オブリヴィオン

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刊行日 2017/10/18 | 掲載終了日 2017/11/16

内容紹介

 暗い情熱が激しく弾ける著者の小説世界の魅力を凝縮した力作


刑務所帰りの森二をふたりの「兄」が待っていた――。自分を責め、他者を拒み、頑なに孤独でいようとする森二はひたすら手を、体を動かす仕事を求め、独り暮らしをはじめる。うらぶれたアパートの隣室には、行方不明の父を待つアルゼンチン系のハーフの美少女・沙羅がすんでいた。森二の部屋を突然少女・冬香が訪れた。「戸籍上のお父さんが、どれだけ最低の人間かを見に来たんです」事件を、憎しみを、欲望を呼び寄せ、人々と森二を結び、縛りつける森二の「奇跡」と「罪」とは? 暗い情熱が激しく弾ける著者の小説世界の魅力を凝縮した力作。

 暗い情熱が激しく弾ける著者の小説世界の魅力を凝縮した力作


刑務所帰りの森二をふたりの「兄」が待っていた――。自分を責め、他者を拒み、頑なに孤独でいようとする森二はひたすら手を、体を動かす仕事を求め、独り暮らしをはじめる。うらぶれたアパートの隣室には、行方不明の父を待つアルゼンチン系のハーフの美少女・沙羅がすんでいた。森二の部屋を突然少女・冬香が訪れた。「戸籍上のお父さんが、どれだけ最低の人間かを見...


おすすめコメント

『雪の鉄樹』が「本の雑誌が選ぶ2016年度文庫ベストテン」第1位に選出された、遠田潤子の書下ろし長編!

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出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784334911874
本体価格 ¥1,600 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

人は世間のしがらみの中で生きていて、一度、道を踏み外した者には社会は厳しすぎる。抜け出すことは容易ではない。 今までの罪と向き合いながらも、もう一度やり直そうとする主人公や登場人物に勇気をもらえる作品だ。 なぜ犯罪を犯してしまったのか、次が気になり続ける作品だ。

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文章から慟哭が聴こえてきそうな作品でした。ストーリー展開に一切の妥協がなく、本当に重厚。人間ドラマは勿論のこと、ミステリーとしても一気読みせずにはいられないほどの完成度です。著者の過去作品との併売は必ずしたい所です。

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主人公が過去に起こした奇跡によって翻弄される周囲。ある事がきっかけで疑心暗鬼に陥り犯してしまった罪。読後はもやっとした感情が残りました。気づかないうちに物語に出てくる人物と同じ事を自分がしているのかもしれないと考えてしまいます。読む人を選ぶ作品だとは思いますが、登場人物たちと向き合うことで何かが変わるかもしれません。

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いつかと今更という言葉を放棄すれば人生は何度でもやり直せる。 決して溶けない氷の塊を抱えながらも再び己の人生を歩んでいこうとする主人公の姿に勇気を貰った

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主人公、実兄、義兄、娘、登場人物の心情の描写がとても良いです。 人間のしがらみ、憎悪、愛情がよく表現されています。 久々に、感情移入できた(してしまった)作品です。

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鋭い作品だった。不幸な主人公が幸せを手にいれたが故の不幸かと思って読み進めたが最後には全く違う顔を見せる。誰が悪くてこういう運命に導かれてしまったのか?運命は残酷でそして誰にでも優しいのかもしれない。辛い小説だけど読んで良かった、最後にそれを心から思った。

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夢中で読みました。誰にでもお勧めできるすばらしい作品でした。奇跡をテーマにしています。主人公が特殊な能力を持っていて、奇跡を起こすことから悲劇が連鎖する話は過去にもあったかもしれませんが、この作品の魅力はそこに留まりません。主人公(森二)と濃密な周囲の人間関係から生じる、別の意味の奇跡を読者に体験させてくれる作品だと感じました。哀しみや切なさ、やるせなさ。さまざまな感情に読者も翻弄されることでしょう。乾いた筆致もみごとです。ピアソラの名曲を聴いておくとさらにどっぷり浸れるでしょう。

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なぜこんなことになったのか、の因果はどこまで辿ればいいのだろう。誰に、どこに、感情移入しているのか自分でもわからないまま、哀切で心が揺さぶられる。 オブリヴィオン――忘却もしくは恩赦。 忘れ去られることが赦しなら、なにひとつ忘れない。すべてを抱えたまま、生きる。 そう決意した森二の、“今さら”という言葉を捨てた沙羅の、愛されていることを知っただろう冬香の、未来が穏やかであるように祈らずにいられない。

