本屋な日々 青春篇
石橋毅史
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刊行日 2018/06/20 | 掲載終了日 2023/06/27
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内容紹介
■小売店様への出荷開始日:2018年6月18日(月)
■ご注文は、tel:03-3664-7334 / fax:0120-999-968 / order@transview.co.jp にて承ります。
■お取引についての詳細は、tel:03-3664-7334 / kudo@transview.co.jp (担当:工藤)にて承ります。
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注文出荷制の版元から書店様への共同DM≪今月でた本・来月でる本≫での好評連載がついに単行本化。
津々浦々の「本屋」を通して人と社会の深奥を描き出す、石橋毅史のライフワークがここに結実。
第一弾は、情熱にかられて「本屋」となった若者たちの群像、『本屋な日々 青春篇』(以後続刊『風雲篇』『激闘篇』『番外編』)。
<目次>
この旅の向こう
伝える本屋
そこにある本屋
出会いの本屋
青春の本屋
いつか辿りつく場所
<登場する人びと>
佐藤雄一・北書店/長谷川稔・長谷川書店/木下和郎・BOOKS昭和堂/柴田信・岩波ブックセンター信山社/鈴木創・シマウマ書房/古田一晴・ちくさ正文館/隣県の書店チェーンに勤める若い人・/田口幹人・さわや書店/宮川大輔・春光堂書店/笈入建志・往来堂書店/幅允孝・ブックディレクター/伊野尾宏之・伊野尾書店/伊野尾信夫・伊野尾書店/田中淳一郎・恭文堂書店/今野英治・今野書店/鎌垣英人・大阪屋/坂上友紀・本は人生のおやつです!!/星真一・紀伊國屋書店/坂本健一・青空書房/南陀楼綾繁/増田喜昭・メリーゴーランド/島田潤一郎・夏葉社/たま・北書店/内沼晋太郎・本屋B&B/堀部篤史・恵文社一乗寺店(現・誠光社)/松井祐輔/諸橋武司・英進堂/福田正子・青春ぐんぐん書店/白川浩介・オリオン書房/花田菜々子・ヴィレッジヴァンガード(現・HMV&BOOKS日比谷コテージ)/アキヨシさん・Y社時代の同僚/福嶋聡・ジュンク堂書店難波店/工藤秀之・トランスビュー/田﨑洋幸・みすず書房/春山晃宏・吉川弘文館/島田孝久・晶文社/林幸男・出版研究センター/白井潤子・岩波ブックセンター信山社(現・三省堂書店)/宇田智子・市場の古本屋ウララ/筒井陽一・リブロリウボウブックセンター店/岡田秀行・リブロリウボウブックセンター店/櫻井伸浩・ちはや書房/宮城未来・言事堂/武石和実・榕樹書林/仲村渠理・琉球プロジェクト/新城和博・ボーダーインク/大城文子・大城文子鰹節店/伊達雅彦・うさぎ堂、元傷だらけの店長/原田真弓・ひぐらし文庫/石橋毅史(敬称略)
販促プラン
トークイベント 開催! 参加無料! 貴店での開催の下見にぜひどうぞ。
LIVE本屋な日々Vol.1 小石川篇
主催:伊野尾書店 出演:石橋毅史さん ★聞き手:『本屋な日々青春篇』にも登場する伊野尾宏之さん!
日時:2018年6月18日 19:00開演(開場18:30)
場所:株式会社大阪屋栗田東京本社(文京区小石川2-22-2)
定員:60名
参加費:無料 懇親会別途
申込み:https://goo.gl/q8kwdj
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次回開催書店さま募集中! お客さまとの距離をぐっと近づけるトークイベントになる⁉
LIVE本屋な日々〇〇書店(貴店)篇
主催:貴店
出演:石橋毅史さん ★聞き手(貴店のどなたか)
費用などの詳細は、トランスビュー(kudo@transview.co.jp)までお気軽にご相談ください。
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784798701676 |
本体価格 | ¥1,800 (JPY) |
閲覧オプション
NetGalley会員レビュー
●「読書好きなら読んだほうが より本に愛が生まれます」
買うことを決めました!
