イノセンス

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刊行日 2020/09/30 | 掲載終了日 2020/11/05

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内容紹介

罪を犯した僕は、 人を好きになっちゃいけませんか?


【Innocence:[名]無罪、潔白】

中学生時代、不良に絡まれた音海星吾は、彼を助けようとして刺された青年を見捨てて逃げてしまう。青年は死亡し、星吾はSNSを中心に誹謗中傷を浴び続けた。大学入学後、紗椰と知り合ったことで、閉ざされていた星吾の心に、特別な感情が生まれるが――。


Q 主人公・星吾のやったことは、

    許されると思いますか――?

A 許されない…45% 許される…55% 

(文芸WEBマガジン「カドブン」アンケートより)

連載中から賛否両論の嵐。

話題作『ジャッジメント』の著者が放つ

哀しみと衝撃のミステリー!

罪を犯した僕は、 人を好きになっちゃいけませんか?


【Innocence:[名]無罪、潔白】

中学生時代、不良に絡まれた音海星吾は、彼を助けようとして刺された青年を見捨てて逃げてしまう。青年は死亡し、星吾はSNSを中心に誹謗中傷を浴び続けた。大学入学後、紗椰と知り合ったことで、閉ざされていた星吾の心に、特別な感情が生まれるが――。


Q 主人公・星吾のやったことは、

    許されると思いますか―...


おすすめコメント

あなたは、主人公のとった行動は

許されると思いますか?


話題作『ジャッジメント』の著者による最新作『イノセンス』は、カドブン連載中から賛否両論を巻き起こしている問題作です。不良に絡まれたところを助けようとしてくれた恩人を置き去りにしてしまったことで、少年はSNSを中心とした世間からの誹謗中傷に晒されます。 


一度罪を犯した人間は、二度と許されることはないのでしょうか。

重いテーマに取り組んだ著者と何度も推敲を重ねる中で、ラストから6行目の「ある一文」が生まれた時、担当編集者も思わず落涙しました。

2020年、これを読まずして何を読む、という自信作です。

あなたは、主人公のとった行動は

許されると思いますか?


話題作『ジャッジメント』の著者による最新作『イノセンス』は、カドブン連載中から賛否両論を巻き起こしている問題作です。不良に絡まれたところを助けようとしてくれた恩人を置き去りにしてしまったことで、少年はSNSを中心とした世間からの誹謗中傷に晒されます。 


一度罪を犯した人間は、二度と許されることはないのでしょうか。

重いテーマに取り組んだ著者と...



NetGalley会員レビュー

9月30日発売予定 KADOKAWA 小林由香著『イノセンス』読み終わりましたので感想をお伝えします。

普通に暮らしていた日常が一変し、加害者 被害者になってしまう。それは周りの家族も同じ。
加害者と言われる人は本当に加害者なのか、加害者側に同情の余地があったとしても被害者側は許せるのか、、、。加害者側、被害者側のそれぞれに自分を置き換えた時、自分は本の中の人たちのように過ごしていけるのか考えながら読みました。まだ自身の答えは出ていませんが、この本を読んだ方と意見交換をしたいと思いました。
現代社会の問題となっているSNSの誹謗中傷問題もこちらの本に出てきましたが、文章1つでネットで拡散して人を喜ばせる事、感動させる事が出来る時代ですが、逆に簡単に文章で人を苦しめることが出来る恐怖もあります。自分自身も気を付けて発信していかなくてはいけないなと感じました。

自分自身が本の当事者のようにならないとも限りません。自分だったらどうするか、、、考えながら読んでみてほしい一冊です。

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小林由佳さんの作品を読むのは何作目になるのか。その都度、答えが出せない課題を突きつけられる。もしかしたら私にも降りかかるも知らない問題。誰でも普通に生きたいと思ってる。なのに人生は過酷だ。乗り越えられない試練は与えられないと言われるけれど、私なら耐えられそうもない。無罪、贖罪、誰のためにするのか。逆の立場なら。個人の定義の正義を振りかざす社会に生きるのは辛い。が、この物語のラストは光がみえて嬉しくなる。

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自分を助けてくれた人を、自分の行いのせいで結果死に至らしめてしまった若者の贖罪とは…?
 公に、目に見える形で罪を裁かれなかった当時14歳の少年は、大学生になった今も、自分自身の中でも、他人からも、事件の影響を受けて、生き辛い日々を辛うじて生きている。
 遺族にとっては、それ自体が許せない気持ちになるのは当然かもしれない。では罪人は生きていてはならないのか?それとも生きながら死んでいるかのような恐怖と懺悔一色の毎日を続けなければならないのか?そして許し許されるとはどういうことか?
 これは、被害者遺族側が、事件と少年の罪をどう捉えるか、という話のようにも思える。
 世の理不尽が我が身や身近に起こった時、あなたは何を思いどうするのか、作者からの激しい問いかけに、最初から最後まで読む手を止められなかった。重いテーマだが、作者の筆致・表現・ストーリーは見事で、多くの方の心の奥に届いて欲しい作品である。

