零から0へ

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刊行日 2021/01/12 | 掲載終了日 2021/01/03

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内容紹介

世界初の高速鉄道車両「初代新幹線」こと0系電車。その開発には、かつて戦争で人を殺める道具となった「ゼロ戦」の技術がつまっていた。

国鉄一筋で働いてきた人たちと、旧日本軍からやってきた人たち。様々な人が<鉄道綜合研究所>に集い、新型車両の開発に向き合う。

「戦争」という大きな罪をそれぞれに抱え、それぞれにぶつかり合い、やがて生み出された新型車両。それは新たな「ゼロ」を継ぐ乗り物であった――。

史実を元に描きあげた、熱い熱い物語。


世界初の高速鉄道車両「初代新幹線」こと0系電車。その開発には、かつて戦争で人を殺める道具となった「ゼロ戦」の技術がつまっていた。

国鉄一筋で働いてきた人たちと、旧日本軍からやってきた人たち。様々な人が<鉄道綜合研究所>に集い、新型車両の開発に向き合う。

「戦争」という大きな罪をそれぞれに抱え、それぞれにぶつかり合い、やがて生み出された新型車両。それは新たな「ゼロ」を継ぐ乗り物であった――。

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出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784591169070
本体価格 ¥1,600 (JPY)

NetGalley会員レビュー

戦後、まだ焼野原も見られる時代に高速鉄道の研究がされる。95キロの時代に200キロのスピードで走る夢の様な鉄道である。開発の先頭に立つ人達の『平和』にかける思いを形にしたのがこの高速鉄道。『美しく、安全で速い』は平和の象徴だとどんな困難にも立ち向かうひたむきな想いに胸を打たれる。小学生の頃、盆と正月に祖父母の家に向かう時にこの『夢の高速鉄道』に乗っていた事を思い出す。今、当たり前にある物であってもその後ろには大勢の血と涙の結晶、そして熱い想いがあると思うと感動してしまう。

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揺れるYAの心の機微を掬い取って描くイメージが強い作家さんでしたが、
帯のコピーにある通り、まはら三桃さんの新境地。

広軌とか狭軌とか、うっすら聞いたことがある程度の言葉が輪郭を持つのも、
主人公と一緒にそのことについて知っていくからだと思う。

話の中心はもちろん新幹線ができあがるまでなのだけれど、
戦争に関わった人、関われなかった人、大陸にいた人、大陸でのこと、
といったこの話の時制に至るまでのことが奥行きになっている。

また、当時の女性の働き方についても考えさせられる描き方をしている。
(池藤の手の平返しがすごいと思うが、それもまた当時の男性の価値観を表していると思う)

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戦後、高速鉄道車両の開発が始まる。
最高時速が95キロの時代に200キロを目指して開発が始まるが、誰も実現不可能な夢物語だと思われていた。
研究所内の対立、技術、予算、様々な問題が立ちはだかる中、「本気の人間にしか常識は破れない。」「戦いを生み出さない美しくて、安全な乗り物を作りたい。」熱い思いで難題をクリアしてあの新幹線0系が生み出される。
そんな思いが隠されていたとは。
幼い頃の記憶、「はしれ、ちょうとっきゅう」の歌。“ビュワーン、ビュワーン走る 青い光の超特急 時速は250キロ・・・”
懐かしい。

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大好きなまはらさんの新作は、史実に基づいた人間ドラマだった。
今では当たり前の高速特急・新幹線。だが、それができるまでにはこんなに大変な歴史が、人々の汗と涙があったことを知った。
中心となった開発者たちは、誰もが戦争の犠牲者で、心に傷を負っていた。主人公・聡一は、目が悪く、戦争に行けなかったことを負い目に感じていた。技術班班長の平林、設計班班長の木崎は、旧日本軍の出身で、若者たちの命、未来を奪ったことを悔いていた。だからこそ、今度は平和のために、安全で、美しい鉄道をつくるため、必死だったのだ。
もうひとりの主人公・寧子は満州からの引き揚げ者で、彼女もまた、戦争の犠牲者だった。が、前を向いて努力する人だった。

当時の鉄道の最速は時速95キロ。そこに時速200キロの新幹線は、確かに夢物語だったろう。でも、「本気の人間にしか常識は破れない」「技術は裏切らない」との言葉通り、彼らは夢を現実にものにしていった。
彼らの熱く、強い思いに触れ、読んでいる私の心も熱くなった。また、二度と戦争を起こしてはならないという気持ちを新たにした。
多くの人に読んでほしい良作。

#零から0へ #NetGalleyJP

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戦後間もない頃から未来を見て
新幹線を夢見て苦闘した人々のお話
戦後の航空機開発禁止令があったから新幹線が生まれたとも言えるのかな?
前間氏の「ジェットエンジンに取り憑かれた男」「ys-11国産旅客機を創った男達」に通ずるものがある
素晴らしい本です

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