夜の海をゆく人よ
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刊行日 2026/09/01 | 掲載終了日 未設定
ハッシュタグ:#夜の海をゆく人よ #NetGalleyJP
内容紹介
最愛の人は〝善き人″ではなかったのか?
利他とは。善とは。勇敢さとは。
ほろ苦くも優しい、再生の物語。
むつみの婚約者だった春臣は、通り魔から妊婦をかばい、〈英雄〉として死んだ。その死を引きずる彼女のもとに、春臣の弟・真央が転がり込んでくる。「エディ・ウッド・ゴー」を信条に善い生き方を心掛けていた春臣をなぞるように、二人は日常の中で「善いこと」を実践し、報告し合っていた。駅で真央を待ち続ける「募金ちゃん」、ノンデリな職場の同僚・松下、高校の同窓会で再会した春臣の死を知らない同級生……。彼らとの関わりの中でむつみと真央は、春臣の死を、自らのもとへ取り戻してゆく――。
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おすすめコメント
〈担当編集からのコメント〉
『人間みたいに生きている』で生きづらさを抱える思春期を、『スターゲイザー』でアイドルの卵たちのきらめきと葛藤を、『リデルハウスの子どもたち』で全寮制の名門校での不思議な生活を描き、いずれも話題となった佐原ひかりさんの最新長編小説です。
私は佐原さんの『人間みたいに生きている』を読んで、なんてみずみずしくて、自分の思い込みを軽々と超えさせてくれる作品なんだろうと衝撃を受け、作品をご依頼しました。
初めてお会いしたのは2023年2月。その際に出た「エディ・ウッド・ゴー(Eddie Would Go)」という言葉を膨らませていただいたのが本作です。「エディ・ウッド・ゴー」とは、ハワイの伝説的なサーファー兼ライフガードのエディ・アイカウの生き様を称えた言葉で、ハワイアンの信念も表す言葉です。(ぜひ詳しくは、物語の最初をお読みください)
最初にエディのことを聞いた私は、誰もが逃げたいときにあえてそこに立ち向かう勇敢さと、その勇敢さに取り残されてしまう人とを思い浮かべました。勇敢であることは素晴らしいけれど、その結果もし命を危険にさらしてしまったら? 自分の命と他人の命、どちらを優先すべきなのだろうか......? そんな利他や善というテーマに繋がっていきました。そこから紆余曲折(途中で「ネトフリでゴロゴロ実写化されるような話」なんていう寄り道も......)を経て「バディもの」というリクエストを追加して書いていただいた作品です。
ウェットに引きずられてもおかしくないテーマですが、静かに研ぎ澄まされた筆の運びでお書きいただいています。小説幻冬での連載が初出ですが、毎月すごく慎重に物語のトーンを気にしながらお書きくださったのが印象的でした。佐原さんの文章のうまさもご堪能しつつご一読いただき、ぜひご感想もお寄せいただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
販促プラン
読了後は、ぜひNetGalleyにてレビューをご投稿いただけますと幸いです。著者・担当編集ともに、皆さまからのお声を楽しみにしております。
なお、本作は発売前作品のため、ネタバレを含む内容のご投稿にはご配慮をお願いいたします。ご理解・ご協力のほど、何卒よろしくお願いいたします。
また、拡材や指定配本をご希望の書店様は、
お手数ですが
〈幻冬舎 営業部 gentosha_shoten@gentosha.co.jp〉
まで直接お問い合わせください。
出版情報
| 発行形態 | ハードカバー |
| ISBN | 0000000000003 |
| 本体価格 | ¥1,600 (JPY) |
| ページ数 | 223 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
書店関係者 575593
あれ?これ佐原ひかりさんだよね?という驚きが一番に来た。
私が読んだことのある佐原ひかりさんとは全然違う。こんな話も書くんだ。
苦しいのに、それだけじゃなくてなんだか不思議な話でした。何回も読みたくなるし、その度に新しい見方がありそう。
しばらく、むっちゃんと真央くんと一緒に生きるような気がする。
書店関係者 681228
こんなにも苦しくて悲しくてかける言葉が浮かばないなんて。まるで暗い海の底に静かに漂いながら思い出せないなにかを探しているような小説でした。人はどうして人を想うがゆえに、人を傷つけながら生きてしまうのでしょうか。あまりに、あまりに辛くて苦しくて、けれど2人の結びつきはとても強く、始めは痛々しさすら感じると思っていましたが、最終的には“互いがいれば大丈夫なんだ”“どうかこれからも、どちらも、長生きしてくれ”と祈るような気持ちで最後の頁を閉じました。
書店関係者 524620
最近、意図はしていないのだが身近な人が無くなるという話をよく読む。病気ではなく事件絡みで、、、。そして、大体が、気持ちを整理出来ずにいる。
加害者保護の傾向が強いこの世の中で、被害者の親族たちはどう気持ちを整理しているのらだろう。
やさしく、かなしく、でも温かいた感じた作品でした。
書店関係者 1816442
佐原さんこういう雰囲気の作品もこんなに素晴らしいんだ……!?!と、ちょっとびっくりしました。
婚約者の春臣を亡くしたむつみと、その弟の真央。
最初は「真央くん、むっちゃんのことが好きなのかな?」なんて単純に考えていたのですが、全然そんな簡単なお話ではありませんでした。
春臣は妊婦を通り魔からかばって亡くなった〈英雄〉だけれど、本当にただの「善い人」だったのか。
読み進めるほどいろいろなことが見えてきて、春臣くん……もしかしなくても結構ひどいのでは?と思ってしまうところもありました。
でも、もし春臣が「誰でもよかった」という理不尽な理由で殺されていなかったら、いつかちゃんと向き合って解決できたことなのかもしれないと思うと、それもすごく苦しいです。
特に真央くんがずっと抱えているものが重すぎて、本当にかわいそうでした。
人のために自分の命を投げ出すことは、果たして本当に「善いこと」なのかという部分も考えさせられました。
誰かを助けたいと思う気持ちはもちろん優しいです。
でも、その人自身にも帰りを待っている大切な人がいるんですよね。
もし自分の大切な人が誰かを助けるために亡くなってしまったら、「立派だったね」だけでは絶対に受け止めきれないだろうなと思いました。
読んでいてずっと苦しくて、暗い海の中を静かに漂っているような、不思議な感覚になるお話でした。
それでも、むっちゃんと真央くんの結びつきが少しずつ違って見えてきて、最後には「もう二人とも長生きしてよ……」と祈りたくなりました。
恋愛とかそういう形じゃなくても、これからも二人でそばにいてほしいです。
一度読んだだけでは全部を受け止めきれなくて、また読み返したら違うものが見えてきそう。
しばらくは、むっちゃんと真央くんのことをふと思い出してしまいそうな、苦しくて悲しいのにどこか優しいお話でした。