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悪い奴らに絡まれ喝上げされてた少年を助けてくれた大学生が代わりに殺され、少年は恐怖のあまり救急車も呼ばず逃げてしまう。法律では裁けない罪を背負った少年の贖罪は。 何とも難しく重いテーマで投げかけてきた。ネットや社会的には見殺しにして逃げた奴として吊し上げられるが、法的には問われない。 こっちの方がキツそうだなあ。  読者それぞれに考えてもらいたい作品なのだと思う。
今作も素晴らしいリーダビリティで一気に引き込まれた。

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時に被害者が加害者と見られるような事件、そしてその罪悪感(サバイバーズギルド)と後悔に苛まれつつも生きる主人公の大学生。
終盤の展開と叙述トリックが秀逸。タイトルの意味は主人公だけのものではなく、周囲にも当てはまるのであろう。傍観者たる読者もラストで溜飲が下がる佳作。

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取り返しのつかない過ちを犯した少年が、己の弱さにもがき揺蕩いながら贖罪を念う悲哀のミステリー。故意に傷が生じた時、はたしてどこからどこまでが加害者なのか。賛否両論、線引きが難しい題材の異なる立場からの切なる描写に、自分はどの人に寄るのだろう?と推理そっちのけで気付くと自分なりの正義を模索していた。主人公の罪と同じく法的にはグレーゾーンのSNSや報道といった現在進行形の問題定義も、移ろう感情とセットで分かり易く心に残った。芸術が齎す救いについての表現が凄く心に残り良かった。

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ニュースや週刊誌で事件を知り、騒ぎ立てる人々。当たり前の光景だと、側から見て思っていた。加害者や救助の不作為者への誹謗は仕方がないと。
でも、私たちは何も彼らについて知らない。
何も知らない私たちの言葉が彼らを死にまで追い詰めることもある。なんておかしいんだろう。
悲しみを誰かのせいにしたい、その気持ちも痛いほどわかる。だけど、同じことの繰り返しになってしまう。
こんなもやもやを、一筋の光のようにすっきりさせてくれた一冊。
誰にでも罪はある、だけどこの手に握るのはナイフではない。
私たちは、前に進む力がある。

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『イノセンス』

罪を背負った主人公が罪とどう向き合って生きていくのか…

凄く重いテーマの作品だった。
誰でも罪を背負ってしまうことがあるかもしれない…
罪を背負った側も、被害者も、罪によっていろいろなモノが奪われていく。

ネットの中傷も正義感でやっている人がいるかもしれないが、新たな罪に加担して、罪を背負うことになるかもしれない。

どうすれば主人公が救われるのだろうかと読み進めた。
人を救うのは人であり、新たな罪ではない。
もし自分が当事者だったら…と読んでほしい物語でした。

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星吾の罪は許されるのか――。

被害者遺族のことを考えれば、当然その場から逃げたことは許せない。けれど、彼もまた不良に絡まれた被害者の一人で、【加害者】ではない。
逃げたのは決して褒められるものではないけれど自分がその立場になったら冷静に行動できるだろうか…。

被害者の家族、恋人、結果的に加害者の一人になってしまった少年とその家族。いろんな角度から見たそれぞれの人の苦悩、すべてが肯定できるものではなく、「もし自分だったら…」と考えると誰か一人を悪く思うこともできなかった。

そして星吾に忍び寄る不穏な影は何者なのか?というミステリー要素に加えて、過去に対する痛いほどの自責の思い、男同士の友情、先生との信頼関係、そして紗椰への恋で揺れる心、 それぞれの人物に感情移入して、読んでいる私の気持ちも忙しく動く。

星吾の罪は許されるのか――。
重く難しいテーマで考えさせられることが多く、答えはなかなか出ないけれど、ラストが明るく希望があって心が救われました。読んでよかった!

