白ゆき紅ばら
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刊行日 2023/02/22 | 掲載終了日 2023/02/22
ハッシュタグ:#白ゆき紅ばら #NetGalleyJP
内容紹介
良い子は天国へ行く。悪い子はどこへでも行ける。
行き場のない母子を守る「のばらのいえ」は、大学のボランティア活動で知り合った志道さんと実奈子さんが、「かわいそうな子どもを救いたい」と理想を掲げ同志となって立ち上げ運営する家。そこに暮らす祐希は、束縛され未来のない現実から高校卒業と同時に逃げ出した。十年後のある日、志道さんが突然迎えに来る。しらゆきちゃん、べにばらちゃんと呼ばれ、幼少のころから一心同体だった紘果を置いてきたことをずっと後悔してきた祐希は、二度と帰らないと出てきた「のばらのいえ」に戻る決意をするがーー。
おすすめコメント
歪んだ愛。
母子を守る「のばらのいえ」。
逃げようとした娘と逃げなかった娘。
愛と理想と正しさに縛られ、
彼女たちの人生はどこへ続くのか。
人生の不条理を問い続ける著者の最新作。
生きる希望に光があたる書き下ろし長編。
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販促プラン
書店の皆さま
初回指定のご希望がございましたら、
光文社書籍販売部 近藤、川原田までご連絡ください!(☎03-5395-8112)
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出版情報
| ISBN | 9784334915155 |
| 本体価格 | ¥0 (JPY) |
NetGalley会員レビュー
書店関係者 907063
祐希の、紘果の、子供達の、そして実奈子さんの叫びが突き刺さって、私の心から離れません。こんなことがあっていいのだろうかという怒りや気持ち悪さに、目眩がしそうになりながらも、最後の最後まで目が離せませんでした。何も出来ない私が出来るのはこの物語を最後まで見届けることだけ。なぜかそんな使命感に駆られながら歯を食いしばって読ませていただきました。そして読み終えた今、この気持ちを表現する適切な言葉が見つかりません。
これから先なんだって出来るしどこへでも行ける子供達から搾取してはいけない。心も体も奪ってはいけない。そして誰もが自由なのだからと強く訴えてくる文章に、首がもげそうになるくらい頷きました。
「自分がものを知らないという劣等感」を与えた大人達が許せない。
「出来ないことを数える」ようにさせてしまった大人達が許せない。
そんな風に怒りを覚える場面も多々ありましたが、寺地さんの書かれる文章には眩しい程の救いもたくさんあって、読後感は悪くならない。むしろすっきりと前を向いて行けるような気持ちになれます。
「良い子は天国へ行く。悪い子はどこへでも行ける。」可能性と勇気を与えてくれる素敵な言葉です。
「痛みを抱えたまま幸せを手に入れることも可能なはずだ。」復讐は復讐で幸せは幸せ、痛みは痛み。この、ハッと気付かせてもらえるような文章を、たくさんの人に読んでもらいたい!!たくさんの人に届いて欲しい!!と願わずにはいられません。
私はこの作品に出会うことが出来て本当に本当に幸せです。この作品に救われる人がきっとたくさんいるはずです。
私の心に衝撃を与えた、忘れる事の出来ない作品になりました。
本当はもっともっと感想をぶちまけたいですし、誰かと語りたいです!
