ガウディの遺言

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刊行日 2023/02/13 | 掲載終了日 2023/02/10

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内容紹介

サグラダ・ファミリアの尖塔に死体が吊り下げられた――前代未聞の殺人事件に秘められた壮大なる真相とは。

乱歩賞作家が満を持して送りだす、傑作長編ミステリ!

1991年、スペイン・バルセロナ。現地で暮らす佐々木志穂は、夜中に出掛けたきり帰ってこない聖堂石工の父を捜索している最中に、父の友人であるアンヘルの遺体がサグラダ・ファミリアの尖塔に吊り下げられているのを発見してしまう。父の失踪もこの殺人事件に絡んでいると考えた志穂は、手がかりを求めてサグラダ・ファミリア建設に関わる人々を調べ始めるが、その過程で「未完の大作」を巡る陰謀に巻き込まれていき……。

サグラダ・ファミリアの尖塔に死体が吊り下げられた――前代未聞の殺人事件に秘められた壮大なる真相とは。

乱歩賞作家が満を持して送りだす、傑作長編ミステリ!

1991年、スペイン・バルセロナ。現地で暮らす佐々木志穂は、夜中に出掛けたきり帰ってこない聖堂石工の父を捜索している最中に、父の友人であるアンヘルの遺体がサグラダ・ファミリアの尖塔に吊り下げられているのを発見してしまう。父の失踪もこの殺人事件に絡んで...


おすすめコメント

サグラダ・ファミリアの尖塔に遺体が吊り下げられた!? 前代未聞の殺人事件の裏には「未完の教会」を巡る陰謀が渦巻いていて――。

サグラダ・ファミリアの尖塔に遺体が吊り下げられた!? 前代未聞の殺人事件の裏には「未完の教会」を巡る陰謀が渦巻いていて――。


出版情報

発行形態 ハードカバー
ISBN 9784569853918
本体価格 ¥1,800 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

サグラダ・ファミリアやガウディについての知識やスペインの歴史、言語について触れながら、そのどれもがうまくミステリーに絡んでいて、終盤に明かされるいくつもの真実は、とても興味深いものでした。また、トリックに驚かされるだけでなく、作中に登場するいくつもの家族の有り様にも心を動かされました。

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「情熱の砂を踏む女」「ロスト・スピーシーズ」と続いて、また海外ものだ。前二作が期待通りでなかったので、え、また海外ものと、読むのに躊躇した。だが、私も大好きで二度行っているサグラダ・ファミリアが舞台だし、その尖塔に吊り下げられた死体というオープニングも気になって読むことにした。サグラダ・ファミリアとガウディの蘊蓄やバルセロナの歴史や言語の違い等、とにかく今まで知らなかったことが次から次へと出てきて、しかもそれが謎に絡んできて、グイグイと読み進めた。ただ、ラストは、ちょっと肩透かしの印象がした。また、バルセロナに行きたくなってきたが、下村敦史さんには、また日本を舞台とした小説を書いて欲しいと思った。

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まるで目の前にあるようなスペインの街やガウディの作品の描写に吸い込まれるように読みました。
行方のわからない父との関係やDVを受けている様子の友人家族、そして心の拠り所である恋人など、さまざまな人たちとの絆が絡み合って話が進んでいく中で神々しいまでの光が溢れるようなラストシーンが印象的でした。
私もサクラダファミリアの完成が待ち遠しいような、未完だからこそ神秘的で美しいような。
どちらにしても自分の目で見てみたくなりました!

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ガウディなどにより100年以上も作り続けられている、そんな程度の認識しかなかったサグラダ・ファミリア。そこにぶら下げられた死体。だからこれはちょっと気をてらった程度のミステリだと思って読み始めました。
ところが、その建築にたずさわる人々の話が中心となり、サグラダ・ファミリア歴史と情熱、こだわり、構造の妙などが伝わってきました。更にガウディの偉大さだけでなく、軋轢などの闇の歴史さえも。その各所で挿入される志穂への父からの連絡がその闇と繋がるようで、読む中で不安を掻き立てました。
そして、現在のサグラダ・ファミリアを根底から否定する秘密がこの殺人事件の根底にある事がわかり、単なるミステリではなく、一つの世界観/歴史観を覆すような規模の群像劇となっていくのに息を飲みました。
ここまでこだわり抜いたミステリでありながら、更に人の繋がりについてもしっかりと描かれているのも印象的でした。
このように、読み始める時は予想もつかなかったスケールのミステリでした。

