旧友再会

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刊行日 2019/06/24 | 掲載終了日 2019/06/24

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内容紹介

あの人にいま会えたら、何を伝えますか?

年を重ねると増えていく「再会」の機会。
再会は、一度別れたからこそのもの。
どう別れたかで、再会の仕方も変わってくる。
会いたい人、会いたくない人、忘れていた人。

子育て、離婚、定年、介護、家族、友達。
人生には、どしゃぶりもあれば晴れ間もある。
重松清が届ける5つのサプリメント。

あの人にいま会えたら、何を伝えますか?

年を重ねると増えていく「再会」の機会。
再会は、一度別れたからこそのもの。
どう別れたかで、再会の仕方も変わってくる。
会いたい人、会いたくない人、忘れていた人。

子育て、離婚、定年、介護、家族、友達。
人生には、どしゃぶりもあれば晴れ間もある。
重松清が届ける5つのサプリメント。


出版社からの備考・コメント

校了前のデータを元に作成しています。 刊行時には内容が若干異なる場合がありますが、ご了承ください。 ※発売前の作品のため、ネタバレのレビュー投稿は極力お控えいただけますよう、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

校了前のデータを元に作成しています。 刊行時には内容が若干異なる場合がありますが、ご了承ください。 ※発売前の作品のため、ネタバレのレビュー投稿は極力お控えいただけますよう、ご協力のほどよろしくお願いいたします。


おすすめコメント

短編の名手でもある重松清さんの、「再会」がテーマとなった作品集です。
弊社販売部の部長(40代後半男性)は読み終えて号泣したといいます。
私も言うまでもないですが、再会の機会を重ねた大人が泣ける小説だと思います。一度別れたあの人と、あなたならどんな再会を望み、何を伝えるでしょうか。

――担当編集者より

短編の名手でもある重松清さんの、「再会」がテーマとなった作品集です。
弊社販売部の部長(40代後半男性)は読み終えて号泣したといいます。
私も言うまでもないですが、再会の機会を重ねた大人が泣ける小説だと思います。一度別れたあの人と、あなたならどんな再会を望み、何を伝えるでしょうか。

――担当編集者より


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784065161678
本体価格 ¥1,600 (JPY)

NetGalley会員レビュー

懐かしさと切なさそして時間が過ぎていくほろ苦い想いに胸が一杯になりました。

幼い頃の懐かしい感情や過ぎ去った時間

忘れてしまった思いに出会える本でした。。

読み終えた後しっかり足元を見て歩き出せるきがしました

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いつもの通り、嫌味も格好をつけることもない、温かさを感じる作品集。重松さんの文書は読みやすく、優しさが溢れており、中高生向けかなと思わせますが、1970-80年代全盛のホームドラマの様に切ないテーマも織り込み、”日常こそ味わい深い”と思わせてくれます。今回は時代背景を映し、認知症や介護の話題が多めにでてきます。人が長く生きれる様になり、介護が特別ではなくなったこの時代、人の世はいつも移ろい、その中で幸せを探していくのですね。

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重松さんらしい、ノスタルジー漂う「あの年の秋」、
父親の介護施設に向かうタクシーでの小学校時代のクラスメイト同志の再会を描いた「旧友再会」
駅の立ち食いそばの店を定年後の再就職先に選んだ父とその息子と孫の“負け”のやるせなさが巧みに描き分けられた「ホームにて」など、どの作品もさみしさと苦さの残る味わいのある話です。
もう孫に会えない祖父母の気持ちが痛いほど伝わってくる第5話「ある帰郷」の余韻のある終わり方にしんみりした気持ちになりました。重松作品のよさを存分に楽しめる本です。

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アンソロジーで既読したものが幾つかあり、正真正銘の新刊でなかった点は残念ですが、筆者の短編力が束になっていて締まりがありました。