素晴らしい作品をありがとうございました。
図書館関係者 1038994
寺地さんの作品が出ると毎回読ませていただいています。
主人公の回りには、いつだって助けてくれる人がいて何気に幸せなんじゃないかと思ってしまいそうになった。
先生も自分の危険をおかしてまでも主人公のために手助けをしてくれて、それに応えるように「無事に生きてます」の葉書をだし続けているところに胸を打たれた。
紅バラちゃんは、自分だけが残ることで皆を守ってきたけど、最後は逃げ出せて良かった。主人公との見えない絆が強かった。
登場人物たち、全員の愛が歪んでしまった作品。それでもこれからに希望を感じさせるラストで読了感は良かったです。
書店関係者 1076595
自由を求めて。
静かに、でも凛として。
私たちはどれだけ手を伸ばし続ければよいのだろうか。
正しい道ではなく、自分にとってその道が正しくあればよいのではないか。
自由に。
ただ、自由に。
生きてゆきたい。
彼女たちの道は前に進む限り、歩いてゆけるのだ。
そう思える。
彼女の凛とした生き方が、とても心地よい。
レビュアー 1042317
心を細やかに紡ぐ寺地はるな氏の新作。
私設の保護施設で育った祐希と鉱果。
日々の生活に中で否応なしに大人であることを求められた祐希と、生きるために美しいだけの中身の無い器として生きてきた鉱果。
十年の時を経て再会した二人は、自分の足で生きていくための道を探し始める。
偽善と罪と、人間の醜さと強さを考えさせられた。
教育関係者 645139
行き場のない母子のための「のばらのいえ」。その成立に立ち会った1人目である祐希の過去編と、成人した現在編が交互に綴られていく。
成長していくにつれ耐えきれず、飛び出していった過去編の祐希。その心情が一人語り故に浮き彫りにされていく。ならなぜ、その10年後の現代編で「のばらのいえ」に戻って生活しているのか? その不整合に首を傾げながら読み続けた。
そして、祐希さえ知らなかった「のばらのいえ」の秘密に息を呑み、祐希と共にいた兄妹の、過去からずっと秘めた思い、それに気づきもしなかった彼女と自分に唖然とした。それが現代の祐希を救った時、逆の行動をあえてとりつづけた程の想いの深さに言葉もなかった。
ならば、最後には王子と結婚できたしらゆきは幸せなのか? べにばなは終末に(一言も語られなかった)王子の弟と結婚して幸せなのか? そして、祐希はどちらなのか?
この言葉を言い切れた祐希にはもうわかっているはず。「『育ちが悪い』で決めつけるのはひどい」と言えた彼女には。
図書館関係者 959485
とても苦味のきいた現代のおとぎ話でした。思わず先が気になって一気読みしました。現代らしい不幸な環境の子どもたちの物語。賛否ありそうなラストも含めて私は好きです。とてもおもしろかったです、ありがとうございました。
レビュアー 781279
行き場のない母子のを守る「のばらのいえ」祐希は10年ぶりにそこに戻る決心をする。
そこは彼女が暮らした場所。感情のこもらない感謝を強要され、理不尽な扱いをされた場所だった。
良い子は天国にいく、悪い子はどこへでもいける。
「のばらのいえ」から逃げた祐希、逃げなかった紘果。
二人の生きてきた道のりを思い、何度も泣き、憤り、そして応援し、幸せを願った。
理想論でもいい。誰かが手を差し出したとき誰かが助けてくれる世界であることを私も信じていたい。
「小説は答えじゃなくて問い」という寺地さんの言葉を何度も思い出し、何を問われているのだろうかと考えながら読んだ。
何気なく使う“かわいそう”とか“育ちが良い・悪い”という言葉。私はその言葉をたいして気にせず上からの目線で使っていたのだろう。
こんなことを問われているのではないだろうが、祐希の言葉が心の深いところにいくつも刺さり自分の気持ちと向き合いながら読んだ。
二回読んだが感情が咀嚼しきれない。こんなに心を動かしてくれるこの作品が大好きだ。ぜひ手元に置いてまた読み返したい。
発売を楽しみにしています。
ネグレクト、ヤングケアラー、虐待、搾取……今社会的にも問題になっていることが詰まっていた。
本書の主人公は親の事情で親戚に引き取られる。子どもながらに自分が疎まれていると感じ、息を潜めて暮らす毎日。
そのうち引取先の娘である実奈子さんと、そのパートナー志道さんが運営するシングルマザーと子どもをサポートする「のばらのいえ」で暮らし始める。雨風を凌げ食べることはできる、学校にも行けるが主人公を取り巻く状況は息苦しいままだ。
重い話になりそうだと予感させる書き出しで覚悟したが、ページをめくる度に、自分を縛る大人から逃れる決意する主人公と同じように息を潜めて応援していた。
ヤングケアラーや子ども食堂、シェルターなどのニュースに触れることが多くなってきたように思う。
子供や女性を取り巻く状況が変わったのではなく、昔からある事に名前がついて知られるようになったに過ぎない。
そんな社会の現状を静かに訴えている作品だった。
またおとぎ話を例に、女性の価値や価値観を問いかけている部分がまたよかった。
多くの方に一読してほしい。
書店関係者 576484
言葉は呪いでもあるけれど、それだけではない。
願いでもあるなと感じる。
しらゆきちゃん、べにばらちゃん、どうか呪縛から逃れ自分たちらしく生きてほしいと願わずにはいられない。
自信は育まれていくもので、元からあるものではない。
大人たちにがんじがらめに搾取され否定され続けた物語の子供たちだけではなく、今いる場所で苦しんでいる私たちにも道はひとつではないと希望を与えてくれるようです。