なぜその本があるか、なぜそこに本屋があるか
なぜ本を売るのか そういった考え方を著者が
素直にかいています(冒頭にありましたがおべっかは使わない)
宣言しているように本当にまるでドキュメントのように
書いております。なので捉え方は千差万別なのではないでしょうか。
でも今書店がなくなっていく時代、あらためて書店や本の大切さに
気づけるという意味では私の中では100点満点の本でした。
ありがとうございました。
本が好き、本屋が、読書が、文学が好きな人にとってとても共感を見出せる。またそこまでではないという人でも、それ分かるな、という箇所が見つかるのでは。
私が中学生、高校生の頃は、学校の通学路の途中に必ず本屋があった。こじんまりした規模で、雑誌、単行本、文庫本、マンガ、それと学生が利用するからか参考書や問題集が充実していたように思う。
毎日、学校帰りに本屋に立ち寄るのが習慣だった。店に並んだ本を飽きずに眺め、友人たちと読んだ本の話で盛り上がった。ときにうるさくしすぎて店の人に怒られたりして。学生で小遣いなんて少なかったから、本を買うことはほとんどなかったけど、とにかく本屋にいる時間が楽しかった。
そんな思い出のある本屋は、今一軒も残っていない。
本書を読んで、学生時代に通った本屋を思い出した。もちろん、あの頃の本屋と、ここに紹介されている本屋とは全然違う。読書が娯楽の王道にいた時代と本が読まれなくなったといわれる現在とでは、本屋の位置づけや経営環境もまるで違っている。今は本屋にとって厳しい時代だ。
それでも、こうして本屋を続けている人たちが全国にいることは嬉しい。いろいろ厳しいことはあるだろうが、やはり本屋はなくしてはいけない。そのために、私のような読者は、本書やその他の本を本屋の店頭で手にとり、買っていきたい。
そんな私も、社会人になって四半世紀以上、ほんの数年前まで本を買うときは大型のチェーン店やネットを利用することが多かった。街にある個人経営の本屋の存在を知り、いろいろと訪ね歩くようになったのは、つい最近のことだ。本書に紹介されているような地方の本屋はまだ行ったことがない。いつか機会をみて訪れてみたいと思っている。
著者が色々な書店や古書店を巡って話を聞いたこと、感じたことが書かれた本。
実在する店や人物なので、本への熱い想いや抱える問題などものすごくリアルに伝わってきました。
いつも小説や絵本児童書など好きなジャンルしか目に入ってこないのですが、何か呼ばれたようで読めて良かったです。
同じくネットギャレーで読んだ村山早紀さんの 桜風堂ものがたり「星をつなぐ手」 が書店員の物語だったので、思い出しながら読みました。
読み始めたときは、文章から暗さが伝わってきて
最後まで読めるだろうか…と不安になりましたが
最初に紹介されていた書店が行ったことがあり、
友人達の間ではちょっと有名な長谷川書店だったので興味を持って読みました。
この本には新刊を取り扱っている書店から古書店も載っています。
どの書店員さんも情熱を持ちながらも現状に不安もあり
このまま続けられるのだろうか…。
と、率直な思いが綴られています。
とても骨太なドキュメンタリーだと感じました。
日本全国にある小さな書店の状況や書店員さんの思いもこの本から知ることができ、
ここに載っている書店を訪ねる旅がしてみたいと思いました。
まずは大阪の「長谷川書店」と「本は人生のおやつです!!」に行こうと思います。
本が好き、本屋が好きという方におススメです。
石橋毅史さんの著作は初めてです
「この旅の向こう」が重くて若干ひるんでしまいましたが、、、
生半可な気持ちで本を売ってはいけない!
