ポラリス通信
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刊行日 2026/11/02 | 掲載終了日 未設定
ハッシュタグ:#ポラリス通信 #NetGalleyJP
内容紹介
本と物語を愛するひとが、幸せであるように――。
『桜風堂ものがたり』から十年、村山早紀の本と書店への新たな祈りの物語。
「精一杯頑張る人が報われる、そんなお話を」という優しい願いから始まった『ポラリス通信』。作品の舞台は、小さな書店の集合体ともいえる“シェア型書店”です。時代の波に押され、一度は閉店した町の古い本屋さん「ポラリス」が、シェア型書店として復活するところから物語が始まります。“残念”な父との関係に悩む女子高生や、元野良猫の愛猫を亡くした中学生、老ピアニストとある秘密を抱えた高校生に、人生の折り返し時期にある作家と十代の頃の親友……。小さな傷を抱えて生きる人々が、旅人にとっての北極星のような存在である「ポラリス」に集い、それぞれの物語を語ります。本と本棚を通じた会話が心に染みわたり、気付いたら笑みがこぼれて、あたたかな涙が頬を伝っている。読後は誰かの「好き」に触れたくなる、そんな連作短編集です。
目次
第一話 永遠の一瞬
第二話 猫は(いつもきっとあなたのそばで)生きている
第三話 赤い林檎に
第四話 Ticket to the Moon
エピローグ
おすすめコメント
〈担当編集からのコメント〉
はじめまして。昨年二月に幻冬舎に入社した高橋と申します。
この度、11月前半に村山早紀さんの最新刊『ポラリス通信』を刊行いたします。
村山さんの作品は、「大人向けファンタジー」と言われる作品が多いですが、今作はファンタジーの味はほんのちょっぴりで、リアルに寄せる物語になっています。
村山さんに御執筆の依頼をしたのは、私が入社して2か月だった昨年4月でした。小説幻冬での連載中は、毎月届く原稿に感想をお送りすると、お送りした感想と同じくらいのお礼と、作品にかけた思いを返してくださいました。そんな村山さんの、本への愛が詰まった作品です。
タイトルにもなっている「ポラリス(北極星)」は、ほぼ真北に位置するためほとんど位置が変わらないのが特徴です。かつての旅人や船乗りにとっては、進むべき方向を知るための道標にもなった星です。今作中でも、そんな役割を持つ「ポラリス」。大小さまざまな悩みや生きづらさを抱えながら懸命に生きている人々、進むべき道を示すような、変わっていく社会の中で変わらない場所として、安心して集まってこられるような、そんな場所にしてくださったと思います。きっと読んでくださる皆様にとっても、「ポラリス」は大切な居場所になると確信しています。
そして今作には、皆様も一度は触れてきたであろう、昔懐かしい本や絵本が登場します。あの頃に読んでいた本だ、あの時すごく流行っていたよね、とタイムカプセルのように思い出がよみがえるのも、本の魅力のひとつだと思います。作中に出てきた本を読みたくなる、そんな感情もぜひ楽しんでいただきたいです。
書店員の奮闘を描いた『桜風堂ものがたり』から十年。村山さんが綴る、新たな本と書店への祈りの物語を、ぜひご堪能ください。そして、ぜひご感想もお寄せいただきましたら幸いです。応援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます!
販促プラン
読了後は、ぜひNetGalleyにてレビューをご投稿いただけますと幸いです。著者・担当編集ともに、皆さまからのお声を楽しみにしております。
なお、本作は発売前作品のため、ネタバレを含む内容のご投稿にはご配慮をお願いいたします。ご理解・ご協力のほど、何卒よろしくお願いいたします。
また、拡材や指定配本をご希望の書店様は、
お手数ですが
〈幻冬舎 営業部 gentosha_shoten@gentosha.co.jp〉
まで直接お問い合わせください。
出版情報
| 発行形態 | ハードカバー |
| ISBN | 9784344046696 |
| 本体価格 | ¥1,800 (JPY) |
| ページ数 | 264 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
さすがのさきたん先生。
本屋愛をまた違った角度から、描いてくれました!
そうですか!
