完全犯罪の恋

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刊行日 2020/10/26 | 掲載終了日 2020/10/25

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内容紹介

孤高の芥川賞作家が初めて挑んだ、大人のための恋愛小説

人は恋すると、罪を犯す。 
運命でも必然でもなく、独りよがりの果てに 
その罪を明かさないのが、何よりの罰。
――中江有里 

頭のどこかで確実に、小松奈菜の顔を思い浮かべていたのだと思う。 
恋愛小説を書く、という野望を立てた時、 
あの目がいっそう強く迫ってくるようだった。 
私小説以上に私が出ている。 
批判でもいいから、女性読者の感想を聞きたい。
――田中慎弥 

≪内容≫

その目に、揺さぶられた――。 

四十半ば、キャリアに行き詰った作家「田中」の前に突然現れた若い女。 
彼女は何者なのか? 
高校時代の淡い恋、 
あの時自分は選ばれたのか、そうでなかったのか。 

三十年を経て、謎が解き明かされる。


孤高の芥川賞作家が初めて挑んだ、大人のための恋愛小説

人は恋すると、罪を犯す。 
運命でも必然でもなく、独りよがりの果てに 
その罪を明かさないのが、何よりの罰。
――中江有里 

頭のどこかで確実に、小松奈菜の顔を思い浮かべていたのだと思う。 
恋愛小説を書く、という野望を立てた時、 
あの目がいっそう強く迫ってくるようだった。 
私小説以上に私が出ている。 
批判でもいいから、女性読者の感想を聞きたい。
―...


出版社からの備考・コメント

校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。

※発売前作品のため、発売後に読まれる読者の皆様のためにも、「ネタバレ」「外部書評サイトへのレビュー投稿」は極力お控えいただけますよう、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
※※リクエストの承認につきましては現在お時間をいただいております。

校了前のデータを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。

※発売前作品のため、発売後に読まれる読者の皆様のためにも、「ネタバレ」「外部書評サイトへのレビュー投稿」は極力お控えいただけますよう、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
※※リクエストの承認につきましては現在お時間をいただいております。


おすすめコメント

芥川賞受賞会見でのぶっきらぼうなコメントがいまだ印象深い田中さんが、こんなに切ない恋愛小説を書くなんて!  

「恋は遠い日の花火ではない」という名CMがありましたが、消えかけていた恋情の炎を ポッとともしてくれるような、大人のための極上の作品は、とても初めて挑んだジャンルとは思えない仕上がりです。 
人と人との関係性に対する価値観が新しく変わろうとしている今だからこそ、懐かしさと温かさで優しく包んでくれるような本作を、是非読んでいただきたいです。
――担当編集より 


芥川賞受賞会見でのぶっきらぼうなコメントがいまだ印象深い田中さんが、こんなに切ない恋愛小説を書くなんて!  

「恋は遠い日の花火ではない」という名CMがありましたが、消えかけていた恋情の炎を ポッとともしてくれるような、大人のための極上の作品は、とても初めて挑んだジャンルとは思えない仕上がりです。 
人と人との関係性に対する価値観が新しく変わろうとしている今だからこそ、懐かしさと温かさで優しく包んでく...


販促プラン

★★

作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 第五事業販売部>まで直接お問合せをお願い致します。   

★★

★★

作品の拡材や指定配本をご希望の書店様は
恐れ入りますが<講談社 第五事業販売部>まで直接お問合せをお願い致します。   

★★


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784065211199
本体価格 ¥1,400 (JPY)

NetGalley会員レビュー

文章全体読みやすかったです。文中に自分の知っている芸能人や作名が出てきていたのも読みやすかったポイントの1つでした。
作品が『完全犯罪の恋』だったのでドロドロした話かと想像していましたが、最後の方うるっとしました。恋した相手がこの世にはいないと知ったら悲しいですし、相手の子供になんて声かけたらいいんだろうって考えちゃいました。
文中に作者や作名が載っていたのも楽しく読めました。自分の知らない作品もあったので読んでみたいと思いました。

