アンチレイシストであるためには

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刊行日 2021/06/22 | 掲載終了日 2022/01/24

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内容紹介

全米130万部ベストセラー!

《米Amazon第1位》

《NYタイムズ・ベストセラー第1位》


アンチレイシストとは

人種だけでなく、民族、文化、階級、ジェンダー、セクシャリティなどの違いを平等に扱う人のこと。

“2020年最も影響力のある100人"に選ばれた世界が注目する歴史学者による

世界に蔓延るレイシズム(人種主義)を解き明かすためのガイドブックであり、著者のメモワール。


本書は、世界に蔓延るレイシズムの構造や本質をみずからの体験を織り交ぜながら解き明かし、制度としてのレイシズムを変え、「アンチレイシスト」としての態度をとりつづけることがその解決策だと訴える。2019年に刊行後、翌年に全米で大きな盛り上がりを見せたブラック・ライブズ・マター(BLM)運動を背景に話題となり、ニューヨークタイムズベストセラー第1位、米Amazonで第1位を獲得、2万件以上の高評価レビューが寄せられ大きく注目された一冊。


――――――

かねてよりBLM問題について積極的に発信している大阪なおみ選手は、2020年7月esquire USのインタビューで以下のように語っている。

「Black people have been fighting this oppression alone for so many years and progress has been fleeting at best. Being “not racist” is not enough. We have to be anti-racist.(黒人はただただ、この抑圧と何年もの間闘い続けていますが、進展があったとしてもほんの束の間のこと…。「人種差別主義者(not racist)ではない」ことだけでは、十分ではないのです。「反人種差別主義者(anti-racist)」であることが必要であり重要なことなのです。)」

――esquire US 「I Never Would've Imagined Writing This Two Years Ago」より引用 ※日本語訳は日本版esquireより引用

――――――


 ケンディ(著者)は本書で、一方的に差別の悲惨さを訴えているのではない。レイシズムが深く浸透した社会では、自身をふくむほとんどの人の心にレイシズム的な考え方が潜んでいることを指摘し、アフリカ系アメリカ人として本来抑圧者であるはずの自分にも、過去にレイシスト的な言動があったと反省している。そして、レイシストの権力者たちがつくりだす「ポリシー(政策、制度、ルール)」を変えないかぎりレイシズムは解決できず、「わたしはレイシストではない」と発言する人は、一見消極的で無関心なだけの「非レイシスト」のように見えて、じつは仮面をかぶったレイシストなのだと厳しい目を向ける。そしてだからこそ、積極的に「アンチレイシスト」であろうとすべきだと呼びかける。

 差別をなくそうとするさまざまな努力や運動によって、いまようやく差別的な考え方や発言(ヘイトスピーチ)は、暴力や犯罪と同様に、看過ごしてはならないものとされるようになってきた。言いかえれば、「アンチレイシストであろうとすること」は、世界のどこにいても、子供でも大人でも、学校でも家庭でも職場でも、どんな組織や集まりでも、すべての人が学び、身につけなければならない態度となってきているのだ。

 アメリカの人種問題の歴史を紐解き、そのシステムを理解することは、社会に根ざす差別の本質を知る土台となる。この本が、日本で日常的に直面するさまざまな差別———人種によるものだけでなく、民族、ジェンダー、セクシャリティ、学歴や経済格差、年齢や病気や身体的特徴によるものなど―——について深く考え、改善していくための指針となることを、心より願っている。

(本書“あとがき”より抜粋)


ぼくたちはレイシストであるための方法を知っている。

レイシストでないふりをする方法も知っている。

だからいま、アンチレイシストであるための方法を学び始めよう


全米130万部ベストセラー!

《米Amazon第1位》

《NYタイムズ・ベストセラー第1位》


アンチレイシストとは

人種だけでなく、民族、文化、階級、ジェンダー、セクシャリティなどの違いを平等に扱う人のこと。

“2020年最も影響力のある100人"に選ばれた世界が注目する歴史学者による

世界に蔓延るレイシズム(人種主義)を解き明かすためのガイドブックであり、著者のメモワール。


本書は、世界に蔓延るレ...


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784777827732
本体価格 ¥2,200 (JPY)

閲覧オプション

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NetGalley会員レビュー

アンチレイシストとは、人種だけでなく、民族、文化、階級、ジェンダー、セクシュアリティの違いを平等に扱う人のこと。
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近年、社会の多様性を考えるほどに、自分の中の凝り固まった固定観念を思い知らされ、日々認識を改める日々です。
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でも日々そう思ってはいても、自分は「全く差別をしていない」と堂々と言えないし、むしろ、多様性を知れば知るほど自分の中の偏見を思い知り、自分が信用できない。でもある意味では今の自分を一番信用してもいます。思考を停止したくないなと思います。

この本は差別の構造と本質について体系的に書かれており、それを理解した上でアンチレイシストでい続けるためにはどうしたらいいのか、考え改善していくための指針となりそうです。

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アメリカ社会に、いや世界中に蔓延るレイシズムについて、経験を通して語られた作品は
さまざまな差別について深く考えるきっかけになる。
レイシズムとは?
知らず知らず知らずそんな考え方があることについて。
考え続けていきたい。

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本書は、アフリカ系アメリカ人 (ブラックアメリカン) である著者が、大学入学からの自分の人生を振り返りながら、いかに「アンチレイシスト」になっていったかを記述したものです。各章の最初には、その章で説明される用語の定義が書かれ、その用語に関しての説明を自分の体験をまじえながら解説していきます。