シェア型書店。
これは、いい。
書店が生き残る術をかなり否定的な目で考えておりましたが、なるほど、こんなカタチで残していけたら、
雑誌がネットに負けても、
コミックが電子書籍に勢いをくじかれても、
書籍を愛する人達と、
自分の好きな一冊を推したい人達の想いが、
きちんと重なって、さらにそこでイベント、読書会などできたら、素晴らしいです。
奇跡は起こる。
信じた者は必ずそれを目にすることができるのだ。
レビュアー 946550
最近、Eテレで村山さんと愛猫の特集を見たばかりだったので、いろいろ思い浮かべながら、のめり込んで読むことができました。古い本屋さんを舞台に、心に傷や悩みを抱えた人たちが、本や温かい人々との出会いを通して少しずつ前を向いていく優しいお話でした。
読み終わったあとは胸の奥がほんわか温かくなりました。本が持つ不思議な力や、誰かを想う気持ちの大切さを改めて思い出させてくれるステキな作品です。
レビュアー 781279
ちょっと早いけれど、村山先生からのクリスマスプレゼントのようなお話でした。
シェア型本屋「ポラリス」を舞台とした連作短編集。
「ポラリス」の棚主さんたちの本が好きという気持ちが伝わって来ました。
特に第二章の「わたし、本というものは、人間が作り出したものの中で、一番目か二番目に素敵なものだと思ってるんだよね。こんなに優しいものはない」この言葉が大好きです。人の言葉には傷つくこともあるし、反論して言葉を盾にすることもあるけれど、好きな本の中の言葉は私を優しく包みこんでくれるから現実から離れたいときに読み返すのだと思います。
「ポラリス」の棚主さんたちはそれぞれ事情を抱えています。
生きていくために、ほんの出来心で間違ったこともしてしまうこともあります。
心に傷を負った棚主さんたちが、本や人との交流を通して「ポラリス」が輝く方へと歩みを進めようとする姿に心が温まりました。
書店閉店のニュースはいつも切なくなります。
でも本や物語を愛する人がいる限り、本や物語が好きな人が集えば本は読みつがれていくのでしょう。
村山先生のお話には欠かせない猫のお話、平和への願い、そして本や書店への深い愛を感じました。
今年の自分へのクリスマスプレゼントには、この本と作中に登場する本を何冊か買いたいと思います。担当編集さんの熱いコメントにあるように、懐かしい気持ちとこの本から感じる優しさの余韻が心地よい素敵な物語でした。
教育関係者 645139
《本が好きな子どもたちへ。かつて本が好きな子どもだった大人たちへ》
『第1話 永遠の一瞬』
シェア型書店として再開する『ポラリス』の棚主となった、高校生のはるか。
実は、読み手の自分も棚主になるのは前からずっと憧れだった。都市部に行った時は、そんな書店に立ち寄って、棚を一つ一つ巡ることがよくある。
だから、『ポラリス』の棚が埋まっていく様子は、真っ白なパレットにさまざまな色が置かれていくようで、読んでいてワクワクした。
柳井の『星の棚』は、やはり煌めく銀色かな?
はるかは、どんな色の棚にしていくのだろう。
そして、『極北の犬トヨン』の名が出てきた時は驚いた。ドイツ児童図書賞受賞作のあの名作。さらに、徳間版より前にも本が出ていたなんて知らなかった。
しかも、徳間版では「アイスクリーム」となっているのが「こおらせクリーム」だなんて。読んでみよう。
棚主は、高校生のはるかから、柳井のような医者まで。年齢も仕事も趣味も感性もさまざま。
そんな棚主同士が、交換日記『ポラリス通信』を介しながら、どうつながっていくのか。棚主願望があるだけにワクワクする。
そんな中で、立派な大人である柳井の努力の起点を知って、胸が痛んだ。そこから解放されても、なお追い続けていることにも、自分にも思い至る事があって苦しくなった。
大人だって、心のすべてが成熟しているわけではない。まだまだ、これから。
それがわかっているはるかの父は、「ちょっと残念」でいられるのかもしれない。
時は流れ、人も歳を重ね、移り変わっていく。でも、その思いは消えない。はるかの父の頭にある記憶の美術館のように、この宇宙のどこかに、そのすべてが永遠の一瞬として大事に大事にしまわれているはずだと思った。
そう、きっと。
そうして、12月が進んでいく。
⸻
『第2話 猫は(いつもきっとあなたのそばで)生きている』
クリスマスの時期、猫のおはぎを亡くした中学生のすみれ。
涙が止まらないのは、おはぎがずっと、忙しい母の代わりであり、おばあちゃんであり、姉妹であり、友達だったからだろう。
泣き虫だとわかっていても、強くなりたいと思っていても、涙が止まらない。
それだけ大事だった証なのだと思う。
そんなすみれを『ポラリス』で迎えたお姉さんの、この言葉が心に残った。
「本は、言葉で編んだ毛布」
でも、その言葉がすみれの心に届かないのが悲しい。
