あとを継ぐひと

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刊行日 2020/04/22 | 掲載終了日 2020/04/22

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内容紹介

高校卒業と同時に親の反対を押し切って相撲部屋に入門し、26歳で膝の怪我が原因で引退、その後は東京で介護福祉士として働いている息子。「オサダ理容店」を営む哲治は、「力士」も「介護士」もある理由からどうしても好きになれず、久しぶりに息子に再会したときも喧嘩別れをしてしまった。それは離婚した元妻・真由美の仕事に起因していて―「後継ぎのいない理容店」

神原範之は都会暮らしを捨て、実家の温泉旅館を手伝うことに。性同一性障害を自認している範之は、女性の格好で仲居の仕事をしているが、母親である女将からの理解がなかなか得られず――「若女将になりたい!」

社員の7割が知的障碍者というチョーク会社に中途入社した居ケ内翼は、同じ課の障碍をもつ伊藤さんとどう接してよいかわからず――「わが社のマニュアル」

物事がハイスピードで変わりゆく世の中で、親から、先輩から、会社から変わらず”受け継ぐ”ものを描いた全6篇の短編集。

高校卒業と同時に親の反対を押し切って相撲部屋に入門し、26歳で膝の怪我が原因で引退、その後は東京で介護福祉士として働いている息子。「オサダ理容店」を営む哲治は、「力士」も「介護士」もある理由からどうしても好きになれず、久しぶりに息子に再会したときも喧嘩別れをしてしまった。それは離婚した元妻・真由美の仕事に起因していて―「後継ぎのいない理容店」

神原範之は都会暮らしを捨て、実家の温泉旅館を手伝うことに...


おすすめコメント

「受け継ぐ」ことをテーマにした短編集!

感動のお仕事小説です!

「受け継ぐ」ことをテーマにした短編集!

感動のお仕事小説です!


販促プラン

初回指定承ります。

★3月31日まで★

光文社書籍販売部の荒井(03-5395-8116)までご連絡下さい!

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★3月31日まで★

光文社書籍販売部の荒井(03-5395-8116)までご連絡下さい!


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784334913434
本体価格 ¥0 (JPY)

NetGalley会員レビュー

人は自分の生きた証を誰かに受け取って欲しいと思っているんだと思う。それがどんなものであっても。そして誰かの何かを実は受け継いでいるのかも知れない。本作を読んでそう思った。

「あとを継ぐ」とは必ずしも家業を継ぐということではない。家業であったり、技であったり、思いであったり。主人公たちは何を受け取り、渡すことで、自分と他者、社会との関わりを見つめることになる。介護士、営業、旅館の女将……6つの職業を通して見えてくるものに涙した。

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甘いお菓子は食べません、の作者さん。ビターなカッコいい女性向けの物語を書く方だと思ったのでしたが、本作は意外でした。一読では作者が男性か女性かもわからずニュートラルな文体が心地よかったです。お話しもサラリとして押し付けがましくなく、後からじんわりと温かな優しい気持ちにさせてくれました。1話目の父子の話も力士、ソープランド、在日韓国人という強い言葉を使いながらも、静けさをキープしているのがよかったです。

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自分の周りに実際に起こったかのような、共感せざるを得ないエピソードの数々。
夫婦、親子、男女、仕事仲間、土地。それぞれの関係や視点を大事にしつつ、そのお仕事の中身をそれぞれの想いとともに描く。それは、とても素朴だ。そして、登場人物を誇らしく思えたり、僕らが応援したくなったりするような描かれ方であるのがまた心地好い。
仕事に迷った人はちょっとしたヒントはもらえるかもしれない。これから仕事を始める人はいま読んでおけば、そういえばあんな登場人物がいたな、と数ヶ月後に思い出せるはずだ。
しかし、仕事が生活にしっかり根ざしていることを、この小説を通して知ることになるだろう。そこにある人間関係や環境は自分たちが切り開くものなのだ、と教えてくれるようでもある。

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6つの異なる職業に纏わるストーリーで、全話に共通する若者たちの生きる力が清々しくサラサラと読めました。その一方で、読み進むうちにジワリと滲んでくる「宿命」と「葛藤」は、決して軽い読み物ではない読後感をもたらします。
個人的には1話目の理容店の話が好きで、掘り下げれば深く沈みがちになる要素を、主人公の淡々とした語り口で描いているのが心地よかった。

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6つの職業に就く人たちの短編集。
「あとを継ぐ」というのは家業を継ぐということだけではなく、技や思いなどを継いでいくこと。
どの話も自分では経験していないけれど、情景や心情を想像しやすく決して軽いものではない。
だけど、その中でも希望を持てる若者の存在に救われる。
この著者はデビューから追いかけてるけど、今作もじんわりと味わい深くとてもよかった。

