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悪の五輪 表紙

悪の五輪

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刊行日 2019/05/14 | 掲載終了日 2019/05/15

ハッシュタグ:#悪の五輪 #NetGalleyJP


内容紹介

アジア初の五輪開催を翌年に控えた東京は、戦争の影が姿を消し、繁栄への道を突き進んでいた。オリンピック組織委員会には政治家、財界関係者らが名を連ねており、あらゆる業種が莫大な利権に群がっている。1963年3月、オリンピック公式記録映画の監督を務めることになっていた黒澤明が突如降板した。元戦災孤児のアウトロー、人見稀郎は、黒澤の後任に中堅監督の錦田をねじ込むことで、興行界を伸し上がろうとするが──。

エンターテインメント小説界の旗手が、昭和の東京五輪をモチーフに現代を撃つ、長編クライムノベル。

アジア初の五輪開催を翌年に控えた東京は、戦争の影が姿を消し、繁栄への道を突き進んでいた。オリンピック組織委員会には政治家、財界関係者らが名を連ねており、あらゆる業種が莫大な利権に群がっている。1963年3月、オリンピック公式記録映画の監督を務めることになっていた黒澤明が突如降板した。元戦災孤児のアウトロー、人見稀郎は、黒澤の後任に中堅監督の錦田をねじ込むことで、興行界を伸し上がろうとするが──。

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出版社からの備考・コメント

校了前のデータを元に作成しています。 刊行時には内容が若干異なる場合がありますが、ご了承ください。

校了前のデータを元に作成しています。 刊行時には内容が若干異なる場合がありますが、ご了承ください。


おすすめコメント

黒澤明が東京オリンピックの映画監督を降板したのは事実です。本作品はその事実を出発点に、東京を日本を激変させた平和の祭典の裏側でいかなるドラマがありえたのかを、伝説のヤクザ・花形敬や戦後最大のフィクサー・児玉誉士夫、映画界の大物・永田雅一などを実名で登場させつつ、手に汗握るフィクションとして描いています。

――担当編集者より

黒澤明が東京オリンピックの映画監督を降板したのは事実です。本作品はその事実を出発点に、東京を日本を激変させた平和の祭典の裏側でいかなるドラマがありえたのかを、伝説のヤクザ・花形敬や戦後最大のフィクサー・児玉誉士夫、映画界の大物・永田雅一などを実名で登場させつつ、手に汗握るフィクションとして描いています。

――担当編集者より


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784065156414
本体価格 ¥1,600 (JPY)

NetGalley会員レビュー

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オリンピックの記録映画をめぐって裏社会で繰り広げられる深謀遠慮。
戦後復興期の闇を描いた社会派サスペンス。
著者コメント「昔も今も、オリンピックにゃ悪が棲む。」

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熱量、寂寥、諦観、嫌悪とさまざまな感情があふれ出てくる作品。
1964年の東京五輪の裏側であった(であろう)記録映画にまつわる話で、「復興・高度成長」の「御旗」の裏側で繰り広げられた闇の利権の争いが細かに描かれている。
表側・裏側にいる者共が利権に群がる様は嫌悪を催すのだが、なぜか目が離せない。御旗の基で浮かれる熱量、敗戦を経験した諦観、真実に気づいている寂寥感・・すべてがリアルだ。
唯一救われたのは作中「斜陽産業」になりつつあるように描かれていた「映画」がまた盛り返していることだ。
さて来年の五輪の後は何が残るのだろうか・・・

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オリンピックの映画を作成する、監督をするはずだった黒澤明氏が降板した。
日本初のオリンピック映画を撮る監督は誰が??

黒澤明氏が降板したのも事実であり、本編に永田雅一氏、児玉富士夫氏など実在した人物が出てくるので、鎌田欣明の事は事実なのではないか?と思うほどのリアリティがある話でした。
欣の一文字でこの人物は深作欣二監督のことか??
など邪推したほどです。

オリンピック開催に向けての工事、映画、いろいろな所で利権を求め暴力団、政治家、財界が絡んできます。

私は前回の東京オリンピックには生まれていませんが、昭和生まれかつ映画好きなので、どうなるんだろうとワクワクしながら一気に読みました。
来年に東京オリンピックを控えた今、どこかで同じようなことが起こっているのでは?
とも思わせる話でした。

昭和生まれで映画好きの人におススメのハードボイルドエンタメ小説です。

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本書を読了し、また最近までの五輪報道を思い返して感じるのは、
オリンピックとはまさに最大級の人類イベントであり、
その招致活動とは国を挙げての総力戦に他ならない、ということだ。

まして本書の舞台である昭和東京五輪は、
アジア初、全てをゼロから作り上げていった、
文字通りエポック・メイキング(画期)となる国家プロジェクトだった。
その狂騒ぶりは令和東京五輪の比ではなかっただろう。

本書が鋭く抉って見せるように、
五輪大会は建前上、スポーツ団体・開催都市が主役だが、
見方を変えれば、その裏にある真の顔とは、
想像を超える範囲まで関係先として巻き込み、
あらゆる「利権」をトリクル・ダウンしていく、
数十年に一度起きる、広範な「利権」の分捕り合戦でもある。
題材とされた「記録映画」も、その一部に確実に含まれていた……。

当時すでに巨匠だった黒澤明が、昭和五輪記録映画監督を、
開幕まであと1年半という差し迫った段階になって、
突如「降板する」、というニュースから物語は始まる。
後任は誰か? いったいどのように決めるのか?
主人公である、うだつの上がらない映画好きのヤクザ・人見稀郎は、
芸能利権参画に色気を覚えた組長の命を受け、猛然と動き出す。
だがこの巨大プロジェクト利権は、当然、人見の独走など許さない。
大小政治家、芸能利権に巣くう暴力団、右翼、同和団体、巨大商社、
宗教団体……以前は比較的秩序立って映画界を取り巻いて来た勢力が、
数十年に一度漂う「只ならぬ利権」の臭いに覚醒し、
狂気のようなエネルギーに煽られ、突如入り乱れ始める。
果たして、時ならぬこの大騒動の結末とは!?

