人形姫

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刊行日 2021/12/08 | 掲載終了日 2021/12/06

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内容紹介

人も町も伝統も、変化しながら生きていく。
今の時代の優しい近郊小説。――瀧井朝世(ライター)


未来を照らすのは受け継がれる心意気。
温もり溢れた人生賛歌の物語!――内田剛(ブックジャーナリスト)


後継者不足に悩む老舗人形店に、外国人の若い女性が弟子入り志願!?
お人好しな若社長は、仕事に恋に大奮闘!


亡き父のあとを受け、森岡恭平が社長を務める森岡人形は、低迷する売上、高齢化した職人の後継ぎ不在、果ては自身の婚活……と、問題が山積。そんなある日、職人たちが足繁く通うパブで働くクリシアというフィリピン人女性が、社屋を訪ねてきた。職人の一人が、酔った勢いで「俺の弟子にしてやる」と、彼女に約束したと言うのだが……。

人も町も伝統も、変化しながら生きていく。
今の時代の優しい近郊小説。――瀧井朝世(ライター)


未来を照らすのは受け継がれる心意気。
温もり溢れた人生賛歌の物語!――内田剛(ブックジャーナリスト)


後継者不足に悩む老舗人形店に、外国人の若い女性が弟子入り志願!?
お人好しな若社長は、仕事に恋に大奮闘!


亡き父のあとを受け、森岡恭平が社長を務める森岡人形は、低迷する売上、高齢化した職人の後継ぎ不在、果ては自身の婚...


おすすめコメント

傾きかけた老舗人形店に、フィリピン人の若い女性が弟子入り志願!?
お人好しな若社長が仕事に、そして恋に奮闘する心温まる物語。

傾きかけた老舗人形店に、フィリピン人の若い女性が弟子入り志願!?
お人好しな若社長が仕事に、そして恋に奮闘する心温まる物語。


出版情報

発行形態 ソフトカバー
ISBN 9784569850900
本体価格 ¥1,600 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

老舗人形店を舞台とした穏やかでとても優しいお話です。
雛人形を作る過程で、部位ごとに職人がいて、製作過程を知れるお仕事本でもあると思います。
主人公、老舗人形店 森岡人形の社長、森岡恭平。恭平の天然で優しいところに人々が集まり、後継者問題や、恋に奮闘するところも、自然と応援したくなります。
高校時代にボート部に所属していたが、コーチとしての場面も多くどう繋がるのかなと思いながら読み進めると、なるほど!と思える繋がりがありました。職人がお子さんに送った人形のエピソードとても素敵でした。
春になるたびに家庭や観光地などあちこちで飾られる雛人形。
それを見る前にまたこの本を読みたいなと思います。愛情を込めて贈られ伝え続けられる雛人形が飾られる季節が楽しみになりました

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社会に解決しないといけない問題がありすぎて、リアルに書き出すと自然にこうなってしまうのかもしれませんが、いろいろな要素が無理なく盛り込まれていて、読みやすく、分かりやすい物語でした。恭平が、一見素直でお人好しな感じですが、肝心なところでは芯があって頼もしく、好感が持てます。
この町を訪ねて、恭平や町のみんなにも会ってみたい気持ちになりました。

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雛人形の名産地を舞台に、八代目若社長が、職人の高齢化や、少子化による市場の縮小に悩みながらも、仕事に、出身高校のボート部の育成に力を注ぐ爽やかな作品。伝統と慣習に新風を吹き込む女性達の存在も頼もしい。地元密着の人間模様描写は、面倒ながらも温かさが伝わってきて良い。

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日本の誇る伝統工芸。その一つ、お雛様は形は変わっても今でも女の子の健やかな成長を願って飾られる。昔ほど大仰なものではないことを寂しがる人もいるだろうが、込められた願いは等しく、そして匠の技も損なわれることはないと思う。しかしこれを継ぐ人が少なくなり、後継者不足、また受注の少なさから経営を手放すこともあると思うと非常に残念。

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後継者問題を始め、40歳を目の前にした結婚問題、母校のボート部コーチなど、大忙しの老舗雛人形店八代目。頼まれたことが断れないお人好しだが、大事な所ではしっかりと締め、周りからの信頼も厚い。一緒に働く職人たちは癖が強いが憎めず、大家族のような雰囲気で心が和む。雛人形の作り手の世界をのぞけるだけでなく、地域の人を含め様々な人間模様が描かれているので、クスっとしたり、ほろりとしたりもできる。小さな頃に家に飾られていた雛人形に思いをはせながら、穏やかな読書を楽しむことができた。

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山本幸久先生の本は出たら欠かさず読んでいる大ファンです。
先行読みできて大感激。
期待を裏切らない、大満足の内容でした。

「一艇ありて一人なし」「一体ありて一人なし」名言です。
職人の分業と高校のボート部、職人の高齢化と跡継ぎ問題、少しだけ恋愛風味をまぶして、ぐいぐい読ませます。
己の役目を十二分に果たすことで、世の中ができている。その通りだと思います。
フワフワと気づかないまま生きているので心に響きました。
死ぬまで職人の宮沢さん、酒癖は悪いけど格好良かったです。

