キノコ好きな虫と虫から生えるキノコのなぞ
ゲッチョ先生の冬虫夏草コレクション
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刊行日 2026/05/27 | 掲載終了日 2026/05/25
ハッシュタグ:#キノコ好きな虫と虫から生えるキノコのなぞ #NetGalleyJP
内容紹介
キノコを食べる虫や、キノコを育てて食べる虫、虫にとりついて食
べてしまうキノコ(冬虫夏草)など、虫とキノコの関係は不思議と
なぞに満ちています! とりついた虫を操ったり、地中深くにいる
セミの幼虫にとりついたりと、なぞはどんどん深まっていきます。
キノコを食べる虫や、キノコを育てて食べる虫、虫にとりついて食
べてしまうキノコ(冬虫夏草)など、虫とキノコの関係は不思議と
なぞに満ちています! とりついた虫を操ったり、地中深くにいる
セミの幼虫にとりついたりと、なぞはどんどん深まっていきます。
おすすめコメント
ここに登場する冬虫夏草は、ゲッチョ先生が長年追いかけてきた、最も得意とする生きものです。それを象徴するように、キノコと虫とのただならぬ関係を、ここまで深く掘り下げた児童書は他にはありません。
ここに登場する冬虫夏草は、ゲッチョ先生が長年追いかけてきた、最も得意とする生きものです。それを象徴するように、キノコと虫とのただならぬ関係を、ここまで深く掘り下げた児童書は他にはありません。
出版情報
| 発行形態 | ハードカバー |
| ISBN | 9784879818416 |
| 本体価格 | ¥2,000 (JPY) |
| ページ数 | 64 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
図書館関係者 2089198
以前、中学校の図書館で、「冬虫夏草の本はありませんか?」と聞いてきた生徒がいました。なんとか少しだけ記述がある本を見つけて渡しましたが、あのときに戻れるなら、この本を手渡したいです。きのこと虫との関係、そしてたくさんの冬虫夏草たち。写真には写真の良さがあると思いますが、イラストだからこそ、見たい部分、見せたい部分がはっきりわかるというのもこの本の魅力だと思います。
一つだけ、倍率についての説明がもう少しわかりやすく書いてあるとよいと思いました。
もう卒業してしまったあの子が、どこかでこの本と出会っているよう願っています。
レビュアー 2057237
キノコを好きな虫たち。
こんなにたくさんいるの?っていうくらいの虫の数。カラーイラスト付きなのですごく細かくてわかりやすい。
人間が食べれるキノコ、食べれないキノコも虫たちは大好きなんだな。
昔、父が山でキノコを採ってきた時にたくさん虫がいたけれど、その時「虫たくさんで嫌だな」って思ったけれど、そんな時にこの本があったら「なんの虫だろ?」っと虫に対する気持ちがワクワクしたものになったはず。
虫だけでなく、キノコの種類の多さにも驚きです。
これがキノコなの?と思うものもあったり、虫にキノコの名前が入っていたりと見ていて楽しい。
キノコを食べるだけでなく育てるもいるという。これには一番驚きだし、まさかこんな虫にまで!?とキノコの生命力のすごさを感じました。
今はスマホやメディアの情報が多いけれど
昆虫大好き、山に生えてるキノコ大好き、山大好きなこどもたちがこのずかん片手に山歩きして探しながら自然を感じてほしい。
教育関係者 645139
《虫がキノコを食べ、キノコが虫から生える。
足もとの世界が、少し違って見えてくる科学絵本》
盛口満(ゲッチョ)先生の本は、自由の森学園の教師だった頃に書かれたものから読んでいる。
だから、昔からのファンとして、新作を読むのをとても楽しみにしていた。
まず目を引かれるのは装画。それは先生自身が描かれた虫やキノコ達の絵。
昆虫も冬虫夏草も、線がしっかりしていて、形がとても捉えやすい。
ただ細かく描くだけではなく、子どもが「これは何だろう」と見ていけるように整理されている。
専門的な正確さと、子どもに伝えるためのわかりやすさが、同じ絵の中にあることに驚いた。
ページを開くと、最初に出てくるのは、オオスズメバチから伸びたハチタケ。