何年も前に読んだ短編の詳細まで覚えていた…だからこれは濃厚ソースな作品集でしょう。

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時の移ろいを感じる再会をテーマにした珠玉の短編集

この小説の主人公は仕事や子育てや介護問題を抱えるミドルシニアの男性たちだ。
友達といえど気軽にくちに出来ない悩みを抱える彼らには、十数年ぶりの再会でも立場によって態度が異なる。
彼らにとってその再会が懐かしいものなのか苦味を含んだものなのかその心情は様々だ。
短編小説の名手と呼ばれ、心の機微を丁寧に描く重松清さん。
形容しがたい微妙な感情を的確な言葉で表現し、心の奥底にある本音を代弁してくれることでこちらの持つ負の感情も正当化してくれる。
この感情の共感こそが物語をさらに面白いものにしているのだろう。どの物語も優しさと暖かさが溢れていてとても素敵なお話ばかりだった。

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ノスタルジー。昭和生まれの私には懐かしいアルアルも、今の子からすれば、ナンセンスなんだろうな。田舎のシャッター商店街のように、壊されて忘れ去られる運命。ちょっとだけ思い出に浸ったら、寂しくても、なんか違うんだよな、と違和感を感じても、そのまま歩き続けるしかない。ただ、みんな仲良く気を遣い合って楽しい学生生活の思い出を作れたとしても、理不尽や辛い試練を乗り越えてきてない今どきの子は、その先に起こりうる困難が数倍キツイものになる可能性はある。寄り添ってくれる人生の先輩や友に恵まれますように。

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これからの人生を立ち止まって考えてしまう50代が主役の短編集(「ある帰郷」は40代かな)です。年老いた親、離婚、将来に対する諦めに似た思いなど、彼らとドンピシャな世代の自分としては身につまされる限り。彼らの思いを馳せる少年時代には懐かしさを感じつつも、次の世代に追い越されつつある今を強く認識させられます。ほんのちょっとだけ、前を向ける締めくくり方に味わいがありますね。若い方が本作品集を読でぐっとくるのかな。どうでしょう。

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仕事、生活、子育て、介護。
不器用ながらも一生懸命生きてきた。
でも最近疲れちゃったな…
と思った時にぜひ読んで欲しい1冊。
「休む元気」をもらえる本です。
男性だけでなく、女性メインの
話しもあるともっと良かったかな。

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読書ターゲットが中高年の方(男性)という感じが強い。でも30代後半女性でも共感できます。
ただ「泣けます」みたいな売りにはしてほしくない作品。泣いたけど、笑
私には、せつなさとやるせやさ、モヤモヤが入り交ざったなんともいえない読了感。

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自分と重なるジャスト50代男、友人等あれこれで、あるあるストーリー。①「あの年の秋」博史の父は大家族5人兄弟で・・②「旧友再開」タクシー会社社長がたまたま旧友を乗せる・・③「ホームにて」孝弘の父が不動産会社定年になり、子会社のそば屋をすると言うが・・④「どしゃふり」商店街の家具屋の伊藤は、野球部旧友と再会するが・・⑤「ある帰郷」離婚が決まり、息子を連れて帰省するが・・お気に入りは、③「ホーム」⑤「どしゃぶり」でした!・・・楽しめた!

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現在の自分の年齢と近い年齢層が主人公であるお話が多いせいか,なんだか身につまされます.世間的にはそういう歳なんだな,と.どの掌編も面白いのですが,爽快な読後感というよりは,胸に重いものが残る印象です.