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あとを継ぐ、というのはなにも家業のことだけに限ったことじゃない。
親が思っているほど子どもは子どもではなく、いろいろ考えているものだよなぁと、自分のことも含めて、ふと思った。
親との関わり方、子どもへの接し方。
私には2人の息子がいるが、同じように育ててきたつもりでも性格も趣味もまるで違う。
みんな違ってみんないいのだけれど、不思議なものだなぁと常々思う。
一緒に暮らしてきた中で彼らも彼らなりに父親母親に思うところはあるだろう。
家族だから言えること、家族だからこそ言えないこと。
互いに思いやりながら日々を楽しく過ごしていることに幸せを感じている。
この先、彼らはどんな道に進むのか。
私たちの中にある"なにか"を継いでくれるのか。
この作品を読みながら、息子たちのことばかり頭によぎっていました(笑)

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最近多いお仕事小説なのかな?と思いながら読みました。1作1作読み進むうちに必ずしもそういうわけではないなと考えを変えました。受け継ぐものは思いだったり人生だったりで、頑張ったことも頑張ってないこともちゃんと見て(見られて)そこから何かが育っていくのだと思います。まさに背を見て育つ小説集。自分の背中を見せても大丈夫かな?私。(ちょっと冷や汗が・・・)
「サラリーマンの父と娘」「若女将になりたい!」の2作は特に好きです。

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あとを継ぐことをテーマにした6つの短編。どの作品も単純に後継者ということではなく気持ちを継いでいくことが描かれている。さらに言えば、継ぐことを意識するのではなく、伝えたい気持ちを伝えていくことを描いているということなのだと思う。いずれも距離感の難しい中でどうやって伝えるのか、コミュニケーションの難しいところ。素直で善良な人ばかりであっても、ちょっとした行き違いや物理的な距離感のせいでコミュニケーション不良に陥り拗らせていく。実生活でもありがちであるが、そんな関係がほぐれて不器用ながらもコミュニケーションが復活していく様は、読んでいて暖かな気持ちになる。関係性の希薄になった現代だからこそ、こういう作品を読みたい。

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お墓を守ってくれる人がいないとか、誰もいなくなった家が放置されたままだとか、後継ぎがいないから家業をやめるとか、そういう話をいろんな所で聞きます。地元を離れる人が増え、親と一緒に暮らす人が減り、こういう問題はドンドン拡大しています。

 様々なシチュエーションがあるけれど、その最大の問題は会話の不足なのかな?親子だからこそ話しにくいということもあるだろうけど、ちゃんと話せば何らかの解決策は見つかりそうな気がします。

 お互いのことを尊重する、意見を交換する、そんな当たり前のことができなくなってしまったら、親子関係だって崩壊しちゃうよね。だから、話をしようよ、ちょっとずつ!

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``「あとを継ぐ」の言葉からは単に家業を継ぐってイメージが一番だと思うが、確かにそれもあるが、6つの短編それぞれのテーマに対してのシュチエーションが豊かで楽しいです。理髪店の息子が相撲部屋に入門していたり、菓子メーカーの女社長の彼氏がサッカー選手とか、老舗旅館の息子がジェンダーだったり。キャラクター設定がちょっと突飛な所が面白いが、話の流は全然無理なよく出来ている。でもやっぱり一番心に残るのは最後の「サラリーマン父と娘」の章です。どこの家にでもあるサラリーマンとOLの微妙な距離感が出ていて、親父同世代としてはうなずくことしきりです。

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デビュー作からずっと追いかけてる田中兆子さんの作品を読むのは5作目。

まだ発売前ですが(4月21日発売予定)netgalleyで読ませてもらいました。

前作『私のことならほっといて』のようなバラエティ豊かな大人の短編集が大好きだけど、今作のようなじんわり温かい短編集も良かった✨

6つの職業につく人たちのお話。

家業を継ぐお話だけではなく、思いを受け継ぐようなものもある。

登場人物たちの心理描写も細やかですごくわかる。

女性視点だけでなく男性視点もとてもうまい。

色んな立場の気持ちになり、胸に沁みる。

6つの職業について書かれてるのでお仕事小説ではあるけど、家族愛や人間関係など丁寧に描かれていて温かい気持ちになれる作品🍀

田中兆子さん、やっぱりいいなぁ💕

これからも追いかけていきたい作家さんの1人✨




#あとを継ぐひと#田中兆子#netgalley

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職業も様々、今どきな要素を取り入れた設定も様々だけど、親から、先輩から、会社から”継ぐ”ものの話は、どれもじんわりと心温まるものばかり。ちょっとしたひねりが効いているあたりが田中さんの持ち味だろうか?だってあの「徴産制」書いた人だもの。どの話も良かったけど特に「わが社のマニュアル」と「サラリーマンの父と娘」が好み。作品の振り幅が非常に大きくて興味深い田中さんの今後の作品も楽しみにしている。#NetGallery

