アンオーソドックス

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刊行日 2021/03/05 | 掲載終了日 2021/09/03

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内容紹介

《西加奈子さんより寄せられた推薦コメント》

「心から信じられるものがある人は強い。デボラのように、それが与えられたものではなく、みずから選びとったものである場合はなおさら」

 

これは“わたしたち”の物語。「生きづらさ」を抱いているすべての人へ 

ニューヨークタイムズベストセラー Netflixリミテッドシリーズ「アンオーソドックス」原作


自由と自立を求め、閉鎖的なユダヤ教超正統派〈ウルトラ・オーソドックス〉からの脱出をはたした勇気ある女性の回想録。

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 ★&books創刊を記念して、レビューを投稿いただいた方限定でオリジナルトートバッグをプレゼントいたします。本を持ち運ぶのにぴったりなマチつきのコンパクトなバッグです。

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2009年秋、23歳のデボラ・フェルドマンは、ニューヨークにあるユダヤ教超正統派〈ウルトラ・オーソドックス〉のコミュニティと決別した。


幼い息子とわずかな持ち物だけを車に乗せて……


そのコミュニティでは、正しい服装、言葉を交わす相手、読んでいい本まで、すべてが“しきたり”で決められている。


英語を使うことは禁じられ、女性は人前で歌うこともできず、結婚後は髪を剃ってカツラを被ることを強制される———。


幼いころからジェイン・オースティンなどの小説を隠れて読んだデボラは、自立心に富んだ登場人物たちに触発され、自由な生き方を思い描くようになるのだが……


不自由と監視の目から逃れ、自由と自立を求め、コミュニティからの脱出をはたした勇気ある女性のアンオーソドックスな半生を綴った回想録。

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《共感の声、続々!》

「著者の心の糧となり、物語という解放を与えたのは書物だった。読み手となり、やがては書き手となることで著者は自分を見出したのだ」——ニューズデイ


「巧みな語り口とするどく細やかな観察眼のおかげで、自分だけが異質だという感覚を、読者もわがことのように味わうことができる」——ブックリスト


「フランク・マーコート(『アンジェラの灰』著者)がユダヤ人の少女だったならば、まさに『アンオーソドックス』を書いただろう。彼女が追い求めたのは享楽ではなく幸福である」——ピッツバーグ・ポスト・ガゼット

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《西加奈子さんより寄せられた推薦コメント》

「心から信じられるものがある人は強い。デボラのように、それが与えられたものではなく、みずから選びとったものである場合はなおさら」

 

これは“わたしたち”の物語。「生きづらさ」を抱いているすべての人へ 

ニューヨークタイムズベストセラー Netflixリミテッドシリーズ「アンオーソドックス」原作


自由と自立を求め、閉鎖的なユダヤ教超正統派〈ウルトラ・オー...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784777827466
本体価格 ¥1,800 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

3月5日発売予定 &books デボラ・フェルドマン著 中谷友紀子訳  『アンオーソドックス』読み終わりましたので感想をお伝えします。  心が強い人は無敵だと思いました。辛い立場、環境であっても心折れる事なく強くいることは本当に難しい事だと思います。 文中に自分の心に響く言葉が度々出てきました。きっと読み手によって心に響く言葉が違うと思います。 素敵な作品に出合えて良かったです。

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この物語は宗教や家柄、性別という柵に囚われながらも、自分を失わずに抗った女性の物語である。 本作は作品紹介の通り、ユダヤ教超正統派コミュニティとの決別がテーマではあるが、 とても読みやすい文章なので、宗教に関わりがないような方にも是非読んでいただきたい。 世の中には宗教や家柄、性別以外にも、人種や職業など様々な柵がある。 そんな中で息苦しさを感じている方には、主人公デボラの行動が希望となるのではないだろうか。

