スクロール

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刊行日 2017/10/17 | 掲載終了日 2018/03/20

内容紹介

各界より共感の声続々!



本が読めない僕でも、少しだけ読めました!!


―オカモトレイジ(OKAMOTO’S)




わたしには想像もつかない男心をしりました。


変わりたいと望むけど、なぜか変わらないものを探している。


なぜだろう。女の人にはわからない。男の人たちにしかわからない。


「とんでもない青春」があるのかな。――飯豊まりえ(女優)


 


「滑稽だな」と読み進めながら客観視していた自分に徐々に生温かいものが迫ってくる。何なんだろう。きっと本来誰しも自分の中で蠢いている何か。認めざるを得ませんでした。――桜井ユキ(女優)


 


上手く行かなくて寂しくて虚しくて、毎日毎日、知ってる事しか起きなくて。
僕はこのままどこに連れて行かれてしまうんだろう。僕とは関係ない所で生きてるこの小説の主人公たちに僕の欠片を見つけました。――岡山天音(俳優)


 


本を読んで彼らと同じ世界を生きていると思えたのは、初めてでした。――成田凌(俳優)


 


ある日突然、女子高生が家にやってきた。僕の部屋の隣に、元カレが住んでいるらしい。うざがられたらいやだから、せめて彼の音だけでも聞きたいのだという。そんな彼女の名前はハル。そんなある日、隣からの物音で目が覚めてた僕は、ハルの元カレが引っ越しをしていることに気づき……(「童貞王子」)


 


高望みもせず、まあまあで生きていきたい。そこそこの会社にはいって、そこそこの生活をして、そこそこの幸せががあればいいと思っていたのに、人生うまくいかない。就活もうまくいかず、おまけに彼女は友だちに寝取られる、俺、いったいどうなっちゃうんだろう。(「麗しい美しい」)


 


まぐれで就職できたテレビ局。希望の部署ではなく燻っていた時に、入り浸っていたバーで出会った菜穂と付き合うことになった。忙しい毎日のなか、何とか会う時間を作っていたのだが、ある事件取材のためにかり出されたことから、俺と菜穂の関係は変わっていってしまう。(「スクロール」)


 

青春時代の疾走感、やるせなさ、高揚感、希望に満ちあふれた表題作含む5編の連作短編集。

各界より共感の声続々!



本が読めない僕でも、少しだけ読めました!!


―オカモトレイジ(OKAMOTO’S)




わたしには想像もつかない男心をしりました。


変わりたいと望むけど、なぜか変わらないものを探している。


なぜだろう。女の人にはわからない。男の人たちにしかわからない。


「とんでもない青春」があるのかな。――飯豊まりえ(女優)

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おすすめコメント

こんな書き手がいたのか。こんな逸材がいたのか――。そう思わせられる新人です。


どこかの新人賞デビューなどでもありません。でもご安心下さい。騙されたと思って読んでみて下さい。“あの時”、私たちが感じていたものが、この作品にはあります。


こんな書き手がいたのか。こんな逸材がいたのか――。そう思わせられる新人です。


どこかの新人賞デビューなどでもありません。でもご安心下さい。騙されたと思って読んでみて下さい。“あの時”、私たちが感じていたものが、この作品にはあります。



出版情報

ISBN 9784062207959
本体価格

NetGalley会員レビュー

「青春とはなんだ」「これが青春だ」――って言われると、古希も近くなったオジンは夏木陽介や竜雷太が主演した青春学園ドラマを思い出してしまう(笑)
でも青春ってホントなんなんだろう。振り返ってみれば、甘酸っぱい思いや苦悩や挫折やちょっとした栄光や…まさに三歩進んで二歩下がる経験を積み重ねながら成長していた時期なんだろうね。
見知らぬJKに部屋を乗っ取られ、就活もままならず恋人も寝取られ、見ず知らずの人から優しくされ、良く知らなかった友(?)の死で仕事を見つめなおし、時間つぶしに山手線を一周したり。そんな青春の断片が最終話でスクロールするように繋がってくる。
人それぞれの青春がある。読後、ちょっとアルバムでも整理してみようかと思ってしまった。
#NetGalleyJP #スクロール #橋爪駿輝 #青春 #思い出

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道ですれ違ったサラリーマンも電車で隣に座った女子高生も、みんなそれぞれの悩みとそれぞれの都合を抱えて生きている。そんな当たり前だけど忘れがちなことを思い出させてくれる連作短編集。

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社会システムの壁
大人になる生きづらさ
いつもそこにある疎外感
期待できない未来
心に残る風景
僅かに重なり合った時間
言いたくて言えなかったことば
すれ違っていく気持ち

世代を超えた共感を呼ぶであろう、「あの頃の僕は」の物語。

#スクロール #NetGalleyJP

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きっと現代を生きる人ならどこかのエピソードに共感を覚えるのではないでしょうか。しかし私の心には残りませんでした。ゆとり世代の人なら結構楽しめるのかもしれません。

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イヤミな言い方になるが、「イマドキの文学」だなと思った。ここには確実に「今」を生きる人たちが存在している、と。それは例えば 80 年代に忌野清志郎が歌って 90 年代に佐藤伸治が歌ったような「日常」が表現されているということでもある。それをどう読むか? 読者のスタンスはそこで問われるだろう。ありきたりな日常の些事として読むか、重要な文学として読むか。