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若くもなく、老人でもなく、毎日きちんと働き、親の身体のことを心配し、けれども家族からはさほど大事にされていない。それが典型的な日本の中年男性の姿であるような気がします。この本に登場するのはそういう男性たちです。

 中学校の同じクラスや部活だった友達と再開して、「やっぱり友達だもんな」と言われ、「そうだそうだ」と言いながらも、心の奥底で「ちょっと違うな」という違和感を感じる人。若い頃には想像もできなかったような現実にどう立ち向かっていいのか分からず、身動きが取れなくなってしまった人。男とは、何とも不器用な生き物なのだなと感じることばかりです。

 親の介護などで実家をリフォームしたり、片付けたりするのは、とても面倒なことだけれど、でも自分に余力があるうちにやっておかなければならないことです。そして、つい考えてしまうのは、いつかくる自分の最後のときのこと。そんなことに頭を悩ます時が来るとは、若い頃には考えもしなかったことです。

 大変だけどね、みんな通る道だから。なんとかなるもんだよ。登場人物たちに、そう声を掛けたくなるような場面がたくさんありました。

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現代社会を投影するようなずっしりとした重さの中に爽やかさが光る。介護、子育て、離婚、さまざまな課題を抱えて生きることは容易ではない。その厳しい現実と向き合いながら生きる中堅の世代へのエールのような、そんな作品。

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重松さんらしい、少しの寂しさを漂わせ、最後は温かく締める感じがとても心地よかった。「どしゃぶり」は少し読んでいる途中に疲れてしまったけれど・・・。「旧友再会」と「ホームにて」が好き。旧友との再会は懐かしさと喜びだけではない、それは私もとても良く分かる。だから、あまり再会したいと思わない・・・。 #NetGalleyJP

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主人公は50代の男性、中短編集。ミラクルもドラマチックなことも
起こらない。重松さんらしい、現実を見つめた話だった。
郷愁という言葉が浮かぶが生きているのは今。
だからと言って悲観するわけではない、生きているのだから一生懸命生きるのみだ。
どれも、ぎゅっと胸を掴まれるようだった。

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人生を季節に例えると秋に入った世代。それらの世代の親は冬に入っている事に。親の介護や子供達を取り巻く環境の違い、会社での立場などなど、40歳代〜50歳代位の男性の悲哀を感じる短編集。物悲しい話ばかりだが同時にノスタルジックな気持ちになる。各話の主人公や登場人物達と同年代の男性に是非読んで欲しい内容。

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昔からの友達というより、昔の友達のイメージが旧友。あの時からそれぞれの別々の時間を過ごしてきた。そんな旧友との再会は、5編とも懐かしさだけではなくほろ苦さも胸に広がる。

重松清氏の作品は、読みやすく心の呟きが上手く表現されていて多々共感できた。高齢化が進み介護や実家の片付け、街の過疎化や後継者など、現代社会が抱える問題にスポットが当てられ、自分だけではないんだと励まされるに違いない。

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重松清さんの紡ぐ、ラストのページに溢れ出てくる情感が、素晴らしかったです。美しい日本の景色の中で、親の想い、子の想い、ゆらゆらと文字から立ち昇り、読み手のそれぞれの人生にも届くことでしょう。私も胸がいっぱいになりました。

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日々の生活を送る中で、ふと昔の出来事が思い出され、それぞれの登場人物の気持ちがどこかしら思い当たるところがあったりします。5つの短編は、介護や定年後の親と自分、友人との再会など現代に起こりえる状況の中、それぞれの場面で情景が浮かび、懐かしくもどこか複雑な感情が思い起こされる、そんな作品でした。

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どの作品も、ミドル世代のどこにでもいるような普通の男性が主人公。老いた親、成長していく子供、そして旧友たち。同世代としてそのどれもが身近な内容でとても共感できるものだった。男性が読んだら更に感じるものがあるかもしれない。夫に読ませたいと思った。

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面白かった。中年を過ぎて、ちょっと寂しくなる再会もあったが、読後感はさわやか。単身で、親を介護するなど、身につまされる話も多かった。元野球部の旧友と再会する話は、野球の腕も落ちていて、もうちょっといい話に書いてあげてー、とせつなくなりました。

