人間の自由と物語の哲学

私たちは何者か

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刊行日 2022/08/30 | 掲載終了日 2023/06/27

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内容紹介

世界は、私たちを押し潰そうとする。

それに屈せず、自由に生きることは

はたして可能なのか?

自由意志論や脳科学的視点など自由と主体を巡る哲学的探究の後に、著者は明治の日本近代文学へ分け入る。坪内逍遥から二葉亭四迷、森鷗外、幸田露伴、泉鏡花、島崎藤村、田山花袋そして夏目漱石へ——明治の小説を哲学的に読みながら、《いかにして私たちは主体的に生きることができるか》を深く考え、その原理を探究する。哲学と小説を往還しながら、〈人間とは何か〉という問いへ迫る。

【哲学】……自由と主体、行為と出来事、存在論的多元主義、自己形成的行為
【小説】……様式(モード)、魔、狂信、告白、アイロニー

〈自由〉と〈主体〉をめぐる概念の森をくぐり抜けた末に見えてきた光景とは——

世界は、私たちを押し潰そうとする。

それに屈せず、自由に生きることは

はたして可能なのか?

自由意志論や脳科学的視点など自由と主体を巡る哲学的探究の後に、著者は明治の日本近代文学へ分け入る。坪内逍遥から二葉亭四迷、森鷗外、幸田露伴、泉鏡花、島崎藤村、田山花袋そして夏目漱石へ——明治の小説を哲学的に読みながら、《いかにして私たちは主体的に生きることができるか》を深く考え、その原理を探究する。哲学と小説を往...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784798701851
本体価格 ¥2,800 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

私自身、小説を読み、なおかつブログでも取り上げているのだが、小説を哲学的な観点で考察すると言ったことも無く、そういったことを行った本も見たことがない。そのため本書は小説、それも過去の名作を引き合いに出しつつ、そこにある「哲学」「自己」「物語」など様々な要素でもって、どのような「哲学」があるのかを取り上げている。そう言う意味では新しい「哲学」が生まれたのではないかとも考えられる。

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哲学の主要トピックの一つである「主体」がままならぬ「世界」でどのようにしたら「輝ける」のか、という問題を、個人という概念が芽生えた明治時代の「小説」を通して明らかにしていこうというもの。小説には、その時代特有の個人の内面や規範意識が反映されていると同時に、いつの時代にも共通する個人と「他者、世間、世界、倫理」との軋轢が通底しており、哲学的な視座で分析するのに適している。不条理な偶然の出来事や運命は避けられなくても、それに対する態度や覚悟次第で結果の受け止め方が変わって、その後の人生に影響を及ぼす。なるほど参考になった。

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哲学に興味があるとはいえ、今までに読んできた哲学関係は、読みやすい入門書がほとんどで、
エッセンスを囓って、満足していました。
小説(列挙された作家も興味ある面々)と哲学というテーマが新鮮でリクエストをしました。

今まで自分が選んできたような入門的な哲学書とは違い、
かなり読み応えがあり、さらっと読み流せるものではなかったです。
文章は明快で、小説のあらすじも書かれているので、難解ではないのですが、
頭の中の奥の引き出しにしまった言葉を、ひっぱりだして読むような感覚。
哲学的探求とは、こういうものなのですね。
著者の脳内に見せていただいたているような、実のある読書体験となりました。

じっくり時間をかけて、ゆっくりとした気持ちで、ていねいに読みたい本です。

貴重な原稿をありがとうございました。

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現在、書かれるべき哲学的問いを小説を素材に考えようとした良質な学術書だと思いました。ただ、語り口のていねいさがかえって自分と共振する部分を薄めてしまったように感じたところもあります(ここは「体質」のようなものが反映されているでしょう)。時間をかけて、問題関心を拾うかたちで再読する機会をつくってみたく思いました。

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