話を広げると、「イマドキの文学」というものは面白い。むろん時流の流れに逆らって生き残り続ける古典も面白いし、あるいは古典をこそ読むべきなのだろう。村上春樹『ノルウェイの森』ではないが、人生は短いし時の洗礼を浴びて生き残ったものこそ読む価値がある、と。でも、今の文学だってまさにこの今を生きる私にとって重要なものではないだろうか。そこにはラスコーリニコフもボヴァリー夫人も居ないかもしれない。だけれども、例えば『なんとなく、クリスタル』や『インディヴィジュアル・プロジェクション』がそうであったように確実に「今」を一緒に生きて知恵を絞って人生を考え抜き切り開いている人の姿に勇気づけられる、そういう力が「イマドキの文学」にはあるのではないだろうか。

橋爪駿輝『スクロール』は決してデーハーな作品ではない。新人賞を受賞したというわけでもない。中身を読んでみてもそんなに大したことは起きない。いや、ドラマはある。女子高生に恋をするとか、失業するとか友人の自殺を知るとか……でもそれらはありがちな話ばかりだ。ネットで拾ったような話、リアルで見たような話……サイコパスも出て来なければ血湧き肉躍る展開もない。真逆だ。日常が淡々と描かれているだけ。キビしい見方をすれば「だからなんなの?」という感想を抱く方も居られるだろう。私も読みながら若干物足りなさを感じたこともまた事実だった。ただ、読み進める内に考え方が変わって来た。ここには確実に「今」を生きている人が居る……そう思わされたのだ。

「今」を生きている……私と同じ空気を吸っている人が居る。そういう人たちの等身大の生活を、しかし過剰に現代風俗を取り入れて「お勉強」しない形でナチュラルに描いている。そういう印象を受けたのだった。現代風俗を過剰に取り入れた作品もそれはそれで面白い(まさに『なんとなく、クリスタル』がそうだ)。だけれども、この著者は無理をしていない。単純な言葉を使い、登場人物たちを出会わせ恋をさせ、失望させ、こちらの胸を切なくさせる。力みがない。しゃちほこばったところがない。それをどう捉えるか? ここで好みが別れて来るのだろうと思う。私は好ましい印象を抱いたのだが果たしてどうだろうか。

そこから見えて来るのは、こういう現実だ。取り敢えず貧しい。恵まれた生活は送れていない。ただなんとなく仕事をしていて(あるいはしていなくて)、慎ましくお金を貰って生きている。ゼータクなことは言わなければなんとか暮らしていけるから心配はないはずなのだけれど、でも絶望的ではある。それでいてドッカーンと大きな幸せが降って来て欲しいわけでもない。高望みも野心もない代わりに、今を自足して満足しているという実感もない。そこそこの希望とそこそこの絶望……そんな風景だ。それは私にとっては例えばスチャダラパーやフィッシュマンズが表現したような、「日常」であると思う。地に足の着いた言葉、とでも言うべきだろうか。

橋爪氏がどんな方なのか知らないが、正直なところ「地味な佳作を集めた作品集」という印象を抱いた。橋爪氏自身もそんなに目立ちたくなさそうだし、奇を衒ったところもないのでそのトリッキーじゃない部分がそういう印象を際立たせるのかもしれない。多分これは褒め言葉に聞こえないだろうし、私も諸手を挙げてこの本を推薦したいとも思わない。物足りなさはある。ただ、ともあれ「今」という時代を等身大の形で描こうという、野心がなさそうで実は強烈な野心を持っているとも思われるこの作家に興味を抱いた。ことによるとこの作家は化けるのではないか、と。今まで色々な小説を読んで来たけれど、こういう作家と出くわすことはなかなかないので僥倖ではある。

悪く言えばモラトリアムを拗らせたようなそんな作風……大人になりたくないけれど、ガキのままでも居られないよな、という。そんな宙ぶらりんな人生模様を(特に「ゆとり世代」を)本書は巧みに描き切っている。今まで読んでいる作家の作品に飽き足りないという方は読んでみるのも一興だろう。頭でっかちな作家が丹念な取材に基づいて書いた作品ではなく(そういう作品もそれはそれで面白いが)、自然体の中から生まれ出た言葉。そういう言葉とキャラクターに依って本書は成り立っている。ここには確実に「イマドキ」がある。それを表現しようとしているこの作家の将来を楽しみにしている……と書いて筆を置く。

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この作者の作品は初めて読んだのですが、いろいろなタイプの作品を書けるとても器用な方なんだなぁと思いました。一冊で色んなカラーの物語が収まっているので、その時の気分に合わせて読めます。一話の長さが通勤中の読書にぴったりです。

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友達が少なく、ひとと接するのが面倒で疲れると思っている引きこもり気味の学生モボの地味な生活に、突然介入してきた女子高生ハル。一人暮らしのアパートに強制的に無防備に上がりこみ、ぶっ飛んだ行動をとるハルの来訪をいつしか楽しみにするモボ。
短編一作めの冒頭から奇天烈な展開を予想したが、ストーリーはあくまで現実的な流れをたどって静かに帰結する。
短編はそれぞれ主人公が異なるが、モボの大学の同級生やモボの友人ユウスケ、モボの友人ユウスケが通うバーの女性経営者の交際相手、ユウスケの彼女の友人とどこかでリンクし合う。
どの短編もゆとり世代の若者が主人公だが、青春只中の夢や希望は安易に登場しない。あくまで淡々と展開し、静かに終わり、最後は少し寂しく、それでいてホッと温かい気持ちにさせられる。
「どうせやりたいことをやって生きていけるひとなんてほんのひと握りで、自分はそれ以外の人間なのだという諦めが心の底に流れていました。」
仕事や恋愛、平凡な日常の悩みに押しつぶされそうなときに読んだら、「自分だけじゃないんだな」と思える、それだけでどこか救われる気持ちになる作品たちだった。

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色々な若者の心情に迫る作品です。
あまりにも同化してしまい、一気に読んでしまいました。

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