よあけ

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刊行日 2021/10/04 | 掲載終了日 2021/10/10

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内容紹介

あの日、子どもだったわたしは、じいさんと小舟にのっていた。大自然の中でむかえる夜明けをドラマチックに描いた、あべ弘士渾身の力作。


木の葉が赤や黄にそまり、実がたわわにみのる美しい季節。天までとどく木々が森をつくり、そのあいだを川がゆったりと流れている。

あの日、子どもだったわたしは、じいさんと小舟にのっていた。

夕暮れに岸辺でたき火をかこみ、じいさんから森の動物の話を聞く。満天の星の下でねむり、早朝に起きて、また川に舟を出す。

朝靄をすかして見える動物たちのシルエット。やがて山の端から陽が差して、気がつくとわたしは黄金色の中にうかんでいた。

極東シベリアの原生林を流れるビキン川を舞台に、大自然の中でむかえる夜明けをドラマチックに描いた美しい絵本。

あの日、子どもだったわたしは、じいさんと小舟にのっていた。大自然の中でむかえる夜明けをドラマチックに描いた、あべ弘士渾身の力作。


木の葉が赤や黄にそまり、実がたわわにみのる美しい季節。天までとどく木々が森をつくり、そのあいだを川がゆったりと流れている。

あの日、子どもだったわたしは、じいさんと小舟にのっていた。

夕暮れに岸辺でたき火をかこみ、じいさんから森の動物の話を聞く。満天の星の下でねむり、...


出版社からの備考・コメント

【ご注意下さい】 ここに掲載している作品データは刊行前のものです。刊行までに内容の修正があり、仕様の変更がある場合もございますが、ご了承下さい。

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販促プラン

作 あべ弘士(あべひろし)

1948年北海道生まれ。旭山動物園飼育係として25年間勤務ののち画業に専念。『あらしのよるに』で講談社出版文化賞絵本賞と産経児童出版文化賞JR賞、『ゴリラにっき』で小学館児童出版文化賞、「ハリネズミのプルプル」シリーズで赤い鳥さし絵賞、『新世界へ』でJBBY賞、『宮沢賢治「旭川。」より』で産経児童出版文化賞美術賞を受賞。そのほかの作品に『エゾオオカミ物語』『クマと少年』『100年たったら』などがある。

作 あべ弘士(あべひろし)

1948年北海道生まれ。旭山動物園飼育係として25年間勤務ののち画業に専念。『あらしのよるに』で講談社出版文化賞絵本賞と産経児童出版文化賞JR賞、『ゴリラにっき』で小学館児童出版文化賞、「ハリネズミのプルプル」シリーズで赤い鳥さし絵賞、『新世界へ』でJBBY賞、『宮沢賢治「旭川。」より』で産経児童出版文化賞美術賞を受賞。そのほかの作品に『エゾオオカミ物語』『クマと少年...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784033521206
本体価格 ¥1,500 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

じいさんと小舟で下るわたしの船旅。途中の岩で猟師たちの祈りの聖地がある。
じいさんは、なにやらとなえている。わたしにまねをしろといった・・・
きっと、作者のあべ弘士さんは、敬意を捧げる、先達のまねをしてみたのではないでしょうか。
じっさいに川を下る。夜を過ごす。森の川辺での夜を自ら感じるために。そして、描く・・・
夜の静かさには、圧力があります。森や、川や、空の星星の生命の圧力。静かな圧力です。
それば濃厚な圧力です。わたしも、学生時代に山の川沿いでテント泊をしたことがありますが、ちょっと怖くなるような力です。静かだけれど満ちている濃い時間。
やがて、鳥の鳴き声に導かれ、世界は、今度は、霧を払うように黄金のひかりにみたされます。
静かな短文で綴られる時の流れが、うつくしい。
柳宗元の漢詩のように、言葉少なく、言葉で語られない心情に満ちた文章です。
山に川に憧れる。この旅を、わたしも真似てみたくなりました。
遊ぶ、2つの雲は「じいさんとわたし」の祈りなのでしょうか?こんな美しい世界。守るのは今のわたしたちです。そんないのりとともに、ありがとうございました。

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ことば静かに語られる、子どもの頃の思い出。じいさんとともに過ごした大自然の中の一夜。
黄金の9月、秋の色を飲み込んで暮れる夜は、満天の星。猟師のじいさんが動物たちとの思い出を語る。猟師として命をいただく者の“本当”がそこに込められている。だからこそ、わたしは「もっと」とせがむのだ。
そして、朝まだきの白い世界のなんという美しさだろう。ものみなシルエットに浮かぶ霧の中、再び川に浮かぶ舟の人となったわたしとじいさんが包まれた黄金色の光は、生きているものへの赦しと励ましのように輝いた。
どのシーンもことばにすることができないほど印象的で、静かな命に満たされていて、心洗われる。
先達の作家たちへのオマージュも込められているようで、あべ弘士さんの渾身の感謝と祈りの世界に浸りました。
新刊チェックで刊行されたら是非読みたいと思っていた作品です。ここで先読みさせていただき感謝いたします。

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おじいさんと猟に出かけた帰りの、しみじみとした時間。大自然の中でのキャンプ。問わず語りのおじいさん。淡々とながれる時間が美しく力強く描かれている。終わりの夜明けに向かってクレッシェンドしていく音楽のような絵本。

