真夜中の4分後

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刊行日 2024/02/22 | 掲載終了日 2024/02/22

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内容紹介

病気で入院しているお母さんの病室から逃げ出したニコラス。

彼が行き着いた場所は、時間を行き来できる列車が発着する駅だった。ニコラスは病気のお母さんを死なせないために過去へともどることに。しかし過去にもどり、「今」に帰ってきても、お母さんは病院のベッドで横たわったまま……。

––––人が死ぬことに一体なんの意味があるっていうんだ? 

どうして過去を変えちゃいけないんだ。ニコラスは葛藤しながらも本当に大切なことに気がついていく。そして最後の決断をする……。

いつかだれにでも起こりうる、人生最悪の日のための一冊。

病気で入院しているお母さんの病室から逃げ出したニコラス。

彼が行き着いた場所は、時間を行き来できる列車が発着する駅だった。ニコラスは病気のお母さんを死なせないために過去へともどることに。しかし過去にもどり、「今」に帰ってきても、お母さんは病院のベッドで横たわったまま……。

––––人が死ぬことに一体なんの意味があるっていうんだ? 

どうして過去を変えちゃいけないんだ。ニコラスは葛藤しながらも本当に大切な...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784863897823
本体価格 ¥1,300 (JPY)
ページ数 184

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NetGalley会員レビュー

誰にでも平等に訪れる“死”だけど、その過程は様々で全然平等じゃない。母親の死を受け入れられないニコラスが見つけたのはエレベーターの中にある赤いボタン。下へ下へ降りていくとそこは見知らぬ場所、終点。まるで駅のような場所。そして、時刻は12:04から動かない…。
最初のほうは母親の死をなんとか回避しようと頑張るニコラスだけど、最後は心残りを少しでも減らすための選択をする。避けられないなら、未来を変えることが出来ないなら、せめて憂いをなくそうとする方向へ気持ちをもっていけたニコラスの決意に切なさと前向きなあたたかさを感じました。

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母親がもうすぐ亡くなってしまうという12歳の少年の物語。

ストーリーは、とても静かに進んでいく。
何度も何度もエレベーターに乗り、後悔したいつかの日々へ戻り、それを受け入れるための時間を過ごすニコラス。
ある時気づき、そして、、、。

ニコラスは、乗り越えられたわけではないけど、とりあえず、辿り着いた場所があったのだと思う。
ストーリーの中にところどころに出てくる数多くのアドバイス。ニコラスが自分を納得させるために考え抜いたこれらのアドバイスは、読み返してしまうものも多かった。

ストーリーの最後は、まだハッピーエンドとは思えないのだけど、この先もう少しだけ穏やかな気持ちになれる時が来てくれればいいなと思いながら読み終えた作品だった。

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ニコラスの一人語りを息をひそめて読む。心に突き刺さる言葉が並ぶ。悲壮感だけが並んでいく。
でもおばあさんの言葉は、あいまいだが道しるべとなる言葉。リンカーンの言葉は、落ち着いた真摯な言葉。「終点」からの挑戦をニコラスが続けられたのは、2人の言葉があったからだろう。

そして、14回の挑戦の後の更なる挑戦。そこで会った母の言葉。受け入れていく言葉。未来に繋いでいく言葉。別れではない言葉。

77番から始まり98番までのニコラス自身のアドバイス。77が意味するのは「正しい道の上に立っている」「努力が実を結ぶ」。そして98の意味は「奉仕に専念する」。だから、ニコラスはこの体験を『一生、忘れることはない』だろう。みんなの言葉を書きとめ、アドバイスを書き入れて必ず実現させるはず。その最初の文はもちろん決まっている。
別れは、人生最悪の日は必ず訪れる。送る方と送られる方。どちらにもこの物語を読んでほしいと思った。