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最近気になる田中兆子さん。新作を心待ちにしている作家の一人。今までの田中さんの作品とは一味違う厳しくも温かいお仕事小説。継ぐのはけして家業だけではない。親目線で社会を見ることが多くなってきた自分に、亡くなった父のことを思い出させてくれた。これからも、田中兆子さんのウイットに飛んだ作品を楽しみしています。

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理容店/チョーク製造工場/麩菓子製菓会社/老舗旅館/サラリーマン
働く人や経営者たちの姿が湿度少なめにサクサク描かれる。
「若女将になりたい」範之27歳(心は乙女の次期社長)の話が面白かった。
断固として認めようとしない母親と、理解のある父親。
その背景にあるものは・・いい家族 範之は幸せ者だ。
継ぐとあるが、家業という狭い意味ではなく、
親の思いや長く働いている人の身の処し方などを各話の主人公たちが受け取っていく。
サラリーマンの父親と娘がファイターズの応援に行く話がよかった。
聞き上手のお父さんと娘の関係がいい。
チョークの製造販売会社の話、ブタさんを連れて部屋を出て行く伊藤さんの苦しさや辛さが周囲に理解されているのがいいなと思いました。

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読友さんご紹介。
田中さん初読み。
「受け継ぐ」ことをテーマにした6篇の短編集。
「感動のお仕事小説です!」とある。確かに「お仕事小説」でもあるのだけど、家族の思いやつながりも強く伝わる作品だと思った。それぞれの立場で、悩みながら、迷いながら、頑張る人たちを応援したくなった。
「女社長の結婚」「若女将になりたい!」「わが社のマニュアル」が特に好きだった。
#NeetGalleyJP

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理容師として店を持ち、男手一つで育て上げた息子は力士に…、
父が急逝したため四代続く駄菓子製造会社の女社長に…、
障碍者が多く働く会社に転職した元プロダンサー…、
就活が上手くいかず引きこもり気味だった息子が自分は継がなかった家業の酪農をやりたいと言い出し…、
実家の旅館で若女将として働くため、下積みから始めた僕…、
サラリーマンの自分は同じ様にサラリーをもらう立場で働く娘に、なんとこの会社人人生を伝えればよいのか…、 継ぐ人、継がない人、継げなかった人、継いでもらえなかった人、
それぞれの気持ちを思い考えながら自分のこれまでとこれからとを照らし合わせ、父は母は今の自分をみてどんなことを思うのかと想像した。
行きたい道、生きたい道を進ませることに親はどんな勇気で臨んでくれたんだろうと思いを巡らせると、涙ぽろり。

旅館を継ぎたいという息子に母はとても厳しかった。その厳しさは息子を思うが故なわけで…母の愛って深い、深すぎるとまた涙ぽろり。

娘との会話を増やすために共通の趣味を持とうとする父。父の柔軟さが感じられる社会人としての考え方にちょっと惚れました。

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最初のエピソード(力士に挫折したて介護福祉士になった息子と、理容師の父親との話)と、「若女将になりたい!」(トランスジェンダーのレズビアンがバイセクシュアルの女性と付き合っていて女将としてやっていきたい話)の父親とのやり取りがジーンと来ました。そして、知的障害者がたくさん働く会社の仕事の話も、とても為になりました。短いストーリーばかりで読みやすく、どれも心にじんときます。

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"あとを継ぐ"ということをテーマにした6話の短編集。読みやすい文章でいろんな仕事とそれに関わる家族や主人公自身の葛藤が描かれて面白く読めました。後継者問題・知的障碍者雇用・トランスジェンダーなどの結構重い内容も含まれていて、それらの事も改めて考えさせられました。全て面白かったですが、中でも実在の企業をヒントにした知的障碍者雇用を絡めた「わが社のマニュアル」と牧場を巡る後継問題を扱った「親子三代」が気に入りました。

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後を継ぐっていうと、家業を継承するぐらいのことしか思い浮かばなかったけど、それだけじゃないんだということを気付かせてくれた短編集でした。家業があって、それを継ぐ人もいれば、継がない人もいる、継ぎたいのに認められない人もいて、特に受け継ぐものがないサラリーマン家庭でも受け継がれるものがあったり、いろんな人生、家族、仕事が描かれていた。老舗旅館の息子が主人公の『若女将になりたい』と『女社長の結婚』が特に印象に残ったが、他も気持ちをほぐしてくれるような優しい読後感でお仕事小説としての側面もあり楽しめました。

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男親ってやっぱりこんなに不器用なのか…。
と思ったのは最初の「跡継ぎのいない理容店」

他人には許容範囲が広いのに
身内となると
なんであんなに応援できなくなるんだろう。

子どもが3人いる私は
読みながらついつい
自分に置き換えて考え込んだり
小説なんだけど
なんだかいろいろ考えさせられました。

親子関係に悩んでいる人にオススメかも。

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