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舞台は1991年スペイン、バルセロナ。
そこで起きた殺人事件を通し、スペインの知らなかった歴史を知り、ガウディが残したサグラダ・ファミリアへの情熱を知る。
サグラダ・ファミリアを訪れたことがないので、巻頭の地図を見て、ネットで教会の姿を検索しながら読み進めた。

尖塔に死体が吊り下げられたという謎を追いながら、それぞれの登場人物の背景の重さを感じ、誰もが怪しく思えてくる。
ガウディは何を遺したのか、一体なぜ、どうして、その謎に迫りたくて一気に読んだ。
私なら主人公志穂の境地にたてるだろうか...そう深く考える真実まで読みごたえがあり面白かった。

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バルセロナ、ガウディ建築に興味があり、内容に惹かれてリクエストしました。
サクラダファミリアやガウディのことなど詳細な記述があり、わくわくしました。
街の描写や歴史背景が、ミステリーの中に巧みに組み込まれていて、作者の筆力を感じました。
実際にバルセロナにいったときに感じた空気のようなものがよみがえりました。
ガウディ好きには、ぜひおすすめします。
貴重な原稿をありがとうございました。

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サグラダ・ファミリアの尖塔に死体が吊り下げられるショッキングな事件が起こる。
その光景を目撃した志穂。
亡くなっていたのは志穂の父の知人で、
その日から父は消え、志穂には尾行がつくようになる。

事件の真相に迫っていく中で、
歴史的な背景や、
ガウディ建築に関する知識や情熱、
言葉の違い、
いろんなことが絡み合って来て、
読みごたえがあった。

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1冊で2度3度楽しめる。そんな作品でした。
ミステリを読みながら、サグラダ・ファミリア、ガウディ、スペインの文化を知ることが出来たのです。
サグラダ・ファミリア、スペインの魅力にも引き付けられました。
そして下村さんのミステリにどう絡んでくるのかと、読む手が止まりませんでした。
前作のスペインを舞台にした「情熱の砂を踏む女」では闘牛でしたね。
2作とも、信念のある強い日本人女性が主人公でよかったです。

サグラダ・ファミリアに興味ある方は是非!

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下村敦史のミステリーで、その意味では?だが小説には雑学を得られるという副産物がよくある。本作の場合は勿論建築家アントニ・ガウディであり作品サグラダ・ファミリアについてだ。まるで著者はバルセロナ在住かと思うほどリアルに描けているように思った。

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『情熱の砂を踏む女』と同じスペインが舞台。
父親の仕事のために日本から
スペインに移り住んだ女性が主人公です。
ガウディやサグラダ・ファミリアや
スペインの歴史的背景が深く掘り下げられ
そこに現代の殺人事件が関わってきます。
有名な建造物ですか名前のほかはよく
知らなかったので興味深く読みました。

ミステリ要素はもちろんありますが
家族の絆やサグラダ・ファミリアの建設の変遷のほうがより重点的に扱われている印象でした。
次は日本が舞台の新作が読みたいです。

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冒頭からサグラダファミリアで起こる衝撃的な殺人事件で、心を鷲掴み。点と点がつながり、詳になってゆく事件の真相。ガウディの遺言とは何なのか。のめり込むように一気読みしてしまった。ミステリとしての仕掛けはもとより、事件の背景にあるカタルーニャ地方の歴史やガウディの生涯、サグラダファミリア建設に纏わる逸話などがとても興味深く、ことのほか面白かった。
この作品を書き上げるのにどれだけの労力を費やされたのか、それだけでも作者に敬意を表したい。その努力に見合った傑作ミステリです。

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単純にガウディに対する蘊蓄や解説が面白く、そこに非常にいい塩梅で謎が絡み合っていくのに引き込まれた。
時代設定もなかなかに巧妙で、現代とのつながりかたも納得のいく形。
謎解きと蘊蓄の密度が若干チグハグさがあるものの、詰め込むだけ詰め込んだ良さもあった。

