汰まで、とにかく悪戯や悪ふざけを越えた遊びで悪名高い集団に。しかし中学も終わりに差し掛かった頃、キーちゃんは姿を消す。どうやらヤクザになることを決めたらしい。キーちゃんの代わりに番長と見られるようになった茂の立場は微妙に変化し、高校に入ってからも様々な火の粉が降りかかるようになる。ある日、揉め事の最中、茂にちょっかいを出し続けていた岡田の腹を佐々木が出刃包丁で刺してしまい――。チンピラから成り行きでヤクザの世界に入り込んでしまう少年たちの姿を描く、青春バイオレンス小説。

表題作の中編「不良」に加えて、単行本完全書き下ろしとなる短編「3-4X7月」も収録。

【著者略歴】

北野武(きたの・たけし)

1947年1月18日生まれ。お笑いタレント、司会者、映画監督、俳優。1980年代初頭に起こった漫才ブームの中で社会風刺を題材としたシニカルな笑いでツービートは人気を獲得、『THE MANZAI』『オレたちひょうきん族』(共にフジテレビ)などに出演し番組が大ヒット、一般人、芸能人問わず未だに発言や行動に多大な影響力をもつ人物の一人。 1990年代頃より司会業や映画監督業が中心で、中には20年以上続く番組がある。精力的に執筆活動も行っており、近著に『キャバレー』『北野武第一短篇集 純、文学』『首』などがある。

四人の少年たちは、やがて大人になり、暴力と金の世界へ――。 

北野武のド直球勝負作となる青春バイオレンス小説!!

中学の入学式、いきなり喧嘩で相手を圧倒したキーちゃん。なぜか気に入られた茂は、埼玉出身の悪ガキ鈴木、魚屋の佐々木と共に四人で毎日遊びまわることになる。飲酒喫煙、喧嘩カツアゲから刃物を使った暴力沙汰まで、とにかく悪戯や悪ふざけを越えた遊びで悪名高い集団に。しかし中学も終わりに差し...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784087717174
本体価格 ¥1,500 (JPY)

NetGalley会員レビュー

後半の野球。
面白く奥深い。
この話しをもっと長く読みたく思いました。
ループですね。
いったいどこの自分が本物の自分なのか…
どこの自分が夢なのか…
楽しくも哀しく、哀しくも楽しく。
いい夢なら見続けたい。
でも見続ける事は出来ない、それは脳が見せてる夢だから。
人生はそんなものなのかも知れない。
良い部分だけ見つめていられたら幸せなのに。

前半ヤクザ
昭和の自由な殺伐とした空気とめちゃくちゃなヤクザの世界。
何が正しく何が間違えているのかは全くわからないけど、混沌とした世界観が伝わってくる。
任侠でないところがまたリアルな…
金金金で世の中動いてる様がいっそ清々しい。
これは明らかなフィクションなのか限りなくノンフィクションに近いフィクションなのか…
理想を言えば、この時代のヤクザには任侠を貫いて欲しい気がするけどどうなのだろう。

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出口のないエネルギーの暴走。
団塊の世代の一人として育った茂が、同級生キーちゃんに巻き込まれながらありあまる熱気を糧に道を外しゆく過程が描かれている。
時代の熱気と自身の熱量、仲間の熱量があいまって堕ちてゆく様子は被害者か加害者か・・嫌悪感に隠れて悲哀さ滑稽さも感じてしまう。次の同数の世代として育った自分からすると共感もするし否定もしたくなってしまった。
野球をテーマにした掌編も、誰もが経験したような感覚に陥る逸品。

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