老い蜂

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刊行日 2021/09/21 | 掲載終了日 2021/09/24

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内容紹介

可哀想じゃないですか。お爺ちゃんなんだから、優しくしてあげてくださいよ──警察も周囲の男たちも、誰も私を助けてくれない。『死刑にいたる病』の俊英の新境地!

可哀想じゃないですか。お爺ちゃんなんだから、優しくしてあげてくださいよ──警察も周囲の男たちも、誰も私を助けてくれない。『死刑にいたる病』の俊英の新境地!


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出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784488028466
本体価格 ¥1,900 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

もしも、ある日突然見知らぬ老人が現われあなたに嫌がらせを始めてきたら。
警察に訴えても証拠さえなければ取り合ってもらえない。
誰も自分を守ってはくれない。
怖い、でも読まずにはいられない。
風鈴の音色が不気味で、たまらない。
老人によるストーカー事件だと思っていたら物語は意外な展開が待っていたなんて。
数人の被害者から思わぬ繋がりが…。
被害者家族の傷ついた想いは決して時効はない。
ラストに微かな救いを感じてほっとしました。
面白い!!一気に読みました。

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読み初めから何だか嫌な雰囲気が纏わり付いてくる感じ。
いくつかの事件がどう絡み合ってくるのか、あの老人は一体何者なのか、気になり出したら、もう読む手が止まらなくなる。
全てが噛み合った時に、深い深い恨みと闇がそこにはあったとゾッとする。

人は見た目で判断するから、相手が子供や老人なら尚更油断する。

他人にはわかってもらえない絶望感。
危険が迫ってくる臨場感。
付き纏われる恐怖が伝わってきて、それが、’’嫌な雰囲気”だったんだと思う。

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読み出したら最後、読むことをとめられず、二転三転する事件の様相に息もつけない。
姉をストーカーに殺され刑事になった佐坂、強面ながら相棒の佐坂を気遣う北野谷、佐坂の姉の事件を担当した人情味溢れる今道、事件を追う3人の刑事の描写も味わい深い。

ミステリとしての面白さもさることながら、ストーカー被害者の恐怖とそれを理解してもらえないもどかしさや絶望感、犯罪被害者家族が直面する地獄のような現実など考えさせられるテーマも盛り込まれた作品。
特に連続殺人犯となった男の生い立ちとその影響を思うと切なさとやるせなさにたまらなくなる。

表現を変えながら繰り返し語られる感情と言葉の関わり。自分の感情を認識し、分類し、他人に伝えることで感情の暴発が防げること。その言葉を与えられずに育った男の犯罪。感情の暴発の行き着く先のさらなる悲劇。

「親ってのは、子が生まれた瞬間から大人になるまでそばにいて、見守って、その子自身の言葉を持たせてやることなんじゃないか」

この言葉が心の深いところに響きました。
ラストには希望もあり、爽やかな気持ちで終われたのが救いでした。
やっぱり、櫛木理宇にハズレなしです。

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ある日突然始まった、若い女性たちへの見知らぬ老人からの数々の嫌がらせ。それらがあまりにも粘着質で、読んでいて恐怖を感じた。なぜ、そのようなことをされるのか、理由のわからない恐怖の謎を知りたくて、引き込まれるように読み進めた。そして、そんななか起きた殺人事件。なぜ、そのような事件が起きたのか、そこまでの悪意の根にあるものは一体なんなのか、先が気になり途中でやめられず、一気に読み終えた。

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今までの櫛木作品の中で、1番じゃないかな。 もう冒頭から、怖いのなんのって、、。 このおどろおどろしい人間の生臭さを感じさせる怖さは、「クリーピー」を彷彿とさせる。 結末においては、そこまで超弩級ではなかったかもしれないが、そこに行き着くまでの過程が目を離せない流れで、ページを捲る手が止まらないとはまさにこの事。 逝っちゃっている人間が1番怖い。。 是非、女性は恐怖にかられながら楽しんで欲しい(笑)

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序盤からゾッとするような恐怖の数々で一気に引き込まれました。老人の姿がハッキリと頭に浮かび、まるで自分のマンションで起きてる出来事かとシンクロさせてしまい、身の毛がよだちます。
一見、老人によるストーカー話かと思いきや、過去の事件との関わりが出てきたあたりでもっと大きな悪意と呪いの話だと分かった。
長い話だったけど中弛みすることなく最後まで目が離せなかった。

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9月21日発売予定 東京創元社 櫛木理宇著『老い蜂』⁡

❁あらすじ❁⁡
可哀想じゃないですか。お爺ちゃんなんだから、優しくしてあげてくださいよ…警察も周囲の男たちも、誰も私を助けてくれない。『死刑にいたる病』の俊英の新境地!⁡

