されど私の可愛い檸檬

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刊行日 2018/11/26 | 掲載終了日 2018/11/22

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内容紹介

こだまさん(『夫のちんぽが入らない』)推薦!
「食い入るように読みました。誰かの「理想」になんかならなくていい。トロフィーを床に叩き付けて、信じた人と生きていくだけ」

2ヵ月連続作品集刊行、2冊目家族篇。
舞城王太郎が描く「家族」の愛、不思議、不条理。


 姉の棚子は完全無欠。その正しさは伝染するようで、周りもみんないい人ばかり。でもそれって怖くない? 幸福の陰に潜む狂気を描く。――「トロフィーワイフ」

妻からの突然の告白に僕は右往左往。幼い娘、無神経な義母、存在感の薄い義父。小さな家族の形が揺らぎだす。――「ドナドナ不要論」

 「やりたい」仕事ははっきりしてる。だけど何故かうまく「できない」。だって選ぶのって苦しいじゃないか?――「されど私の可愛い檸檬」

 問答無用で「大切」な家族との、厄介で愛おしいつながりを、引き受け生きる僕らの小説集。

こだまさん(『夫のちんぽが入らない』)推薦!
「食い入るように読みました。誰かの「理想」になんかならなくていい。トロフィーを床に叩き付けて、信じた人と生きていくだけ」

2ヵ月連続作品集刊行、2冊目家族篇。
舞城王太郎が描く「家族」の愛、不思議、不条理。


 姉の棚子は完全無欠。その正しさは伝染するようで、周りもみんないい人ばかり。でもそれって怖くない? 幸福の陰に潜む狂気を描く。――「トロフィーワイフ」...


出版社からの備考・コメント

校了前のデータを元に作成しています。 刊行時には内容が異なる場合がありますが、ご了承ください。

校了前のデータを元に作成しています。 刊行時には内容が異なる場合がありますが、ご了承ください。


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784065135136
本体価格 ¥1,500 (JPY)

NetGalley会員レビュー

「人はなぜわざわざ悲しい思いをするのか」─ノンストップで流れる口語が、頁を捲る手を急き立てる。
拗れて捻れた単一人間を、麻酔なしでスパッと開胸するお手並みに息を詰める。
窮鼠これまでか、舞城氏の口舌が読者を絡め取る。

表題作他二篇収録

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ぐるぐるいろいろ考えたって、家族だからって、他人のことなんてちっともわからない。わからないのに考えちゃう。
考えちゃうけど、わからなくて、それでも考えるのやめられないっていうのが、家族として大切に想ってるってことかなぁ、と思った。

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「家族」という名の「身内だけど自分じゃない(当たり前だが)他人」との距離感をテーマにした
作品集。
身内だからこそわかる相手の考え、そこから生じるひずみ、苦さがいたるところにちりばめられていて
「そこまで含めて家族なんだ」とあらためて思い知ります。
絶対服従の「弟」としてウン十年過ごしてきた自分としては「トロフィーワイフ」の姉妹の関係が
興味深かったです。こんな思考にはならなかったけど、なんとなくわかるような気もするな・・・

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相変わらず文章は好きになれない感じなんですが、「うわこの人嫌だなあ」と思う人が出てきて、この嫌な感じのするぬるい地獄みたいなのにまんまとはまりこんでしまいました。
特に「ドナドナ」これはなんか終始嫌な感じがして、でも読むのを止められず・・・・。

癖になる感じの作家さんですね。

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その時は普通になんとも思わないけれど、少し経ってからあれ?何かおかしい?と思うような、世界観。
自分の内なるものを述べていたら、いつのまにか広がっていく視点で描かれているのが面白かった。

短編集だけど、ひとつひとつの切り口が長編向きかなと思いながら読みましたが、表題作などは特に、その先を知りたいかというとそこは違うのかな、とやっぱり不思議な読後感。

自分に投影できるような人も必ずでてきて、ヒリヒリする部分も。
とにかく読んだらわかる。心理描写の面白さのある一冊。

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「林檎」とは全く違う大人の愛の物語。「トロフィーライフ」夫婦なんて元は他人です。家族とはなんだ。愛情とはなんだ。今回も作品から舞城氏の吠える声が聞こえてきます。幸福とはそれを感じる人間が定義するものであって、決して他人にどうこう言われる筋合いのものではないのです。「ドナドナ不要論」これは本当にきつかったです。膵臓癌を患った椋子が、夫、愛する娘、実父母とやり取りする様は、現実味がありすぎて泣きたくなりました。不条理に癌を与えられ、それでも母であり娘であり妻でなければならない一人の女。夫視点で飄々と語られるがゆえに痛々しく心に沁みてきます。
私は特に上記の二編が心に残りました。他の方は、この世界観が特殊なものと思うでしょうか。久しぶりにページをめくるのももどかしいような読書をしました。

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家族がテーマの短編集。ちょっと理屈ぽくて、のんびりした会話で物語が進み油断していると、どこからか刃物のように鋭い言葉がひゅんと飛んでくる。家族の数だけ家族の形はある、幸せそうに見えてもその中にいる人にしか本質なんて判らないものだ。

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独立した三編の短編集であるこの作品。どの作品も、読みながらモヤモヤふわふわしながらも、正直「わかる!!すんごいわかるよそういう風に思うの!!!」と心で叫びながら読み進めた。すごい勢いで手が止まることなく。

個人的に一番好きな話は『ドナドナ不要論』。最後ちょこっとホロリとしてしまった。
あとの二編の『トロフィーワイフ』しかりタイトルでもある『されど私の可愛い檸檬しかり、』舞城さんは、理屈にはまって抜け出せない人達の心情を物凄く詳細に表現していて、世の不条理を感じてみたり、人と自分の拘りや生き方を改めて考え直すキッカケとなった。
(『トロフィーワイフ』に関しては、自身が姉妹の両方の性格をミックスした存在のような気持ちになって、自分自身はどう打破していくのかを真剣に考えたり.......苦笑。『されど~』は、主人公の素直すぎる性格が痛くて切なく、自身で何事も決断していくことの難しさを改めて感じたり........)。

これはあくまで、個人的な感想にすぎないのだが、なんだか星新一さんのブラックジョークの世界にポンとその身を投げ込まれたような感覚になった。

深い。あまりにも深くて舞城王太郎さんの沼にはまったら、こらはそう簡単に抜け出せないぞ、と愕然としている私がいたりする。ううむ。まずはこの少し前に発売された『私はあなたの瞳の林檎』を読むことにしようと思う。

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