生きることの豊かさを見つけるための哲学

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刊行日 2019/09/20 | 掲載終了日 2022/07/05

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内容紹介

■頭で考えていても、人生の悩みは解決しない。


現代はストレス社会だと言われます。働き方改革が必要とされるくらいに皆が過労に悩み、あるいは人生が何となく満たされないという「生きづらさ」を抱えている人も多いようです。では、私たち現代人にとって、日々の幸せはどうしたら実現できるのでしょうか?

本書は、著者がこれまで研究してきた哲学・教育学・身体論を手掛かりに、生きることの豊かさを感じるためのヒントを探るものです。 西洋で生まれた近代合理主義は、科学を発達させ、私たちの生活を物質面で豊かにしました。その反面、近代人はいわゆる「頭でっかち」の状態になり、「悩み」という袋小路におちいりやすくなってしまいました。 そこで、本書ではデカルト以降の西洋近代の思想の流れを追うことで、その行きづまりの原因を探ります。そして、なぜ現代人にとって「身体感覚」を取り戻すことが重要かを、メルロ=ポンティの現象学的身体論や武士道、呼吸法などを参照して解き明かします。

身体を変えれば、この世界はこんなにも豊かに感じられる。実は、豊かさとは、すでに目の前に広がっているものなのです! 現代人のための「生き方の技法」を学べる一冊。

■頭で考えていても、人生の悩みは解決しない。


現代はストレス社会だと言われます。働き方改革が必要とされるくらいに皆が過労に悩み、あるいは人生が何となく満たされないという「生きづらさ」を抱えている人も多いようです。では、私たち現代人にとって、日々の幸せはどうしたら実現できるのでしょうか?

本書は、著者がこれまで研究してきた哲学・教育学・身体論を手掛かりに、生きることの豊かさを感じるためのヒントを...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784798701745
本体価格 ¥1,600 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

他人軸を自分軸に。
齋藤先生の軽快な語り口が、心地良いです。
いつの間にか他人軸になってしまっていた心と身体を、自分軸に変えていきましょう。考え方から呼吸の仕方。身近に出来ることばかりなので、隙間時間にやってみたくなりました。

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文学はもともと口承によって伝えられてきた文化である。韻を踏むことも定型で歌うことも声に出す「音」を抜きにしては考えられない。斉藤先生が文学を声に出して読むということを大切にされ、Eテレの日本語で遊ぼという特筆すべき番組を伝統芸能と重ねて企画制作されていることにも、文字だけによらない体で表現する文化というものを大切にされていることがわかる。
本書には体づくりのトレーニング的なものも書かれているが、それは歌舞伎や能の型を思い出させる。何年か前、先生の講義をうかがった時、自分が理解した内容を隣の人に説明して聞かせるという実習があった。聞いたもの、読んだものを音声化して伝えることの難しさをその時感じたが、逆にそのことを通して自分が何を理解し、どこでつまずいているかも気付かされたように思う。
フランスでも暗唱が国語科では大切にされているという。音として表現することの大切さはどの言語であっても同じである。その音を出す体へのこだわりを興味深く読んだ。

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人生を豊かにするためには、語彙力を増やすこと、そしてそれを実際に声に出して使ってみること。
「自分の得意な動詞を見つけて、技化する」という方法は面白いと思った。自分のなりたい姿に「なりきる」ために、頭で考えるだけでなく、本当に真似をしてみる。身体を動かすことで、実感しやすくなる。
今はスマホで、指先だけで何でもできるような時代だが、そんな時代だからこそ、身体を動かすことが良い気分転換になって、新しい経験知を得られるのかもしれない。

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「生きることの豊かさ」なんて考えたこともなくて、「哲学」ってもっとややこしくて難しいものだと思っていた。
でも、そんなことなかった。

