ざまぁの後の王子様とわたし

ヴィは薬師見習いの女の子。薬師の母親と二人で貧しくも暮らしています。ヴィには姉がいるのですが、魔力がとっても高かったために、貴族の養子になっていました。ところが、この姉がとんでもない人間で、通っていた貴族学校でいろいろやらかしたらしく、ルー・ウルフという男を連れて家に帰ってきたのです。そして、男を残したまま、男の全財産を持ち逃げしました。そして男はどうも王子様らしい。ヴィは姉に容姿がとても似ているため、姉のしでかしたことにとんでもない迷惑をかけられ、姉の後始末をするはめに。でも姉は最初の方で行方をくらましたまま。悪い人間には、しっかり報いを受けてもらわないという人も多いでしょう。でも、本質は王子様とヴィのラブストーリーかな？

凄く面白かったです！　
姉がやらかして貴族学校を追い出され、盛大にとばっちりを食らう妹のヴィル。姉に置き去りにされたルー•ウルフと母と三人で慎ましく暮らすはずが、おもに姉のせいで暴漢に襲われたりさらわれたり、ほかにも様々なトラブルに見舞われます。

そのたびに自らを奮い立たせ、やるべきことをやるヴィルと、彼女を支えるルー•ウルフ。どんな逆境も健気にたくましく切り抜けていく様子に、読んでいるこちらが勇気づけられます。

ヴィルと母親があたりまえのことをあたりまえに行うのにも好感が持てました。人としての誇りを失わず、できることは何でもする姿勢は見習いたいです。

出てくる料理もとても美味しそうで、この世界の食べられるもの、食べられないものに興味が湧きました。木の根っこのスープ、ぜひ飲んでみたいです。

次巻以降も楽しみにしています！

貧乏暮らしで薬見習いの娘が自身の貴族社会に生きる姉が巻き起こす厄災に巻き込まれ
踏んだり蹴ったりな状況にめげずに何とか生き抜いていくお話
単純に面白かった！
めげないヴィが何ともたくましくていいし
負けず劣らず母ちゃんもたくましいのがまたいい
元王子のルー・ウルフ線は細いが常識人のしっかり者

踏んだり蹴ったりな描写はかわいそうであるが楽しめた作品です