彼方の友へ

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刊行日 2017/11/17 | 掲載終了日 2018/06/18

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内容紹介

戦時下の東京で、少女雑誌編集の道を歩む女の子の青春と、現代に受け継がれた付録に秘められた“謎”をあざやかに描く感動長編!

戦時下の東京で、少女雑誌編集の道を歩む女の子の青春と、現代に受け継がれた付録に秘められた“謎”をあざやかに描く感動長編!


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784408537160
本体価格 ¥1,700 (JPY)

NetGalley会員レビュー

面白かった!父が上海で行方不明の母子家庭、佐倉波津子の出版社、小説執筆奮闘記でした。公安らしき伯父の紹介から、「乙女の友」出版社に勤めることとなった波津子が、主筆有賀憲一郎達と出会い、戦前後の中、出版執筆活動に奮闘するストーリー。戦前の奮闘記は、ワクワクドキドキ。戦中は、リアルな空襲と焼け野原の描写。そして、戦後の更なる出版活動。その後、有賀の子孫達が、入院中の波津子を訪問し、彼らのその後が明らかになる。

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雑誌作りに人生を捧げた一人の少女の青春小説

ひょんな事から憧れの雑誌「乙女の友」の編集部で給仕の仕事をする事になったハツ。
戦前から戦中そして戦後の時代を共に生き抜いた仲間達との物語は涙なしには読めない。
特に私が涙したのは、終戦後の話だ。
ひとつの時代が終わり、復興の時代へと移り変わる時、ハツが手掛けた乙女の友が日本中に届けられる様子は何とも明るく暖かい涙がポロポロ溢れた。
又、この小説は青春小説としては勿論、恋愛小説としても十二分に楽しめる。
そして読了後に、タイトルの意味を深く理解し、また涙が溢れてきた。

後に知った事だが、本作中に登場する「乙女の友」は戦前から戦後、実業之日本社で実際に発売され当時の少女達に影響を与えた「少女の友」という雑誌を元にして生まれた作品だ。
かつて少女だった私も雑誌の切りぬきをスクラップブックに纏め、当時の付録の便箋や応募者全員に貰えるキーホルダーは未だに使われる事なく手元に保管されている。
今後どんな時代になっても、少女に夢を与える雑誌が永遠に無くならない事をこの宝物に願う。

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友へ、最上のものを――をモットーに雑誌『乙女の友』は戦時下の東京で発行されていた。当局の干渉を受け、紙面や紙質を変えざるを得なくても、紙の配給が少なくなっても、彼らはその時にできる最上の雑誌を送り続けた。その彼らの頑張りに何度も胸が熱くなりました。戦況が厳しくなっていき大切な人が出征したり、櫛の歯が欠けたように人がいなくなっていくのが切ない、東京大空襲の場面は胸が痛い、そこからの復興に涙腺が崩壊しました。とにかく感動した、読んで!と言いたい。

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戦前から全国の少女たちの憧れだった「乙女の友」、その編集部で働くことになった貧しい少女のシンデレラ・ストーリイ。

簡単に言ってしまえばそうなのだけれど、でもこの小説はそれだけでは終わらない。
物語の柱に、戦中の統制の厳しさにも屈せず「最上のものを」求めて雑誌作りを続ける人たちの信念があるからだ。美や夢は人の生きる糧である、という信念。その揺るぎなさは、どんな花やリボンよりも美しい。

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シンシアリイ ユアズ
この結句がこれほど美しい言葉だったのかと、
長い時を経て波津子の元に届いた有賀からの手紙に、万感の思いが迫る。
友よ、最上のものを。
この物語は、出版に携わる全てのひとにとっての必読の書だ。言うまでもなく、売り手の我々にはもちろん。

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雑誌「乙女の友」の付録 フローラ・ゲームに魅せられた主人公佐倉ハツが過ごした人生を描く物語。プロローグとエピローグの回想シーンが本文をよく引き立てている。
「乙女の友」発行の雑誌社の仕事で、人間関係に悩みながらも成長する主人公を温かく見守れる作品です。戦争という大きな災害の中からも先を見て前進する姿勢が、彼方の友の情熱であり、「友よ、最上のものを」という言葉に収斂されていることに気付かされる。

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