私自身も二回しか見たことがない冬虫夏草なので、思わずうなってしまった。
けれど、その入り方はとてもやわらかい。
「のびているのは何?」という問いから始まる。
いきなり冬虫夏草の説明に入るのではなく、子どもが不思議に思うところから、自然に世界へ入っていけるようになっている。そこが、さすがゲッチョ先生だと思った。
そこから、「キノコ好きな虫」たちが紹介されていく。
あまり馴染みのないキノコにも、「人は食べない」などの説明が一つひとつ添えられている。
さらに、昆虫とキノコの倍率を別にし、それをきちんと示してある。
小さな読者に誤解が生まれないような、そんな配慮に関心した。
そして、その虫たちを一つ一つ見ていくのが楽しい。
色々な色の虫。変わった模様の虫。脚の長い虫。
「こんな虫がいるのか」と、ページをめくるたびに、身近な世界の奥行きが広がっていく。
同定できない昆虫については、「〜の一種」と明記されている。
子ども向けの本であっても、わからないものを無理に言い切らない。
そこに、現役の研究者としての誠実さを感じた。
また、沖縄大学教授である先生ならではの、沖縄のキノコや、それを食べる虫の絵も出てくる。
その世界を見ていると、また沖縄へ行きたくなってしまう。
続いて、地衣類と、それを食べる虫が紹介される。
地衣類というと、私はまず共生体というイメージを持っていた。
けれど、藻類を取り巻き、生育環境を確保しているのは菌類である。
たしかに、キノコの仲間として見ることができる。
しかも、その地衣類を食べる虫がいる。
そのことは知らなかったので、素直に驚いた。
子ども向けの絵本を読んでいるはずなのに、大人も知らなかった世界に出会ってしまう。
さらに、キノコを育てるシロアリの仲間の話も興味深い。
虫がキノコを食べるだけではなく、虫がキノコを育てる。
その関係の広がりを見ていると、「虫とキノコ」という組み合わせが、思っていたよりずっと深いものだとわかってくる。
更にその絵の中に、冬虫夏草のセミタケの仲間がさりげなく描き込まれていることに気づき、思わずクスリと笑ってしまった。
やがて、とうとう「虫を食べるキノコ」が始まる。
冬虫夏草の説明とともに、身近にいるはずなのに、気づかれることがとても少ない冬虫夏草の絵が並んでいく。
枯葉が広がる中から、何かが少しだけ出ている。
ほんのそれだけなら、たいていの人は見過ごしてしまうだろう。
けれど、その小さな突起の下には、虫とキノコの不思議な関係がある。
冬虫夏草は、珍しいもの、遠い森の奥にあるものと思われがちである。
けれど、実際には私たちの周りにもいる。
ただ、気づいていないだけなのだ。
私自身が見つけたことがあるのは、ほんの数種類だけである。
特に、さまざまなカメムシタケやセミタケの絵には、ため息が出てしまった。
ちょうどカメムシタケの産地が近くにあるので、今年はカメムシタケとそれがとりついたカメムシを、もっとよく見てみようと思った。
また、ガの個体数調整に冬虫夏草が関わっていると考えられている今、ここに載っているガの冬虫夏草も、更に探してみたくなる。
アリタケにもこれほど多くの種類があることを知り、何回か見つけた時に、もっとよく調べておくべきだったと少し後悔もした。
この本のすごさは、冬虫夏草をただ「珍しいもの」として見せていないところにある。
虫がキノコを食べる。
虫がキノコを育てる。
そして、キノコが虫から生える。
そのつながりの中で、冬虫夏草を自然に見せてくれる。
しかも、子ども向けの絵本でありながら、内容は現在の知見にきちんと基づいている。
2021年に記載されたクチキゴキブリタケまで入っていることには、思わず驚いた。
けれど、それは専門知識を見せつけるためではない。
子どもが「へえ」「なんだろう」「見てみたい」と思える形で、いまわかっている世界を手渡しているのだと思う。
身近にあるのに、気づかれない。
小さすぎて、見過ごしてしまう。
でも、そこには虫とキノコの豊かな関係が広がっている。
この絵本を読むと、足もとの落ち葉や、木の幹や、虫たちのいる場所が、少し違って見えてくる。
子どもにも、大人にも、そして少し虫や菌類を知っている人にも開かれた、楽しくて誠実な科学絵本だった。