まめくふ先生の装画と挿絵が、この物語に更に深みを与えていて素晴らしかった。

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ニコラスは12歳。無邪気な時は過ぎ、世の中のあらゆるものが自分のいる世界とつながっていることを実感するようになる時期だ。死についても、周りの大人たちについても。冒頭では、病に臥せっている母親に対して「せっせと死にかけてる」なんて、ずいぶん投げやりな言い方をしている。それがどう変化していくのかーまだ長いとは言えない彼の人生の中でも思い出される失敗や後悔。目を背けるのではなく、母の言葉の通り、立ち向かうことになる。

良い児童書の条件は、子どもをみくびっていないこと、そして大人になって読み直しても味わいのあることだと思う。この本は間違いなく、どちらにも該当する良書だ。

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小学生にもわかりやすい文体ながらも、「家族との別れ」という避けられない悲しみについて、改めて考えるきっかけになりました。過去は変えることはできないけれど、未来は自分の手で変えられるという物語の大きなメッセージは、この本を読んだたくさんの子どもたちの心に届いてほしいと思いました。ファンタジー色も強く、人生で大切なことをちょっとした冒険をしながら学んでいくという今作の構成もわかりやすくてよかったです。

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ニコラスは12歳の男の子。お母さんは病気で病室にいる。ニコラスが真夜中の四分過ぎにたどり着いたところは「はざまの場所」、本当なら来てはいけない場所だった。
誰にでも等しく訪れる「その時」。すべてを認め、受け入れるために大切なことを教えてくれる、凛とした物語だった。子どもにわかりやすく、大人にも深く染み入ることでしょう。

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母親の死。受け入れたくない現実を静かに、そして冒険物語のように進んでいく。合間合間に出てくるアドバイス。心が救われることもたくさん出てくる。
犬の動画もただの暇つぶしではなく、悲しいことだけを考えないようにすることでもある。現実逃避しないと潰れそうな心に余白ができそう。
誰もが生きている。だけどもこの瞬間にも死にかけている人がいる。それが世の中だ。子どもだましのおとぎ話ではなく、大人が子どもに向き合った素敵なファンタジー。

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このお話はニコラスという12歳の男の子が大好きな母親と死に分かれる際に体験した不思議な話だ。母親は病院に入院していたのだが、いよいよ危なくなったときに不思議なことが起る。病院の下が死出の旅路のための鉄道駅になっていたり、時間を繰り返したり。人によって受け取り方は違うかもしれないが、ここでいう真夜中とは午前0時のこと。その4分後なのだから0時4分だ。これが母親の死亡時間なのだが、この時間が近づくとニコラスは色々と不思議な体験をする。
 果たしてニコラスに起こったのは現実だろうか?それとも母親と別れたくないという心が見せたうたかたの夢か?

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つらく悲しい経験は、避けたい、ないものにしたい。
だれもがそう思う。
母親を失う哀しみを避けるためなら、何度でも過去に戻りたくなるのは当たり前だ。
それでも、運命の流れは止められない。
人が生きていくうえで、死をどう受け止めるのか。
主人公と一緒に何度も過去に戻りながら、考えた。
読み終えた時に、光るかけらが心に残るようなお話だった。

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タイトルに惹かれて読み始めました。真夜中の4分後に何が起きるのかと。
”何が”ではなく、”そこが”真夜中の4分後でした。
何かしらの力で未来を変えるのかと思いきや、起こることは変えられそうにない。では、自分にできることは何か。
最後の決断にはハッとしました。立派だったと拍手を送りたいです。

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海外文学は表現方法が独特でわかりづらいときもありますが、この本はスッと入ってきました。
最愛の母を死から救うために、小さな可能性も探して、試して、何度も何度も変わらない現実を突きつけられる。そうして、少しずつ心の準備と覚悟をもって最後の答えに辿り着く。

本当に死という別れは残酷で、残された者は永遠に叶えられない懺悔を消化していくのに膨大なエネルギーを必要とするのだと思います。
それでも、この本のように心にそっと寄り添ってくれる物語がたくさんあると救われるきっかけになるんだと思いました。
この本に出会えて良かったです。

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