お月さまになりたい

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刊行日 2022/09/08 | 掲載終了日 2022/09/07

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内容紹介

学校帰りにぼくが出会ったのは、口もきけるし、なんにでもなれる、とっても不思議な犬だった……

1972年に発表されてから半世紀をへてなおみずみずしい名作が、

魅力的なオールカラーのイラストにより新たな絵童話に。


学校の帰り、ぼくは1ぴきの犬と出会った。どうの長い、白と茶のぶちの犬だ。口ぶえをふくと、うれしそうにとんでくる。ぼくは白い犬が好きだから、そうだったら、かってやるんだけど……と思ったとたん、犬はまっ白に!

そのうえ「こうなれば、かってくれますね」なんて話しかけてくる。


ぼくと犬のユーモラスな会話と意外なストーリー展開にひきつけられて読み進めるうちに、孤独と友情をめぐるせつない思いに胸を打たれる珠玉の童話。


学校帰りにぼくが出会ったのは、口もきけるし、なんにでもなれる、とっても不思議な犬だった……

1972年に発表されてから半世紀をへてなおみずみずしい名作が、

魅力的なオールカラーのイラストにより新たな絵童話に。


学校の帰り、ぼくは1ぴきの犬と出会った。どうの長い、白と茶のぶちの犬だ。口ぶえをふくと、うれしそうにとんでくる。ぼくは白い犬が好きだから、そうだったら、かってやるんだけど……と思ったとたん、犬はま...


出版社からの備考・コメント

【ご注意下さい】
ここに掲載している作品データは刊行前のものです。刊行までに内容の修正があり、仕様の変更がある場合もございますが、ご了承下さい。

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ここに掲載している作品データは刊行前のものです。刊行までに内容の修正があり、仕様の変更がある場合もございますが、ご了承下さい。


販促プラン

【著者紹介】

作 三木卓(みき・たく)

1935年東京生まれ。小学校2年までの6年間を旧満州大連で過ごす。早稲田大学卒業。詩人としてH氏賞、高見順賞、小説家として芥川賞、谷﨑潤一郎賞、読売文学賞、伊藤整文学賞など受賞多数。子どもの本の作品に『ぽたぽた』(野間児童文芸賞)、『イヌのヒロシ』(路傍の石文学賞)、『ばけたらふうせん』『おおやさんはねこ』などがあり、アーノルド・ローベルの「がまくんとかえるくん」シリーズや『ふくろうくん』など絵本の翻訳も数多く手がけている。


絵 及川賢治(おいかわ・けんじ)

1975年千葉県生まれ。多摩美術大学卒業。90年代半ばから100%ORANGEとして活動を開始。イラスト、絵本、漫画など幅広い分野で活躍している。『よしおくんがぎゅうにゅうをこぼしてしまったおはなし』で日本絵本賞大賞を受賞。絵本に『ぶぅさんのブー』『コップちゃん』『ねこのセーター』『まるさんかくぞう』『バナナのはなし』『よ・だ・れ』『まちがいまちにようこそ』『ここは』などがあり、漫画に『SUNAO SUNAO』(全4巻)がある。

【著者紹介】

作 三木卓(みき・たく)

1935年東京生まれ。小学校2年までの6年間を旧満州大連で過ごす。早稲田大学卒業。詩人としてH氏賞、高見順賞、小説家として芥川賞、谷﨑潤一郎賞、読売文学賞、伊藤整文学賞など受賞多数。子どもの本の作品に『ぽたぽた』(野間児童文芸賞)、『イヌのヒロシ』(路傍の石文学賞)、『ばけたらふうせん』『おおやさんはねこ』などがあり、アーノルド・ローベルの「がまくんとか...


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784034395707
本体価格 ¥1,300 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

主人公が明るく素直で思ったことをいう嫌味がないのが絵になってて、
犬は自己評価と他者評価で悩んでいる。読んでいてどきどきする。
実際小さいころ友人を作るって、相手のことがよくわからないまま、
なりゆきで怖がりながら、理解したり批判したり楽しんだり不安になったり。
最初は同性の友人というより異性の友人のようで距離感がとてもムズムズする。
文章の力で感情を揺さぶられる、それを体験するかのような深さがあり、
読書体験というものがなんと不思議なもの、こういう不思議な世界を実感してみたい、
理解して見たいこういう文章をまた読みたい、というような世界を感じられる本でした。

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犬とぼくとのぎくしゃくしたやりとりは、結果ふたりを切磋琢磨するものとなったのではないかな?そのまんまの犬でそばにいてほしいぼくと、お月さまになりたい犬との乖離は埋まらないように見えて、一度はぼくから旅立っていった犬も、本当のところぼくが好きで仕方なかったんだね。ひたすら行かせるまいとがんばるぼくの気持ちを振り切って、一度は自分の思うようにしてみた犬。行間が深い。いろんな葛藤を乗り越えて、ふたりはお互いを得たんだねぇ。
及川賢治さんの絵は堀内誠一さんを彷彿とさせる印象(あくまでも、良い意味でですよ!)で、胸の奥を押されます。

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とにもかくにも犬の絵に心がときめいて、絵と文字が絶妙な配置で感心するばかり。
そして太陽、森、海の色合いが美しいのです!