✎子供は親を選ぶことはできないが、それと同じくらい自分を変えることもできる。それはいい意味でも悪い意味でも…。⁡

この作品は、ある数件の事件が交互に進んでいきます。読み進めていくとそれそれの事件概要が少しずつ見えてきます。概要が見えてくると色々な事が明らかになり、特にそのあたりから目が離せなくなると思います。⁡

外見で人を判断すること決してしてはいけません。「見た目弱そう、見た目優しそう」本当にその見た目の判断は合っていますか?時にその安心できそうな見た目とは反対にとてつもない悪魔のような怖さが潜んでいたとしたら、、、。その悪魔が襲ってきて助けを求めても外見が「弱そう」という理由で助けてもらえない恐怖は文章からでも伝わってくると思います。⁡

事件は体に傷をつけられただけではありません。心に傷がついてしまったことも事件になりますし、その後の生活にも支障をきたすこともあります。⁡

それぞれの事件の内容、心の闇、解決を作品を読んで感じてみてください。

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姉を殺害された佐坂、偏屈だが料理が趣味という北野谷、人情派の今道という個性的な警察側の登場人物。その警察が追う老人のストーカー犯人‥どんなストーリーかと思いきや、奥が深いというか、物語の展開も犯人も読めなかった。中弛みすることなくページを追いました。

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この本を読んで本当に怖くなりました。見た目が怖い人なら対処のしようもあるけど。お年寄りを警戒する事はあまりなかったので、年齢が人間を良く変えるのではなく、元々の素量による所が大きいと改めて感じました。この本の登場人物のように、お年寄りなんだからと自分が嗜められたと思うとゾッとします。老若男女問わず公平な世の中であって欲しいです。そういう事について良く考えさせられる内容でとても良かったと思います。

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戦慄のストーカーミステリーでした!ストーリーの結末が全く予想できず、意外な真相にとても衝撃を受けました。まさにストーカー被害を受けているシーンはひたすら恐怖で気持ち悪いのに、ページを捲る手が止まらない。まともに相談を聞いてくれない警察官には苛々する一方で、「もしも自分がこのような状況に追い込まれたら一体どうなってしまうのか?」と考えたら、まるでホラー小説を読んでいるような恐怖を感じました。エピローグもとても良く、著者初読み作品でしたがこの作品をきっかけに他の作品も読みたくなりました!

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この『老い蜂』はこれまでの櫛木作品のイメージをがらりと変える、社会派の本格的警察小説だと言えます。
正直に言うと、残虐的な描写が多い作品が強く印象の残っているので、
積極的に読みたい作家さんではありませんでしたが、この作品は読んでよかった、読めてよかった。
復讐したいと思ったり考えたりすることと、実際に復讐することとの間には大きな隔たりがあることが、
姉を殺された主人公の刑事:佐坂湘の葛藤から痛いほど伝わってきます。
千葉県警の今道が口にする言葉にも重みがありました。
犯罪被害者家族、到底理解できないストーカーの言い分と妄想、恐怖心を理解してもらえないもどかしさ。
複雑に絡み合う事件と人間関係の繋がりに気づいたときはゾクッとしました。

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おぞましさに身がすくむような恐怖。この正体は何なのか。恐ろしいのに知りたい気持ちが止まらない。誰が被害者で誰が加害者なのか。犯人はいったい誰なのか。複雑に絡み合う運命の残酷さに、どんどん感情がかき乱されていく。事件の真相を追い続ける刑事たちの熱意と隠された複雑な思いに心を激しく揺さぶられた。幸せな家族に突然襲い掛かった悲劇。残された者たちが一生背負っていかなければならない深い絶望と悲しみを思うと怒りが込み上げ苦しくてたまらない。でも、エピローグがその気持ちを少し和らげてくれました。

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見覚えのない老人からの突然のつきまとい。同居する恋人が不審な老人が現れてからの突然の失踪。目をつけられたら一人ではどうにかするのは難しいストーカー事件をテーマに、苦い過去を持つ事件マニアの刑事が真相へと繋げてゆく展開はページをめくる手が止まらなくて最後まで一気読みでした。その決着もなかなか良かったです。

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3人の被害者の共通点がまったく見つからず、追いかけ回す老人の正体が何者なのかそわそわする読み始め。徐々に繋がりが見え始める安心感とは対照的に、次々と予想が覆される展開が続き、終始先が気になり読む手が止まらなかった。「老人」「若者」「弁護士」「女子大生」こういったカテゴリーで物事を判断する危うさを感じた。そんなものは所詮肩書きで、そのひと個人をあらわすものではない。

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狂気的な犯人にとても気分が悪くなりました。これは作品を否定しているのではなくそれくらいリアルで楽しめました。ストーカー被害にあっている人は本当に恐怖を覚えているのに周りからすると被害者に隙があるのが悪いという空気になる。どうして被害者が悪くなるのか不思議だけどこれが現実。加害者は笑って過ごせるけど被害者遺族には心から笑える日なんて来ない…。最後には少しだけ救いがあって良かった。この作品を読んで少しでもストーカー被害について真剣に考える人が増えるといいと思います。