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あべさんの本だから。というみんなの期待値は常に相当高いだろう。独自の世界観や、みてすぐわかる造形。色彩の美しさ、自由さ。これはもう本当にあべさんの世界だ。期待を裏切らない。飼育員をなさっていたので動物の世界はお手の物だ。動物園に子供と言った時の、園の全ての看板が彼の書いた動物の絵のものだった時の気持ち。子供も親もよく知っている絵だから(例えば、あらしのよるに、の世界を)初めて訪れた場所なのに懐かしい。
あべさん自身がずっと暮らす土地での、自然、生きもの、そして悠久の時の流れ、そこで生きた人々。否、北海道だけではない。空間時間全てに広がる視点。


柳宗元、ユリー・シュルヴィッツ、神沢利子、G.D.パヴリーシンら先達への敬意と極東シベリアを流れるビキン川をともに旅した北方民族ウデへの猟師たちへの感謝をこめて
あべ弘士

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幼いぼくは、じいさんと一緒に出かけた。

 夜の森の中でじいさんは、いろんな動物の話をしてくれた。

 怖い動物もいるけれど、彼らといかにうまく付き合っていくのかをじいさんはよく知っていた。


 自然の中では人間なんてちっぽけな生き物だから、その中にいさせてもらうという気持ちを忘れちゃいけないんだろうな。

 こんな大自然を守るには、人間なんていない方がいいのかもしれない。

 だけど、こんな景色を見てみたい。

 夜が明けて小舟をこぎだすと、アビが鳴き、ヘラジカが草を食べている。

 朝焼けがきれいだ!

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一瞬で色が変わる夜明けの美しさにため息が出た。一編の映画を見せてもらったよう。シュルヴィッツの『よあけ』のオマージュでもあるのだろうけれど、もっと饒舌にストーリーを語ってくる感じで、想像が膨らむ素敵な絵本だった。

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おじいさんとその孫の“わたし”は小さな舟にのり、毛皮を売りに町へいく。
大自然の美しい姿をみせる「黄金の9月」を川から眺めながらゆっくりとすすむ舟。
途中、聖地に祈りを捧げ、日が落ちるとおじいさんの話しに耳を傾けるわたし。
夜が深まり、そして、ゆっくりと朝が訪れる。
静かだった世界に陽があふれ、雄大な自然を感じながら、舟はすすんでいく。
静かで堂々とした雰囲気の絵本のなかに飲み込まれるようでした。

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あべさんならではの色彩とダイナミックに描かれる自然と動物たちはとても素敵で見ているだけで吸い込まれそうです。
日々の忙しさにこんな美しい時間の流れがあったことを忘れていましたが、この絵本を読み終えた後は少し立ち止まって「ゆっくり空を眺めてみようかな」という気持ちになりました。

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数ページで空が変わっていく圧倒感が素晴らしい絵本です。一晩起きて日の出をみたこともありますが、そのことを思い出しました。
世間と切り離されたような夜の自然プラネタリウム、日が昇るまでの静けさ、日が見えてからの安心感……それらが存分に表されてました。
トラの毛の感じや、草や木、細かく描かれている独特な感じがよかったです。

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旭山動物園での勤務経験を活かし、数々の動物の絵本を描いて来られた作者・あべ弘士さん。タイトルやお話は自ずとユリ・シュルヴィッツの『よあけ』を彷彿とさせる。勿論そこにも敬意を表して作られている本作。子どもだったぼくが、漁師のじいさんとともに小舟で川をゆく。途中、じいさんの語る話には、ぼく同様、いつまでも聞いていたくなる。多くのページに描かれる野生動物たちの迫力ある姿、そして夜明けの光に染まる風景は圧巻。雄大な大自然、そこに生かされているのは動物も人も同じ。静かにゆったりと時が流れ、心豊かになれる1冊。

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子供だったぼくは、漁師のじいさんと小舟で出掛け、夜は焚き火を囲みながら森の動物たちの話を聞く。そして夜明け。静かな世界に生き物たちの息づかいと共に、自然の雄大さを感じる。無声映画を観ているような、静かなひと時を楽しみました。

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とても雄大で壮大な世界。
自然の中で過ごすということはこういうことなのだなと古い映画を見ているような気持ちで読んでいました。どのページのイラストも、とても鮮やかで力強くて「生きていく」ということを強く感じさせる作品で…一言で言うなら圧倒されたという表現が一番近いように思います。

最後のページに、挙げられていた方々のお名前を拝見してそこにきてようやく諸々合点がいきました。なるほどこれは確かに先達への強いオマージュにも似た作品だ、と。彼らの存在があったからこそのこの作品なのだと尚のこと作者の作品への思い入れを感じなんだか胸が熱くなりました。

小学生には、ひょっとしたら少し難しいかもしれません。感受性の強いお子さんでも、自然や世界に目を向ける機会がまだ巡ってきていないとするりと通り過ぎてしまうかもしれません。しかし学年があがるにつれ色々な体験をした上でまたこの本と出会った時、きっと以前とは別世界の作品を見つけたようなキラキラした思いで何度も読み返す子達も多いのではないかと思いました。
大人でも、きっと同じような感覚かもしれません。

絵本だけれど、絵画のような映画のような哲学のような不思議で素敵で壮大な作品。
多くの方に、この作品の魅力が歳を重ねるごとに届いていきますように。素敵な作品を読めたこととても嬉しく思います。有難うございました!

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タイトルを見たとき、シュルビッツの『よあけ』が思い浮かびました。
あの感じなのかなと思いながら表紙をめくると、そこはやはりあべさん。
静かな中にもあふれ出てくる命の躍動感、温度まで感じられるような感覚がありました。
自然の息づかい、命を強く感じることができました。

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