生きていれば、きっときっとだ。
そして春日先生、実奈子さん、きみ香さんのことも、それぞれに語りたいことがいっぱいだ。
寺地さんの物語にはいつもハッとして、しばらく自分と向き合う時間をくれます。
書店関係者 796923
ざわざわと落ち着かない。気持ちを整理して、言葉にまとめる事に時間がかかった。今でもうまくこの気持ちが整理出来てない。
また寺地先生に「あなたは正しいのか?」と真正面から突きつけられた気がした。
『のばらのいえ』おかあさんと子どもを守るための家。慈善に隠れた利己主義に胸がムカムカした。人が、まして子供が搾取され続けることの悍ましさに耐えられない。
子供達にはどんな境遇であれ、どんな世の中であれ、もがいてでも幸せを見つけて生きていって欲しい。
「尊重がなきゃ愛じゃない」とても良い言葉だと思った。
書店関係者 939311
自分でも驚くほど涙が溢れてきて困惑した。
もどかしいし、腹立たしいし、苦しいし、ままならない現実を生きなければならない少女の苦悩と葛藤が胸に突き刺さる。
この二人の少女が、あの家で一時でも過ごした少女たちみんな、心に傷を抱えていてもなお、力強く生き抜いてくれることを心から願う。
書店関係者 930507
行き場を失った母子を保護するための施設「のばらのいえ」は終始不穏な空気が漂っていた。ありがとう、ごめんなさい、などのよく使われる数々の言葉。その言葉がずっしりとわたしの胸を締め付けてくる。同じ言葉なのに強制された瞬間に何かが壊れていく。
施設では何があったのか。祐希はどうして施設を出て行き、紘果はとどまったのか。あの出入りしていたひとたちは?読むうちに先が早く知りたいようなこのまま知らずにいたいような複雑な気持ちになっていった。見えない鎖でつながれているような彼女たちにこれ以上いったい何ができたのだろうか。どんな環境でも強く生きる彼女たちの幸せを願わずにはいられなかった。
レビュアー 1035549
護られるはずの「のばらのいえ」で、自分らしくいることを許されず寄り添うように育った二人。
心無い言葉や仕打ちに読んでいて胸が苦しくなりました。
大人の都合のいいように扱われ、傷つきながらもお互いに相手を思う気持ちは離れていても変わることはなく、ずっと繋がっていたからこそ、また一緒に新しい未来に向かって歩み始めて行けたのだと思います。
優しい隣人に温かな眼差しで見守られ、明るい陽が光が射すようなラストに感無量になりました。
書店関係者 787614
寺地さんの作品を読むと私は私のままでいいんだって気にさせてくれる。だから大好きで私の人生の糧になるんじゃないかと文章を何度も読み返す。この作品もそうだ、私もずっとずーっとどこにでも行けるのにとどまる選択をし続けては何かのせいにしている。そして頭の中だけでいつも自由になりたがっている。主人公達も子供の頃からの環境や経験から私達には何もできないと思いこんでいる。だが心の隅に隠しておいた本当の自分の思いが溢れ出し前進する。何かを犠牲にしても自分の人生を手に入れたものは強い。今からでもいつからでも自分を取り戻せるんだと鼻息荒く読了しました。
書店関係者 466307
何故、人は、まだ幼いうちにその子の人格を決めてしまうのだろうか。
かわいそうな母と子を救うための「のばらのいえ」。
そこで暮らすことになってしまった祐希と紘果。祐希は言われたことは真面目にできる子、紘果は何もできない、やらない方がいい子。
そのレッテルの為に、祐希はいろんなことを背負わされ、紘果は表面上、大事に人形のように扱われる。
だが、彼女達には、れっきとした意思もあり、生きる力があるはずだ。そのあえぐような心情をリアルに伝える、寺地はるなの筆致に心をえぐられる。
若者の、生きよう、自由に生きたい、という気持ち。
大人は、それを歪めてはいけないし、自分たちの道具として扱ってはいけない。
グリム童話の「しらゆきべにばら」は王子様と結婚してめでたしめでたし。
本当にそうだろうか。
決めつけるということが、子どもたちの未来を奪うことになることにならないか。
憂いつつも、「どこへでもいける」希望を感じさせるラストでした。
書店関係者 499556
白ゆきは王子と、紅ばらは王子の弟と結婚し、幸せに暮らしましたとさ
こんな簡単に物語は終わらないよな
確かに
ずっしりくるお話でした
難しいお話だから、一言ではすまされない
親がいないため預けられたお家で、子供が故に選べない環境
親代わりの2人が開いたのばらの家
逃げられない中でヤングケアラーとなり、自分の人生を歩めない祐希
同じく預けられた紘果もまた惑い、そして諦める
実奈子と志道、自分勝手な大人
自分の欲望にだけは寛大で人のことを見れない大人
外からは見えない、見せないようにして子供たちの未来を奪う
こんなのがのさばってていいのかと悶々と
した思いで読んだ
祐希を助けた春日先生、ホープフーズの社長
全ての大人が嫌なやつばかりではない
全てがいい人ではないかもしれない
でも助けが必要な時、手を差し伸べてくれる人もいる
彼女たちが自由に生活し、生きて、また巡り巡って助けが必要な人たちに手を差し伸べられるような世の中になって欲しい、そうしないといけない
とても難しいことではあるが。
私自身が幸せに育ってきたんだと育ててもらったんだととても強く思いました
レビュアー 576566
寺地はるなさんの作品は、
未読本を見つけるとすべて
拝読させていただいております。
作品の中に何度も出てくる、
"Good girls go to heaven, bad girls go everywhere."