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良かった。女性に対する拗れた感情や劣等感や先輩に対する嫉妬が、太宰治っぽい文学的な表現で描かれていて、最後に事実が明らかになって罪悪感を乗り越えようと自分に向き合う様は潔く好感が持てた。
ただ女性の気持ちがよくわからない。ほんとは誰が好きだったのか。どちらにも思われうまくいっていたのになぜそういうことになってしまうのか、あまりにも感受性が強くエキセントリックな性格だったのか、本に殺されたのだろうか。

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母親の昔の恋人を訪ねる娘、そして母親の過去に棲む真実―テーマはよくあるものであるが、この作品にしかないのは日本文学の存在である。私自身久しぶりに日本文学の作品名が並んだ(しかもいわゆる純文学の名作が)ものに出合い、自身の読書体験を懐かしくさえ感じたもの。田中さんは、実業を経ないで作家になられてここまで人物を作り上げて描くことができるのかと思うと敬服です。文芸評論の類も読んでみたいし、政治を含めた社会事象への意見も個性的に発信されるのかもと思ったりしました。

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『完全犯罪の恋』

40代の作家の前に現れた若い女性は昔の恋人の娘だった。
彼女は主人公と母とのことを聞きたがる。それを口実に定期的に会うようになり…

30年前の恋愛の場面と現在が行き来する。
そして30年目の真実。

完全犯罪の恋だなんて、どこかミステリを思わせるような…
なんだけれど…

すれ違って、逃げたくなって、追い詰めて、でも、相手を思いやって、本当のことが言えなくて…
恋愛は難しい。

著者と小松菜奈さんを思い浮かべながら、
最後まで見届けてほしい恋愛物語。

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純粋な頃の恋愛はずっと心の底に残っている
今、目の前に彼女と同じ目をした彼女の娘が現れた
あの時の恋の始まりの1からを並べる
切ない記憶が蘇ると共に、母親にそっくりな少し離れた目を見る毎に懐かしさ以上の感情が大きくなっていく
これは罪なのだろうか?
田中さんを気遣い、母の死を伝えなかった、傷ついた娘を置き去りに閉じたこの物語の方が罪に思えた

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著者田中氏のイメージ(こちらが勝手にもっている)を覆す作品。恋というフレーズが似合わない著者から恋?どんな話と思いつつ、読み進めると。一気読みしました。完全犯罪の恋というからサスペンス?と思いきや、著者の自伝のような形式をとり、本当に読みやすいです。
自分がいま学生相手の仕事をしているので、この時期の高校生に共感はできんけど、なんかわかるなぁというフレーズ,心の動きが素晴らしく描かれている。大人向けの作品化と思ったけど、学校の図書館にもおけそうだなと。川端康成、夏目漱石、三島由紀夫といった文豪がさらりと登場するので、この本を読んだら、そっちの本にも手が伸びそうです。今年は三島由紀夫没後50年、三島由紀夫を手に取るきっかけ本にもなりそうかなと。自分は三島由紀夫読みたくなりました。特に新しい解説で!

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始めはとても読み難く感じたが、読み進めていくうちに太宰的な文章に感じ始め以前に読んだ事がある様な錯覚に陥る。川端康成、三島由紀夫の名作や、文豪達の死様の描写が素晴らしい。辛く、苦しく、後悔の念に駆られていても、それでも生きてゆく。罪を背負いながら。生きるのは綺麗事じゃないのだと突き付けられた感じがする。

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途中まで正直この話はどこに向かっているのだろうなと退屈に思えました。
が、最後すごく切なくなりました。
完全犯罪の恋、最初はほんとに完全犯罪ってなんだよ、高校時代に好きだった人の娘と出会って話をして、
だいぶ年下だから犯罪?かもしれないけど完全犯罪って・・・・といろいろ考えてました。

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恋愛小説なのか、純文学なのか?。好きだった女の娘から、50になろうという作家田中が「母の話し」をしてくださいと言われる。田中と彼女と、そして、彼女の愛した男の三角関係が、三島由紀夫と川端康成の死に方とリンクしていき、それが今、現在の彼女の母の死に影を落としていく。とにかく、この田中。作者なのか架空の人物なのか、きしょく悪い。この人の自意識が気色悪い。男だとか。女のくせにとか。その上から目線とか、やることとか。意地汚い。もし、これが私小説を美化したものだとしたら、作者の田中さんの自意識が?になる。混乱した。

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