クイーンの悪手
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刊行日 2026/10/19 | 掲載終了日 2026/10/19
ハッシュタグ:#クイーンの悪手 #NetGalleyJP
内容紹介
真っ白な死体が、悪夢のはじまりを告げる。
フィンランド震撼のノワール・サスペンス!
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「北欧ミステリーの最高峰「ガラスの鍵」賞受賞」「著作41カ国で翻訳&累計100万部超」のマックス・セーク、日本初上陸!
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凍てつく11月のヘルシンキ。全身を白く塗られ、喉にチェスの駒を詰められた女性の遺体が発見される。殺人犯のプロファイリングを得意とする元諜報員・ミロは、警察と事件を追う。「もし神が我々にチェスをやらせたかったなら、神は我らを黒と白にしたであろう」――これは一体、誰からの挑戦状なのか?
街をチェス盤に見立てた連続殺人事件、その想像を絶する真相とは。
一気読み保証!世界が熱狂する北欧サスペンス、満を持して登場。
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著者/マックス・セーク(まっくす・せーく)
1985年生まれ、ヘルシンキ出身。小説家、映画プロデューサー、脚本家、映画監督。2023年、「Jessica Niemi」シリーズ3作目『Kauna』(英題『The Last Grudge』)で北欧のミステリー小説における最高峰の賞である「ガラスの鍵」賞を受賞。同シリーズの英語版はニューヨーク・タイムズ・ベストセラーとなった。2026年現在、著作は世界41カ国で出版、累計販売部数は100万部を超え、フィンランドを代表するミステリー作家としての地位を確立した。「Milo」シリーズは本国で発売と同時にベストセラーとなっている(第1作邦題『クイーンの悪手』)。
訳者/セルボ貴子(せるぼ・たかこ)
翻訳・通訳者。広島県出身。2001年からフィンランド在住。訳書に『エジプト人シヌヘ』上下巻(みずいろブックス)、『ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソン』(共訳、河出書房新社)、『世界からコーヒーがなくなるまえに』(青土社)など。他共著、監修を担当する。体組成は本とコーヒーとチョコレート。フィンランドの本にまつわるポッドキャスト「Kahvitauko(カハヴィタウコ)」を配信。北欧語書籍翻訳者の会所属。Wa Connection共同パートナー。
出版社からの備考・コメント
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★★★
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出版情報
| ISBN | 9784065403051 |
| 本体価格 | ¥2,400 (JPY) |
| ページ数 | 381 |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
レビュアー 781279
北欧発のノワールサスペンス。
アートギャラリーのオーナーのミロにはもう一つの顔があった。彼は元諜報員でありプロファイリングを得意とする。
真っ白に塗られた女性の遺体の喉にはチェスの駒が押し込まれていた。街がチェス盤のように見立てられ、連続殺人事件へと続いていく。
連続殺人事件だけでなく、ミロの抱える夫婦の問題、親子関係の問題。複雑な感情が入り混じる物語だった。
アートギャラリーのオーナーでありながら、プロファイリングもするというミロがとても魅力的な人物だった。
チェス盤上の連続殺人というだけでなく、巧みな心理戦もあり読み応えがあった。
凍てつく初冬のヘルシンキ。
フィンランドといえば、幸福度が高い国という印象がある。
だからこそ「ヘルシンキは他と違うなんて甘いことを考えたかもしれないが。一度だけの夏至祭、ルイスロック・フェス、湖畔のサウナ、ムーミンとか、ほら、いろいろあるだろ。世界一幸せな国民。そんなもの嘘っぱちだ」(130ページより引用)という言葉が引っかかり続けた。
私が抱くフィンランドに抱く幻想があったのかもしれない。だがそこに暮らす人にしてみれば、ミロ夫婦のようにミロ親子のように悩みを抱えているのが当たり前だ。
北欧の小説は読み慣れないので、いつも人物の名前を覚えるまで苦労するが、この作品は真相を知りたいのと、ミロがいったいどうなっていくのかという先を追いたくて夢中で読むことができた。
書店関係者 681228
簡単に善悪を決めづらくなる、実に人間に手厳しいミステリー小説でした。北欧の小説にも、ノワール・ミステリーにも慣れていない…大丈夫です。冒頭からいきなり登場人物と共に衝撃を味わうことになり、続きがどうしてもどうしても気になってしまい、頁を捲るしか手段がなくなるのです。出てくる登場人物は謎解きする側も全員何かしらを抱えて生きている人ばかり。彼らの言い方は悪いですが格好良くない姿が、私たちが持つフィンランドの幸福で美しい色合いのイメージだけなわけがなかろう、と手厳しく教えてくれます。チェスを知っていたらもっと面白いかもしれない、けれど知らなくてもこんなにもひんやりとした怖さを味わえるので、どなたにもオススメです。ただし、後半はそりゃあもう……お気をたしかに。
レビュアー 946550
いやいや、軽く読めると思ってた私がばかでした。長い! そして、満足感はんぱなし! お値段が気になる~!?
