やっときみを みつけたよ
グオ・ジン
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刊行日 2024/01/15 | 掲載終了日 2023/11/30
ハッシュタグ:#やっときみをみつけたよ #NetGalleyJP
内容紹介
大切な存在に会いたくなる。静かで優しい、犬と人の絆の物語。
公園で出会った子犬と女性。だんだんと距離が近づいていきますが、ある嵐の日にすれちがいが起きて……。犬と人の間に生まれる強い心のつながりが、光と影の巧みな表現と繊細なイラストで美しく描かれています。すべての犬好きと、心優しいあなたに贈る、心温まる文字のない絵本です。
※刊行月は2024年1月ですが、具体的な日程は未定です(2023.10.23時点)
出版情報
| 発行形態 | ハードカバー |
| ISBN | 9784756257888 |
| 本体価格 | ¥1,450 (JPY) |
| ページ数 | 40 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
レビュアー 752611
字のない絵本。なのになんと多くのことを読み手に訴えかけてくることか。柔らかでいてなお重みのあるイラストは全体に暗いトーンで、これは子犬と女性の心象を表したものでしょうか。
木には一枚の葉もなく、地上に枯葉さえ残っていない今は冬。
出会い、お互いに相手を認め合ってはいても、すんなりとは近づけない。女性の子犬へのアプローチがじんわりと胸奥を押す。引いては返す波のように、ある一線から踏み出せないまま、心を野原に残して女性が帰った日は、やっと子犬が気持ちを緩めた日だったというのに。
嵐の中のすれ違いは、けれども子犬と女性の心をしっかりと繋ぐこととなった。
掛け替えのない存在として結ばれたふたり。美しく穏やかな夜明けが祝福している。
文字がない絵本。字が書かれていない事で余計に色々な感情が湧き上がってくる。犬と女性のお互いの心の距離。徐々に近づきながらももう一歩が難しい。そして、犬の心が完全に女性に向かった時、見ていて心が張り裂けそうでした。文字がないのに、文字がないからこその感動だと思います。思わず愛犬を抱きしめてしまいました。とても良かったです。
レビュアー 781279
公園で出会った子犬と女性。文字のない絵本なのにイラストごとに心の動きが伝わりました。
一回目は私が女性になった気持ちで、二回目は子犬になった気持ちでページを捲りましたが、どちらの立場になっても「きみ」を見つけた時に込み上げてくるものがありました。
とても好きなイラストは、夕陽に照らされ子犬と女性が見つめあっているイラストです。
やっと出会えた子犬と女性が優しい陽射しの中で、微笑み会う優しい表情にとても癒されました。
レビュアー 998972
やっときみをみつけた。このフレーズは苦労と安堵の混じった切なさがある。
写実的でありながら、光と影のメリハリがあって細かく繊細なイラスト。
お互いに言葉を発しない、必要のない描写にはアニメのようでありながら、
アニメならだらだらと流れていく時間を、この絵本は素早くもゆっくりにもしてくれる。
自然の豊かな温度や風を感じる外の風景や、無機質で冷たい建物も、
そこに心の温かいやり取りがあるなら、豊かにも感じ様があるこの世界。
大山康晴さんの「助からないと思っても助かっている」の言葉
のような、予定調和でもない、最初からは予測できない助かりもあるのかな。
やっとみつけた。巡ってきて君のもとにたどり着いたよ。
つらい時と安心した時と、その光と影。ともに分かち合える経験はいくつもがかみ合った証拠。
書店関係者 941829
繊細なイラストと光のコントラストが素敵な絵です。
徐々に距離を詰めていく犬と女性に見入ってしまいました。
犬と女性の息づかいが聞こえてくるようでした。
文字が無い分、想像力が掻き立てられました。
書店関係者 466307
なんて優しさにあふれた絵本なんでしょう。
柔らかな毛並みが手に触れそうな愛らしい犬と、惜しみない愛情を感じさせる女性。
絵だけの絵本には、読み手の想像力が広がります。
場面場面で、いつの間にか、自分がその女性に、又は犬になって話しているような気持ちになり、
ささやいたり、叫んだりしている自分に気づくかもしれません。
読み聞かせながら、「ここは、どんな気持ちだと思う?」って一緒に考えるのもいいかもしれませんね。
もちろん、絵を見ているだけでも、充分感情移入できます。
プレゼントにしても、とても喜ばれる一冊だと思います。
図書館関係者 1054565
独りぼっちのワンコが暖かい居場所を見つける絵本です。文字のない絵本ですが、優しく繊細な画風で、物語が十分に伝わってきました。特に、所々にある見開きの1面には、毎回感動しました。ワンコ好きの方には特にオススメの絵本だと思います。
メディア/ジャーナリスト 448563
公園で犬と女性が出会う。そこから始まる物語。
このありふれた、しかし愛情に満ちた時間がいい。
前にペットのテレビ番組を作ったことがある。その中に名物コーナーを作ろうということになり、番組マスコット犬に日本全国を旅してもらうことにした。そんな企画は当時全くなかったし、もし何かあったらという心配もあったが、何か新しい試みをしたい、そして土地土地の人たちと触れ合っていきたいという思いから、細心の注意を払ってコーナーを立ち上げることにした。
マスコット犬が主人公だが、お供も大切だ。比較的スケジュールに余裕があって、ペット好きという芸人をオーディションで選んだ。
そして主人公のオーディション。動物プロダクションから何頭もの犬を連れてきてもらった。撮影に耐えられるか、旅をしてもらっても大丈夫か、人々との触れ合いができるか・・・色々な要素が必要だったが、最終的にオールスタッフ全員がいいと選んだ犬がいた。スタッフの心を捉えて離さなかった一頭だ。
その出会いが、やがて番組で花咲き、そして視聴者に愛されるマスコット犬となり、写真集になり、物語が本になって、そして映画にもなった。
出会いは大切だ。そしてその一瞬を手放してはいけない。
この絵本、ぜひ紙の書籍を手にとって読んでみたいと感じた。