例えば辛いことがあった時、その辛さに支配されて沈んだ気持ちでい続けるのは、余計にしんどい。
話せば楽になるよって言う人もいるけれど、私は、誰かにその辛さを共感して欲しいとは思わない。
その辛さは私だけのものだから。
それに、話していると、自分で傷口を広げているような気持ちになってきてしまう。
ではどうしているのかというと、とにかくしょうもないことでいっぱい笑うようにしている。
電車で向かいにいた人が大きなイビキかいててねー!昨日テレビで見たお笑い番組でねー!っていう具合に。
全然違うことで笑っていたら、少しは気分も上を向くから。

私がやっていた方法のようなことが、この本に書いてあって、心底びっくりした。

だからこれからも、なるべく身体を動かして、なるべく口角を上げて過ごそう。
それが、私にとっての哲学なんだ。
明日の私の幸せをくれる本でした。

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コロナ禍によって、ただでさえ情報氾濫時代だったところに、
バーチャル、オンラインなど実体験を伴わない機会に接することが爆発的に増えた。
これは、従来なら触れることのない世界に触れられる、貴重な機会であると同時に、
一つであるはずの私たちの心と身体を、二元するやもしれない側面をも持っている。
恐らくその危険性を既に、なんとなく肌で感じ取っているはずだ。
だってやっぱり会って触れたい、対面でやり取りしたい。
自分の足で歩いて、乗り物に乗って、目で見て耳で聞いて、肌で風を、その土地を、季節を、
その人を私たちは感じたいのだ。
しかし、今後も継続的にこの状況は続くだろうし、たとえコロナ禍が終了したとしても、
オンラインやバーチャルはもうなくなりはしないだろう。
その時、薄れていく自分の幸せの感じ方を知っていれば、どんなに素晴らしいか。

なに、そんなに難しく考える必要はない。
それには、自分の体1つがあればいい。

この本と、自分と始める実践型哲学
素晴らしい本でした。

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冒頭から「あなたは今、幸せですか?」と問い掛けてくる。私は「はい、幸せです!」と即答できなかった。

読み進めてみると、本書では身体論と幸せに結び付け、精神論で終わりがちな「幸せとは何か」への問いを、身体的な感覚を通して、動作に結び付く「動詞」に落とし込んでコントロールできると主張している。詳しくは是非読んでもらいたい。

そうか。そういえば、私が最近凝っている筋トレの世界には「追い込み切る」という言葉がある。私は最後までやり抜くために、この言葉を心の中で呟きながら筋肉に負荷を掛けている。普段から実践していることがこの本には書かれているではないか。

冒頭では即答できなかったけれども、この本を読んでみてわかった、自分が幸せを感じているのだということを。私のように「あなたは今、幸せですか?」に対して即答できない人は読んでみて欲しい。

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この本ではどこか生き辛さを抱える現代人に向けて、本来そこにあるはずの幸せに気づくことが出来るようになるにはどうすればよいのかということを、斎藤先生が哲学者の考えや歴史を丁寧に解説しながら示してくれます。斎藤先生はそのためには心だけではなく、体で気づくということがとても大事なのだと繰り返し教えてくれます。
 その中の昔の日本人には武士道などで、腰肚と息の文化が根付いていたらしいというところを読んで、そういえば私が介護の仕事で出会った大正生まれの方々には共通して心の芯の強さがあって、同じ人間でも私とは細胞が違うんだろうかと感じていたことと繋がって、ハッと息をのみました。
 この日本の伝統文化を技として学んで身につければ、私も先人達のように少しのことでは動じないで強くなれるのだと思うとお腹の底から力が湧いてきました。
 だから今全ての日本人に読んでほしい本です。心と体全部で幸せを感じられるようになります。

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タイトルを見て、幸せになるための秘訣があるなら教えてほしい、心のモヤモヤを晴らしてくれるようなメッセージが書かれているに違いないと期待しながら、本書を手に取り読み始めた。

本作品では、私たちに向けて「幸せ」の掴み方をやさしい言葉で説明してくれている。まるで隣に座って教えてくれる家庭教師の先生のように、これなら私でもできるかも!と思わせてくれる、手に届く気軽さが有難かった。