こんな当たり前なことにあらためて気がつきました
彼自身苦悩しながらもこうした厳しい現実を突きつけてくれたからこそです
出会えてよかった一冊です
本屋と青春は死なない
僕の本好きは、ここ最近に始まった。
学生時代の、いわゆる肉体的な青春時には、1ページ読むのにさえ難儀した。
そんな僕がある本を手にし、今では年間300冊読む程になったきっかけは、フラッと入った群馬のレコード屋と名乗る本屋さん。
本を読んで得られることは、実はたかが知れていると思う。
しかし、本を手にした瞬間の自分の体温が上がるような感覚は、どうやら「トキメキ」に近いようだ。
本書は本屋な日々の青春編。
石橋さんが大切になさっているもの、その温度が本から伝わってくる。
本が好き!倶楽部
せいちゃん
著者が、書店業界の今後をなんとかしようとする熱い想いがこもっている。
最初は、書店員でも出版社の社員でもないのに、「変革をするべき」と現役書店員に持ちかけたり、この人は何がしたいんだろうと思ってしまった(著者自身も、本文でこの辺の逡巡を書いているが)。
でも、自由に動ける著者のような人が、書店員さんたちを結びつけて、交流をつなげていってるんだなと思い直した。
小説に出てくる書店員はみんな個性的だが、現実にも個性的で面白い人たちがたくさんいる。各々のポリシーを持って、棚を作っている。旅先で小さな書店を見つけたら、ちょっと覗いてみたいな。
この本を読んだら、書店巡りの旅に出たくなった。
新米の担当もない書店員には難しいこともありましたが、ちらりと仕組みを垣間見てはたしかに売りたい本を売らせてほしいとは常々思っていました。色々なことを考えるきっかけになるので、生意気ながら先輩書店員さんたちにおすすめしたいです。
こんなに書店員を大切にしてくれる本がいままでどこかにありましたか。
本を愛するものへ贈る、本屋の可能性の話です。本当にありがとうございました。
日本全国の本屋さんを巡りながら、そこで出会った店主さんたちとのやりとりがつづられ、石橋さんの本屋に対する熱い想いがビシビシと伝わってくる一冊。と同時に、規模の大小にかかわらず、本屋が抱えている切実な現状や裏話も描かれているので、本は大好きだが、積極的に本を購入できていない身としては申し訳なさを感じてしまった。旅がもっと自由に出来るようになったら、旅先の本屋さんに立ち寄るのも面白いかもしれない。石橋さんの、飾らずまっすぐで真摯な姿勢がそのまま文章で表現されていて、初読みだったがファンになった。他の作品もぜひ読んでみたい。
全国の「本屋」を訪ね回った旅の記録。
ルポタージュのようでモノローグのようでエッセイのようで。
章ごとに文章形式が変わるが、全体に通底していたのは石橋さんの飾らないまっすぐな言葉。
冒頭から石橋さんの赤裸々な言葉がずしと心に響く。
綴られるのは「書くこと」への葛藤。
正直でむき出しの心情吐露から執筆の背後にあった苦悩がひしひしと伝わってきた。
「これは読む側も気を引き締めねば」と、この本を「読むこと」の態度を改めた。
また、石橋さんの取材から描き出される本屋の方々の日常。
十人十色ではないが、本屋を始めた経緯、本屋としての信念、理想は人によって様々だ。
しかし、「書店で本が売れなくなっている」、その現実と日々立ち向かっているという点は共通していたように思う。
雑誌や書籍の本屋特集でたびたび紹介されているような本屋でも、
自ら著書を出版しているような著名な本屋でも、
「どうしたら本が売れるのか」、「どうしたら本屋で在り続けられるのか」苦悩し、もがき苦しんでいた。
外から見ると楽しそうに見える本屋の現実は私が想像していたよりずっと厳しかった。
断っておくが、本屋を営む厳しさはこの本の内容の一部でしかない。
しかし、「将来、本屋を開業したい」と思っていた私にとっては、頭をガツンと殴られた思いがし、一番印象に残った。