犬はともだちがほしいという想いをぼくに伝えるためにあれやこれやと必死です。
へそまがり、ごうじょっぱりなところもありますが、さてどうなるでしょうか。

なんだかんだ言って放っておけない犬の行動とかわいい表情に心があったかくなりました。

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子犬と男の子の不思議な不思議なお話。
夜遅くに、お月様を見てて、大丈夫なのかなあって、ついつい思ってしまう私って、やっぱり頭が固い。
だめだめ、もっとやわらかく考えなきゃ。
そんなにリアルに考えちゃだめなのです。
自由に気楽に、のびのびと。想像力のツバサを広げなきゃ。
だって、子犬が気球になるんですよ!
昔書かれた物語なのに、現代にこそ読まれるべき絵本なのかもしれません。
そして、かわいい絵なのですよ。これがまた。

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国語の教科書掲載「おてがみ」の訳者である三木卓さんの童話で、1972年に発表された作品だそう。及川賢治さんのポップでカラフルな絵とぴったり合って、古さを感じません。
ぼくと白い犬のユニークな会話。出会ってすぐなのにとっても対等な関係性。なんにでもなれる犬がなりたいもの。短いお話にぐいっと引き込まれます。

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今読むと、違和感があるのはなぜだろうかと考えた。
おそらく今の私は、一万円札を卑しいものだとは考えていないからだ。
そして、相手が望むものに次々姿を変えてみせ、そばにいてくれるよう願う犬が、痛ましいからだ。
せめてラストで、自分がなりたいものになろうとした途中経過のままの姿で、おうちに帰ってほしかった。相手が望む白い犬にもどる姿が、そしてそこに両者ともに違和感がなさそうなところが、辛かった。
もしも犬が一番望むことが、誰かといることで、だから一番相手が望む姿でいることが最も幸せだ、というシニカルなことがテーマなのだとしたら、このままでいいのだと思うけれど…
もしかしたら、そこが真のテーマなのだろうか。
幸せと孤独とを深く考える本でした。

おすすめ度は、1とします。
裏腹なところまで考えたいときには、4かと思いますが、そのためにはおすすめしたい人を選ぶことになるので。

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この、へんな犬とぼく、のお話が世に出たのは、1972年のことだという。
50年前になる。小さい頃に読んだだろうか、覚えていなかった。書名で検索してみると、佐野洋子さんの表紙が見つかる。
50年を経ての復刻。

三木卓さん、といえば「がまくんとかえるくん」シリーズの!
たしかに、不思議な、変な犬だった。いろんなものに変身できるすごい能力をもつ犬なのだけれど、ぼくと犬の関係、は一筋縄では行かないのだ。自分の望み、相手の望み、遠くにいかなければ叶わない希望と、でも一人ぼっちのさみしさとがないまぜになってごちゃごちゃしてくる。ハッピーエンドなのかどうなのかもよくわからない。でも、人生そんなもんだ、ごちゃごちゃしているのが人間関係だ、と色々なことを考えた。さすが半世紀前の本だ!

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人を好きになる。人に好かれたいと思う。好きな人が自分が望むような存在であって欲しいと思う。自分の望みを認めてもらいたいと思う。自分を一切否定せずに受け入れてほしいと思う。自分の夢をいっしょに生きてほしいと思う・・・どれもどれも、相手がどう受け止めるか、全くもって自由じゃないことばかり。たしかに、これが本音ではあっても、わがままな心の声です。でも、今回のわんこは、不思議な能力で何にだってなれるんです。好かれるためなら、何にでもなる力があるんです。だから、あなたの好きな白犬になれば飼ってくれますよねって具合に、どんどん不思議な力をみせて、少年にグイグイと迫るのです。あなたの望むとおりにどんなふうにも変わることができるんです!だから、私の願いも聞いてください!・・・と。でも、でも、やはり、やはりです。どんなにその力を駆使しても、少年の心は少年のものなのです。自分の姿を自由に変えられても、少年の心は変えられないのです。
ところが、面白いことに、少年は少年で、この犬のことが気になり始めます。それは、決して、好みの「白い」犬だからではなく、その上自分の思うような理想の飼い犬でもないのですが。犬と一緒にいて、へんてこな時間を一緒に過ごしながら、少年の思うようにも自由にもならない、そんな犬がなぜか心にいすわっている!不思議となんだか楽しくなっている!これって、友情?愛情?いや、単純に、「好きになっちゃった」ってことじゃないかしら・・・
なぜ人を好きになるの?それから、いったい、どうすれば別々のいのちが寄り添ってしあわせになれるの?
この物語は,そっと、答えをくれそうです。じっくり何度も読みたいですね。ありがとうございました。

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なるって強く思えば月にもなれちゃう不思議な犬を見てると誰に何を言われても夢に向かってブレずに頑固に貫き通す意志が自分にはなかったなぁとしんみりしました。色んな淡い夢があったけど全部憧れで本気じゃなかった。夢に向かって努力する方法もどこかで教えてくれたらよかったのにな。

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