日本の分断

切り離される非大卒若者(レッグス)たち

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刊行日 2018/04/18 | 掲載終了日 2018/04/18

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内容紹介

団塊世代の退出後、見えてくるのは、新たな「分断社会」の姿だった――。著者は『学歴分断社会』(ちくま新書)、『現代日本の「社会の心」』(有斐閣)などの著書もある計量社会学者(大阪大学教授)。統計的なデータを用いつつ、現在の日本で大卒層と非大卒層、都市圏と地方の間で意識の分断と格差が着々と進行していることを訴えている。第1回SSP調査(2015年「階層と社会意識全国調査」)の研究代表者として最新最大の調査データを持つ。本著では60年間続くSSM調査のデータ分析も交えながら、団塊世代の退出後の日本社会の主力メンバーを二世代に分け(「宮台世代/1955~1974生年」と「古市世代/1975~1994生年」)、世代間の意識の分断をみるとともに、著者のテーマでもあり日本の分断社会の焦点でもある大卒層と非大卒層の分断の深刻さを指摘。同世代の5割を占め、日本社会の底堅さを支える非大卒層を社会の宝と捉え、配慮と共生を図ることの重要性を訴える。

団塊世代の退出後、見えてくるのは、新たな「分断社会」の姿だった――。著者は『学歴分断社会』(ちくま新書)、『現代日本の「社会の心」』(有斐閣)などの著書もある計量社会学者(大阪大学教授)。統計的なデータを用いつつ、現在の日本で大卒層と非大卒層、都市圏と地方の間で意識の分断と格差が着々と進行していることを訴えている。第1回SSP調査(2015年「階層と社会意識全国調査」)の研究代表者として最新最大の...


おすすめコメント

原稿段階につき、実際の刊行時には若干の異同がある可能性がございます。

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出版情報

発行形態 文庫・新書
ISBN 9784334043513
本体価格

NetGalley会員レビュー

私は都市部に住む壮年大卒女性である。両親も大卒であった。夫も壮年大卒男性である。本書を読んで、共感する点考えさせられる点が多くあった。
まず、自分の子供にも本心では大学進学を望んでいること。口では大学に行けばいいわけではないと言いつつも、本人の意思が固まる前に、大学進学前提の指導をする高校に進学することを誘導しさえした。
さらに職場の採用条件には大卒が明記されていたし、非大卒男性と話すことなどほとんどない。社会全体のごく一部の領域を意識して私は生活しているということである。
当然ながら私が日々手に入れている食品や日用品は、非大卒の人々の手を通ったものである。それを私が意識していない事が大いなる問題なのだ。
また、大卒であるということは長く教育費用を要することという視点は私にはなかった。そしてそれを国民に広く適用すれば非大卒の人々の立場を弱くさせるどころか未来への希望も失わせることだという。もとより、彼らは労働時間が長い傾向にあり政治に深く関心を持ち考える時間を与えられていない。分断は広がるばかりである。
解決策はどこにあるのか。
筆者は対角にある層の人々の暮らしを意識することを提唱した。まさに私に欠けていた点である。この気づきを与えてくれたこの図書は私にとって良書である。

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日本で現在働いている、現役世代について、
2015年の調査を元に学歴・世代・性別で8つに分けて考察したもの。

若年の非大卒男性をLightly Educated Guysレッグスと呼んで、
今後の世代の主要な担い手として支援・協力していくことを重要視する視点は、とても新鮮だった。

学歴社会はもう終わったとか、ほとんどが大卒だというような話をよく聞くが、実際は(意外と)そうでもなかった。そのくせ、じぶんの周りには同程度の学歴の人しかいない、ということを意識している人は少ないと思う。
私自身、その通りで、特に働き出すとその傾向は強いような気がする。
だから?収入面でも世代・性別・学歴でかなり明確な差があるし、夫婦構成も同世代・同学歴でくっつきがちだから世帯毎にみても若年非大卒が低くなる。
その若年非大卒女性が子どもをもち、それを支える若年非大卒男性が
社会からの保護も手薄で取り残されているような現状は、
ここまでかみ砕かないと見えてこなかった。

各世代で協力しあって、次の社会をつくっていくことが大事というが、
そういう世代間や階層のような分断を超えた交流が自然に出来る社会は楽しそうだと思う。

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