「自分にはこの厳しい現実と闘い続ける実力、覚悟、情熱があるだろうか」。
読み終えるまでずっと自問自答をしていたように思う。
結局、読後の今も明確な答えは出ていない。
とにかく、今は書店員として本と人の出会いをつくることに専心したいと思う。
自分の理想を再考する忘れがたい読書になった。
本屋が好きな人、書店員が好きな人、が読める作品(紀行本)です。本屋巡りというよりかは、書店員巡りという形で、全国を飛び回っていて、書店員からすれば凄く羨ましいおしこです。書店員の仕事への想い、棚へのこだわり、こういった本ではないと知れないと思います。
全国の本屋さんを巡ってインタビューし、それをまとめた記録でした。本屋の経営者としての厳しさがひしひしと伝わってきます。それでももがき頑張る。その部分がよく引き出せていたと思います。色々と考えさせられる思いもしました。受けた印象は恐竜の絶滅の最後のシーン。時代の流れなのかもしれないけれど、この本屋さんが苦戦するという状況は読んでいて切なくなってきました。
まず、著者のモチベーションに共感できる。
「「情熱を捨てられずに始める小さな本屋。それが全国に千店できたら、世の中は変わる」『本屋は死なない』の序章にある、ひぐらし文庫、原田真弓さんの言葉だ。確かに変わったと思える世の中を、いつか見てみたいと思った。」
本屋好きとして、なんという、すてきなモチベーションだろうと思う。著者が「見たい」世の中を、わたしも見たいと心から思った。どんな本屋が出てくるのだろうとわくわくしながらページを繰った。
しかし、著者が描く本屋の姿は、情熱にあふれていることは間違いないが、本がどんどん不況となる時代に、店主が試行錯誤しながらもがいている姿がストレートに強く伝わってくる。
読んでいくうちにわくわく感は薄れ、まさに今、苦戦していて、先が見えない、だけどやるしかないという覚悟に出会い、深く考えさせられるようになってきた。
著者からは、意思を持って目撃してやろう、それを情熱を持ってこちらも書いてやろう、そんな気持ちが伝わってくる。著者は一度だけでなく、何度も何度も本屋と店主を訪問している。なぜなら、本屋、棚、店主たちは「固定された」ものではなく、常に迷い、揺れ動いているからである。その変化の一つ一つも「目撃しよう」という想いを強く感じた。
読者もまた、そのおかげで「目撃者」となれるのだ。想いに共感し、そのまま応援者になっていくことだろう。
続編もぜひ読みたい。
本書の発刊、待ってました!
「青春篇」は序章を含め全6章、プロの書店員さん向けの共同DM「注文出荷制 今月でた本・来月でる本」の特別付録「本屋な日々」の連載を編んだ第一弾です。
本が好きな人たちの、本が売れない時代に日々続けていくことの葛藤。それでも本を売り続ける、もがきくるしむ。結局は人が好き。売るために本以外のこともたくましく実行し続ける……。そんな、日本全国各地で奮闘する本屋さんを取材し、伝え続ける石橋さんの、それぞれの本屋さんと真っ正直に愚直に向き合った文章が、「じゃあ本を作る側のあなたはどうするの」と問われているようで、ぐっときました。
今後「風雲篇」「激闘篇」「番外編」も予定されているとのこと。まだまだ続く、石橋さんの取り組みは終わらない、という意味の、第一弾「青春篇」なのだと思います。
読みながら、町の本屋さんを営む何人かの方々の顔が思い浮かびます。決して儲かる商売ではないし、特定多数を相手にする商売でもない。けれど、やらずにはいられない、彼ら、彼女ら。
石橋さんの『「本屋」は死なない』(新潮社、2011)でも紹介され、本書にも何度か登場するフレーズ、ひぐらし文庫・原田真弓さんの次の言葉が、いつまでも心に響く、そんな1冊だと思います。
情熱を捨てられずに始める小さな本屋。
それが全国に千店できたら、世の中は変わる。