北欧の冷たい空気感が伝わってくるゾクゾクするミステリーでしたね。最初はちょっと不気味で怖かったけれど、ゲームみたいな謎解きが気になって、一気に読んでしまいました。登場人物たちの人間関係も複雑で、メモ取り必要。いつも思うのですが、栞みたいな人物表があるといいなあ。出版社のサイトにこさえてもらって、リンクを貼るとか……。でも結局自分で書き込むことで世界観が深まっていくのもありですね。
ミステリーが好きな人には、とってもおすすめの本だと思います。賞レースに余裕で顔を出す作品でしょう。
メディア/ジャーナリスト 2193580
フィンランドの首都ヘルシンキの街をチェス盤に見立てた連続殺人事件ミステリー。ヘルシンキ周辺の地区や通り、島の名がいくつも登場し、11月の気候や街の雰囲気を思い出すと、より身に迫って感じられる。映像的な場面展開の早さは、たった数日のこととは思えないほどのめまぐるしさ。加えて登場人物それぞれが個人的な苦悩や問題を抱えていることも、心理戦が鍵となるチェスのゲームを思わせる。白と黒、善と悪、正解と不正解、なにごともそう簡単には割り切れない。シリーズ1作目ということで、彼らが今後どのような道を歩んでいくのかも気になる。
レビュアー 2054403
スウェーデンの「ミレニアム」は読んでいたが、フィンランドの作家によるミステリーは初めて読んだ。サウナのサの字も出ないのに好感。巻頭に登場人物のリストが欲しい。各章が短く、場面転換が早いので、テンポ良く読める。現在と過去の時間軸を何度も行き来するが、過去についてはイマイチ前後が判然としないきらいあり。
原語ないし英語と訳語が1行のスペースに併記してある(ニューヨークのFifth Avenueに五番街とフリガナを付けた感じ)が、邪魔くさくて読みにくい。フィンランドの雰囲気をだしたいのだろうが、訳語のみが良いと思う。主人公は元公安職員で画廊の経営者だが、犯人の心理を読むプロファイリングの能力に優れ、警察のコンサルタントとして捜査に関わる。彼は40才で、最近無精子症と診断され、性的不能に落ちいっている。医者である32才の妻との、婚姻関係を維持する手段は我々日本人の想像を超える!
ヘルシンキ市警察の女性刑事を軸とする捜査チームの面々のやり取りや、性格付けは巧みで、引き込まれる。主人公の母親は監察医(殺人事件の死体解剖担当)として、さらに元ロシアのスパイで暗殺の標的である義父もからむ。タイトルのクイーンにあるように、チェスが筋の展開のキーとなる。「白のビショップが黒のナイトを取った」とか、「黒のポーンが白のビショップを取った」や、過去のチャンピオンと著名な試合が言及される。ヘルシンキ市のある地域がチェスの盤面に見立てられ、8x8の64コマの街区が想定され、連続殺人犯の次の動きに関連付けられる。多少なりともチェスに触れた人は、特に興味深く読めるでしょう。だがチェスを全く知らない人にもお薦めです。
レビュアー 1163039
まず本作は、海外ミステリーに慣れていない読者でも(もちろん登場人物の名前を覚えるのは大変だが)、手に取りやすい作品だと思った。
文体が軽やかであるし、なによりクリフハンガーが全体を通してよく効いているのだ。
でも随所でズシンと心に刺さるシーンもあって、この物語の軽重がクセになる。
冒頭に綴られているのは被害者を視点人物とした『生前の動き』で、犯人との対峙に絡み付く緊迫感はまるで映像作品を鑑賞しているかのようにダイレクトに伝わった。
その上で幕を開けるのが、『白く塗られた遺体と、喉に詰められたチェスの駒』という謎だ。
遺体に施しを加える猟奇殺人犯と、それを追う刑事たちのスリリングな展開──を想像していたのだが予想は外れた。
もちろん、元諜報員・ミロや警察たちによる靴底すり減らす捜査は見ものであり、「次いつ犯行が行われるのか」ハラハラさせられるけれど、本作で印象に残ったのは登場人物の心理描写だ。
ミロをはじめ警察関係者それぞれが『家族』の問題を抱えており、「事件と並行して彼らの問題はどのような決着を迎えるのだろう」と思わずにはいられない。
事件の展開だけに着目すればスローペースなのだが、合間にそうしたドラマを挟むことで弛まなく物語は進行していた。
事件の真相はつい膝を叩くものであり、語られる犯行動機に端を発するこれまた心理描写に釘付けとなった。
これは今後期待できるシリーズだ。
レビュアー 1823425
北欧ミステリーは好きで人気作家は一通り読んでいるが、フィンランドの作家を読むのは初めてだ。被害者をチェスの駒に模した連続殺人というインパクトのある事件に引き込まれ、警察を翻弄する犯人の行動にハラハラさせられとても面白かった。主人公のミロはプロファイラーで警察のコンサルタントとして事件の捜査に協力している。この手の小説の主人公は私生活に問題を抱えているのが定番だが、ミロと妻の関係には絶句した。北欧の小説を読んでいるとオープンな夫婦関係に驚かされることがあるが、これは衝撃的だった。検死官の母親との根深い確執や、恐ろしげな過去のある継父の存在等、複雑な家族関係も興味深い。登場人物も多すぎず少なすぎず、脇役の警官たちもちゃんと描きわけられていて混乱することなく読めた。特にシングルマザーの刑事ミンカのキャラクターが気に入った。この作家は映画監督の経験もあるそうで、それが活かされているのか映像が浮かんでくるような文章で、展開もスピーディーなので非常に読みやすい。反面、心理描写は少な目なのでそこは好みが分かれるかもしれない。個人的にはもう少し主人公の心理を詳しく描いてくれたほうが共感しやすいと思った。全体的にはとても良く出来たサスペンスでフィンランドの人気作家なのも納得。読みやすいので北欧ミステリーを初めて読む人にもおすすめできる作品だと思う。
書店関係者 2183554
ショッキングな事件に心理面から切り込んでいくノルディック・ノワールの静かな緊張感に満ち、過去の陰を纏いながら心理コンサルタントとして事件に関わる主人公の深みに嵌っていきます。
事件が進むほど主人公の心は過去へ還り、次に何が起こるのか、何が暴かれるのかと一章ごとに惹きつけられ読むのをやめられなくなります。
ワシントン・ポー、トム・バビロンに続く印象的な名前のミロ・ペルポの進む道が事件の終焉と共に心に残ります。