齋藤先生は、自分に合った幸せを得る為に、生きるうえで豊かさを感じる「技」を身に付けることが大切だという。その「技」の取り入れ方として、身体を基盤にしたコミュニケーション方法が各章にわたって提示されている。どんなものがあるのか、中身を読んで確認してもらいたい。

本書を読むまで、内面が弱っている時に身体から取り戻せると考えたことはなかった。何をしても前向きになんてなれるわけないと思っていた。でも、幸せになりたい!と前向きになれないくらい、心が疲れている人にこそ、この作品を読んでもらいたい。きっと、悲しみや孤独から救ってくれる「技」が見つかり、知らず知らずのうちに心の豊かさを取り戻せるはずだから。

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Don’t think, feel.

- Bruce Lee (ブルース・リー) -


あなたは今、幸せですか?
冒頭のこの一文に、私はハイと答えられる。
しかし、なぜ幸せだと答えられるのだろうか。
本書では幸せ(=豊かさ)は頭ではなく、身体で感じるものと著者は言う。
その方法を、古今東西の哲学者や芸術家、思想家や武術家などの様々な人達が残した言葉を例に挙げ、説明してくれる。
中でも呼吸法には驚いた。
なぜなら、以前私はそれを実践していたことがあったからだ。
そのことが幸せや豊かさに繋がる方法の1つだと知って、もう一度やってみようと思った。
背筋を伸ばしあぐらをかき、目を閉じ、息をするだけに集中する。
3秒吸って2秒止め15秒使ってゆっくり吐く、それを30回、およそ10分間。
それを1ヶ月ほどやり続けていると終わった後、身体全体が清々しいオーラに包まれた不思議な気分になったのを思い出した。
それが身体で感じる幸せではなかったんだろうか。
だから冒頭での一文にすぐさま返答出来たのだと腑に落ちた。
幸せってそう簡単になれないと思ってないですか?
幸せになる方法が、たくさん載っているこの本。
考えるな、感じろ、哲学を。

故ブルースリーに捧ぐ。

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齋藤さんが研究している教育学や身体論を踏まえ、チャプターのテーマに沿って哲学者の言葉を解説していくという構成です。
正直ライフハック的な生きるコツが知れるかと思って読みましたが、そこまでスナック感覚の本ではなかったですね。哲学というだけあって考え方捉え方のお話でした。
西洋の考え方が論理的と言われている中で東洋的な身体・五感を通した理解の仕方を身につけるのが現代のストレスを和らげる方法として紹介されてます。
個人的には師弟関係で受け継がれていく身体知というお話が面白かったです。腑に落ちるというのはこういうことかと思いました。

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豊かさ(幸せ)は自分の身体が感じ取るものだ。
という考え方が、本書の軸であると思う。
武士道に学ぶべきところがあるのは理解できるが少し抵抗があります。
絵画はネットで写真で見るよりも、実際に美術館で目で見て身体で感じると感動も大きいので、この身体と精神の連動性というのか、身体を使う、そういう感動や体験が幸せに繋がるという考えは面白く思いました。
新しい幸せになる方法を教えられた気分、ちょっと得した。かなり得した。

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身体性を軸に生きることを考える。聞いたことのある哲学者などが多く登場する。あんなに苦労して読んだ本が、数行でわかりやすく解説され、時代の流れの中に落とし込まれていく。見事というしかない。中学生や高校生が3年の夏以降の部活がなくなるのって、やはり良くない。「運動すると賢くなるよ」と言ってやると喜んで走りにいく。この本を音読して彼らに聞かせてあげたい。

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実体験を伴わない知識や情報、バーチャルによる過剰な刺激が増えたことは、この先のヒトにどのような影響をもたらすのか。空を見上げて美しいと思う。鳥のさえずり、川のせせらぎ、波打ち際の水泡、しんしんと降りそそぐ雪、雨音…自然のあるがままの姿に感動することは本当に少なくなっているのか。心が震える経験、人工的に作られた衝撃、インパクトではないもの。五感を持って生まれたことを忘れずにいたい。

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●「難しいテーマも……」
さすが齋藤さん

結構生きるというテーマなので
哲学的要素がたくさん入ってきますが
(っていっても体とのつながりの話か……)

さすが多く本を出版している齋藤さんだけあって
読みやすいので
すいすいと入ってきます!

