10の奇妙な話

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刊行日 2022/01/19 | 掲載終了日 2022/01/17

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内容紹介

内容紹介

隠者となった男、蝶の修理屋を志す少年、骨を集めてネックレスを作ろうとする少女。ブッカー賞最終候補の著者が、日常と異常の境界を越えてしまった人々を描く珠玉の短編集。


目次

「ピアース姉妹」

「眠れる少年」

「地下をゆく舟」

「蝶の修理屋」

「隠者求む」

「宇宙人にさらわれた」

「骨集めの娘」

「もはや跡形もなく」

「川を渡る」

「ボタン泥棒」

内容紹介

隠者となった男、蝶の修理屋を志す少年、骨を集めてネックレスを作ろうとする少女。ブッカー賞最終候補の著者が、日常と異常の境界を越えてしまった人々を描く珠玉の短編集。


目次

「ピアース姉妹」

「眠れる少年」

「地下をゆく舟」

「蝶の修理屋」

「隠者求む」

「宇宙人にさらわれた」

「骨集めの娘」

「もはや跡形もなく」

「川を渡る」

「ボタン泥棒」


出版情報

発行形態 文庫・新書
ISBN 9784488594039
本体価格 ¥840 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

10の奇妙な話からなる短編集。
挿絵が物語にぴったりで、奇妙で陰鬱な世界に引き込まれました。
「蝶の修理屋」が一番好きです。

どの物語も非現実的なのに、誰にでもある悪意に満ちた感情にも通じるのではと思う部分もありました。
訳者あとがきに、映像化されている物語があると書かれていたので、検索してみました。
文章から想像した世界に加え、少しコミカルさも含まれ、余計にゾクッとする世界観でした。ぜひそちらも見て欲しいです

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「こういう話、好き」と読みながら思いました。でも、なかなかこの短編集に合う言葉が見つからず、「ユーモア」「哀しい」かな、と思っていました。本書の最後に「あとがき」と「解説」があり、そこに欲しい言葉がたくさん出ていました。(でも、この本を読むときは、本編から読むことをお勧めします。)
短編集ですが、どのお話にも善良なだけの人物はほとんど出てきません。どちらかというと、悪趣味な人物が多いかも。でもそれが魅力的に描かれていて、「え?!」「おいおい、、」と思いながらも物語に引き込まれていきます。
それぞれに面白かったですが、特に印象に残ったのは、「もはや跡形もなく」と「ボタン泥棒」。そして、この本の1作目で衝撃を与えてくれた「ピアース姉妹」です。

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イラスト、タイトルに惹かれリクエスト。最初の物語「ピアース姉妹」の挿絵から好みだった。エドワードゴーリーの世界観が好きな人、ヨーロッパの昔話特有の、陰鬱な雰囲気が好きな人には間違いなくおすすめ。できたらハードカバーの豪華な装丁で読みたい。お気に入りは、「地下をゆく舟」。老人の孤独さと狂気、死の香り、その中に潜む美しさ。あぁ、贅沢な時間を過ごせた。

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なぜか、定期的?に、こうした話しを読みたくなります。ちょっとした違和感みたいなものを感じながら、現実逃避することは、ストレス解消になるのかもしれません。短編で、合間合間に読みやすい。
かなり重い内容の小説や一文字も見逃さないよう張り詰めてよむミステリーの合間に読む本として、いい意味で頭のストレッチになる気がします。

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奇妙な10の短篇集。穏やかに暮らしている人が何かに巻き込まれた途端に現れる奇妙な一面がさらりと描かれています。白黒の挿絵もこの作品にとても合っていて、このテイスト大好きです。お気に入りは

「ピアース姉妹」
浜辺の家で穏やかに暮らしていた姉妹が繰り広げるホラー。
「蝶の修理屋」
こんなに綺麗な画を思い浮かべられる作品は久しぶり。彼に修理された蝶を見てみたい。
「骨集めの娘」
少女は丘の上で骨を集める。でも、その骨は何の骨?

