空白の日本史

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刊行日 2019/12/27 | 掲載終了日 2020/07/13

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内容紹介

その時、実際には何があったのか?

歴史の「穴」を検証する! 建前ではなく、本質がスッキリわかる!   

・日本の天皇は、なぜ「キング」ではなく「エンペラー」なのか

・実は3セットある「三種の神器」の矛盾点 ・「神仏分離」の誤認が「廃仏毀釈」へと発展

・なぜ、鎌倉時代に貨幣経済が日本で発達したのか

・「崇」「徳」……無念な最期を遂げた天皇に贈られた名前 ・日本で軍事史の研究がタブー視されている理由

・「承久の乱の幕府軍は十九万人」が誤りである歴史人口学的な理由

・『吾妻鏡』に記されなかった源頼朝と上総介広常の死 ・「色好み」として知られた和泉式部の奔放な恋愛模様

・資料がウソをつくことはあるのか―― 千利休がお金の無心!?

・なぜ光圀は、徳川家でありながら「勤皇思想」に傾いたのか…

【目次】

第1章神話の世界 ――科学的歴史の空白――

第2章「三種の神器」のナゾ ――祈りの空白――

第3章民衆はどこにいるか ――文字史料の空白――

第4章外交を再考する ――国家間交流の空白――

第5章戦いをマジメに科学する ――軍事史の空白――

第6章歴史学の帰納と演繹 ――文献資料の空白――

第7章日本史の恋愛事情 ――女性史の空白――

第8章資料がウソをつく ――真相の空白――

第9章先達への本当の敬意 ――研究史の空白――

その時、実際には何があったのか?

歴史の「穴」を検証する! 建前ではなく、本質がスッキリわかる!   

・日本の天皇は、なぜ「キング」ではなく「エンペラー」なのか

・実は3セットある「三種の神器」の矛盾点 ・「神仏分離」の誤認が「廃仏毀釈」へと発展

・なぜ、鎌倉時代に貨幣経済が日本で発達したのか

・「崇」「徳」……無念な最期を遂げた天皇に贈られた名前 ・日本で軍事史の研究がタブ...


出版情報

発行形態 文庫・新書
ISBN 9784594083687
本体価格 ¥880 (JPY)

NetGalley会員レビュー

キングではなくエンペラーと呼ばれる理由

日本史の空白に迫る。
大昔の日本は当時(今もなお)大国である、中国と対等であろうとした。それがエンペラーと呼ばれる理由。
廃仏毀釈により破壊された仏教美術は計り知れない。
当時、五人組制度や支配的な立場にあった寺院に対しての、怨みを抱いた農民による廃物運動が強かったと筆者。
これは今日、過激派によって中東で行われている石仏破壊と同じことだ。
清少納言に代表される貴族には、現代の僕たちが大切にしている「平等」や「博愛」の精神がないこと。
文字史料だけでは歴史を語ることはできない。
事象としてあったことは確かであるのものの、本当のところは仮説がほとんどでしょう。
なぜなら一時史料が曖昧なものが多いからだ。
その史料にも信憑性があるかどうか。
ただ考えることは楽しい。
だから歴史がすきだ。
科学的、祈り、文学史料、国家間交流、軍事史…そこには空白にしなければならない何かがあった(のであろう)。

本が好き!倶楽部
せいちゃん

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一つのものから何かを測ろうとする危険。背景、多様な資料をもとにしても推し量ることしかできない歴史。それでいて今までの見解ががらりと変わる面白さ。常に塗り替えられ、真実に近いものが探り出されていると思うのだが、今知っている知識も紛い物かもしれないというのがまた面白い。

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長く続く日本の歴史においてぽっかりと空いた部分をどう埋めていくのか、そういった研究をす?のが筆者含めた後進の役目だとする1冊。
研究に携わらない人間が当たり前のように教科書を鵜呑みにしていくのに対し、筆者は数々の例をもとに過去の学説を紐解き、筆者の視点で言及していく。
あらためて自分の視点を持って歴史に向き合う楽しさを教えてくれる1冊。

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ちょうど、小林秀雄の『無常という事』を再読したばかりの時にこの本も読み、特にこの第6章にある歴史学の帰納と演繹について書かれていることが、実は小林のいうところの「うまく思い出すこと」に繋がるのではないかと、さらに考察が広がるきっかけになったこの本。

様々な「空白」について、切り口も豊富で論旨も鮮やかなので読みやすくもあり、そしてなるほど!にも出会うことができ、最終章で研究の今後のあり方についても考えられた。

入り口にも、奥深い道に通じる扉にもなる一冊。

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持統天皇が伊勢神宮を参拝したあと、明治天皇が公式に伊勢神宮を参拝するまでに千年近く「空白の期間」存在する。
文字の無い時代、文字があっても一部の特建階級の人間だけのものだった時代の「文献資料の空白」女性や庶民などに関して残されている記述が極めて少ないことによる女性史や庶民の歴史における「空白」
その「空白」をいかに科学的な根拠や論理に基づき、埋めていくか。それこそが、歴史研究家の手腕が問われるものであるとする著者が日本史のなかに潜む、九つの歴史的空白を採り上げ、その「穴」を埋めていく試みを行ったのが本書である。
各章における「空白」の使い方には少々無理を感じるところもあるが、否定だけでなくそれに対する自分なりの見解を示す著者の考え方は第九章の研究史の空白で力説されている。先人の研究を無視したり、否定しっぱなしで自分の見解を示さないといった行為を廃し、先達への本当の敬意を示す。今までの研究史をしっかりと自分のものとして受け止め、そこに一つでもよいので新しい知見を付け加える。それが他者に批判されまた新しい知見が付け加えられる。その繰り返しで研究史は発展し、永遠のものとなる。
日本史を俯瞰的に論じ、そこにある「空白」を提示するすることで日本史が論じきっていない課題をあぶり出す本である。

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