海をわたる動物園

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刊行日 2022/05/24 | 掲載終了日 2022/05/12

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内容紹介

戦争で空っぽになった動物園に、動物たちを連れて帰る!


〈あらすじ〉

昭和30年(1955年)、アフリカから日本へ動物たちを運ぶ船に偶然乗り合わせた大学生のシュン。

戦争中に殺処分や餓死などで空っぽになってしまった動物園を再開させるために、四国の栗林公園動物園の園長で動物園協会の香川さんがアフリカから動物たちを連れて帰るところだった。

シュンは動物たちの世話を手伝うことに。


船の上で死んでしまったシマウマ、

飼育箱から逃げ出したダチョウ、

荒れくるう海・・・


様々な苦難を乗り越えながら、キリン、シマウマ、サル、ダチョウ、カバ、キツネなど62頭もの動物たちと約2ヶ月かけてアフリカから日本までを旅した、実話を元にしたフィクション。


〈対象年齢〉

小学校中学年〜


〈著者紹介〉

いちかわけいこ

1964年千葉県に生まれ。保育園、養護施設に勤務後、嫁ぎ先で農業に携わる。地元の小学校、ブックスタートでお話ボランティアに参加。この本だいすきの会会員。主な絵本の作品に「しってるねん」(絵 長谷川義史 アリス館)、「ねぇだっこ」(絵 つるたようこ 佼成出版)、「おばけかな?」(絵 西村敏雄 教育画劇)。紙芝居に「みんな1ねんせい」(絵 中谷靖彦)、「げんきなかぼちゃ」(絵 長谷川知子)、「おりょうりだいすきエプロンさん」(絵 市居みか 童心社)がある。神奈川県在住。


絵・村田夏佳

1990年茨城県生まれ。イラストレーター。東京工芸大学芸術学部デザイン学科にて、谷口広樹氏に師事。愛犬の柴犬を題材に、イラスト制作を始める。生き物と自然を題材にした水彩画を制作し、
書籍や雑貨のイラストを中心に活動している。

戦争で空っぽになった動物園に、動物たちを連れて帰る!


〈あらすじ〉

昭和30年(1955年)、アフリカから日本へ動物たちを運ぶ船に偶然乗り合わせた大学生のシュン。

戦争中に殺処分や餓死などで空っぽになってしまった動物園を再開させるために、四国の栗林公園動物園の園長で動物園協会の香川さんがアフリカから動物たちを連れて帰るところだった。

シュンは動物たちの世話を手伝うことに。


船の上で死んでしまったシマウマ、

飼...


出版社からの備考・コメント

※ここに掲載しているデータは刊行前のものです。本文のイラストはイメージです。刊行時には、内容が若干異なる場合がありますが、ご了承ください。

※ここに掲載しているデータは刊行前のものです。本文のイラストはイメージです。刊行時には、内容が若干異なる場合がありますが、ご了承ください。


おすすめコメント

著者のいちかわけいこさんがお父さんである「シュン」さんからきいた話を元にしています。

戦争で空っぽになった動物園が、今のようにたくさんの動物がいるようになった背景には、多くの努力をした方々がいました。

約2ヶ月の船旅を通して、大学生だったシュンが、動物の生態を知り、戦争や平和への思いを馳せる成長物語でもあります。

著者のいちかわけいこさんがお父さんである「シュン」さんからきいた話を元にしています。

戦争で空っぽになった動物園が、今のようにたくさんの動物がいるようになった背景には、多くの努力をした方々がいました。

約2ヶ月の船旅を通して、大学生だったシュンが、動物の生態を知り、戦争や平和への思いを馳せる成長物語でもあります。


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出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784752010104
本体価格 ¥1,300 (JPY)

閲覧オプション

NetGalley Shelf App (PDF)

NetGalley会員レビュー

船の上にキリンがいる!というのは世界中のどこにいても、びっくりする光景で、みんなの目を惹きつけるものなの。いくつかの場面が本を閉じてなお目の裏に残るような余韻。大嵐に見舞われ大揺れの船の甲板の上、檻から出てしまった動物を探して、波にうたれながら働く人々。映画のシーンになりそうな場面は、実際にあったこと。戦時下の東京で幼年時代を過ごした父から著者が直に聞いた話を物語化し、ルビが丁寧にふってあるので子供にも読みやすい。動物園にはその地には本来生息しない動物たちがいて、いつでも見ることができるのが大きな魅力なのだけれど、果たしてその動物たちはどうやってここに辿り着いたのだろう、という考えが思い浮かぶ。当たり前のようにそこにあることは実は当たり前ではないのだ。
ケニアのモンバサの港から、神戸の港にたどり着くまでの動物たちとの船の旅。
東京のとある川べりで、男の子がひいおじいちゃんと歩きながら話をする。
ひいおじいちゃんのお話、として語られる船旅は、戦後の混乱期を体験した今や貴重な声、戦争の悲惨さを訴える声。