そんなすみれが『ポラリス』の中を、並ぶ棚の間を歩いていく様子から、色とりどりの珊瑚礁を巡り泳ぐ魚を連想した。
本に出会った人たちが、今度は誰かに本と出会ってほしいと願って作り上げた素敵な珊瑚礁。その中を上下左右に巡り泳いでいく、一匹の魚。
そして、猫をお迎えするようにストールを敷いたお姉さんの棚にあったのは、竹下文子先生の『黒ねこサンゴロウ』シリーズと『なまえのないねこ』だったとは。そうだ、自分は『黒ねこサンゴロウ』の「旅のつづき」からは読んでいなかったっけ。
そして、すみれが泣くのは愛があるからなのか。
泣き虫だからでも、強くないからでもなく、愛からだったのか。
おはぎは、すみれの心の中に生き続けている。
それを知ったなら、いつかまた笑っていけるはず。
強くなくても大丈夫だと、わかったのだから。
買ってきた本を開いたすみれは、お姉さんの言葉を思い出すだろう。
そう信じている。
⸻
『第3話 赤い林檎に』
普通の本屋だったころから『ポラリス』を知っている大竹は、棚主のナンバー001。棚の名前もストレートに『怪盗と名探偵の棚』。
その棚には青い鳥文庫のミステリーも置いてあるという。
ならば、「名探偵夢水清志郎事件ノート」シリーズは絶対にあるはずだ、と勝手に確信してしまった。
若い本好きたちの話に耳を傾ける大竹が、本当に羨ましい。
棚主になりたい気持ちを、ますます抑えられなくなる。
そんな大竹が気にかけているのは、高校生の茗子。
名前のない棚に、手書きの詩の個人誌を並べている。
妖精のような雰囲気をまといながら、人とは距離を置いている。
大竹がよく知る棚主は、天才ピアニストの塔子。
年齢不詳で艶やかな彼女の棚には、昭和時代の翻訳児童書が並ぶ。
その塔子と茗子が知り合い、二人の間に少しずつ変化が生まれていく。
世界を信じ、神を信じ、人を信じる塔子と、その反対側に自分はいると信じている茗子。
その距離がゆっくり変わっていく様子を、息をひそめるようにして読み進めた。
そしてクリスマス。
塔子が見せるささやかな優しさを、奇跡と言いたくなった。
3人が『ポラリス』に集う時は、娘、父親、祖母のように。
いや、本好きの仲間として、明るく言葉を交わしていくのだろうな。
⸻
『第4話 Ticket to the moon』
持病が気になり出したことに、自分の年齢を感じる作家の千草。
その独白を辿りながら、同じ世代を生きる者として共感し、時には頭をかき、さらにはしんみりとした。
そして千草の創作の原点に辿り着いた時、四十年も前から心の底に沈んでいたしこりを知ることになるとは。
クリスマスの前、誘われるように訪れた街で、千草が立ち寄ったのは『ポラリス』。
そこにいたのは、店長のエレイン・オカモト。
そして、そこには千草を待っていた一つの棚があった。
そこからの巡り合わせには、ただただ言葉がなかった。
ただ一つ言えるのは、本と本屋は人を繋ぐ、ということ。
それだけで、涙が出てきた。
⸻
『エピローグ』
クリスマスイブの前夜。
『ポラリス』でひとり、ツリーの飾りに取り組む店長のエレイン。
ちょっとセンチメンタルになっているエレインの独り言を静かに読む。
そして、「四分の一わたしの故郷」という表現に微笑み、ここに帰ってきたという気分に頷いてしまった。
さらに、自分の棚づくりを始めるエレインを見守る。
アイルランドで生まれ育った彼女が、子ども時代にやっと見つけてきたという日本語の児童書たち。
日本語を教えてくれたというそれら。
心の居場所となってくれたそれら。
その中に『青い目のバンチョウ』まで入っていて、思わずクスリと笑ってしまった。
そして、『ポラリス』の来歴と、エレインがここへ帰ってきた意味を知った。
それだけに、エレインの決意に敬意を表したくなった。
本が好きな子どもたち。
かつて本が好きな子どもだった大人たち。
夢を創る人たち。
それを届ける人たち。
みんなに幸あれと、願わずにはいられない。
そんな気持ちで、クリスマスイブを迎えるエレインを見送った。
レビュアー 2118609
本作は、さまざまな事情や心に傷を抱えた人々が
シェア型書店「ポラリス」を通して温かな光を見出していく
本と人への愛に満ちた物語でした。
特に印象に残ったのが「第四話 Ticket to the Moon」です。
年齢を重ねる中で芽生える葛藤や、長年心の底に沈んでいたしこり
自身と同世代の主人公の独白には、深く共感させられました。
本と書店が持つ、人と人とをつなぐ力の尊さを
改めて感じさせてもらった一冊。
読後感も心地よく、胸の奥に優しい灯りがともるようでした。
大切な誰かや、心に眠る思い出の本に、そっと触れたくなる素敵な物語です。
私も「ポラリス」の棚に好きな本を並べて
本好きな仲間たちと語り合ってみたくなりました。
特に大好きな猫ちゃんのエピソードなら大歓迎です!