著者は、アメリカにおける公民権運動から、レーガン大統領による黒人差別政策、そして白人至上主義者であるトランプ大統領までの「レイシスト ポリシー」を取り上げ、それに対抗するためにはあらゆる人種差別に反対する「アンチレイシスト」として、「アンチレイシスト ポリシー」へと社会を変えていかなければならないことを説いています。

トランプ大統領の任期期間中の4年間のアメリカでは、白人警官による黒人の容疑者逮捕における容疑者死亡などをきっかけに、「ブラック ライブズ マター (BLM)」運動が盛り上がりをみせ、日本でも注目されました。この BLM 運動に対するアフリカ系アメリカ人の思想を知る上で、本書は最適な解説書ではないかと思います。

この本で著者は「レイシスト (人種差別主義者) でない」という発言は、自身が「レイシスト」であることと変わりなく、あらゆる人種差別に反対することを示す「アンチレイシスト (反人種差別主義者)」になるべきだと主張しています。しかし、この「アンチレイシスト」という言葉は、常に「人種差別に反対する」という姿勢を貫かない限り、ある場面では無意識のうちに「レイシスト」になりうる、ということを踏まえた上での発言です。

過去の日本政府および自民党議員がたびたび繰り返されてきた「日本には人種差別 (問題) は存在しない」という発言は、日本人の人種差別に対する無関心や無理解さが現れていると感じます。しかし、最近の5年の世論の動向をみると、この状況は若者を中心として変わりつつあるのかもしれません。

森元会長の東京五輪組織委員会での女性蔑視発言が社会問題化し、入管法改正においては老若男女を問わず多くの人が声を上げ、選択的夫婦別姓には8割の国民が「賛成」と回答し、LGBTQ に対する関心が高まり、地方でパートナーシップ制度が始まり、在日コリアンに対する人種差別発言を行った DHC 会長の発言が社会問題化しました。これらの問題は、戦後の日本ではずっと日陰の存在として無視され、有効な政策が取られてこなかった社会問題です。有効な対策が取られず問題が改善してこなかったのは、日本政府が法整備を行うなど改善策がとられなかったからであり、彼らがなぜ行わなかったかの理由を「国民の理解が達していないから」と発言しています。

このように、本書であげる「アンチレイシスト ポリシー」は決してアメリカにおけるアフリカ系アメリカ人のものではなく、上記のような人種差別問題を抱える日本においても必要なものと言えます。BLM 運動の思想的背景を知りたい人、人種差別問題に関心のある人は、この本を読むことにより、なんらかの得るものがあると思います。

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自分の中のアンコンシャスバイアスに気付くことの大切さを教えてくれる本。

レイシストではない、というのは原文ではたぶん否定語「not」がつくのだろうけれど、
表題の通り、反対を意味する「anti」でないとレイシズムの(消極的な)承認者になるという構図は、
いじめにおける傍観者が非・加害者とはいえないのと似ているな、と思いながら読みました。

自分は直接的な加害行為に加担していないから加害者ではない、とはいえないように、
差別的な発言や行為を自分がしていなくても他人がしているのを放置している時点で、
人種的不公平を見て見ぬふりをしているのと同じことだという定義づけから始まり、
かつ、著者が自分の中にあったレイシズムも提示して見せていることから、
読み手のほうも自分の中のアンコンシャスなレイシズムと真摯に向き合わされる。

アンチレイシストは最終的に人種間だけでなく如何なる不公平にも立ち向かう、
という、その「anti」に込められた意志を多くの人に受け取ってほしいと思いました。

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日本で日本人として生きていると、人種差別を肌で感じることは少なく、アメリカをはじめとする地域で起きているデモや活動の背景を理解したいと思っていました。
本書の構成は、筆者の人生に沿って、その中で筆者が受けた、あるいは筆者自身の中にあったレイシズムについて語るというものです。誰もがレイシストになり得る、そして誰もがレイシズムの被害を被り得る、という考え方はとても新鮮であり、考えさせられました。人種だけでなく、年代、性別などによる無意識のレッテル貼りが、他者や自身を傷つけていないか、考えるようになりました。

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私たちは差別はいけないとか、多様性を認めようとか、そういった言葉にはそうだそうだ!と頷く。
しかし実際のところ、多様性を認めるという大枠の中には自分の中に許容できないものも含めて、それをも心から認めることだし、差別はいけないと知りながらえ?と思うような場面に出会った時に動揺してしまう自分にまた動揺してしまう事もある。

この本は、自分は差別的な発言をしない側だと思っていた主人公が実はそうではなく、そちら側に迎合していたのみならず主張をしているようで逆に片棒担いでいたことに気づき変わっていくところから物語は始まる。

レイシズムに染まった方が、自己優位性を主張できる簡単なカタルシスを得られるというこの社会の歪んだ構造に気づき、それを払拭するためには自分は何ができるのか、私の場合は接している子供達に少しでも豊かな価値観を持つこと、自分がそうであることを見せていくことなんだろうなと思わされた。

自分の立場を通して読んでみるとまた見えてくるものがある一冊だ。

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この本を読むまで自分をレイシストだと思ったことはなかった。でも、島国である日本で生まれた日本人の私はこの本に書かれているレイシストの白人と同じ立場で同じ思考をしていると自分で認識しないといけない。そして、定期的にアンチレイシストポリシーを見て自分の言動を省みるのを続けないとこの染みついた考え方は変えられないと私も思った。先ずは目の前にいるひとりひとりをよく知り経験則や聞き齧りの情報で判断しないことを胸に刻みたいと思います。

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