四人のナオちゃん
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刊行日 2026/05/20 | 掲載終了日 2026/06/07
ハッシュタグ:#四人のナオちゃん #NetGalleyJP
内容紹介
2025 年集英社ノベル大賞〈大賞〉受賞‼ 新感覚日常ミステリー!
上原桃子、三十八歳。夫と小学生の娘がひとり。ありきたりな専業主婦の彼女には、とある悩みがあった。人生の折々で、同姓同名かつ同じ顔、ただしそれぞれはまったく別人の『ナオちゃん』に遭遇するのだ。一人目は小学校の時の担任で、他の生徒にはいい先生なのに桃子だけはいじめられた。二人目は新卒で就職した会社の先輩で、やっぱり上司や同僚にはいい顔をしつつ、桃子には嫌がらせをしてくる。三人目は娘が通う幼稚園の保護者で、同じ行事の係になった際、自分の意見をごり押しして桃子はひどく振り回された。呪いなのか、奇跡的な偶然なのか――ともかく『ナオちゃん』は自分を苦しめる天敵だと桃子は確信する。そんな中、四人目の『ナオちゃん』が娘のクラスメイトとして現れ……!?
出版情報
| 発行形態 | 文庫・新書 |
| ISBN | 9784086807005 |
| 本体価格 | ¥660 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
書店関係者 940038
これ、めちゃくちゃイヤな怖さのやつです。
人間関係に潜む「なんかこの人無理だな」という違和感が形を変えて何度も現れる感じ、妙にリアル。ナオちゃんみたいな人、たしかにいたかも……とゾッとします。
そして何より、「自分の問題では済まないかもしれない」フェーズに入った瞬間のゾワッと感。ここから一気に物語の温度が変わり、胃がキリキリするような緊張が続きます。
それでも桃子は立ち向かう。家族に支えられながら強さを手にしていく。
その姿が、胸に残ります。
書店関係者 1533403
同じ人間が、4人。
あらすじの時点でとても魅力的で、読書欲をモリモリ刺激される一冊だった。
キャラ文芸系のレーベルというカテゴライズの中で、キャラクター性というよりも発想の妙で興味を起こさせてくれたのは実に偉業のように感じる。
また、主人公が育児中の主婦というのも注目ポイントだった。
キャラ文芸系レーベルの現代日本が舞台の作品で、これまでの主人公像は社会人が多かった。
読者や書き手の年齢層があがり、ラノベ界では子育てモノが流行しているが、
キャラ文芸界でも子育てがモチーフとなる時代が来ているのではないか。
また、ラノベ界でもキャラ文芸界でも現在は売上に余裕がない時代なのか、類似のストーリーの量産に陥る傾向があるが、
本作では、物語の全体像が見えないということを楽しむことができた。
文体は易しく、するすると読めて、先の見えない物語を先へと読み進むのはとても楽しかった。
正体を予想できない作品に出会うという体験は、往年の雑誌Cobaltの短編のような感覚だった。
「集英社コバルト文庫50周年 ときめくことばのちから展」を鑑賞した際に、本作の試し読み版の配布が行われていたが
より多くの人に手に取ってもらいたい、特別な輝きを放つ作品だった。
著者の次回作もとても楽しみ。