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懐しくて、心に何か暖かいものが残るような短編集でした。
昭和の時代に生まれた人達が、大人になり、仕事や家庭生活、親の介護など、様々な悩みを抱えながら生きていく様子は状況が浮かび、とても読みやすく、重松さんならではの世界なのではないかなと思います。
普通に生きていくのが一番大変だけと、みんなそれぞれ頑張ってるんだよなぁと、しみじみ感じました。

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40〜50代のどこにでもいる普通の男性が主人公の短編集。 親の老いや介護、子どもの成長など、リアルにイメージしやすくて共感できる。 全部のお話が物悲しくてどうにもならない事だったりするけど、ほんのり救いも残してくれている。 めっちゃよかった。
親の老いはもう悲しすぎて涙が出た。親に長生きして欲しいなんて思ってないんだ。
そうだよな、そうだよな。

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心にじわりと染みる5つの短編。年月の経過は、誰も止めることができない。背負うものも変化していく。切なくも夢のような再会、苦い再会、奇跡を起こした再会…。 再会によりノスタルジックな思い出に浸っても、良くも悪くも、誰もがこの先いつまで続くかわからない現実の世界に戻らなければならない。例え感動的でなくても、その後思い出さなくても、意味のない再開などないのだと思う。私は、もし、逢いたい人に再開できたら、何を思い、何を話せるだろうか。

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この話には地方の商店街の存続、親の介護、クラブ活動の在り方、定年後の生活など、今の日本の問題点が網羅されています。
通販や大型ショッピングモールが出来、地元の小さな家具だけでは商売が成り立たない現実。
離れて住む親が自分で生活出来なくなれば、施設にお願いするしかない。
辛い練習、試合に出られない悔しさはもやは無用。
勝てなくても楽しくできる部活動。

絶対的な正解はなく、その人が選ぶ人生がその人にとって正解なのではないか…。
そんなふうに感じました。

学生時代はそんなに仲良くなかったのに、時を経て再会すると話が盛り上がる。
そんな懐かしく、ちょっと胸がキュッとなる話が詰まっている本です。

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著者も、 また各短編の主人公となる男性も五十代ぐらい、読んでる私も五十代。親の介護、さびれて行く商店街、何十年振りの思わぬ再会、定年退職後、熟年離婚、同年代にしてはどれも心の襞(ひだ)に引っかかりました。

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Net Galleyにて読了。
重松清さんの作品は多く読ませていただいていますが、いつも心の隅の方を突かれているような気持ちになります。
世代が同じ位ということもあると思いますが、切ない気持ちを掘り起こされます。ただ、その切なさが明日の原動力にもなるのです。

さぁ、明日もがんばろうっと。。

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読んでいて昔のことを思い出して、じんわりと、しんみりとした本。

 本書は、2016年から2018年にかけて、文芸誌やアンソロジーに掲載された5つの短編を収録した短編集。表題作「旧友再会」と「あの年の秋」「ホームにて」「どしゃぶり」「ある帰郷」。5つの作品には共通点があって、どの作品も一つ前の時代、主人公の子ども時代とつながっている。

 主人公が私を同年代なのだろう。どの作品にもちょっと切ない共感を覚えたけれど、印象に残っているのは「旧友再会」と「どしゃぶり」の2つ。この2つには共通点があって、どちらも50代の男性が主人公で、どちらも子どもの頃の同級生と再会するところから物語が始まる。

 私は、50歳になって同窓会に顔を出すようになった。同級生ともたくさん「再会」した。この2つの物語は、その時の気持ちを丹念にすくい取ってくれる。

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タイトルの通り、旧友との再会(または、過去の「誰か」との再会)をテーマにした短編集。

どの作品も、どこか切なさを感じさせつつ、今の日本社会の問題を然り気無く絡めているあたりが、重松作品ならではだなと感じた。

旧友との再会は、どれも少しほろ苦く、どれもとてもいとおしいものばかりだった。

この短編集に出てくる親の介護世代は勿論のとこ、若い世代にも(それこそ高校生ぐらいの子達にも)ぜひ読んで貰いたい。年を経て、あの時大人たちが感じた感情はこれだったのかと、きっといつかなんともほろ苦く懐かしく感じるときがくると思うから。

