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カバー画像: ネコはどうしてニャアと鳴くの?

ネコはどうしてニャアと鳴くの?

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レビュアー 781279

進化生物学者でトカゲの環境への適応を専門に研究している著者により、現代ネコについて書かれています。挿絵はありませんが二次元コードを読み込むと写真が表示されるのでぜひその写真を見ながら読んで欲しいです。
イエネコはほとんど進化しておらず、この数十年のあいだに形成されたネコの多様性は驚異的です。でも新しい品種、遺伝子操作をしたネコの発症率の高さにも言及されています。
さて、イエネコは「ペット」でしょうか?この本では「ほとんど家畜化されていない」「準家畜」と書かれています。それは行動面でヤマネコから進化したイエネコがあまり祖先と変わっていないことを意味しています。
血統ネコという新品種を生み出し、交配させ人間のご都合主義による悲劇も描かれてています。

ネコの鳴き声といえば「ニャア」ですよね。でもなぜネコは「ニャア」と鳴くのでしょう。ネコを飼っている方は飼い猫の「ニャア」がどういう感情を表しているか正確に聞き分けるのは難しいということです。鳴き方だけでなく、ふみふみしたりしっぽでコミュニケーションをとったりとネコの感情表現は様々です。
現代ネコを理解するには彼らのルーツを知る必要があります。ヤマネコの子孫であるイエネコがいかに家畜化されていったのか興味を持ったらぜひ読んでみて欲しいです。
イエネコが日本に上陸されたというのは西暦600年頃とのこと。日本人とネコの歴史はまだそれほど長くないということに驚きました。

ぜひ本作品をお好きな書店で注文、または購入してください。