マジックウッズ戦記１ 闇の魔法（上）

マジックウッズとは、作品の舞台となる森の名前です。この森には、昔から魔法族、妖精族、巨人族などの多くの種族が住んでいました。しかし、海の向こうから戦士族がやってきて、森の半分を自分たちの領地にしてしまいました。この作品は、魔法族の王子ザーと、戦士族の王女ウイッシュの物語です。ザーとウイッシュは、ひょんなことで出会います。最初は敵同士だったのですが、この上巻が終わるころには共通の目的のもとに協力関係になります。おそらく、小さいころから、相手の悪口を聞かされてきたのでしょう。でも、自分の目で見て、話をすることで本当の人となりが分かるようになるのだと思います。例外はありますが、共通の目的を持つことや、対話がいかに重要かということでしょう。
この森には、かって黒魔族と呼ばれる恐ろしい存在がいました。滅びたはずなのですが、復活していたのです。ザーとその配下の妖精スクイジュースが黒魔の血を浴びてしまったのです。（ザーは、魔法が使えるかもしれないと、妖魔の血が付いた剣で自分に傷をつけた）このままではとんでもないことになってしまいます。二人を助けるには、戦士族の地下牢に忍び込んで、そこにある石に黒魔の魔力を吸ってもらえばなんとかなるかもしれません。果たして二人はうまくできるのでしょうか。

挿絵がふんだんにあり、小学生にも読みやすいと思った。そしてお話も面白く、ぐんぐん世界観に引き込まれて行く。続きもとても楽しみで、先月完結とのこと。購入検討し、ぜひ、児童・生徒に読んでもらいたい本の1つになりました。読ませていただき、ありがとうございました。