海のてがみのゆうびんや

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刊行日 2022/06/25 | 掲載終了日 2022/06/30

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内容紹介

高台にひとりぼっちで暮らすゆうびんやは、海で迷子になった手紙を配達するのが仕事。ある日、波にゆられてガラスのびんが届きます。中から出てきたあて名のないなぞめいた手紙を配達するため、ゆうびんやはいっしょうけんめい届け先をさがすのですが…。

【対象年齢:5歳~】

高台にひとりぼっちで暮らすゆうびんやは、海で迷子になった手紙を配達するのが仕事。ある日、波にゆられてガラスのびんが届きます。中から出てきたあて名のないなぞめいた手紙を配達するため、ゆうびんやはいっしょうけんめい届け先をさがすのですが…。

【対象年齢:5歳~】


出版社からの備考・コメント

ミシェル・クエヴァス 文 エリン・E・ステッド 絵 
岡野 佳 訳 
250 × 274 ミリ ・40ページ

ミシェル・クエヴァス 文 エリン・E・ステッド 絵 
岡野 佳 訳 
250 × 274 ミリ ・40ページ


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784759822731
本体価格 ¥2,100 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

優しいお話でした。海から流れてきた手紙を届けるお仕事をしているゆうびんやさんが、宛先のない手紙を拾い、手紙の届け主を探したりするお話です。
ゆうびんやさんは、その手紙の届け主を探すことで人と人をつなげ、また、配達屋さん自身もつながっていたのかもしれません。
つながりというものを強く感じた絵本でした。

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ゲラの電子書籍にて拝読。
背表紙はときに雄弁。
お話の終わった後にちょっとしたつけたしのようだったり。
お話の中の一コマをあらためて切り取ったものだったり。

このお話の背表紙は、丸く窓のように切り取られた形。
しかも本編から切り抜いた絵ではなく、背表紙独自の絵と以下の文。

A letter can hold the treasure of a clam-hugged pearl.
てがみは真珠貝のようにたからものをやどしているものだから

絵本の素晴らしいところは、言葉が少なく、絵の中からいろんなことを発見できることだ。言葉がないのはどんなふうに感じてもいい、読み手の自由な領域がとても大きいことでもある。作者はどんな意図でこう描いたのだろう?それはわからなくってもいい、いろんなものをその人がくみとればいい。

真ん中あたりで出てくる、特徴的な丸くきりとられた画面とそっくりだ。
窓の中から、手紙を届けてもらった人からの視線の光景なのか?
(はっきり書かれているわけではないからわからない)。


主人公はなもなき「ゆうびんや」
(Uncorkerなので、手紙の入ったビンの栓をあける人なのだろう)

たった一人で(猫がいるけど)暮らしていて、波間に浮かぶビンがきらりと光るのを見逃さないようにいつも見ている。
手紙の入ったビンを見つけたら必ずすくい上げて栓を抜き、宛先の人に届けるのがお仕事。

“ぶらぶら歩いてゆけるとなりの村でも
コンパスがさびついてうごかなくなるほどとおくても
はげしい嵐の日には、魚のうろこさんのようなするどいさみしさをかんじた“

比喩の力。

全篇に漂うのは、寂しさ、孤独
だと思うのだけれど「さみしさ」と直接言葉にされているのはここだけ。

彼は一回も笑っていない。
遠目にしかみえないけれど、いつも眉が下がっていて、さみしそうに見える。

手紙のもつ力。
ぼくなんかに手紙は来るはずないか、と思いながら、みんなに手紙を届けながら、漂ってくる瓶をみつけるたびに、自分に宛てた手紙なんじゃないかという微かな期待とともに手紙を届け続ける名もなき男。

何を象徴しているのか、想像するのは自由。
子供たちに見せたら、なんというだろうな・・・

The Uncorker of Ocean Bottles
Text copyright © 2016 by Michelle Cuevas
Illustrations copyright © 2016 by Erin E. Stead

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柔らかくて繊細なタッチの絵が、海の広がりを感じさせてくれて素敵だった。きっと心地の良い海風が吹いていると思う。
孤独な心を癒してくれる優しさに溢れている。読み終わると自然に笑顔になっていて心が温まる絵本だった。

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『海のてがみのゆうびんや』・・・余韻のある、すてきなタイトルと、潮風のような絵。
海から流れ着いた、ガラスの瓶に入った手紙。それは、迷子になった手紙。
それを一通たりとも見逃さないで、かならず配達する。そんな、かけがいのない仕事。
たとえ、その手紙の届け先が遠くても、その手紙に深いかなしみがにじんでいたとしても・・・
でもほとんどの場合、受け取った人は心の底からよろこんでくれる「海のてがみ」。
だけど、郵便屋の彼には、なまえがない・・・
だから、彼宛の手紙は、とどかない・・・
これは、「食べていくのに、お金を稼ぐのが仕事」と、思う人にはわからないかもしれない物語。
見返りを求めず、名前を知られず、人の喜びのために、必ず手紙を届ける仕事。
春の到着の福音をもたらす、透明で、さわやかな、風のような仕事。
これは、天使のお仕事なんじゃないかしら。そう、彼は、きっと、天使見習い。
見習いだから、まだ少し心が揺れる。「自分」がある。自分の存在を、誰かに愛されたいとおもってしまう。
宛名のない不思議な手紙は、そんな彼へ、神様からのプレゼントなのかもしれない。
しずかで、透明なものがたりです。ありがとうございました。

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宛名も宛先も非特定な手紙で
コミュニティの漠然とした願望が誘発され
思いも寄らず声を掛けた人全員
参加のステキなパーティが催され
郵便屋の唯一つの願いが
望み得る最高の形で成就される。
何が欲しいのか明確であっても
自分で望みを限定しているだけで
本当の願いは成就したり誘発されるまで
思い描けない事も多い。

一方的に配達されるだけの
特定情報ある手紙と違って
不特定だからこそ多くの人を巻き込み
予期せぬ幸福が到来する。
其れと言うのも
勇気を持ち声を掛け行動し続けた
起点になる人の存在が大きい。

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絵がめちゃくちゃ好みだと思って確認すると、“エイモスさん”のエリン・E・ステッド!ミシェル・クエヴァスのテキストは含蓄に満ちた詩のようで、しっとりと郵便屋の気持ちを描く。孤独で、仕事熱心で、ひとりぽっちの海の手紙の配達人。届けた人の喜びが彼の原動力の糧となる。初めて届けられなかった、宛名のない手紙はまるで海からの郵便屋へのプレゼントみたい。訪ね歩いた人々が一堂に会して、楽しいひと時をもたらした。
友だちもいない、名前もない「郵便屋」の心に温かな灯を灯し、明日への希望をつないだ。少なくともガラス瓶いっぱいの満ち足りた気持ちを抱いて。

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