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ラストに近づくにつれ一気に読んだ後はもう…。
自分の犯した罪に悩む主人公は周りから見ると反省してるように見えない。
現実でも心の中はわからない。
愛する人を失った悲しみで狂っていく。
どちらの想いも痛いほど伝わってきた。
重いテーマ。
でもいつ自分の身に起きるかわからない。
とりあえずラストが救いだった。

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最近の不寛容な社会を背景にしたミステリ・サスペンス。ただし、ミステリ要素は付け足しと感じるくらいに、背景が重い。犯罪は被害者も被害者家族も人生が変わってしまうが、巻き込まれた不作為者も社会の目の中で罪悪感に押しつぶされる。まさに不寛容な社会だ。法律で裁かれないものは償いをどうすればよいのか?答えのない重いテーマだが、最後にうっすらと光明が見えるようでほっとする。

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それは被害者なのか加害者なのか。周囲と距離を保ち、死んだように生きる。それが償いかあるいほ報いか。未来を手にしながら常に死と隣り合わせにいる人。つきまとう影と無気力な日々。若者らしい楽しみにふけることもなく淡々と過ごす姿に胸が詰まりそうだった。

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「この手はナイフを握るためにあるわけではない」
星吾を支える宇佐美先生や星吾の家族の温かくて強い気持ちがあるから、この先、星吾はきっと迷わずに前に進んでいける。
事件で負った心理的な傷や後悔などのさまざまな葛藤を絵に投影することで乗り越える。
絵のタイトルは「救い」。
著者の手法が鮮やかで、重いテーマにもかかわらず、明るい気持ちが残る作品だった。
半面、被害者遺族や関係者はどこに気持ちをぶつければよいのだろう。立場や視点が変わると感じ方まで変わる場面が何度も現れる。

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非常に判断が分かれる話題をうまく表現している作品。
ただしその結果に対して立場によっては決して肯定できない想いがある。
逆に全く関係のない(もしくは心無い)人によって存在すら認めないような社会的制裁を加えることが可能な現在に辟易する思いも個人的には持ちました。
自身が関わった場合にどうする?
難しいんだけど、自分の身を守るのが最優先にならざるを得ないが、そんな中でもベストと思われる選択をできるように準備はしておくべきなのだろうか。

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カツアゲにあっている14歳の少年を助けた大学生が刺されて亡くなった。刺した側が『加害者』で、亡くなった側が『被害者』と明白。では助けてくれた大学生を見捨てて逃げ出した少年は加害者か被害者か。助けられて生きているから幸せなのか。それとも生地獄の人生なのか。主人公をはじめ登場人物全てがあまりに辛い思いを抱えているのにどうにもならないもどかしさを感じる。普通に生きる事が許されないなんてあまりにも辛すぎる。物語終盤では号泣。物語に惹き込まれつつ、深く考えさせられる作品だった。

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自分を助けに入って暴力を受けた青年を置き去りにし、見殺しにしてしまった事で、ずっと罪の意識に苛まれて生きてきた星吾。本当の加害者は暴力を振るった犯人たちであるのに、星吾も被害者遺族も、世間もが星吾を加害者であるかのように扱う。法で裁かれないからこそ、かえって被害者側の恨みが大きくなってしまうのかもしれない。中学生だった少年が恐怖から逃げてしまった事なので許してあげて欲しいと思うけれど、自分も遺族側になったら恨んでしまうだろうと思う。とても難しいテーマだった。

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少年が犯した過ち。救急車を呼べば助かったかも…というところが肝なのはわかるけど、それで無関係な人間が寄ってたかって14歳の少年を叩きまくれるって、人間はほんとに怖いなと思った。あなたがたに裁く権利などありませんよ。自分が正しいことを証明して気持ちよくなりたいだけの癖して。
当然、被害者家族が彼を恨むのは無理ないけど。恨むというよりか、どうしてどうしてって、一生答えも出なければ尽きることの無い問いを繰り返すことになるんだろう…。その苦しみを思うとやりきれないけど、それでもやっぱり、臆病だっただけの少年の悲劇にも同じように胸が痛む。

物語は、希望が見えるラストでほんとうによかった。最後の絵の描写と、名前を呼ぶシーンには、じんと来てしまいますね。
彼らの交流が丁寧に描かれてきたからか、どちらにも感情移入できてしまう……特にラストで視点が代わってから、彼の複雑な感情がひしひしと伝わってくるのがすばらしかった。
2人がお互いにぐちゃぐちゃの感情を抱えながらも、今後もよき友人でいられることを願います。

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大学生の星吾は、中学生時代に不良に絡まれ、自分を助けようとして身代わりに刺された青年を見捨てて逃げてしまったという過去を持つ。少年は死亡し、彼は誹謗中傷を浴びながら後悔の日々を過ごす。私たちがこの物語を読んで考えることができるのは、自分がその中にいないからだ。関係者の立場だったとき、冷静に考えられる人などいないだろう。ただ普通に生きることすら難しくなるのは当たり前だ。この世に罪のない人間なんていない。どうやって人はそれに折り合いをつけていけばいいのだろう。この物語の後味がよかったことが本当に救いだった。

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