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自由を掴め。 コミュニティにはそれぞれ独自の規律や戒律がある。あるコミュニティの常識は非常識でさえあり得る。 この物語はその非常識の中にいる一人の人間が、自由を求めて、そして自分らしさを求めて、外にあたらしい世界をつかみに出ていくのだ。 日本に住んでいると別世界に感じるような世界であるが、だからこそこういう世界があり、そこから懸命に生きている人がいることを日本の人たちに知ってほしい。 当たり前は決して当たり前ではないのだ。 自分らしく生きることの素晴らしさを実感できる作品である。 Netflix と比較しながら原作を噛み締めるとまた違った味わいが出てくるだろう。必読。 #アンオーソドックス #NetGalleyJP

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「この本は殺された彼女の遺言だ」という言葉に、パーンと胸を撃ち抜かれた。 知能に遅れがある父と、同性愛者の母の元に生まれたユダヤ教ハシド派のデボラ。両親に育児放棄され、親族に疎まれた幼少時代。だからデボラは「自分の人生は自分で決める、したたかに生きる、そして誰にも幸せの邪魔をさせない」と胸に誓った。 育ててくれた祖父母は敬虔なユダヤ教徒だった。神に忠誠を誓う祖父は、己を律し、多くの戒律に従う。そんな祖父を横目に、デボラはもっと自由に生きられる広い世界に出たいと願う。 「異教徒ほど危険なものはない。なのに、謎に満ちた外の世界にわたしは強く惹きつけられていた。近くて遠い世界に」。 控えめな文章からほとばしる自由への憧れ、信仰への揺らぎ。神の奇跡をただ待つのではなく、自分で奇跡を起こしたいと願う心。 自分の生い立ちや歩んできた道、夫婦生活、親族との付き合い、母親になってから大学へ入学し、その後シングルマザーになった経緯を書くことに、どれほどの勇気がいったことだろう...。現に、排他的な宗派の内実を暴露する内容に、ユダヤ教超正統派たちからは猛反発があったという。 「わたしはきっと、そんなにちっぽけな存在じゃない。そう思わされているだけで」。 ユダヤ人として生まれ、ユダヤ教徒として生きる女性たちの、胸の痛みや苦しみを、初めて本気で想像できた一冊だった。

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ユダヤ教超正統派のコミュニティ、その閉鎖性について歴史的素養がなく、訳本なこともありとっつきにくさを感じたが、あっという間に引き込まれていった。 デボラの不自由さ、屈辱、そして反抗心。読み進むにつれ、昭和の片田舎に生まれ左利きであることを揶揄され、「赤毛のアン」に跳躍する未来を読んだ少女だった私が顔をもたげてきた。 これは、人種や性別を超えた「私の物語」だ。「アンオーソドックス」が、現状に息苦しさを感じる人にとって、デボラ、そして私にとっての「赤毛のアン」となることを切に願う。 読ませていただき、ありがとうございました。

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おそらく多くの人が抱いたことがある、周りとの違いについて違っていいということもそうだがどう折り合いをつければ良いかも教えてくれる。 決して宗教関連だけの話ではないことは確かだ。女性、障碍者、LGBTなどカテゴライズする言葉が存在する以上は感じることは避けられないだろう。 自叙伝のため小説のように展開がドラマチックというわけではないが、決して飽きが来ることはない

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読んでとくに感じたことは3つ。 1つ。多くの宗教において女性が制限される側であること。 血の穢れという概念等もユダヤ教に限ったものではなく、 日本人だって、デボラの苦しみを簡単に他人事にはできない。 2つ。ユダヤ教とイスラム教が同根であること。 いまはそれぞれ別物との認識が強い3つの宗教だけれど、 原理主義ほど枝分かれ前の姿を残していて、 日本人になじみの薄い宗教の歴史を理解する一助ともなると思う。 3つ。宗教は受け入れ難い現実を受け止める器であること。 超正統派と呼ばれる原理主義的な信仰の守り方に彼らを駆り立てたもの、 その歴史を知ると現在のヘイトの問題なども無関係ではなくなる。 このほかにも多くの気付きを与えてくれる作品で、 読後数週間経っても未消化な思考が心のどこかに残っている。 それだけ、考えることの多い本なのだと思う。