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江戸川乱歩賞受賞作品の『闇に香る嘘』で、下村さんのファンになりました。
歴史に興味にある人に出会うと、オススメしてしまうくらい好きな作品です。

この『ガウディの遺言』も、現在を舞台にした話の中に、過去に起きた悲しい歴史が織り込まれていく…という話でした。

この作品もまた、幻想的で、どことなく物悲しく、ラストは爽やかに未来へと歩んでいくような…
素敵なお話でした。

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一気読み必至のノンストップ・サスペンス

 サグラダ・ファミリアの尖塔に吊るされた死体、父の失踪――スペインを舞台に、劇的な幕開けで物語は始まる。
 謎の男による尾行、父からの謎めいたメッセージと、王道的な展開の中に、サグラダ・ファミリアの光と闇、圧政と解放運動を繰り返したカタルーニャの歴史、そして謎めいた秘密結社と、これでもかとばかりにドラマティックな要素が詰め込まれていて、作者の入念なリサーチが伺える。
 読みやすい文章とテンポのいい進行で、ぐいぐいと話に引き込まれ、最後に全ての伏線が回収されたとき、改めて彼の地の複雑な歴史とその地に生きたガウディが目指したものに思いを馳せずにいられない。

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サグラダファミリアでセンセーショナルな殺人事件が起こり、そこに何故か日本人の父娘が登場し、事件の解決に深く関わっていく。犯人は誰で、その意図する所は何なのか。バルセロナを舞台に、親子、家族、夫婦など、色々な要素を絡ませながら、ガウディのこと、フランコ時代の悪夢など、サグラダファミリアの背景が浮かび上がってくる。息もつかせぬストーリー展開と、次々明らかになる意外な真実。そして、ガウディの遺言とは。エンタテインメント小説であるけれど、同時に、ガウディについて、サグラダファミリアについて、もっと知りたくなる奥深い作品。

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サグラダ・ファミリアを題材にしたミステリー。バルセロナでサグラダ・ファミリアの聖堂石工として働く父と暮らす志穂。夜中に出かけたきり帰って来ない父を探しているときに、父の友人のアンヘルの遺体が、サグラダ・ファミリアの尖塔につり下げられているのを発見する。父が犯人ではないかと警察から追われているのを知り、父の潔白を信じる志穂は手掛かりを求めて、サグラダ・ファミリア建設に関わる人々を調べ始める。
サグラダ・ファミリアを観光地の1つくらいの認識しか持たなかったが、読み進めるごとにガウディのサグラダ・ファミリアに賭けた思いやスペインの分断の歴史が、物語の中に色濃く流れている印象を強く持った。久しぶりに歴史の年表など広げながらの読書となった。

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未完の世界遺産であるサグラダ・ファミリアの尖塔に揺れる遺体…。もうこれだけでワクワクしてしまう。しかも舞台はいよいよ完成間近と言われているサグラダ・ファミリア。歴史とガウディについて思いの外ページが使われているが、興味深く楽しめた。1歩進んで2歩下がるような物語の進行も普段ならイライラしてくるのだが、ハラハラドキドキ感が大きく、飽きずに読了。サグラダ・ファミリア建築に生涯をかけ、ガウディに傾倒するが故に歪んでくるもの。決して褒められないがそこまでじゃないと終わりの見えない仕事に自らを捧げられないのかも。

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サグラダ・ファミリアに吊り下げられた遺体と何らかの関係がある父を探す、日本人の女性志穂。父が身を隠す理由を知り自分もよりガウディの事を知りたくなるが、それは事件の深層に嵌まってしまうのだった。

ミステリ、歴史、戦争、建築、芸術と関わるすごいストーリーだった。ネットで画像を検索しながら、ほぅほぅと読んだ。サグラダファミリアに行ってみたくなる作品でした

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マドリードカタルーニャ地方の抑圧された過去、更に建築家アントニオ・ガウディの生涯を知ることが事件の背景を知る上でとても重要である。歴史に裏打ちされたガウディの遺産を巡る物語は、重厚で一度読み始めたら止められない。
また、作中のガウディ未完の大作サグラダ・ファミリアやグエル公園、カサ・ミラ、カサ・カルベット、カサ・バトーリョなどカタルーニャ地方を代表する建築物とその作品群の美しさは見どころであり、読みどころだった。あぁスペイン行きたいっ!!!と、思わせてくれる作品。