という英文。翻訳すると、
"良い子は天国へ行く。悪い子はどこへでも行ける。"
そして、お話の最後の一文が、
"どこへでも行けるわたしたちは、今日もおたがい、ここに帰ってきた。"
この繋がりがとても好きでした。
明るいお話ではありません。
誰かに気軽にすすめられる
お話でもないかもしれません。
でも、多くの方に届いてほしい。
こういう人も居るって知ってほしい。
胸が締め付けられますが
きっとまたいつか読み返す作品だと思います。
図書館関係者 733362
家庭の主婦として夫の顔色を伺いながら生活している自分は、里親の顔色を伺いながら生きているこの子たちと同じだなぁと思いながら読みました。私は自分に引き寄せて読んでしまったので辛くなりましたが、そういう境遇にない読者にとっては明るいラストなので物語を楽しめるよい本だと思います。
図書館関係者 584759
やっぱり寺地作品は凄い!今回も溢れ出る深い人間愛に心揺さぶられた。タイトルを一見したイメージとは異なる切実で重いストーリー、それがどんなふうに展開していくのか目が離せず、気づけば読み終え涙が頬を伝っていた。大人から理不尽を強要され健全な育ちを害する環境下でも、自活の術がなく命を繋ぐにはそこにいるしかなかった子どもたち。でも自分の人生を生きたいと願い、助けを求め外に出た祐希と、自らの心を殺して大人を欺きそこに留まった紘果。運命を乗り越え歩み出す2人の人生が、絆が、光放つ未来を映し出すラストは珠玉!
教育関係者 565489
強さで押しつけ、服従させる。
“かわいそうな”人に何かを“してあげる”立派な俺。
自己満足と押しつけがましさよりも気味の悪さを志道からは感じたが、
結婚して「幸せに」価値観は多くの人が持っているもので、
志道と実奈子さんだけを責めるわけではない。
どうすれば志道のような人間を罪に問えるのだろう。
〈シンプルで力強くて、そうしてなにひとつ意味がわからない〉言葉を声高に言う人にはなりたくない。
祐希が言葉の呪縛から解放される日が一日も早く来てほしい。
レビュアー 545029
ヤングケアラー、毒親など考えさせられるテーマでした。Goog girls go to heaven,bad girlsgo everywear.というフレーズが物語を通底していて、重みのある言葉です。寺地さんの作品らしく丁寧な描写が素敵でした。
レビュアー 528806
こんなにもひきこまれ、読むのが止まらない本は久しぶりでした。ネタバレ厳禁なので、言葉にするの難しいですが、今いる環境状況がどんなに最悪でも、その世界がすべてではなく、外にはまた知らない世界がたくさんあるのであきらめずに、外に羽ばたく勇気と実行を、そしてちゃんと幸せになってほしい。なれるよ。ということを、こういう状況にあるひとに伝えたくなるような本でした。そして手を差し伸べてくれるひとはちゃんといることも。
書店関係者 420628
生まれる場所も、育つ場所も、子どもは自分で選ぶことができない。自分の力で生きていくことができるまで、そこで生きていくしかない。環境が人を育てる、と思う。どんなにいいものを持っていても、伸ばしてくれる環境がなければ育つのは難しい。幼いころから押さえつけられ自由を奪われていると、自分で何かを考えることを止めてしまう。それでも祐希は『のばらのいえ』から出ることを選び、そしてまた戻って来た。
つらい記憶は消えないけれど彼女たちには「これから」がある。いつまでも弱い子どものままではない。何も持っていなければ、自分から取りに行けばいい。どこに行ってもいいし、何をしてもいい。失ったものはきっとこれから手に入れられる。
レビュアー 1111935
『のばらのいえ』にどっぷりはまり、先が気になり本当に一気読みでした。
ヤングケアラー、依存、制圧、闇、犯罪、自己犠牲…いろんなものが、混ざりあい衝撃的でした。