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物語は「ひいじいちゃん」のはなしに興味を持ったひまごの「ぼく」が、頼んで教えてもらうことで始まります。
そこに、現れたのは「ひいじいちゃん」ではなく、ハタチそこそこのカメラマンを夢見る青年「しゅん」。キリマンジャロの写真をおさめ、先輩の関根さん、同級生だけど一つ年上の山本さんとともに、サントス号という巨大貨客船に乗って帰国しようとしているところ。その船には、戦後、空っぽになった動物園になんとかして動物を呼び戻そうとアフリカに来て動物たちを船積みしている香川美民さんもいました。ちょっとした事件で、山本さんと一緒に40日を超える長い船旅の間、船でキリン、シマウマ、ダチョウ、カバ、沢山の動物たちの世話を志願することに。動物園は今と違って本当に子どもたちに夢を与えた時代です。今は、動物愛護の観点からいろいろ指摘もあるのですが、戦後、動物園で子どもたちを笑顔にしたいという香川美民さんの思いは純粋そのもの。思いを現実にするための苦労は、読んでみて驚くばかりです!ただ、動物嫌いの山本さんでさえ、世話をするうち同じように見えるシマウマの違いがちゃんと分かるようになる・・・これ、何かとても大切なことかもしれないですね。
「今村俊輔」さんというひとがいた。どんな生き方をしたのか、どんな笑顔の人だったのか。この本をひもとかない限り一生知ることはなかった。どうか、「しゅん」の思いを知ってほしい。そして、身近な人の、「本当」にも出会ってほしい。そう強く思います。知ろうとしなければ、身近にいる人の熱い思いさえ、ちゃんと知らないままに終わるのかもしれません。目の前に広がる海、動物。若者たち。たくさん大切なものをいただきました。

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大好きなひいじいちゃんが語ってくれた、若かりし日の貴重な体験。それは、あるきっかけで、海外から日本へ戻る船の上で動物の世話を手伝ったこと。
戦争によってからっぽになった動物園に動物を運ぶため、船上で動物たちと濃密な日々を送る青年の『シュン』。大きな嵐に巻き込まれながら動物たちの安全を確保したり、様々な文化にふれたり、そんな刺激に溢れた時間を過ごすなかで、戦後の“助かってしまった”・“失わなかった”という後ろめたさに自分なりの答えを見つけて、前向きになっていく気持ちの変化にはぐっときました。
悲しいお別れもありつつ、日本へ無事に戻って来れたからこそ聞けたお話。平和への静かな祈りを感じる作品でした。

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戦時中、日本各地の動物園から動物たちが消されていった事実はよく知られているのに、戦後の日本の動物園に海外から動物たちを運び、各地の動物園に迎え入れるために奔走した人がいたことは、語り継がれていないのではないか。香川美民さんの熱い思いを感じ取ったがゆえに、ケニアのモンバサ港で乗船の折に、欠けた飼育員の代替で動物たちの世話をすることを名乗り出たシュンと山本さん。動物嫌いの山本さんの決死の決断とその後の努力の跡が印象的。ネットやテレビや本などでどんな動物も知ることができる今でさえ、動物園で本物の動物を初めて見た時の子どもたちの目の輝きはすごい。ましてや戦後の日本の子どもたちの笑顔と感動は想像に難くない。40日あまりの船の旅には、嵐や動物の死や逃走劇などのエピソードが持ち上がっては、否応なくシュンたちを命と向き合わせる。作者の父、今村俊輔氏の実体験を、ひ孫がひいじいちゃんに聞くという形の話は、実にリアルな空気を孕んで胸に響く。戦争によって奪われたのは何も人の命だけではなかったことに、心を痛め、今一度の動物園の夢を作ろうとした人がいた。そういうひとつの情熱の軌跡を深く胸に刻みたい。

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タイトルを見て世界中を回る動物園かな、楽しそうだと思いましたが戦争で空っぽになってしまった日本の動物園にアフリカから動物を船で移動した実話に基づいたお話でした。「かわいそうなぞう」で殺された動物と日本に連れていかれる動物たちに人間の勝手な都合で悪いなと思いつつ、動物園や水族館に行って会いたくなる気持ちを抑えられないのでなんとも複雑な気分が動物は苦手と言いつつ動物たちに好かれる山本さんのキャラに救われて動物園に行きたくなりました。

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『かわいそうなぞう』という有名な物語がありますが、戦時中に起こった悲しい出来事とはちがって、本書では、未来へとつながっていく戦後の希望が語られていきます。
海外から様々な動物を日本の動物園へと運んでいくという、ほとんど知られることのなかった取組を実に丁寧に描いていきます。
特筆すべきは、その取組だけを描くのではなく、運ばれている動物の性質や特質を随所に織り込んでいるということでしょうか。ライオンよりもダチョウが怖いなんて……。
そのリアルさがこの物語を重厚に仕上げていますし、そして読み手自身もその船に乗り込み、動物たちと過ごしているような錯覚さえも感じさせます。
読み応えのある、そして読む価値のある良書だといえます。

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アフリカから日本の動物園へ、動物を連れ帰ってくる人たちのお話。ひょんなことから、動物たちの世話をすることになった当時大学生の男の子が主人公。長い船旅の間の苦労が綴られています。戦時中の動物をめぐる過酷な環境と、その後の復興にかける人々の奮闘が熱く語られます。お話自体は、とても感情を入れ込みながら読める物語でした。が、読み終わった後に、動物園の存在意義とか、連れてこられた動物たちについてとか、思い起こしてしまうと、「感動秘話」みたいな感じで読み飛ばしてしまっても良いのだろうか、と、ちょっと考えてしまいました。

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