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父の失踪がサグラダ・ファミリアで起きた殺人事件に絡んでいると考えた主人公の志穂が、サグラダ・ファミリア建設に関わる人々に話を聞く過程で明らかになってゆく、サグラダ・ファミリア建設の背景とガウディが遺したある物を巡る陰謀。建設を巡るエピソードも濃厚でそちらに意識が向きがちな感もありましたが、建設に賭けてきた人々たちだからこそ起きた事件もまたなかなか印象的でした。

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スペインのガウディ建築を舞台にしたミステリーです。逆さづりの死体、父の失踪、ガウディの残した遺書。謎めいた展開なのですが、主人公の女性のキャラがあまり魅力的ではなく前半は少し厳しい展開ですが、ラストの怒涛の伏線回収で一気にテンションが上がりました。おもしろいと思ったのは、アリバイ崩しに、スペイン語ともう一つの地方言語では時間の表記が違うという証明。そこで恋人が犯人と思いきや、もう一発あってという、ここが盛り上がりました。ガウディの遺言についても、これしかないという感じで良かった。

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下村さんファンです。
ここ2.3作は???って感じの作品だったので今回は
ちょっと期待を込めて読みました。

さすがの下村さんですね。
今回もかなり下調べをされて書かれてあるのがよく分かりました。
情報量がとても多かったですし!
サクラダファミリは見たことのない私にも興味そそられる説明には夢中になりました。

少し終盤が軽かった印象でした。でもみなさん楽しんでもらえる作品になってると思います!




#ガウディの遺言
#NetGalleyJP

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バルセロナ、ガウディ、サグラダ・ファミリア、等どれか一つでも興味がある、又は好きな方にはオススメの一冊です。
飛び出す絵本の様にバルセロナの街並、ガウディの建築物が見える様な文章、そこにサスペンス要素も加わった作品。ネットで画像検索しながら見るとより楽しめます

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サグラダファミリアと家族にまつわるミステリー。まるで謎解きをしながらスペイン観光をしているような気持ちになりました。サグラダファミリアの歴史や現状など興味深かったです。
また、家族の難しさや家族の絆はいつの時代どこであっても変わらないなと思いました。
ガウディの遺言や暗号、奇怪な殺人現場などワクワクするミステリー要素がたっぷりでしたが、暗号は難しすぎると思います。

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スペイン・バルセロナの世界遺産サグラダ・ファミリアを舞台にしたドキュメンタリー・タッチの歴史ミステリ。面白かったです。サグラダ・ファミリアの歴史と建築家アントニ・ガウディの生涯についてとても勉強になりました。1991年、スペインに住む日本人女性の志穂が父の失踪と知人の現地人が尖塔に吊るされた殺人事件に巻き込まれ、全く頼りにならない現地警察をあてにせず自ら危険な捜査に乗り出します。ガウディの遺言が絡む歴史ミステリにはリアルな真実味が感じられますし、二転三転するフ-ダニット・ミステリも思う存分に堪能しました。異国で暮らす日本人は少数派ですが現地で幸福に生きる人々の生きざまが心に浮びますし、歴史的建造物サグラダ・ファミリアに魅せられた多くの人々の熱い思いが感じ取れましたね。日本人とは異なる感性の現地の人々の心情を描く著者の筆は冴え渡っていると思いますし、本書を現地の方が読まれたとしたら、どういう感想を持たれるだろうかと知りたい気持ちになりましたね。

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スペインの地にまったく詳しくない私でも、現地を思い浮かべながら読むことができた。
実在の人物や建造物、紛争などの歴史的背景を交えながらのフィクションには「もしかしたら、本当にそうだったのかも」と思わせるロマンがあって、やっぱり読んでいて楽しいですね!