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人形の町鐘撞市で、老舗人形店の8代目を担う恭平は、40歳目前の独身。
店の売り上げは低迷、職人は高齢化し、しかも後継者はいない。
おまけに母校の高校のボート部のコーチまで、人手不足から任される始末。後輩たちの指導をしながら、店の切り盛り、町の人形組合の煩瑣な仕事と駆け回る日々に、突如不意打ちの恋までが挟まれた。
お人好しで真面目、押されれば引いてしまう恭平の青息吐息を、これまた突然現れたフィリピン人のクリシアの人形づくりへの熱意がぐいぐい吹き飛ばしていく。稀に見る熱心さで、町の停滞、職人たちの頑なさを率直に指摘するなどの行動がいつしかみんなを僅かに動かす力となる。
現状維持から現状打破へ。仕事も恋も新たなフェーズが見えてくる。ボートも人形作りもチームワーク。誰ひとり欠けても成り立たない。古きを重んじつつ、新しい時代へと繋げていけそうな光も見えた。
やっぱり山本幸久さんのお仕事小説には背中を押される。爽やかな物語です。

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舞台は百八十年もの歴史ある人形店。職人の高齢化、後継者と資金不足…何百年も受け継がれてきた人形店の危機を、若くして稼業を継いだ良い人すぎる八代目はどう乗り越えていくのか!時の流れには逆らえない。辛く悲しいこともあるけれど、どんなことでもひとりひとりの力が合わさったとき最高のものになると気づかせてくれました。救世主たちの活躍も新しい世界へ飛び込む勇気になり、穏やかなラストは温かさがこだまする。心にじんわりとしみ込む物語でした。

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180年の歴史を持つ雛人形老舗の8代目になったお人好しな若社長・恭平が、低迷する売上、高齢化した職人の後継ぎ不在、自身の婚活問題…などなど山積みの問題に日々奮闘する物語。日本における伝統継承の難しさを描きつつも、癖の強い職人たちの姿が笑えたり、職人気質なところに感動したり、時代に合わせて変わろうとする人たちの姿に感心したり。伝統と異文化(人も含む)の掛け合わせのさじ加減が絶妙で、伝統を受け継ぎつつも、生き残るための変化を受け入れていく人たちの姿に心打たれた。山本さんのお仕事話は期待を裏切らない面白さだった。

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日本人としての誇り、似たようなことばが何度か出てきます。
雛人形づくりのとても素敵な世界に感動させられるっぽなしでした!
クリシアさんに比べてわたしはそんな基礎教養がとても低く、すごいなあと思ったら恥ずかしく思ったりです。
◯◯性、って他者が簡単に決めつけていいものではないのだと思いますし、本人にしか思い入れがわからないことはたくさんあります。古き伝統なら尚更だと思います。
それがいま、失われようとしている。
日本社会に警鐘を鳴らす1冊です。

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雛人形がどうやって作られているかなんて考えたことなかった。
日本中の至る所で後継者不足が問題になってるのは、灯台下暗しなほどにどんな凄いことしているかを国民が知らないってことだと思うので、こんな技のここが凄いって取り上げるSNSがあれば世界中の人の目に止まって後継者になりたいって人が出てくると思ったけど、それだけでは足りなくて技術を教える側の意識改革がなければ駄目だと気付かされました。

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読んでいると実家においてある雛人形を見たくなるそんな作品です。
若き八代目の結婚や伝統的な雛人形づくりの行く末が気になり読むのをやめられなかったです。
主人公が聖人タイプだからか読んでいるほうもなんだか落ち着いて読んでいるのが不思議。
物語的にもハラハラする問題が結構あったのに。
あ、ひとつ気になるのが主人公が場の流れでちょっと嘘というかごまかしてしまうところ。
今後に響かないかな?と心配になりました。

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先細りの人形業界。日本人なら一度は耳にしたことがあるだろうひな祭りの人形。誰かが作っているんだろうというぼんやりとした意識しかありませんでしたが、この作品を見て、伝統を守るためにはどうしたらよいのか、主人公と一緒にいつの間にか私自身も考えだしていることに気が付きました。現状の問題がわかりやすく描写されているため、どうしたらよいのかを主人公と共に考えやすいのだと思います。

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人形作りという普段気にしていなかった技術について知れて、興味深く読みました。若社長の恭平が、穏やかだけどもいざとなったら毅然と物事に対処する姿がかっこいい!
周りの人たちもチャーミングで、癖はあるけど憎めない。そんな人たちが作る人形、今後はじっくりと見てみたいと思いました。

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伝統工芸の後継者問題は聞き知ってはいても現実味の薄いものだったけれど、主人公がちょっと頼りない(その世界では)若僧であることで親近感をもって感じられ、構えずに読み進められる。ボートと人形師も縁遠く感じるところですが、いわれてみれば職人になるまでに人形作り以外の世界もあって当然。てもその意外性が物語の味になっている。完全分業の世界もおもしろい。
ただ、屋根裏部屋に眠りっぱなしの雛人形を思い出し、心苦しくなりました。七段飾り、贈ってくれた祖父母だけでなく、作り手の想いも込められていることに思い至らずにいたことに気付かされました。とはいえ、状態が不安過ぎて今年も触れなそうですが…。

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お雛様を作る職人さんのお話。
伝統を取るべきなのか、それとも新しい風を受け入れるべきか。
雛人形に関わらず、日本の伝統文化を受け継ぐ人たちが減っているのはよく耳にします。
このお話に出てきたクリシアのような人であれば、外国人の手が入ってもいいなと思います。
しかし、クリシアみたいに日本の文化に詳しい人も、ほぼいないし、そもそも日本の職人さんでも外国人でも、実際大した違いはないのかもしれません。日本の伝統として守るべきものなので、なんとなく日本人という感じがあるだけで、難しいけれど、情熱さえあるなら人種関係なく受け継いでいくこと自体の方が大切なのかもしれないなあとも思います。あまりに新しい風が吹きすぎて伝統が見る影もないというのはやはり問題ではあるけれど。
今一度、日本の伝統文化について考えさせられる話でした。

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