わざわざゾンビを殺す人間なんていない。

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刊行日 2021/07/20 | 掲載終了日 2021/07/30

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内容紹介

地球上の全ての生物がウイルスに感染し、誰もがいずれ活性化遺体(ゾンビ)になる世界。ゾンビは家畜ゾンビとして施設で管理されるか、野良ゾンビとして徘徊する──そんな中、ある細胞活性化研究者が密室の中でゾンビ化してしまう。彼はいつ死んだのか、どのようにゾンビになったのか、取り調べが行われる現場に探偵・八つ頭瑠璃が現れ、謎に迫っていく──

【著者紹介】

小林泰三(こばやし・やすみ)

1962年、京都府生まれ。大阪大学大学院修了。95年「玩具修理者」で第二回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞しデビュー。98年「海を見る人」で第10回SFマガジン読者賞国内部門、2014年に『アリス殺し』で啓文堂書店文芸書大賞、17年に『ウルトラマンF』で星雲賞(日本長編部門)を受賞。『ドロシイ殺し』『因業探偵』『人外サーカス』『未来からの脱出』など、精力的に執筆していたが、20年に病没。

地球上の全ての生物がウイルスに感染し、誰もがいずれ活性化遺体(ゾンビ)になる世界。ゾンビは家畜ゾンビとして施設で管理されるか、野良ゾンビとして徘徊する──そんな中、ある細胞活性化研究者が密室の中でゾンビ化してしまう。彼はいつ死んだのか、どのようにゾンビになったのか、取り調べが行われる現場に探偵・八つ頭瑠璃が現れ、謎に迫っていく──

【著者紹介】

小林泰三(こばやし・やすみ)

1962年、京都...


出版情報

ISBN 9784576211138
本体価格 ¥800 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

ゾンビウイルスが蔓延し、ゾンビの存在が当たり前の世界という舞台がまずとても魅力的です。とことん作りこまれた独自の世界で繰り広げられる本格×ゾンビミステリ。物語冒頭から密室で事件発生、自殺か他殺か説明のつかない状況、私立探偵の登場など、「ザ・本格ミステリ」という展開で一気に心を掴まれました。
「ゾンビ」に関するルールの作りこみが凄まじいです。著者が作り上げた世界とゾンビに関する緻密なルールも、おそらく謎解きに関わってくるのだろうと、一見読み飛ばしても差し支えなさそうな部分まで気が抜けず、物語の世界観を楽しみながら読み進めました。特殊設定ミステリが好きな方にはぜひおすすめしたいです。
タイトルや表紙の雰囲気から「重厚さ」というイメージを抱きつつ読み始めましたが、予想を裏切りとてもライトな読み心地です。会話文が多いのも特徴的で、テンポよく読み進めることが出来ました。
物語の性質上、グロテスクな場面が多く描かれているのですが、不思議とそこまで抵抗感なく読むことが出来ました。登場人物たちのキャラクターのおかげなのでしょうか?個人的にグロテスクな作品は少し苦手だったのですが、「こんな作品もあるのか!」と苦手意識を払拭してくれた貴重な一冊となりました。ゾンビという派手な設定の中で描かれるからか、ロマンスなドラマ要素が一段と印象深く、読後の温かな余韻がとても良かったです。

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ゾンビと共存する世界と一言で書くのは簡単ですが、中々に住みたくない世界です。そんな世界で起きた不可解な事件に、やたらと露出度高くて変に自信家の美少女探偵・瑠璃。
まあ世界観の設定も強烈なら、瑠璃も正直言って訳分からん存在。周りが振り回されてるなあ、けど彼女の過去(?)シーンが胸糞悪いしどう繋がってくるんだろ、と苦笑い気味で読んでいたら――。
「へ!?」という事実が浮かび上がり、おいおいおい、と戸惑いながら読み進め、グロテスクなシーンも何故か自然に読めてしまい、クライマックスでは「マジですか小林泰三先生…」という。
感動とか、泣ける、というより、これだけ凄惨なシーンもあったのに、温かいラストだったことに安堵したというか。なんでしょうね、不思議な読後感でした。

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まず、タイトルに惹かれ、表紙に惹かれました。
そして、面白くて一気読みしました。
コロナ禍で、人間にいついかなる変異が起きるかもしれない恐怖がはびこる、今日この頃。
人間がゾンビ化するなんてこと…あり得るかもしれません。
グロテスクな表現のところもあるので、中学生が読んでいいか…で悩むところではあります。
でも、私はこういう表現もあり!ぜひ読んでみて!と思っております。

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ゾンビホラーでありながら、ゾンビを論理的に科学しているところが面白く、そして上質なミステリーにつながっていくのはさすがです。
今まで、数多ものゾンビ作品は世に出てきましたが、新しいゾンビワールドが堪能できるでしょう。
ただのホラーで終わらず、ミステリーファンが楽しめるのも嬉しいですね。
ゾンビ×ホラー×ミステリーと、お得一杯の一冊となっております。
作者が早逝されたのは残念。
もっと、たくさんの作品を読みたかった作者でした。

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ホラー作家としての小林さんと、ミステリー作家の小林さんが交差した秀作。密室殺人事件なんだけど、発見されたのはゾンビ化した人間だった。死んだらソンビになるという設定で、ゾンビの肉は美味であり食用ということになっているらしい。まぁ、いろんな意味で楽しい。ミステリーとしても読み応えあるし、ホラーというのかゾンビものとしても楽しめた。にしても、これはズルい。一石二鳥なのだが、真のミステリーファンからすると、少し理不尽なのだ。このトリックは、この物語の設定がないと成立しないものなのだから。面白かったです。

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『死んだらゾンビになってしまうウィルスが蔓延している』という設定の『ミステリー』。ホラーではなくミステリーだと強く言いたい。(ホラー小説が心底苦手な人には辛い場面もあるのだが)そして、ニヤニヤ笑いを何度も誘発する個性的過ぎる登場人物達。色々な角度から楽しめる作品だった。ゆる〜く、個性的な作品故に、伏線をどう回収していくのかを予想しながら読むのも楽しい。癖になる世界観の新作をもう読めないのかと思うと、とても残念だ。

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小林泰三さんの本は初めて読んだのだけど、独特の文体、独特の読み口ですね。
途中、少しグロかったけど、面白くてスイスイ読み進められた!
時折挟まれる主人公の過去の話に、少しずつ違和感を覚えつて、どういうこと?と思いながら読み進めると…
色んな意味で強烈なインパクトのある一冊でした。

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