「ヤングケアラー」とは誰か

家族を“気づかう"子どもたちの孤立

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刊行日 2022/08/12 | 掲載終了日 2022/08/19

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内容紹介

小学生の15人に1人が「家族の世話」を担い、社会問題として顕在化してきたヤングケアラー。メディアでは身体的な疾患や障害をもつ家族の介護をする子どもがクローズアップされることが多いが、実際には、精神疾患の母親をケアするケースも多い。

介護や家事労働だけが「ケア」ではないのだ。

長期脳死の兄の「身代わり」として親の前で頑張って見せる子、母親の薬物依存を周りに言えない子、ろう者の母親の手話通訳をするうちに「私」が消えていく子、母親を責めるようだからと自身をヤングケアラーだと認めたがらない子――。

本書では、家族をケアする子どもたちが体験する孤立を「語り」から考える。彼ら彼女らの言葉に丁寧に耳を傾け、ディテールにこだわって分析を重ねていく。すると、これまでほとんど知られることのなかった、ヤングケアラーたちの複雑かつあいまいな体験や想い、問題の本質が浮かび上がってくる。また、そこから、どのような「居場所」や支援を必要としているのかも見えてくる。

【本書の目次】

序章 「ヤングケアラー」への問いと出会う――〝心配する〟子どもたち

第1章 兄の身代わりで空っぽになる自分

――長期脳死の兄と麻衣さん

第2章 言えないし言わない、頼れないし頼らない

――覚醒剤依存の母親とAさん

第3章 気づけなかった罪悪感と「やって当たり前」のケア

――くも膜下出血の母親とけいたさん

第4章 通訳すると消える〝私〟

――ろう者の母親とコーダのEさん

第5章 理不尽さと愛情

――覚醒剤依存の母親とショウタさん

第6章 母親の所有物

――うつ病の母親とサクラさん 第7章 学校に行かせてくれた「居場所」

――失踪した母親、残された弟と無戸籍の大谷さん

第8章 〝記号〟が照らす子ども、〝記号〟から逃れる子ども

終章 孤立から抜け出すためのサポート

小学生の15人に1人が「家族の世話」を担い、社会問題として顕在化してきたヤングケアラー。メディアでは身体的な疾患や障害をもつ家族の介護をする子どもがクローズアップされることが多いが、実際には、精神疾患の母親をケアするケースも多い。

介護や家事労働だけが「ケア」ではないのだ。

長期脳死の兄の「身代わり」として親の前で頑張って見せる子、母親の薬物依存を周りに言えない子、ろう者の母親の手話通訳をする...


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おすすめコメント

小学生の15人に1人が「家族の世話」を担い、社会問題として顕在化してきたヤングケアラー。メディアでは身体的な疾患や障害をもつ家族の介護をする子どもがクローズアップされることが多いが、実際には、精神疾患の母親をケアするケースも多い。

介護や家事労働だけが「ケア」ではないのだ。

長期脳死の兄の「身代わり」として親の前で頑張って見せる子、母親の薬物依存を周りに言えない子、ろう者の母親の手話通訳をするうちに「私」が消えていく子、母親を責めるようだからと自身をヤングケアラーだと認めたがらない子――。

本書では、家族をケアする子どもたちが体験する孤立を「語り」から考える。彼ら彼女らの言葉に丁寧に耳を傾け、ディテールにこだわって分析を重ねていく。すると、これまでほとんど知られることのなかった、ヤングケアラーたちの複雑かつあいまいな体験や想い、問題の本質が浮かび上がってくる。また、そこから、どのような「居場所」や支援を必要としているのかも見えてくる。


小学生の15人に1人が「家族の世話」を担い、社会問題として顕在化してきたヤングケアラー。メディアでは身体的な疾患や障害をもつ家族の介護をする子どもがクローズアップされることが多いが、実際には、精神疾患の母親をケアするケースも多い。

介護や家事労働だけが「ケア」ではないのだ。

長期脳死の兄の「身代わり」として親の前で頑張って見せる子、母親の薬物依存を周りに言えない子、ろう者の母親の手話通訳をする...


出版情報

ISBN 9784022631213
本体価格 ¥1,700 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

肉体的精神的な病気、障碍、薬物中毒など様々な理由で介護の必要な家族をもち、その介護を担わざるを得ない少年少女たち。ヤングケアラーという呼称は近年よく耳にするようになった。
本書はその当事者へのインタビューによって、彼らの置かれている立場や精神状態を掘り下げている。
インタビューで彼らが実際に口にした「言葉」を丁寧に拾い上げ分析している点が特徴的。
会話の中で使用された「てにをは」にまで拘って、発言を執拗なまでに分析・分解していき、その真意を紐解いていく。いわゆるルポルタージュとは異なる、研究者としてのアプローチに独自性がある一冊。
内容もさることながら、その手法が興味深かった。

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インタビュー形式で語られた言葉を、ほとんどそのままのかたちで掲載していることで、ヤングケアラーと呼ばれる人たちがその時何を感じていたのか、今振り返ってどう捉えているのかが、簡単に言葉で表せるものではないことが伝わってくる。幾重にも感情が重なって、単純なレッテルを貼ったりできるものではないのだ。
線引きすることや白黒つけるのはとても難しい。
だからこそ、支援の難しさもある。
家族が好きだから支えたい。その気持ちを持つのは自然なことだけれど、家族だからこそその立場から離れがたい。他の人に知られたくない。度を超せば追い詰められてしまう。
家族なんだからあたりまえ、って本当にそうなんだろうか。日本は血のつながりに対して理想を高く持ちすぎているように思う。そんな社会のあり方が、ヤングケアラーの孤独を生んでいるように思う。

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少子化と言われる今、その新しい社会を担うべき子どもたちが家の中の出来事に囚われているだなんて、思いもしなかった時代がやってきたと思う。自宅介護は大人だけの話ではなく、本当に社会が支援を広げないといけないもの。子どもだからこそ声を上げられない現実があり、手を差し伸べることへの抵抗もあるかもしれないけれど、みんなの未来を守るための新しい方法が必要どと切に思う。

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ヤングケアラーになる要因は多種多様である一方で、子どもたちに過酷な現実に遭遇しているということを8つの事例からよくわかる。もっともドキュメンタリー番組以上の「現実」が本書にあったというほかなく、では私たちはどのように考えるべきかのきっかけをくれる一冊でもあった。

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