です。どの作品も好みですが、特に好きなのは少年少女が主人公の少しダークで不可思議なお話の「蝶の修理屋」と「骨集めの娘」です。

サキやロアルド・ダールの作風が好きな方にお勧め。

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タイトル通りの不思議な話の数々でした。最近、このような作品読んでいなかったので新鮮で楽しく読むことができました。
挿絵も少し恐くて不思議な感じもあり好きでした。
私が、作品の中で1番好きだったのは『ピアース姉妹』でした。不思議よりもホラー感の方が強かったように感じた作品でした。
その他の不思議な作品も再読したら理解するかと思い再読してみましたが、やっぱり不思議な感覚で終わりました。
それぞれの話も短い短編なので読みやすく、定期的に読みたい作品内容でした。

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10の奇妙な話
ミック・ジャックソン著
Ten Sorry Tales の邦訳版、であるらしい。直訳すると〝十編の哀れな物語〟であるが、日本版題名の10の奇妙な話の方が、ピンとくる。
奇妙な話、であるからして、変なお話と思って読み始めるのであるが、1話目にして、アッサリと裏切られた。
奇妙ではある。奇妙ではあるが、いきなり本当は怖い○○童話、みたいなノリなのである。
哀れなのは老女なのか、はたまた、男を指しているのか。それとも、両者なのか。

それにしても、全編にわたってオチが想像しにくいのである。
個人的には〝蝶の修理屋〟と〝骨集めの娘〟という話が好きだ。
蝶の修理屋、ではコレクター気質であったり、アンティーク気質であったり、そして美しい蝶の羽の色が読んでいてイメージとなって降り注ぎ、刺激される。
一転、骨集めの娘は地味だ。淡々と進むストーリー。最後まで淡々と、アッサリと終わるのである。その、終わり具合も、何だか好きなのである。

そして、いつの時代なのか?現代とは思えないが、昔話でもない不思議な文体に、奇妙さが増して想像力が掻き立てられる。

面白い短編集、ありがとうございました。

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ミック・ジャクソンの短編集。挿絵のデイビット・ロバーツが好きです。怖い話にピッタリのちょっと不気味なタッチで、イメージがこれでもかと膨らみます。日常の中にありそうなのに、ちょっとズレてしまった非日常をモヤモヤと楽しむ本。スプラッタではない、じわじわくる寒気を堪能できます。

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不穏だけど癖になる世界観、まるでエドワード・ゴーリーの絵本のよう。
挿絵と文章の雰囲気がピッタリ。
どの話も埃っぽいような懐かしい感じのする、味があって隅々まで見入ってしまうようなアンティークショップの商品とその物が記憶したものを見ているような、そんなストーリー。
寝る前に蝋燭の灯りだけで読みたくなります。
なんだか読み終えるのが勿体無くて少しずつ読みました。

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世にも奇妙な物語のメインテーマが聞こえてくる短編集。ちょっとしたきっかけで踏み越えてしまった境界線の向こう側の吹っ切れた解放感にどこか清々しさを感じるのは変化球のストレス発散でちょっとクセになる感じがしますね。

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もともと、ホラーも不気味な話も、いわゆるいやミス、もあまり読まない(こわがりなのです、きっと)。そんなわたしにも抜群に面白かった!
独特の絵がまた個々の話と溶け合っていて、まず絵があるのを眺める楽しみがある。こわい、とも不気味ともいえないような世界。頭の中で、自分の想像不思議な場面を相続してみる。巻末の訳者後書にもふれてあったが、ある境界線、を描きます。それをこえると世界ががらっとちがうふうにみえてくる。それが劇的でなく淡々と、さも日常におこりそうな筆なのが楽しかった。こわそうなのにこわくない。
短いので、想像し余韻をたのしみながら、ひとつずつ日を置いて読み進めることができた。配置の妙もあり出だしから、なにこれなに!てなるので、(ちょっと不気味)読み進める推進力になる。

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ゾッとなる、切なくなる、ニヤッとしてしまう。でもこれ全部奇妙な物語。10の奇妙な話に登場する味のある奇妙な人々。現実ではあり得ない様な物語でありながら、実は起こり得るのではと感じさせる。奇妙な話の背景にある孤独や、根拠も無いのに大きくなる噂や、寂しさから何かに固執する、親子の気持ちのすれ違いなどなど。一つ一つの話を読み終わる度によくよく考えると奇妙な出来事は案外自分の側にあるのかもしれない。この作品のもう一つの魅力が表紙の絵と扉絵だ。私の大好きなデイヴィッド・ロバーツが手掛けている。

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タイトル通り、奇妙な物語ばかり。でもそれぞれ味わい深く、読後は、しんみりしたり楽しかったりワクワクしたりと様々でした。読み終わるのがもったいなくて、毎日ひとつずつ大切に読みました。扉絵を描くデイヴィッド・ロバーツも大好きです。物語にピッタリだと思いました。訳者あとがきに書かれている映像化作品も観ましたが、とても面白かったです。

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読んだ後にちょっと怖くなってゾクッとするような、不思議なお話の短編集。味わい深いペン画のイラストも相まって、独特な世界観に入り込むことができる。読書を通じて現実世界からのトリップを楽しみたい気分の時にどうぞ。

