ミシュカ
エドワルト・ファン・デ・フェンデル&アヌッシュ・エルマン 作
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刊行日 2025/10/21 | 掲載終了日 2026/06/15
静山社・ほるぷ出版 | 静山社
ハッシュタグ:#ミシュカ #NetGalleyJP
内容紹介
第72回青少年読書感想文全国コンクール
課題図書 小学校高学年の部
作・絵で金の石筆賞・銀の画筆賞ダブル受賞!! 世界12か国翻訳出版!
2024年国際アンデルセン賞最終候補作家によるある家族の愛の物語ーー「わたしの名前はロヤで、9歳だよ。生まれたのはアフガニスタン」ロヤはウサギのミシュカに語りかけます。
難民になった家族がようやく新しい国で見つけた幸せ。聞いてほしかったのは、知ってほしかったのは、そう、ロヤたちの長い長い旅の物語でした。
出版情報
| 発行形態 | ハードカバー |
| ISBN | 9784863898462 |
| 本体価格 | ¥1,650 (JPY) |
| ページ数 | 168 |
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閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
レビュアー 2090447
読む前に地図アプリを開き、アフガニスタンとオランダの位置を確認した。その遠さに、小さく叫んだ。この道のりを半年かけて、一家は逃げたのだ。覚悟してページを捲ると、ウサギのミシュカはかわいいし、家族は明るく温かい。逃亡の記憶さえ冒険譚のように感じた。でも言葉の端々に気づく。重いものは確かにある。ただこの本は、それを前面に出さない。思いのほか軽やかに、最後まで読めた。
教育関係者 468529
主人公ロヤは白いドワーフウサギと出会い、いまや大切な家族の一員。
学校でドワーフウサギについて発表をするというある日、そのミシュカがいなくなってしまって…。
アフガニスタンから長い旅をしてきたロヤとその家族。たどり着いたオランダで新しく迎えたウサギ。
昨日まで住んで居た、心地よい家を離れて国から脱出し、行先も決まらぬまま旅をし続けるというのは
短い文章では計り知れないほど、重く辛いことだろう。
ミシュカに伝えた旅の記憶と、ミシュカの行動。ロヤはミシュカを通して自分の心を覗き、言葉にしていく。
泣かないロヤが、気持ちを発露するシーンは、胸をうつ。
そして何よりこの本を読んで、心を打たれたのは学校の友人たちだ。
他人事としてとらえず、きちんと質問し、壮絶な経験に真心をもって向かい合う。
友人たちが出てくる場面は少ないけれども、彼らの対応と考え方が移民・難民を受け入れる開いた心で
あることに、嬉しくなる。
私たちはたまたまその国に生まれただけの存在である。
政情によって、人生が変わる。生活に影響がある。でも同じヒトなのだ。なぜそこがわからないのか?と
最近思うことが多い。様々な理解を得るためにも、その理解まで至らなかったとしても。この本は1人の少女から
気付くことがたくさんある。様々な背景や、自分と共通する気持ちなどに触れ、豊かな感情を育む良書だ。
教育関係者 751214
アフガニスタンからオランダへ逃れた一家のお話。
定住が決まり、初めて自分の家で過ごす夜。「家にはふつう、動物がいるもんだよ」という望みから白いうさぎのミシュカが迎えられました。
末っ子のロヤは、家族になったミシュカに難民だった自分たちの長い旅の話を聞かせるのでした。
難民については、資料も物語も読んできましたし、テレビでドキュメンタリー番組だって観たことはあります。でも子どもの視点が主なものは初めてで、特にロヤの三人のお兄さんたちが語る旅の話は考えさせられるものでした。子どもが子どもの世話をしなくてはいけない現実。辛かった思い出を心に閉じ込めていたことは胸が苦しくなります。
国が違っていても、同い年位の子どもが経験していることを知るキッカケになる良い作品だと思いました。
パシールお兄ちゃんが飼うことを望んだのがヘビ、というのもお国柄でしょうか。
そうしたら表紙も変わっていたな、なんて思いました。
図書館関係者 1067020
さすが野坂悦子さんの翻訳だなあ。すごく読みやすい。難民の子を説明するような絵本は数多く学校図書館館にあるけれど、その道程を思い出すような筆致の児童向け小説で、こんなふうに子どもも読みやすいものを翻訳して出版してくださるのは、うれしい。もう「旅行」じゃない旅行をしなくてもいいこと、ふわふわの白いコを迎え入れることができることが、彼らにとっては当たり前じゃない。その街に住んでいる大人からどんな風に見られているかも自覚しているところが切ない。排他主義が蔓延る社会、自覚なしに加担している子も見受けられる昨今、この本が課題図書として多くの子に手渡される意義は大きい。
図書館関係者 612127
アフガニスタンからオランダへ避難して、居住権を得たロヤ一家。自分たちの家を持てたことで念願だった動物・ウサギを飼い始める。ミシュカと名付けられたウサギを中心に一家がオランダで過ごす生活が描かれているけど、ミシュカがいなくなったことをきっかけに難民としての逃避行生活が語られる。日本ではあまりイメージのわかない難民について、少し身近に感じられる一冊。
レビュアー 946550
祖国のアフガニスタンを逃れ、オランダでの長い避難生活を経て、ようやく自分たちだけの家を手に入れたロヤの一家。
9歳のロヤは、白いドワーフラビットを飼うことを提案し、「ミシュカ」と名付けます。
もうここだけで、胸にきてしまいますね。
過酷な過去を背負った家族が、新しい土地で小さな命を迎え入れることで、少しずつ心の傷を癒やしていく。前を向いていく。なんとも温かい物語でした。
辛い逃避行の記憶が、小さな動物との触れ合いを通じて静かに語り直されていく展開が素晴らしい。
言葉の通じない動物だからこそ打ち明けられる本音に胸をうたれました。
今の時代だからこそ、世代を越えて読まれてほしい本ですね。
レビュアー 1666318
重い話だと思いました。
こういう作品に出会うたび、わたしはいつも知らず知らずのうちに、物語として読んでいます。けれどもほんとうは、ドキュメンタリーとして読むべきなのだと改めて感じました。
この本を手に取った子どもたちが、自分の身に置き換えて読んでくれたらいいなと願っています。