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偉大な建築家ガウディ。彼が遺し、未だ建築が続けられるサグラダファミリア。本来の完成の形はどのようなものだったのだろうか。ガウディが遺したもの、となればそれに携わる人でなくとも黒い気持ちが芽生えてしまうこともあるかもしれない。あの大聖堂の裏でどれだけの血が流れているのか、となればちょっと恐ろしい。

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1991年のバルセロナ。父を探しに出た志穂が、サグラダファミリアの尖塔に父の友人の遺体が吊り下げられているのを発見するというなかなかショッキングなスタート。父はなぜ姿を消したのか…。夫からDVを受けている友人と娘、恋人のホルヘ、彼らの助けを借りながら殺人事件を探る志穂。彼女自身の父への葛藤もあり、他の家族の様々な形も描かれてその点もとても読みごたえがあった。話はサグラダファミリアやガウディ自身、さらには現地の歴史的わだかまりに触れて、ガウディの遺したものへとつながる。それらについてほとんど知らなかった私でも得るものが多く、堪能できる一冊だった。

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著者のサグラダ・ファミリアに幻の設計図が存在したらという発想から生まれたミステリー。
バルセロナで暮らす佐々木志穂。
サグラダ・ファミリアの尖塔に父の友人が殺され、吊るされた。
事情を知っていそうな父も姿を消してしまう。
一体、何が起こっているのか。
怪しげな行動、様子の現場監督ラモン。
ラモンの娘マリベルから聞いた指輪が秘密結社と繋がる。
父も逮捕されてしまう。
謎は解けるのか。
言語、民族、宗教・・・・・複雑な事情、歴史が背景にあったとは。
白紙の設計図に込められたメッセージ。
考えさせられた。🤔

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ガウディをテーマにしたミステリ。
これを読み終わった後無性にバルセロナに行きたくなった。ここから車で4時間ほど。
以前行ったとき、カサ・ミラに入らなかったことが悔やまれる。夏でものすごく湿気があり暑く、すごい行列だったし入場料が結構高くて、ガウディ制覇したかったけど、「ま、また来れるし今度」と思ってまだいっていない。
途中で「サグラダファミリアは2020年代に完成する」と書いてあったので、うわ!もうすぐだ!とおもったけど、最後にコロナで白紙に戻ったと書いてあり、『方舟』以来ですが、最後にガクッと来た。

カタルーニャ語、カスティーリャ語の暗号解読も面白かった。私が住んでいるあたりは「カタラン語」(つまりフランス側のカタルーニャ語)の地域で、標識やメトロの音声案内などにはカタラン語も使われている。少し身近に感じた。バルセロナに行ったときロマの女の人が私の肩掛けカバンのファスナーを開けようとしていて、びっくりして彼女の手を思いっきりひっぱたいた。そんなスリの思い出などを懐かしいなと思いながら、この本を読み終えた。

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ガウディもサグラダ・ファミリアも知らなくても、十二分に楽しめる本でした。読み始めたら一気に読めます。ハッと驚くような展開はありませんが、サグラダ・ファミリアに魅入られた人々の人生の絡み合いが面白い。志穂のラモンに対する気持ちは複雑だったと思う。死ぬ前にサグラダ・ファミリア見に行きたい。

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たくさん散りばめられたガウディやガウディの建築についてのお話と、ドキドキするストーリーで、自分もバルセロナの街を歩き回っているような気分で読み進めました。
ガウディの考え方やサグラダ・ファミリアの解釈の仕方など自分でも調べてみたくなるようなエピソードばかりでした。
そして、その中で起きる殺人事件と犯人との攻防にも引き込まれ、最後は一気に読みました。
いつかスペインに行くことがあれば、きっとこの作品を思い出すと思います。

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まるで家族のようだった職人が、変わり果てた姿で尖塔に吊り下げられているのが発見されるという衝撃な始まり。未完の世界遺産サグラダ・ファミリアの建設を巡る数々のエピソードだけでなく、スペインの歴史やガウディの人物像、言語の違いによる軋轢やスペインの街の描写などが見事にミステリーと絡められていて、読み応え十分。光や音、風などの自然を生かした建築を求めたガウディが遺した物の影響は、あまりにも大きすぎた。本を閉じた後、死ぬまでにサグラダ・ファミリアを見に行きたいという思いがより一層強いものに。きっとその頃でも完成していないかもしれないが、いつまでも未完のままでいてほしいような気もする。

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サグラダ・ファミリアの先頭にぶら下がる遺体なんて、センセーショナルな幕開けでした。本当にあったら世界的な大ニュースですね。海外が舞台なので地名や人名など馴染みのない物が多いので入って行くの大変でしたが、ガウディがサグラダ・ファミリアに傾けた情熱の一端を垣間見たような心地がします。

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