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冒頭の一言「もし明日、お姉ちゃんがいなくなったらどうする?」から心を鷲掴みにされた。そこから展開される序盤、特に第一章と第三章は読んでいて鳥肌が立つような恐怖感が凄い。更に粘着質な感じが恐怖を煽る。登場人物の気持ちがダイレクトに伝わってくる筆力はさすがである。また、この粘着感が伏線になっているのは脱帽である。これは凄い。この恐怖感が、物語の枠組みがはっきりしてくると、理不尽な状況に対する怒りや悲しみに変化していく展開も見事である。しかしそれ以上に、自分のことしか考えない、自分は常に正しいという気持ちしか持たない人間の生み出す身勝手さに恐怖を感じる。現実の中にこういった事件が多くなってきている現状と見事に同期しており、より恐怖が身近に「リアル」に感じる作品であった。

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見知らぬ老人によるストーカーと、現在や過去の殺人事件がどう繋がるのか。複雑に絡み合うのはどれも胸糞の悪くなる事件ばかりだった。狂気を感じる老人ストーカー行為は「ちぃぃぃん」が怖くて怖くて夜に読めず、過去の連続殺人は怒りとおぞましさで読むのが辛く、犯人を追う過程はドキドキしながらの一気読みで、3冊分の物語を読んだ気分。ストーカーや性犯罪は娘をもつ親として恐怖でしかない。交番の対応を読みながら「きっとそんなものかもしれない」と思ってしまうけれど、相手が誰であれ突然向けられる悪意は怖いし、とても大目には見れない。刑事の佐坂・北野谷・今道が魅力的なキャラだったので、また他の作品で会いたい。

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最初から最後まで怖い一冊だった。理由も分からず、相手が誰なのかも分からずにストーカーされる怖さがズドンとくる。誰が何の為に?何故、私が狙われるの?そんな疑問が渦巻く中で自分の身を守らなければならない。驚く程に周囲の人間は役に立たない。痴漢やレイプ、ストーカーなど被害者にも落ち度があったのでは…というあまりにも馬鹿げた周囲の言葉が泣き寝入りの被害者を増やし、犯罪者を野放しにし、新たな被害者を作ってしまう。本当に怖いのは、世の中の捩れた考え方や、偏見、好奇の目、無責任な噂なのかもしれない。

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読み始めから不穏な雰囲気が漂ってました。
おじいちゃんによるストーカー。気持ち悪い。
その話がどうつながっていくか、自身も姉をストーカーに殺された過去がある刑事さんが解き明かしていく。
読み進めるともう止まらなくなり、一気読みしてしまいました。
ストーカー、性犯罪というのは常習性のあるものかもしれないですが、本当に怖い。

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もう帯からして怖くてこれは私には無理なんじゃないかな夜眠れなくなるやつかもしれないし無理かも。と。著者の評判は聞くのだけれど恐怖を感じるものは最近特に得意ではないので。映像化して怖い音楽をつけたらもう私には無理というほど怖いところもあってそこは直視できぬほど怖いです。こういうのに慣れている人は怖くないのかもしれないけれど。
投げかけるテーマ、底に流れるものは何か、と問えば、さまざまな疑問や問題提起をはらんでいると感じられる。
表紙はなにを象徴しているのだろう、これもなんだか不気味だ。
みんな老いていくんだよ。みないつかは死ぬのだよ。なぜ蜂なんだろう。
これを書いてから他の方々のレビューを読みたいと思っている。

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老人のストーカー事件の話かと思い、ゾワゾワとした恐怖を感じていたら、そこから殺人事件へ。それは過去にある村で起きた事件に関係する事が分かり、物語が進んでいく。犯人は誰?そして動機は?複雑な人間関係が絡み、最後まで主犯は分からず、これでもかと二転三転していくが、どう展開していくのか非常に興味深く、捲る手が止まらなかった。胸糞悪い気分にもなったが非常に面白いミステリーだった。

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ストーカー行為と言うと何となくイメージされるものがありますが、老人がストーカーをするのは想像できなかった。
寂しさから優しくしてもらった人に声を掛けまくるとか付きまとうとかはあるのかも。
が、本作で表現されているのはもっと心の奥底にあるものを引きずり出して、ある意味執念深く心の動きを捉えたもの。

誰もが被害者であり、加害者にもなりかねない微妙なバランスをうまく表現した作品。

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設定がまず怖い。
老人のストーカーの描写が不気味すぎて鳥肌が立ちました。
被害を訴えても老人だからとあしらわれるところが、実際現実にもありそうで余計に怖かったです。嫌だな、と思いつつも続きが気になり読むのをやめられなかったです。色々なことが繋がっていき、ハラハラドキドキ。
やっぱり人間って怖いですね……。

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