本と本屋さんを愛するすべての人に、ぜひ読んでほしい作品です。
書店関係者 1068733
本と物語を愛する人が幸せであるように……、シェア型書店ポラリスは本当に素敵な場所です。
棚主さんの想いが語りかけてくるような魅力溢れる棚の数々。
そんな棚主さんの章ごとのお話が共感できるものばかりで心に沁みました。
寂しい気持ちを表すことがわがままと思えるくらいに自分を押さえて頑張ってきた人たちの心を、優しく包み込むような居場所にポラリスはなっていて、そこでの人との出会いが温かくて、光ある幸せな場所だな、と思いました。
人との出会いも、本との出会いも素晴らしいものだと再発見する静かな感動のあるお話でした。
レビュアー 1080047
陽だまりのような物語だ。凍てつく魂を照らして、ぬくもりで包んでくれる。
あるいは、幼子を見守る年嵩の猫のような物語だろうか。不安や悲しみ、後悔に震える胸に、そっと頭を擦りつけ、寄り添ってくれる。
シェア型書店として復活した、街の本屋さん。その棚に並ぶという書名の数々。本の虫ならば胸が高鳴るだろう。本や本がある場所を愛おしむ想いが溢れ出す。作中作も、中長編で読みたいと願うほど美しい。
本を愛する繊細で心優しい子どもたち(かつての子どもたちも含めて)に向ける著者の眼差しは、どこまでもあたたかく、子どもの頃、こんなふうに見守られたかった、と思わずにはいられない。
愛した記憶、愛された記憶、そして、これからも愛してやまない存在や場所。それらを想って時に微笑み、時に泣きながら、大切に読み進めた。
レビュアー 1469440
じぶんの人生に、何かが足りない。
幼くして亡くした母緒だったり
大好きなのに長期入院中のお父さんだったり
頑張って医者になったのに、のにのにを繰り返したり
結婚や子育てが人並みと言われた時代の
そうでない選択だったり。
誰も寂しい。哀しい。好きなのに。
シェア型書店の棚主になることが何かに作用する。
本が片時も離せないならSTORYが好きなら
現実パンパンの人なら
彼らのささやきは、心の中の椅子になる。
選書は、これからの指標になる。
がんばらなきゃ、強くならなきゃは、
我慢だったと気づく。
「辛かったでしょ?」は、今度は自分が言おうと思う。
強くなろうと泣くひとはもう十分に強いひとです。
レビュアー 1095710
一般の書店とも古書店とも違った形で読者に本を提供してくれる「シェア型書店」は、近年では耳にする機会も増えたとはいえ実際に身近にあるという人はあまり多くはいないと思われるし、ましてや「棚主」として参加している人もそう多くはいないと思われます。少なくとも私の周りにはシェア型書店はないし、友人知人で棚主になっている人はひとりしかいません。この作品は、かつて曾祖父が営んでいた書店を受け継いだ女性が開いたシェア型書店を舞台とした、悲しみや切なさと共に強さや優しさを描いた物語です。
登場するのは、何かに耐えていたり怯えていたりするけれど、ささやかな勇気や強さを持ってそれを乗り越えたり振り払ったりして、静かにそして強かに生きていく人物ばかりです。登場人物に感情移入してその人と同じ悲しみや切なさを味わったり、俯瞰から眺めて「そこはこうするといいのに」とやきもきしたり、いろいろな読み方で何度も噛みしめてほしい内容です。皆さん、ぜひ一緒にシェア型書店「ポラリス」に訪れてみませんか。
作中には「怪盗と名探偵の棚」や「猫の棚」などが登場しますが、自分が「棚主」になるならどのような作品を並べようかと考えるのも楽しそうです。因みに私なら「○○先生の棚」として同じ作家さんの作品をずらーっと並べたり、「捜査一課案件の事件が起こる棚」というちょっと物騒な棚を作ると思います(笑)。
書店関係者 1816442
本屋さんと本への愛がぎゅっと詰まった、とっても優しい物語でした!
