土竜

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刊行日 2023/01/25 | 掲載終了日 2023/01/25

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内容紹介

侠客の父と、ネグレクトの果てに自死した母。17歳で天涯孤独となった彼は、喧嘩と女に明け暮れ、全財産6万円を握りしめ上京する。そして、薬物に溺れ逮捕された――。昭和の高知を舞台に、どん底まで堕ちていく男のやるせない人生と、彼を巡る人間たちに光をあてる、絶望と再生の物語。壮絶な過去と向き合いすべてを曝け出した、自伝的初小説集。読書人を唸らせた唯一無二の世界がここに。

侠客の父と、ネグレクトの果てに自死した母。17歳で天涯孤独となった彼は、喧嘩と女に明け暮れ、全財産6万円を握りしめ上京する。そして、薬物に溺れ逮捕された――。昭和の高知を舞台に、どん底まで堕ちていく男のやるせない人生と、彼を巡る人間たちに光をあてる、絶望と再生の物語。壮絶な過去と向き合いすべてを曝け出した、自伝的初小説集。読書人を唸らせた唯一無二の世界がここに。


おすすめコメント

高知東生(たかち・のぼる)

1964年高知県生まれ。1993年芸能界デビューし、俳優として、大河ドラマ『元禄繚乱』、映画『新・仁義なき戦い』などドラマや映画で活躍。2016年覚醒剤と大麻の所持容疑で逮捕。懲役2年、執行猶予4年の判決。現在は、俳優復帰を果たしたほか、依存症の啓発や人が再起していく様子を描く「リカバリーカルチャー」を広める活動を行っている。著作に『生き直す 私は一人ではない』がある。今作が小説デビュー作となる。


母親の自死に触れたtweetには、2.2万のリツイートと16.2万のいいねがついた。腹をくくりすべてをさらけ出す彼の姿勢は、たくさんの人の生きる力となっている。有名人の書いたタレント本ではなく、堂々とした文芸作品。


高知東生(たかち・のぼる)

1964年高知県生まれ。1993年芸能界デビューし、俳優として、大河ドラマ『元禄繚乱』、映画『新・仁義なき戦い』などドラマや映画で活躍。2016年覚醒剤と大麻の所持容疑で逮捕。懲役2年、執行猶予4年の判決。現在は、俳優復帰を果たしたほか、依存症の啓発や人が再起していく様子を描く「リカバリーカルチャー」を広める活動を行っている。著作に『生き直す 私は一人ではない』がある。今...


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出版情報

ISBN 9784334915087
本体価格 ¥0 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

はじめての作品集とは思えない豊かな表現力と登場人物の描写に圧倒されました。
昭和後期の高知を舞台に、落ちるところまで落ちた男と、その周辺の人たちを描く自伝的小説です。
いわゆるアウトローの世界に生きる人、地元では知的階層とされる層の中でもがきながら生きる人とその苦悩を描き、読む者に「生きる」意味を考えさせる本作は自伝的小説の域を超えています。
公共図書館勤務ならばぜひ受け入れたいです。

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何度も「え、これあの高知東生が本当に書いたの?ゴーストじゃなくて?やばくない?」と思ったことか。それくらい、荒削りではあるが、しっかりとした骨太小説が完成されている。彼にこのような才能がもっと早くから発掘されていれば、、と思うが、普通のスタートとは違う彼の出生から時代を経て、血気盛んな高知で暴れ回る青年時代、そして俳優、からの転落(自身で言うところの)などある種濃すぎる人生を走ってきた今だからこそ、これが書けたのか。それにしてもすごい。メディアでもっと販促してほしい。芸能人のエッセイを軽く超えているので、色々な人に読んでほしい。

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元奥様のファンだったので、事件後に著者が嫌いになりました。しかし、この本で御本人が御本人を一番嫌いだったんだろうなと感じ、なんだか悲しくなってしまいました。物語は、自分目線でずっと書いてほしかった。他人目線からの話がはいることで、恨み節だったり言い訳だったりに読者の方が感じてしまうのではないかと心配しております。人に、失敗はつきものです。是非、なんとか更生再帰を果たしていただきたいとエールを送ります。頑張ってください。