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人生後半戦の50代あたりが主役の中短編集。
自分と近い年代なので、いろいろと身につまされる。
過去を切り離して生きる人も少なくないだろうが、
切り離すことができない人もいる。
自分の人生、家族の生活、親の看取り、子どもの将来。
少し寂しげな、くたびれた雰囲気をまとわりつかせながら、
それぞれの人生の、ちょっとした転機が描かれる。

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ミドルシニア世代のリアルな日常が描かれていて、同世代の身からは、どの話も、ああ、わかるわかる、そうだよね、と思えるし、まるで自分自身が、旧友に再会しているような気持ちになった。
どれもほんのり苦い現実に、何とか折り合いをつけて暮らしていくことに、諦めにも似た淋しさを感じずにはいられなかった。

電車で読んだらダメでした。

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重松清さんらしさがつまったノスタルジックな「旧友との再会」をテーマにした短編集。
私は特に立ち食いソバやを始めたお父さんの話「ホームにて」がとても好きでした。
どのはなしもじんわりと心に沁みるお話です。

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『再会』がテーマで1964年の東京オリンピック世代の昭和のおじさんが語り手の、タイトル作を含む短編5話。どれも重松テイストで描かれる日常生活がじんわりと沁みる。誰もが平等に年を重ねていくけれど、未来は良い事ばかりじゃない。仕事の挫折、離婚による一家離散、親の病気や介護。予期していない事が起こるのが人生だと言えばそれまでだけど、幸せだった時を回想する事で、余計に辛くなる事もある。読後ノスタルジックな思いに浸りたくなる一冊だった。

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主人公は皆おじさん。でも、おじさんにも子どもの頃があり、そういう時間を経ておじさんになるのである。特に、「どしゃぶり」がよかった。今の時代のみんなで仲良く主義をうまく受け入れらない昭和のおじさんたちの、葛藤が手に取るようにわかる私も、立派なおばさんなのである。重松清の世界にどっぷり浸れる良作。

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「旧友再会」ー(旧)友とは人だけにとどまらない。家族だったり、学友だったり、大事なものだったり、ノスタルジーだったり、風景だったり。そんな友との再会は、記憶の発掘だったり、学友の再発見だったり、思いの継続だったり、郷愁や風景への執着だったりする。
重松清の『旧友再会』は、そんないろんな旧友との再会を甘酸っぱく再現してくれる。人生の後半戦に進もうとする主人公の男たち。そんな岐路だからこそ、捨てられない軌跡や思い、未練が懐かしくよみがえってくるのだ。
絶妙なタイトルに副題をつけてみた。
あの年の秋ー家族の記録、旧友再会ー新しい旧友、ホームにてーバトンタッチ、どしゃぶりーノスタルジックな思い、ある帰郷ー記憶の中の風景

#旧友再会 #NetGalleyJP

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印象的だったのは「どしゃぶり」という短編のラスト、野球部のOBたちが、どしゃぶりの雨の中で野球(?)をするシーン。
実際には、運動不足のおじさんがもたもた走ったり転んだりしているだけのはずなのに、ほとばしる青春感。まぶしいくらいの透明感と開放感が気持ちよかった。
「昔はよかった」なんて言いつつも「今だってそんなに悪くないけどね」と現在を肯定して、ノスタルジーを前進する力に変えていく物語。

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開発の名の下に変わっていく町を眺めながら栄枯盛衰、諸行無常の寂しさはこれからずっと強くなって肩に伸し掛かってくる重さは年々重くなっていく一方だと自分の行く末が心配なりました。

時代の移ろいも家族と肉体の老いとの付き合い方をちょっとずつ無理しない程度にいい方向に変えていけたらと思います。

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