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どんな親の元に生まれるのか、どんな場所で育つのか、誰もそれを選ぶことはできない。その状況が当たり前であっても、「私は私でありたい」と願う気持ちはどこから生まれるのだろうか。 このわずか20年ばかりを生きてきた作者の人生は想像を絶する規制と抑圧の連続である。神の名のもとに,普通の少女が感ずるあこがれや着飾る喜び、人と違う感覚がすべて悪として押さえられ付けていることに恐怖さえ感じてしまう。豊かさを禁ずることはその人そのものを殺すことになるのだと言わざるを得ない。喜びであるはずの結婚や出産が正しい知識を得られないばかりか、人としての欲望やバイオリズムを管理されることによって起こる不幸な状況は目を覆うばかりだ、 しかしこうした状況を作者は自分の力で脱出し、新しいムーブメントを起こす。それを支えたのは、読書であり、そこから得られた学力である。この宗派もそうであるが、独裁国家もまた本を読むことを禁ずることが多い。余分な知識、情報を遮断することで従順な人間を育てるというのが常套手段と言えるだろう。けれどその禁を破っても自分らしくありたい、人間らしくありたいと願う人々が社会を変えていくのだと言っても過言ではないだろう。 本書は宗教が抑圧するものとなっているが、私たちの社会の中にも様々な規制や抑圧がある。それが原因でいじめや差別を生むことも多い。本来、人間は、本書の著者が語る様に自分の感情に素直に生きることが、自尊感情を高め、且つ他人にも寛容になれるのだと思う。しかし社会はそれを許さないこともまた多い。しっかりとした学力とともに彼女を助けたのは、多くの支える人々である。多くの困難を抱える人たちにもそうした人々がどこかにいると思うし、私もそんな一人でありたいと思う。

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ニューヨークの片隅にあるコミュニティ すべてがしきたりにのっとっている。 女性は人前で歌ってはいけない。 英語を使うことは堕落 結婚後は女性は剃髪してかつらを被る 結婚に向かう儀式も驚くが、初夜の夫婦の営みにまで口を出されるなんて 女性は子供を産むロボットとでもいうのだろうか。 繰り返されてきたコミュニティのしきたり そこで産まれそこでしか生きられない女性は受け入れるしかないのか。 脱出するまで、どれだけの勇気がいったでしょうか。 息苦しさと胸の痛みを感じるが、自らの幸せをただただ求めた信念の強さに圧倒された。 かなり秀逸で心に残る作品

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生まれ育ったコミュニティを出るのは容易なことではない。 「出る」ということそのものもだし、それまで当たり前だと思ってきた考えや風習、さらに家族と決別することは。 けれども、デボラが子どもの頃から育ててきた精神ーー『自負と偏見』や『若草物語』をむさぼるように読んできたことーーは、きっと彼女をその世界の外へ連れ出してくれる力になると信じながら読んだ。 今『侍女の物語』を読んでもリアリティを感じてしまうが、デボラの半生はこれが現代の、現実かと、胸に迫る。

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ニューヨークのユダヤ教コミュニティで生まれ、厳格な戒律に縛られて育ち、親族に言われるままに結婚した著者が、自分らしい生き方を求め、幼い息子を連れてコミュニティを出て行くまでの回想録。厳しいということは知っていても、その中で育つ少女たちに課せられる具体的な制約の数々に驚かずにいられませんでした。自立する術さえ始めから奪われている彼女たちの世界が、この本をきっかけに変わっていけばと願います。

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読み終わってすぐは、宗教上の戒律とはいえあまりの理不尽さに、どう考えていいかわからなかった・・・。 自分で宗教を選ぶことができず、生まれたときにすでにコミュニティに囚われている人生。 デボラは、そのことに幼いときから違和感を感じ、本を通して外の世界を知っていきます。 そして、自分たちのことを文章で表現することで、外の世界へと抜け出すきっかけを掴みます。  息子には、同じ暮らしをさせたくない! そんな思いも伝わってきました。 支えてくれた多くの人への謝辞が最後に書かれていたのも、印象的でした。