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運命に翻弄され、想像を絶する負の感情を味わいながらも、人は生きることを、生き直すことを諦めない。辛くて胸が潰れそうになりながらも、読む手を止められず文字通り、徹夜本。打ちのめされました。

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主人公の苦しみと複雑に絡み合う人間関係について読み進めていけばいくほど、目が離せませんでした。主人公の人生の覚悟に心惹かれました。

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一つ過ちを犯したら、そこから立ち直るのは難しい。この物語はそれを痛いほど教えてくれる。しかし同時に、過ちを犯してしまったとしても、そこから立ち直る方法は必ずある、ということも教えてくれる。 ただ、中学校の図書室に置くのにはちょっと早いかもしれない。

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これいいです。子ども向けでも大人向けでも、最後は希望を感じる作品でないと時間を費やして読む意味がないと個人的には思っているので。 関西が舞台で、主人公は妻を殺した前科があって、他の主な登場人物ヤサグレていて…とコテコテなストーリーと思いながら読み進めると、これがまぁ、はまるはまる。とても映画化しやすそうな作品でもあるので、私は脳内妄想で"勝手にキャスティング"も並行して楽しみました。 是非皆さんも、勝手にキャスティングしてみて下さい。

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読んでいると苦しく痛々しい。最愛の妻を殺害した男に対する憎悪、そして贖罪・・・。それでも読まずにはいられない。人生のどん底は誰にでもおとずれる。死にたくなるかも知れない、生きる希望を失うかもしれない。でもこの本を読むと、自分の意志で人生は変えられる!希望は必ずある!前を向いて生きる勇気をもらえるような気持ちになる。

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遠田さんの作品は初めて読みました。ありそうで意外とない設定で描写も丁寧。読み応えがあります。普段は1週間くらいで細切れに読むところを一気に読み終えてしまいました。ミステリーとしても秀逸だと思います。

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隠された真相が気になり、一気に読んでしまう。 少しずつ明かされていく真実、随所に散りばめられた布石が徐々に繋がり、愛に溢れながらも残酷すぎる真実が明らかになる。 少しの掛け違いが重なることで、純粋な愛は、余りにも悲しくやりきれない悲劇に変わってしまった。 再生、贖罪、親子、夫婦、兄弟。皆、苦しみ傷つき葛藤しながらも、根底にある様々な愛を感じられた1冊。

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今回も遠田潤子さんの作品の魅力にどっぷり浸ることができました。重く暗く、静かなのに、激しく熱い。読んでいる間じゅう、体も心も作品に飲み込まれているような感覚でした。人は生まれ変わることができるのか、赦しとは何なのか。主人公・森二の決意が力強く、胸に響きました。沙羅がバンドネオンで奏でるオブリヴィオンの旋律は苦しく辛い、でもきっとほんの少しのやさしさとあたたかさも混じった音色なのかなと想像しながら読みました。

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出所後の現在と、殺人を犯すまでの過去の話が交互に語られ、より主人公の不遇な人生を強調させる。なぜ主人公は妻を殺したのか。相手を思って隠した秘密が人生を狂わせる皮肉さ。どこが分岐点なのか、遡っても遡っても見えてこない奥深い闇。周囲が言う「奇跡」は決して主人公を幸せにはしてこなかった。罪と後悔を抱えながらそれでも生きる苦しみが痛いほど伝わってくる、一度読み始めると、引き返すことができなくなる。

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ヒットした「雪の鉄樹」の著者ということで選びました 特殊な能力を持った為、回りを不幸にすることに悩む主人公とその能力に群がる人たち どんなに避けても知らぬ間に忍び寄られ、破滅への道を辿らざるをえない運命を呪うが・・・ 一方で、幸せな時期を破滅に導いた原因が自分以外という悲劇が待ち受けていた お薦めしたい本です

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ギャンブルという単語が出てきてロクな物語ではないと思いながらも、状況の不可思議さに物語を読み進めてしまう。 謎解き・ミステリーと言った部類ではないながらも、森二の出自や唯・圭介とも出会いなど、こんなにも人間ドラマに集中させておきながら、最後にどかん、と明かしてくる。登場人物たちも明け透けに、しかし追求できないそんな暗さを出しながら、その相手は正面切って返せない。しかしそこには自分たちが想像しているよりも深く辛い真相があるのだ、と後になってからわかる。 この物語は、その点では波乱しかないが誠実であろうとするカタギの闘いだ。 この本に読まれるのをぜひ楽しみにしてほしい。

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