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Twitterで毎日発信している著者の言葉に興味を持ち始めた。
最初の頃は、薬物、女性関係等悪いイメージしかなかったけが、日を追うごとに印象が変わっていった。
前作「生き直す」もよい本だったが、正直小説はどうなのだろう?と思っていた。
その杞憂は最初のページで一気に吹き飛んだ。
最初の数行で瞬く間に、周りの空気が変わった。
読み進めるごとに小説の中で自分自身が生きているように思えてならなかった。
人々が話す高知の言葉、その人たちの風貌、眼差し、息遣い、彼らが暮らす場所、歩く道、それぞれの登場人物の目を通して私にも見えるのだ。比喩ではなく、目で追う文字が次々と映像となって現れる。
なんという豊かな表現力。
幼い頃から、自分の居場所を失わないように周りの人たちの感情をくみ取るように生きてきたことが、著者の洞察力を生み出したのではないだろうか。
「俺はなんでいつも寂しいんやろな」
作中の竜二の言葉が胸に突き刺さる。
これは竜二だけではなく、この小説に登場するすべての人たちに共通する思いではないだろうか。
竜二が生きてきた昭和の話にとどまらず、有り様は変われど現代社会でも同じように生きている若者がいる、ということに思いが至る。
とても失礼な言い方だが「小説ったってどうせ」みたいな気持ちで読み始めたことを心から謝罪したい。
ごめんなさい。
本を手に取り、最初の数行を読めば、素晴らしい小説だとわかるはずだ。
若い人たちにもぜひ読んでもらいたい。

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あの高知東生が小説デビューするのか。そう思いながら読み始めた。
自伝的小説で、生い立ちから両親のこと、青春時代から転落するまで描かれている。今まで高知さんが語らなかった生い立ちや心の内を知る。特に「シクラメン」の章がほっとできる場所を求める心のうちや、失う切なさが伝わり心に残った。

私が高知さんを初めてテレビで見たのは、改名騒動の頃だった。
そこから俳優として人気を高めていく姿から転落した姿をテレビを通して知っている。
そして今、小説家としての高知さんを知る。これからも作品を楽しみにしたい。
発売されたら私のようにあの高知東生が小説書くのかと、興味本意で読む人が多いだろう。きっと読んだ人たちの多くが高知東生の本面白かったなと思うに違いない。

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著者の事件や過去を抜きにしても、太い芯のある物語だと感じる。竜二というひとりの男の人生のその時々を語る周囲の人のことばが、竜二を象っていく。任侠の父、放任した母、行き場のない若さが東京へと向かわせる。俳優としての活躍と堕落、事件からの傷心の日々、詳らかにされることどもがもはや本当にあったことでもなかったことでも関係ない。野太く生きて、生き恥を曝して、己の心の底を覗き込み、死んだ父母の思いを僅かに知ることで、自分がどういう存在であったかを知る竜二の心根は存外純だ。寂しさを知る者だけが言える独白が印象的だった。よくぞ生きた。

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正直、高知東生氏に対しては、いい印象を持っていなかった。
事件を起こした上に、それを糧にするように自伝的小説を書こうなんて、、
だが今、この小説を読み終えることが出来て良かったと思っている。

高知を舞台に、
綺麗事だけでは生きていけない人々の、抗いながらも進もうとする必死さがリアルに伝わってきた。
彼らの目線から、竜二という一人の人間の半生を描きながら、時代背景も見える。
各章を花の性質になぞらえ、語る人間の生き方を思い浮かべ、感情移入してしまう。
もしかしたら、読みながら眉を顰める場面もあるかもしれないが、
それでも読み手を離さない吸引力がある。

これが最初の小説なんて驚きだ。
私の偏見に満ちて曇った眼では、読むことのなかった小説だ。

読むきっかけを与えていただき、ありがとうございました。

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初めの20ページで圧倒されてしまいました。物語の運び方がうますぎて、すぐに胸をガッチリ掴まれ、最後まで読まされてしまいました。自分の生きてきた世界とは全然違う分、その壮絶な人生にのめり込んでしまいます。

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ただ不器用に生きる。
複雑な家庭環境に育った男の半生が描かれる。幼い頃厳しい環境に育ちつつエネルギーに溢れたまま上京し、道を踏み外した姿は、やや呆れる感情を含みながらも目が離せない。それはただただ不器用に愚直に生きてきた姿が、なかなかそうは生き辛い今の世に、読み手が気付かず内に疲弊しているからだろうか。
昭和、平成、令和と時が流れていても、愚直に生きる姿に目を奪われてしまう物語。