もちろんこのテーマをというのもありますが
凄く難しいテーマをわかりやすく書くにはという
点で読んでみてっも良い本だと思いました
齋藤さん好きです!

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外部からの刺激をシャットダウン

面白いのは禅に関する日本人の姿である。道元が只管打坐で唱えた悟りは、忙しい日本人より海外に人気があり、逆輸入によって広まる不思議。
生きることの豊かさを見つけるには論や哲学ではなく身体のあり方の方が大きいような気がする。
事実スポーツの後の開いた毛穴が引き締まるような気だるさはや気持ちよさは哲学よりも先にある。
言葉は体である。
体は言葉である。
言葉は哲学である。
生きることの豊かさはもうすでに自身の中に備わっている。

本が好き!倶楽部
せいちゃん

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脳が人間性の根本であり、身体を統括すると考えられていたが、人間の臓器はもっと有機的に結びついており身体全体で考えて生きている事が明らかになってきている。胃袋も考え、臓器も考え、手足も考えを脳に送っている。胃と肝臓、腸と心臓、それぞれの臓器同士も信号を送り合う。身体全体で考え、記憶する。
幸せも脳だけで感じている訳ではない。身体全体で感じているのである。頭でっかちになった現代人は幸せも頭で考えて、何となく物足りなさを感じている

実のところ、齋藤孝は三色ボールペンだの、声を出して読みたい日本語、語彙力こそが教養であるなどなどそんな本が目につくので国語学系の学者かと思っていたら教育学者であるらしい。なるほど、日本語を声に出して読む。日本語をノートにまとめる。三色ボールペンで視覚化する。

本書からは呼吸法や禅、ヨガなどを通して身体感覚を取り戻す。身体と脳を使って豊かさを取り戻すヒントがもらえるでしょう。

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〇職業も身体感覚で選ぶ

 今多くの若者が職業を理屈で選んでしまっています。有名な会社だから、親に勧められたから、給料がいいから、それって結局は誰かが言っていることを鵜呑みにしているだけですよね。自分はこういう仕事をしたいという目標がはっきりしていないから、そうやって仕事を選んでしまっているのではありませんか?

 自分は人と話をするのが好きだから営業をやりたいとか、黙ってコツコツと仕事をしたいから経理がいいとか、手先が器用だから職人的な仕事をしたいとか、自分の特徴と相談して仕事を探すのが本来のはずなんですけどね。どうもそういうことを無視して万人向けの情報ばかり取り入れてしまっているのは、何故なのでしょうか?

 とにかく実践してみること。何だろうと思ったらやってみること。それが人間としての幸せを生み出してくれると信じています。

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本書は、どうすることが幸せにつながるのかや生きることの豊かさを発見する方法について、様々な解説がされている。

中でも特に、教師の身体性や目に見えない関係性について書かれた部分が、現在小学校の教員をしている私には当てはまることが多かった。
筆者は、教室の雰囲気や子どもとの関係性の基盤は教師の身体にあると述べている。そのため、声のトーンや言葉遣いなど、切り替えのスイッチを身体でもつことを勧めている。
また、子どもたちには例えば正しい姿勢といった型をまずしっかりと身に付けさせることが大切であり、そこから聴くや書く力が上がっていくと述べている。

これからも子どもたちの前に立つ重みを感じながら、本書で学んだことを参考に、自分で切り替えのスイッチを入れられるように、子どもたちと共に繰り返し、習慣になるまで体に覚えさせていきたい。

とはいえ、内容は教師という職業だけにとどまらず、子育てや習い事などのあらゆる場面で応用が可能だ。幸せになりたい人、生きることの豊かさを感じたい人にぜひ手に取ってもらいたい。

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