書物のある風景
美術で辿る本と人との物語
ディヴィッド・トリッグ
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刊行日 2018/10/29 | 掲載終了日 2018/12/05
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内容紹介
本を片手に物思いに耽る姿、うたた寝している姿……。数々の作品を前に、どの表情や仕草も、現代の私たちと変わらないことに気づく。
本書ではポンペイの壁画、浮世絵、セザンヌ、ゴッホ、マグリット、そのほか無名の作家や現代のアーティストにいたるまで、古今東西の本のある風景を捉えた300点超の芸術作品を収録。一つ一つの作品が本と人の関係を静かに物語り、時代も国も超えた普遍的な人の姿を見出すことのできる一冊。
本を片手に物思いに耽る姿、うたた寝している姿……。数々の作品を前に、どの表情や仕草も、現代の私たちと変わらないことに気づく。
本書ではポンペイの壁画、浮世絵、セザンヌ、ゴッホ、マグリット、そのほか無名の作家や現代のアーティストにいたるまで、古今東西の本のある風景を捉えた300点超の芸術作品を収録。一つ一つの作品が本と人の関係を静かに物語り、時代も国も超えた普遍的な人の姿を見出すことのできる一冊。
出版社からの備考・コメント
A5判変型上製
出版情報
発行形態 | ハードカバー |
ISBN | 9784422701165 |
本体価格 | ¥4,200 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
本が絵画の中でどう扱われてきたかをわかりやすく解説した一冊。
描かれている本の状態を簡単に分類し、それぞれがどういう意図で描かれているかが学べるのみならず、現実での本がどんな歴史をたどってきたかもざっくりとわかる非常にありがたい内容だった。
西洋美術史に疎い自分でも理解できたので敷居は高くない。個人的にボリュームは少し物足りなかったが、読書に馴染みのない層にもおすすめできるページ数・書き口だと思う。
また、絵画集としてもとても魅力的で、古今東西の著名なものから見たことのない作品まで味わえる。
ただし、電子書籍だと非常に読みにくい。序盤の説明には作品の画像が組み込まれていないため、本文と後ろのページに掲載される画像を往復しなければならないが、その読み方は電子書籍だと難しい。(その点が本書における「本」という存在を考えさせられるようになっているとも言えなくもないが)
古今東西の「読書」に関する美術作品をたくさん集めた楽しい本。
「読書」という視点で美術作品の歴史を概観できる。
これを読むと(眺めると)、自分もまた本が読みたくなる。
本好き、絵画好きのかたにオススメです。
良さそうなタイトルに惹かれた。
そして内容は本当に全部、書物の描かれた絵画の紹介。タイトルに偽りなし。面白いほどテーマに完璧に沿った本。有名な絵画から、珍しいものまでたくさん。これは実本が手元に欲しいと思った。
見渡す限り、本の海だ。
タイトルの通り、ただただそこに書物のある風景のみが広がる1冊。
過去から現代へと時代と共に姿を変えて、在り続けた書物。
本書で紹介されるのは時代も国も本の形や種類、描かれ方も様々だ。
絵画、彫刻、木版画、壁画、写真、ファインアート・フォトグラフィー、
美術館などでの展示など、300点以上の〝書物のある風景〟が掲載されている。
聖書を前に神に祈りを捧げる聖人の姿、信仰を抑圧することを目的に炎にくべられる書物、
時の王朝や権力者の富や威光、知性の象徴として肖像画の片隅に描かれる難解で分厚い書物、
教師が参考書を片手に生徒に勉強を教える姿、子供が寝る前に母が本を読み聞かせてやる姿、
女性がまだ本を読むことが世俗的行為として快く思われなかった時代に背徳的象徴として
お気に入りの小説を貪るようによむ女性の姿、うたた寝する女性の傍らに置かれる本、
本棚に囲まれながら本の虫の如く読みふける少年の姿、本を売り歩く行商人、
政治的混乱期に本の検閲が行われる中でなお書籍を求め露天市で本を読みふける少年の姿、
鳥のように宙を舞う本、名も知らないどこかの誰かの書棚、情報の氾濫を警告する書物の大洪水。
芸術作品において本にまつわる風景がこれほどまでに多いことにも驚いたが、
さらにその作品一つ一つ見い出し、ここまで丁寧に収録し尽くした作者の本への情熱に驚かされた。
本当に本を愛しているのだなあ。
ここには信仰や政治的思想としての書物、風刺としての書物があり、かと思えば、
ただそこに在るだけの日常に溶けこむ風景としての書物があり、あらゆる形の書物と出会うことが出来た。
これは本を愛する著者に作られた本を愛する人のためのとびきりの贈り物だ。