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最初にそのお話の絵が描かれているんですが、なんとも味のある奇妙なイラストで、このお話の雰囲気にぴったりだと思いました。
こういう本、昔大好きでした!雰囲気のある、奇妙な物語。
短編なので読みやすいです。
私は「蝶の修理屋」と「もはや跡形もなく」が好きでした。
蝶の修理屋に関してはちょっと昔教科書に出てきたヘルマンヘッセの「少年の日の思い出」を思い出しました。
エーミールが潰してしまった蝶はもうこの修理キットでは直せないけれど・・・。

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タイトル通り奇妙な物語でした。映像化されている『ピアース姉妹』『蝶の修理屋』確かに読者を惹きつける話で印象的です。他の話も読み終わった後、話に込められた皮肉さをジワジワ感じました。とても好きな世界観です。

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タイトル通り奇妙な話ばかりの短編集。オチがはっきりあるものもあれば、あるのかないのか微妙というか曖昧なものもあります。幸せなのか不幸なのかこれまた微妙ですが、主観的に生きればいいと思わせてくれる話ばかりでした。ともかく不思議な世界観の話ばかりで、すっきりした話をお好みの人には合わないかもしれませんが、シニカルな人には特に楽しんでもらえる話ばかりと思いました。

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うなされてしまう悪夢ではないけれど、起きて思い出してみるとどこか辻褄が合わない不思議な夢のような物語が集まった短編集です。地図からひっそり抜け落ちてしまったかのような特別な場所と時間に、旅をしてきたような気分になりました。少しだけ薄気味悪いけど、ちょっとユーモラスな不思議な世界が待っています。

どのお話から読んでもいいので、移動中のちょっと何か読みたい時、今読んでいる本からちょっと気分を変えたい時におすすめです。

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残念ながら、時間がなくて、途中までしか読めなかったので、この続きは紙の文庫を買って。
かなり残酷物語もあるのだけれど、この淡々とした独特の雰囲気は何だろう。怖がりの私が嫌じゃない、いやむしろ大好きな語り、そしてテイスト。ミックは最高のエンタテイメント・テラーだ。興味をそそられる語り口。話のテーマはバラバラなのにこの一冊の本としてのまとまりはどこから来るのだろう。破天荒な展開なのに、グリム童話のように説得力のある物語のつらなり。また、いつか取り出して読みたい短篇の数々、大切な宝物だ。

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ほんとうに児童文学?と思ってしまう本格的な奇妙さです。わくわくする夢のような話もあれば、成人済みのわたしでも怖くなってしまう話もたくさんあります。
好奇心旺盛な冒険家のティーンにおすすめの刺激たっぷりのおはなし箱。
真っ直ぐにおとなの言うことを聞いて育つんだよ、という暗のメッセージなのでしょうか。自分を信じて突き進むものたちの悲しい結末の物語が多いです。

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不思議な世界に迷い込みたくて読み始めたが、いや、これはそんな遠くの世界の話ではないぞ、と気が付いた。奇想天外な世界とは日常のちょっとした隙間にあることを思い出させてくれる作品である。小さな虫やきれいな色の花に大人になると気が付かなくなるが、虫や花はいつの時代も自分のすぐ隣にいる。非日常を探しに旅行に行くが、今いる場所からじっと注意深く周りを見回して見れば、そこにも非日常は潜んでいるのである。哀れや物悲しさが中心の物語たちだが、爽快な気分になる作品もあり、読み終わったあとには自分を囲む人や物たちへの愛が深まる。子供時代を忘れてしまっている大人たちにオススメしたい一冊だ。

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醜い姉妹、ボートで生活、蝶の修理、ボタンを盗む馬……タイトル通りどの話も奇妙で、読み始めると物語に一気に引き込まれます。そして虜になる。デイヴィッド・ロバーツの絵も物語の雰囲気をとても引き出しており、すごく合っているなと思いました。短い映画を見ているかのように楽しめる一冊。

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「境界線」がモチーフだと思う、それは日常と非日常とか、正気と狂気とか。そういうボーダーラインのことだ。典型的なのは「隠者求む」「ピアース姉妹」「川を渡る」だ。ピアース姉妹は最初、災難救助者という善人、しかし、助けた人間に理不尽な罵倒をされた。そこで正常の世界から狂気の世界に舞い込んだ。この豹変ぶりがゾッとする。隠者の話しもそうだ。正気が一転狂気に変わった時、そこに物語のダイナミズムがある。面白い。川を渡るの葬儀屋の老人は、たぶん、この世とあの世の境界線を彷徨ったのだ。これも興味深い。

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