一度閉店した町の本屋さんが「シェア型書店」として生まれ変わるという設定がまず素敵です。
棚ごとに棚主さんの「好き」が詰まっていて、自分の大好きな本を誰かに届けられるって、なんて幸せな場所なんだろうと思いました。
私も棚主になって、大好きな本だけを並べてみたいです!
登場する人たちは、それぞれ寂しさや悲しみ、後悔などを抱えています。
でも「ポラリス」で本や人と出会うことで、少しずつ心がほどけて前を向いていく姿が本当に温かかったです。
特に、大切な猫を亡くしたすみれのお話は切なくて胸がぎゅっとなりました。
悲しくて泣いてしまうのは弱いからではなく、それだけ大切に想っていたからなんだと思うと、さらに涙が出ます……。
本って、ただ物語を楽しむだけのものではなくて、苦しいときにはそっと寄り添ってくれたり、自分では言葉にできなかった気持ちを代わりに伝えてくれたりするものなんですよね。
そして本屋さんは、そんな一冊と出会わせてくれる場所なんだなと改めて感じました。
書店が閉店したというニュースを見るたびに寂しくなりますが、「ポラリス」のような新しい形で本屋さんを残していく方法もあるんだ!と嬉しくなりました。
本を好きな人がいて、「この本を誰かにも読んでほしい」という気持ちがある限り、本や物語はこれからも繋がっていくのかもしれません。
人との出会いも、本との出会いも、こんなにも人生を温かくしてくれるんだなと思える一冊でした。
読み終わったあとは胸の中に小さな灯りがともったような、ほわっと幸せな気持ちになります。
本が好きでよかった。本屋さんが好きでよかった!書店員でよかった〜〜!!!
そして私もいつか「ポラリス」に行って、棚をひとつひとつ眺めながら、誰かの大切な「好き」に出会ってみたいです!
本と物語を愛する人たちが、ずっと幸せでありますように。
そんなことを素直に願いたくなる、とっても素敵なお話でした!
レビュアー 1045834
私も夢の世界へ連れ去られました!
やさしさのシャワーを
ゆっくり、たっぷり浴びるような
気持のよい読書体験になりましたよ。
これはクリスマスプレゼントにも最適!
主人公はシェア型書店でめぐり会う人びとです。
ままならない現実に向き合う彼らが
やすらげる場所で得られた幸せを糧にして
心にエネルギーを蓄えていきます。
店主の尊い想いを体現した空間で起こる
さまざまな特別なできごとに癒されますね。
読むほうも元気になれる
特別感にあふれていましたよ。
大人になっても尊敬しあえる
素敵な関係性には憧れMAX!
紹介された実在する名作への関心も掻き立てられます。
『猫は生きている』は早速手にして
戦争の悲惨さをしみじみ実感できました。
本の棚は人の心を映す鏡という部分には
首肯しすぎましたよ。
確かに何をそろえ、並べるかに
カンペキ性格が出ますもの。
最も好きなのは図書館司書が
せつなさに感極まる場面ですね。
これにはグッと来ないわけにいかなかった。
キャラクターでは利他の権化のような
ピアニストの颯爽人生にも惹かれました。
魅力ありすぎなんですけど!
全体を通じて、この本を手にする人に
幸せになってほしいという著者の想いが
貫かれているな~と感じることができました。
「先生、この本に出逢えてハッピーだよ」
(対象年齢は13歳以上かな?)