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宗教観念のない自分にとっては、全く別世界のことでした。 けれども、日本の社会でもまだまだ自由を制限されることが多いコミュニティがあったりすることも事実で、 そのコミュニティにいる人たちにとっては共感というか、気持ちのわかる作品だと思いました。 ある環境から違う環境に移ろうとするにはとても勇気が必要です。 彼女のその勇気を行動に変えるまでの過程と、環境を変えてからの苦難も乗り越えていく過程は 彼女の信仰心からきているのだと思いました。 自分を強く信じるのも必要だと思いました。 とてもいい作品に出合えてよかったです。

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衝撃的な本。静かで控えめな文章の中から自分が自分でいる事の力、自由への強い渇望が心の中へ力強く入ってくる。生まれながらにしてユダヤ教のコミュニティで暮らし、その教えの元で生活してきた著者。愛を感じる事も、心に平安が訪れる事も無く過ごした子供時代。結婚して出産し、大学に通いシングルマザーとなる。憧れの外の世界とはいえ、世俗的な事は何も分からず、頼れる親族もいない中であっても真の幸せを掴もうとする強さ、そして過去の自分を受け入れバッシングにも負けずに声を上げる強さは凄まじい。沢山の人達へのエールとなる本。

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あまりにも衝撃的な内容で、最初から読んでいたのに途中で1950、60年代の話だったかなと勘違いしそうになりました。しかも舞台はNY。日本がバブルで大騒ぎだった頃にテレビも映画も見たことがなく、あの9.11も、ラジオで知るだけ。自分に膣があることも知らずに10だいで結婚させられるなんて。 宗教、戒律、信心って何なんだろう。 彼女が自分の人生を自分の手に取り戻す姿には感動を覚えます。あなたの闘う姿はここまで届いてるよ!と伝えたくなるほどに。でも、ここまで極端ではなくとも、自分の人生を取り戻さなければならない場面は私たちの日常にもあるような。そんなことに気づかされました。

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とても不思議な感じがした。ワムの「ラストクリスマス」が流れていたり、映画「ミステイック・リバー」を観に行ったり、ついそこの同じような時代を生きていたはずなのに、こんな時代錯誤のようなしきたりを守っているような世界がいまだにあるのだなあと感じました。けれど、家族や親族のつながりとか、息がつまるかのように干渉をする人達がいるということも昔ならではのしきたりで、ある意味、‟絆‟で‟幸せのカタチ”なのかもしれない。そんなふうにも思えました。しばりがあればあったで、自由への憧れも大きくふくらみ、ほったらかしにされて生きていくよりも、ずっと生きていく意味を、自分の人生を反動として考えられるのではないかとも思いました。世界は思っているよりも広く、いろいろな家族のカタチがあるのだと勉強にもなりました。

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これがフィクションではないなんて驚きました。ユダヤ教のハシド派のコミュニティーで生まれ育ち、テレビも映画も携帯も無い生活。英語を使う事も読む事も、そして女性は人前で歌う事も禁じられ、結婚後は剃髪するなどその他にも驚く事ばかりでした。それが昔の話ではなく、もしかした今現在も、そういう暮らしを当然のように送っている人々もいるのかも知れないと思うと信じられない思いです。内部の人が声を発しなければ外の人は知るよしも無い事だと思うので、筆者の行動はとても勇気のある事だと思います。エピローグにある「本当の自分でいられること、自分らしく生きられる、そのことがうれしい。もしも誰かに偽りの自分でいることを強いられているなら、あなたも勇気を出して抗議の声をあげてほしい」おそらくこの言葉を大勢の辛い思いをしている人たちに伝えたかったのだと思います。色々と考えさせられる、内容の濃い本でした。

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とても衝撃的な本でした。最近男女平等に対する意識が社会的に強まっていると思いますが、宗教でここまで女性が蔑視されているのの憤りを感じると共に、なぜこんな不条理なことにみんな従ってきたのかとびっくりしました。本書を読んで同じユダヤ教でも色々な宗派があって違いがあり、それによってもまた人生の選択の余地が狭められていることを知りました。内容が深いので読むのに時間がかかりましたが、ぜひ読んでもらいたいと強く思う本でした。