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昭和から平成にかけての自伝的小説ということで、なかなかに生い立ちが強烈な作者が、それを小説として荒々しくも魅力的な物語にしている。
正直にいえば、終盤が散漫としている印象が若干あるが、半生を辿っていく物語の中で、伝えたいものが伝わってくるのを感じた。序盤、とくに夕子の話が、非常に印象的だった。小説として、最後のシーンも印象的だった。

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興味本位で読み始めました。芸能情報テレビを観ることは少ないのですが、それでも作者のニュースは知っていました。元奥様とのご夫婦ぶりは、第二の中尾彬、池波志乃のようだと思っていたので残念に思っていました。

 高知で暴力団の組長の愛人の息子だった竜二が主人公。彼がクスリで何もかも失ってしまい、自分の出生と向き合う物語です。

 すっかり彼の存在を忘れていた頃にこの本と出会いました。本1冊書けるほどの力を持っているのに、自ら成功した人生を棒に振った作者の自伝的小説。内容云々より本当に初めて書いたのか、と思うほど読みやすかったです。

 一番印象に残ったのは「先輩俳優永澤の話」。俳優の仕事で大切なことを語っています。
『本当の自分をさらけ出し、与えられた役の中に、自分の個性を投影させられるようになることが必要だと思っていた』
ああ、この小説は作者にとってセラピーなのだなあ、と。勝手に想像しました。
作者の今後のご活躍も楽しみです。

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まずは『高知東生ってあの俳優の?小説なんて書いたのかぁ。』と思い、次に重松清が帯を書いているのに驚いた。高知東生の事件は薄らと記憶にあるものの普段からTVよりも読書、芸能ニュースにも興味無い為、小説とはいえ事実をベースにしている幼少期からの壮絶な人生に驚くと共に物語に惹き込まれた。私個人としては、様々な事情は薬物使用の理由にはならないという考えだが、その一方でやり直すチャンスは与えられるべきとも思うし、頑張って欲しいとも思う。物語は壮絶で哀しみ、寂しさに溢れているが静かな美しさも感じる。映像化して欲しい。

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高知東生が自分の半生をモデルに描いたある種の私小説。
YouTubeの街録チャンネルで高知東生のインタビューを見たことがある。なかなか壮絶だ。暴力団の親分の子供として生まれ、誰が母親かもよくわからないように状況で育ってきた。やがて母親は自死し、その後、実は本当の父親は別の暴力団の親分だったことを知る。役者、タレントとして人気が出て大女優と結婚するも、覚醒剤で逮捕される。とんでもなくドラマティックな人生だ。
それを自らの筆で小説に仕立ててしまうのだから只者ではない。
しかも、けっこう文章に味がある。巧いというのとはちょっと違うが、なんだか独特のリズムと佇まいがいいのだ。
人生に紆余曲折があって、円熟の境地に達し、そして辿り着いた境地が今とは、結果オーライの人生なのではと思う。
ここのところタレントや俳優の書いた文章をよく読むようになったが、その中でも出色の出来だ。

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元俳優・高知東生さんの自伝的小説デビュー作で「アロエの葉」「シクラメン」「ケンカ草」「昼咲月見草」「リラ」「梔子」の6編で実名を変えてこれまでの人生に関わって来た人々の生きざまを花に例えて描かれています。私は先入観で任侠道のおっかない話だろうかと思っていたら全然そんな事はなく生きるのに不器用な人々を哀愁とユーモアで描いた青春小説の趣きでしたね。タイトルの「土竜」は本文には出て来ませんが、芸能界から姿を消した自身を地中に潜った存在として表現されたのだろうと想像します。古い昭和の香りが漂う昔懐かしい小説です。四国・高知県の方言でしょうか「にゃあ」という喋り言葉に親しみが持てて全く構える必要のない肩も凝らずに気楽に読める痛快娯楽作品です。著者はこれまで生きて来た人生の良い事、悪い事全てを肯定的に捉えて人生に悔いなしと考えられておられるようにお見受けします。人生いろいろですが新たに小説家としてスタートされて今後もうひと花咲かせてご活躍されますようにとお祈りしますね。

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