ぼくはただ、物語を書きたかった。

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刊行日 2022/02/17 | 掲載終了日 2022/09/15

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内容紹介

1971年、紙の宝物を抱えてぼくはドイツに降り立った――。

エンデと並び称されるドイツの児童文学者が亡命の50年と作家人生を語る、渾身のエッセイ。

ミヒャエル・エンデと並び称され、

ドイツを代表するベストセラー作家として活躍するラフィク・シャミは、

20代でシリアから亡命し、50年間をドイツで生きてきた。

亡命前後の揺れ動く心情、ドイツ語の作家・語り部になるまでの紆余曲折、

変わらぬ信念と創作の舞台裏を、初めて率直に明かす。

シャミの人生が活写された渾身のエッセイ。

1971年、紙の宝物を抱えてぼくはドイツに降り立った――。

エンデと並び称されるドイツの児童文学者が亡命の50年と作家人生を語る、渾身のエッセイ。

ミヒャエル・エンデと並び称され、

ドイツを代表するベストセラー作家として活躍するラフィク・シャミは、

20代でシリアから亡命し、50年間をドイツで生きてきた。

亡命前後の揺れ動く心情、ドイツ語の作家・語り部になるまでの紆余曲折、

変わらぬ信...


おすすめコメント

著◆ラフィク・シャミ(Rafik Schami)

1946年シリアのダマスカス生まれ。亡命後1971年よりドイツ在住。1982年以降、作家として活動し、世界150万部のベストセラー『夜の語り部』や『空飛ぶ木』『言葉の色彩と魔法』(以上、西村書店)などを発表。ドイツ語圏におけるもっとも成功した作家のひとりであり、作品は30以上の言語に翻訳されている。1987年、『片手いっぱいの星』(岩波書店)でチューリヒ児童文学賞、1993年、ドイツ語を母語としないドイツ語作家に贈られるシャミッソー賞、2010年、『愛の裏側は闇』(東京創元社)でIPPY(独立出版社書籍賞)ゴールドメダル賞、2011年、忘却に抗し民主主義を支援する文学に対して贈られるゲオルク・グラーザー賞など、受賞多数。

訳◆松永美穂(まつなが みほ)

1958年愛知県生まれ。早稲田大学文学学術院教授。専門はドイツ語圏の現代文学・翻訳論・ジェンダー論。著書に『誤解でございます』(清流出版)、訳書に『朗読者』(新潮社)[毎日出版文化賞特別賞]、『夜の語り部』『ナミコとささやき声』『言葉の色彩と魔法』、絵本の訳書に『ヨハンナの電車のたび』 [日本絵本賞翻訳絵本賞](いずれも西村書店)がある。

著◆ラフィク・シャミ(Rafik Schami)

1946年シリアのダマスカス生まれ。亡命後1971年よりドイツ在住。1982年以降、作家として活動し、世界150万部のベストセラー『夜の語り部』や『空飛ぶ木』『言葉の色彩と魔法』(以上、西村書店)などを発表。ドイツ語圏におけるもっとも成功した作家のひとりであり、作品は30以上の言語に翻訳されている。1987年、『片手いっぱいの星』(岩波書店)でチ...


販促プラン

2022年3月26日朝日新聞 天声人語で紹介されました。

2022年3月26日朝日新聞 天声人語で紹介されました。


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784867060285
本体価格 ¥1,700 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

作中の「忍耐とユーモアは、それがあればどんな砂漠でも横断できる二頭のラクダだ」は本書の背骨とも言うべき一節。
正直、内容も文体も、気軽にだれにでも勧められるものではない。読み始めた時は、私も途中で脱落するかもしれないと思った。
だけどユーモアと痛烈な皮肉がクセになって、もう1ページだけ、もう1章だけ……と気づいたら最後までたどり着いていた。
「ただ、物語を書きたかった」から母国を飛び出した著者の、覚悟と軌跡が感じられる一冊。

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ラフィク・シャミは1946年にシリアのダマスカスで生まれた作家です。国内では自分が書きたいものが書けないと判断した彼は、1971年にドイツへ亡命しました。

 自分の言葉ではないドイツ語での生活、そして文筆活動はどんなに大変なことだったのでしょうか?でも、彼は自分の思いを書き続けたのです。作家として成功した後も、様々な偏見や人種差別と遭遇してしまいます。でも、彼はそれに立ち向かってきました。

 酷い言葉を彼に投げつける人たちは、自分がどんなに酷いことを言っているのか理解していないことが多いのです。自分がそう信じているから、ただそれだけの理由でアラブ人はこうであるはずだとか、お前はドイツ語で作品を書く資格はないとか、故国へ帰れ、などと言うのです。

 そういう人たちと関わるのがいかに嫌なことか、でも何と言われようと、自分はこうして生きて行くしかないのだとラフィク・シャミは語るのです。

 亡命して生きるということは、それだけでも大変なことだらけなのに、こんな酷い目に遭っても、故国で刑務所に入れられたり殺されたりするよりはマシだ、という人生を生きるのは、とてつもないことなのです。亡命してから50年以上、故国への思いはつのるけれど、帰ることができないなんて、つらいです。

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ラフィク・シャミの自伝的エッセイ。シリアからドイツへの亡命作家としての自己とその文学を真っ向から描ききる。祖国からの冷たい眼と亡命先での偏見と貶めの狭間で、もがきつつも決して下を向かない強靭な精神に目を見張らされた。文学作品を文字通り「読む」、声に出して多くの人と楽しむという文化は日本では根付いていないこと(朗読会なるものがあることは知ってはいても)なので、新鮮な驚きをもって蒙を拓かれた思いがする。難解な文学的表現のそこここに挟まれるユーモアが印象的。シャミの終わらない旅と文学への希求。そこには生きたことばがあった。

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シリアからの亡命作家のエッセイ。この人は、エンデと並び称されるドイツの児童文学者。彼の亡命の50年と作家人生を語る読み物です。『夜の語り部』や『空飛ぶ木』あたりが有名ですね。にしても攻撃されすぎ、ドイツ人からも、同じアラブの人からも攻撃されてます。移民が今、ウクライナことで注目されているので、このエッセイはタイムリーな話しだともいえる。移民にとって故郷とは何なのかとか色んなことを考えさせられます。また、作家としての取り組みにも見るものはありました。

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ただ書きたかっただけなのに、著者さんの周りには多過ぎるほどの障害がありました。
血筋のみを理由にして散々に蔑まれて、心の中でひっそりと相手を打ちのめすことしかできかったその記録です。どうしようもなく心苦しいものの、これだけの語彙と想像力を持ち合わせた人は結局どんなものにも勝るのだと感じました。

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