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制限がある中で自由を求めた女性の生き方に心が動かされた。 その女性の支えになったのは何だろうか? エピローグにこうある。 >信仰やコミュニティを捨てた代償は大きかった。 >元のコミュニティからの憎悪や暴言にさらされ >慰めを求めていたとき、支えになったのは >子供のころと同じ読書だった。 宗教の教えに従うのが当然という環境下で育てられた子供時代。 読む本も周囲から制限されていたという。 そんな彼女が支えにしていたのが、外の世界を見せてくれる読書。 私自身も、この女性の子供時代の出来事から思うところがある。 >私が手に入れたものは幸せ以上のもの、本当の自分でいられることだ。 >自分らしく生きられる、そのことがうれしい 彼女の生き方から勇気と励ましを受けた。素直にすばらしい。 のり@本が好き!倶楽部

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問うことは許されない。 それがこのコミュニティのイデオロギーであり,オーソドックスである。 静かに,何かがふつふつと湧いてくるようだ。 怒りにも似ている。 こんなに不条理な世界があるのだろうか? いやあるのだ。 それが普通のこととして認識されている。 正当な世界は,一方では不当である。 だからこそ読んでいて辛くなる。 これが僕の本音である。 何かしらの信仰をもつことは自由ではある。 だからこそ考えることが大事なのだ。 僕は日々の生活や当たり前に問うことができているだろうか? そんな気持ちにさせられる1冊だった。

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本書を手にしたことは、私を一つまた小さいけれど大きくしてくれたと思っています。 著者が違和感を覚えながら生きていた世界、コミュニティの存在、慣習、考え方は、日本で日本人として育ち無宗教の私には思考が追いつかないくらい遠い世界のお話で コミュニティでの日々が綴られていてもこういう世界、こういう暮らし方があるのか、やったこともないけれど考えるだけで私にはとても無理だな、とただ傍観といった体でしか感じられず、作られた物語を読んでいる気持ちのまま読み進めましたが、著者が大学へ通い、これまでとは違う価値観の人たちと触れ合い、他者を排除しない教授に出会い、異文化を学ぶ姿を見たとき、あぁ、これこそが誰にでも与えられるべき権利なんじゃないかと自分とも重ねることができ喜びを覚えました。 著者や訳者のあとがきでさらにここに描かれてる世界の特異さを知り、そんな世界で生きていた著者の辛さを痛感しました。 批判を恐れずこうして前に出てきてくれた著者の行動力に感謝しました。

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主人公が育った環境は、信仰を持ちその価値観のなかで生活をすることを良しとし、はみ出した考え方を良しとしない、はたからは極めて特殊だと断罪しても良いほどの前近代的なコミュニティ。 男尊女卑という言葉も恐れをなして逃げ出すほど。 信仰を守ることを隠れ蓑にしてしまっているのではないか?と感じるほど。 その価値観からの脱出は、主人公が本当の意味で自立することで、環境や過去との訣別=遺書と述べられている。 自分が知らない世界で、そのようななかで窮屈な思いをしている人たちがいることは、想像にかたくない。しかし現実として向き合うことから私たちは逃げているのではないか。何もできずに眺めているだけの存在である自分にも絶望感を持った一冊。

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「もしも誰に偽りの自分でいられることを強いられているなら、あなたも勇気を出して抗議の声あげてほしい」この末尾の文にたどりつくまでの300頁ほどがあまりにも濃く、読むのに時間がかかった。そのたびにため息をついて本を閉じしばらくしてからつづけた。ユダヤ教超正統派の、想像を絶するほどの厳しい戒律のもとでの閉鎖的コミュニティに育ち、戒律に従って選ばれた相手と結婚し、子供を得る。大学に通い始めて次第に自由を得たい思いが強まる。生まれ落ちたコミュニティを去る勇気はどれほどのものだったか。 本が出版されたあと彼女が去った宗派からの猛烈な反発があったという。本を読んだこともない人々からの攻撃。それは表に出ることのなかった超排他的コミュニティの実態を書いたからだという。 中東問題は非常に根が深い。一筋縄ではいかないことを思い知らされる。 成せばなる、驚嘆すべき勇気と意志の持ち主である。

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