天邪鬼な皇子と唐の黒猫

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刊行日 2020/01/10 | 掲載終了日 2020/03/12

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内容紹介

「猫なんか好きじゃない。仕方なく飼ってるだけ」と言いながら『寛平御記』に猫のことを延々と綴り残した宇多天皇(867-931年)。史実をベースにした創作物語です。

その昔。蘇州で商人につかまって倭国(日本)に運ばれてきた黒猫は、時の天皇に献上され、息子の定省(さだみ)に飼われることに。猫を理解しない定省の待遇に辟易しつつ、手ずから用意してくれる乳粥がうまくて気に入ります。のんびり平和にぐうたら猫生を送ることを望むクロですが、生真面目で融通のきかない、けれど善人の定省が、太政大臣の陰謀で即位させられ、政争に巻き込まれて窮地に陥ったのを助けようと、ひと肌脱ぐことに──。人語を解し、「覇王」の呼び名と記憶をもつ猫の活躍はいかに。

ツンデレ天皇と中国から来た猫の、痛快平安ストーリー!

「猫なんか好きじゃない。仕方なく飼ってるだけ」と言いながら『寛平御記』に猫のことを延々と綴り残した宇多天皇(867-931年)。史実をベースにした創作物語です。

その昔。蘇州で商人につかまって倭国(日本)に運ばれてきた黒猫は、時の天皇に献上され、息子の定省(さだみ)に飼われることに。猫を理解しない定省の待遇に辟易しつつ、手ずから用意してくれる乳粥がうまくて気に入ります。のんびり平和にぐうたら...


おすすめコメント

「おれさま」という黒猫の一人称で物語は進みます。 顎をなでさせてやったり、膝の上でまるくなってやったり、己のかわいさを知り人ころがしをする黒猫、小憎らしいやつです。

しかしなんといっても、情に厚くまっすぐ生きようとする定省にも、強くてクールな黒猫にも人間的な(?)魅力が多分にあり、「猫なんか」と散々言っていた定省とクロの間に、いつの間にか深い絆が生まれているところが魅力です。ボロボロになって帰ってきたクロを迎える定省のセリフに、不覚にもキュンとしていただきたいと思います。

「おれさま」という黒猫の一人称で物語は進みます。 顎をなでさせてやったり、膝の上でまるくなってやったり、己のかわいさを知り人ころがしをする黒猫、小憎らしいやつです。

しかしなんといっても、情に厚くまっすぐ生きようとする定省にも、強くてクールな黒猫にも人間的な(?)魅力が多分にあり、「猫なんか」と散々言っていた定省とクロの間に、いつの間にか深い絆が生まれているところが魅力です。ボロボロになって帰...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784591164921
本体価格 ¥1,500 (JPY)

NetGalley会員レビュー

2020年最初の傑作に出会ってしまった。平安時代の猫好き宇多天皇による日本最古の飼い猫手記『寛平御記』を元にしたフィクション。人間界と猫界の政権、縄張り争いを客観的に傍観しつつも巻き込まれていくクソ生意気な俺様猫視点で繰り広げられる。気位が高いわりには変に素直で無駄に虚勢を張らない所が憎めず、とても愛くるしく感じすぐに夢中になってしまった。小難しい話も猫視点で緩和されていて読みやすく、歴史ものではあるがどちらかと言うと猫要素強めなので、普段余り本を読まない方も猫好きなら一瞬で読破間違いなし。ツンデレ皇子と俺様猫の二人六脚の感動統制物語

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猫視点で権力闘争を描いているところが「ミソ」。本来なら「ドロドロ」した物語になるところが、猫視点で書かれているので「のんびり」とした「ほんわか」ムードのお話に仕上がっている。このギャップがとても心地よい。定省ではないが「猫なんか好きじゃない」と思いながら、ついつい笑みを浮かべながら読んでいる自分に気が付く。願わくば定省が天皇になってからをもっともっと描いてほしかった。あっさりと終ってしまって残念。もう少しこの世界に浸っていたかった。

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猫なんか好きじゃない。仕方なく飼ってるだけ」と言いながら手記に猫のことを繰り返し書いていた宇多天皇の史実をベースにしたお話
話は唐から来た黒猫目線で描かれており
人間の権力争いを滑稽に表現している
ぐうたらの食っちゃ寝生活を夢みるが
何かとゴタゴタに巻きこれ奮闘する様が
なんだか愛らしく思えます
とても素敵な作品です

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主人公が猫、それも人語を解し話すこともできる。
常に主猫公?のクロが「おれさま」と徹頭徹尾、上から目線で話すところが憎い!!

これまで平安時代にはあまり興味がなかったのですが
この小説を読んで、藤原基経、宇多天皇(定省)と実在の人物が出てくるので
どこまで歴史と同じなんだろうと俄然興味が湧きました。

平安時代の事がよくわからなくても
この小説で光孝天皇から宇多天皇までの流れが
わかりました。

クロを中心とする猫たちのやりとりも
サイドストーリーとして楽しめます。
キトラの関西弁が味をだしてます。

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