人間の業の凄まじいまでの激突を、
1964年東京五輪、映画界を舞台に描き切った、
五輪を考えるうえで必読の、警世の物語。

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戦後の復興の象徴的なイベント。
東京オリンピック。
ここから高度経済成長が加速度的に進み、一気に先進国の仲間入り。
今まさに2回目の東京オリンピックを目前に控えたタイミングではあるが、当時に起こりえた裏社会の出来事をドキュメンタリー的にも、ミステリー的にもまとめ上げた面白い作品。
実名で登場する人物もいるため、自分から知らないだけで、この話は実話なのかもと色々と調べたくなる要素も満載で非常に興味深い。
当時以上に海外からの来日客は増えている時代において、日本は人口減の先行きが見えづらい状況でもあり、昔を懐かしんでいる余裕もないのだが。
世の中の役に立ちたいという思い、単なる虚栄心、物欲、権力への強い思いなど、様々な思いを持つ人がいる中で、自分は何のために命を授かったのかを考えてみるきっかけともなる。

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来る東京オリンピック2020。
新しい建物が建てられたり、地元の観光振興など今、日本のあちこちで
観光客を迎えるためのが着々とすすめられ、つい先日にはチケットの販売も始まり、
世の中は少しずつオリンピックムードに包まれつつある。
元々オリンピック事情に疎いせいなのか、自国がオリンピックの開催地になる、ということにそれほどの感動も覚えず、周囲の雰囲気にもついていけなかった。
だからこそ、ここに描かれる1963年の東京オリンピックにはここまでの大騒ぎなのか、と驚きもした。

本書で描かれるのは戦後の東京オリンピックの記録映画の監督を巡る攻防戦だ。
一人の映画好きのヤクザに与えられた使命はとある若手監督を記録映画の座に据えることだった。
使命を果たすため走り出した男だったが、次第にオリンピックの利権争いに巻き込まれてゆく・・・
黒澤明が東京オリンピックの記録映画を降板したことや実在の事件や人物も交えて戦後の日本が描かれており、小説でありながらノンフィクション作品のようでもある。

オリンピックというこの一大事業に戦後の復興を望む思いも強かったのだろう。
なにおいてもオリンピック最優先と異様なまでの熱気に浮かされ沸く国民、オリンピックを国策とする政治家の思惑、それらのいずれもが狂気を孕んでいるようにすらみえてしまう。
オリンピックという爽やかなスポーツマン精神の裏で複雑に絡まりあう糸。
ヤクザに政治家に同和団体、宗教団体、大企業に果ては国際のスパイ機関まで巻き込んで、一連の利権を巡る騒動の火はどんどん燃え広がってゆく。
読み終えて、ふと、今回のオリンピックの監督は誰だっけ、まさか、その監督の座も・・・?なんて考えてしまった。

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五輪の舞台裏を描く話かと思ったら、五輪の記録映画をめぐるドロドロ話だった。
映画監督や政治家らが実名でどんどん出てきてドキドキする。

退位にしろ五輪にしろ万博にしろ、
祝賀一色で、冷静な議論がしづらい雰囲気だと感じる。
そんな風潮のなか、空気を読まずに、祭りの裏側の、キレイじゃない部分を、
フィクションの手法でタイムリーに描いてくれたのが痛快だ。

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タイトルに惹かれてリクエストを出しました。
映画界を舞台に裏社会の人間たちが騙し騙されながら、オリンピックに向けて策謀を繰り広げていくという展開。
あくまでフィクションですが、実在の人名がそこかしこに出てくるので、ひょっとしたらと思わせられて惹き込まれました。
序盤から中盤はなかなかペースが上がらなかったんですが、中盤以降は勢力図がくるくる変わっていくようになると目が離せなくなります。

2020年のオリンピックに浮かれ騒ぐ報道をなんだかなぁと思いつつ眺めてますが、今回も水面下でなにか起きているんじゃなかろうかと妄想が膨らみます。

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敗戦で二度と立ち直れないほどこてんぱんにやられた日本。それが、終戦後わずか20年弱でアジア初のオリンピックを開催するまでに立ち直った。それは奇跡と呼んでいいかも知れない。オリンピック開催までには多くの人が関わったはず。表の組織も裏の組織もがむしゃらに動いた結果が、大成功につながった。1964年の東京オリンピックの
決して表には出せなかった闇の部分を虚実織り交ぜながら描いた、傑作!

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オリンピックの利権の下で反社会的勢力と国会議員やら財閥系企業にはたまた影のフィクサーまでが芸能界の餌に蠢くさまは、石を持ち上げたらフナムシやゴカイが沢山いるみたいでした。

近づいて持ち上げなければ見えてこない闇の世界が2020年のオリンピックでもあるのかな、ないと思いたいです。

でも、タイムリーに芸能界と反社会的勢力のスキャンダルが出たばかりで現実に起きたかどうかはさておき好奇心は猫を殺す、フィクションでなければ知ることが出来なかったのでページをめくるスピードが落ちませんでした。

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1964年の東京オリンピックを映画化するに当たり誰を監督にするかという問題で映画オタクのヤクザが手駒の監督を押し込もうと東奔西走する。児玉誉士夫やら実在の裏社会の大物も多数登場。表では爽やかなスポーツの祭典ではあるが裏では利権に群がるる魑魅魍魎が暗躍するのは今の時代でもあるのだろうなと感じさせてくれる作品。

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