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会員のレビュー

カバー画像: ハローハロー

ハローハロー

刊行日:

レビュー投稿者

レビュアー 1045834

心の支えになる物語。

主人公は吃音で苦しみ抜く中学三年生です。

思わぬ出会いを機に
不登校から抜け出した彼が、
孤立する少女との関わりを通じて、
かえがえのない目標を見つけていきます。

この物語は光だ。

最後のページでそんな言葉が
浮かびました。

序盤では劣等感に圧し潰されそうな
心の闇にまるごと意識を
持っていかれましたよ。

さらに弱い者をさがす心情に
私自身も心当たりがあって
一気に引き寄せられたんです。

車いすユーザーの苦悩や
言葉が出ないことによる
想像を超える葛藤には
ただただ圧倒されました。

普通でありたいのになれない。
それでも負けたくはない。

そんな意識で毅然と障がいに
正対しようとする少女との
波乱に満ちた交流のなかで
逃げ気質の少年の心に火が入っていく。

そんなまぶしいストーリーは
まさに胸アツでした。

大事なのは、相手に関心をもって
かかわる勇気をもつこと。

相手の立場を想像すること。

運よくこの作品に出逢えたら
自分もできることをしないとって
前向きな気持ちになれると思います。

(対象年齢は13歳以上かな?)

ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。