せつなくつらいところが多かったけど、光もあり、言葉ではいい表せない余韻が残りました。
素晴らしい感動作品。
レビュアー 942723
「のばらの家」なるボランティアの家で育った祐希と紘果の物語。
今回はしんどかったー😭
逃げ出そうとした子と、逃げ出さなかった子。
それぞれの思いが、悲しすぎる。
読みながら、何度も一緒に吐きそうになった。
しかし、そこは寺地さん。
しんどい中にもちゃんと希望があって、
まともな大人もちゃんといて、救われた。
春日先生の理想論は、広めたい。
今回もたくさんのメッセージが込められていて、読んでいる間は苦しかったのに、読後感は悪くない。
大人が子供の自由を奪う権利はどこにもない。
すべての子供は生きているだけで褒められていい。
そう思えた作品でした。
書店関係者 426127
つらい
つらすぎた
とにかく子どもたちがどうにか助からないのかと祈る気持ちで読んでいた
藁にもすがる気持ちで助けを求めた母子に降りかかる出来事に、クズな大人たちに怒りしかなかった。
祐希たちに何ができたというのか、同じ子どもなのに背負うものが大きすぎる
最後に至るまで、何もできない悔しい気持ちでいっぱいだった
書店関係者 1114698
みんな収まるところに収まったような綺麗な終わり方だと思います。個人的にはとても満足でとても好きな作品です。
良い悪いが判断できない子供時代の環境を「育ち」で括られて大人になってからそれを理由にして責められる、そんなのってひどいと直接伝えた主人公が強いなと思いました。自分が同じ立場にいたらそれを本人に意見する勇気は無いです。
楽しい話ではありませんでしたが、正しい大人になれているのか考えさせてくれる素晴らしい作品だと思います。
ヤングケアラーが問題になっているこの時代に、沢山の方に読んでほしい作品です。
レビュアー 1110421
「川のほとりに立つものは」の中でも、助けてもらった方は感謝しなくちゃいけないということへの反発が出ていましたが、この作品はそれがより際立つ形で表現されていると思いました。のばらの家は悪なのか?そもそも手を差し伸べない人もいるのに、中途半端に手を差し伸べるくらいなら何もしない方が良いのか?難しい問題だと思いました。
メディア/ジャーナリスト 527787
グリム童話に由来するタイトル、優しい色づかいの書影に、うっかりハートウォーミングな小説かと読み始めたら・・・主人公たちを取り巻くあまりにも過酷で劣悪な環境に、吐き気がするほど胸を締め付けられる。そう言えば、書影の王子と白ゆき、紅ばらは黒い仮面を着けているという不穏な事実に気づいても、今更もう遅い。
一気読みだった。
偽善者たちの、反吐の出るような醜さと、それを分かっていながらも従わざるを得ない弱者たちの愚かさ、したたかさ。
社会の歪み、愛情のひずみを容赦なく描きながらも、寺地はるなの筆は読者に救いを用意してくれている。
だからこそ、現実の絶望に打ちひしがれながらも、私たちはかすかな希望の光を頼りに「生きている」ことができる。
寺地はるなの作品に、間違いはない。今一番「信じられる」作家の、今一番「強い」メッセージを込めた作品だ。
書店関係者 836390
辛くて痛くて苦しかった。
何度も過去に囚われそうになりながら、ようやく抜け出したその未来を、『よかったね』で済ますことはできなかった。
彼女たちを苦しめた日々は決して消えないし、彼女たちを苦しめた罪は赦されることはない。
ただ、その中でも笑い合えた瞬間もあって、それは嘘ではなかった。ちゃんと本当もあった。
そう思うと、少しだけど心が軽くなる。
これからふたりが歩む道に、少しでも光がさしますように。誰も邪魔をしませんように。ただそんなことを願った。
書店関係者 1114633
自分の意思を持って、どう生きたいか。童話のハッピーエンドはお決まりだけど、何が幸せかはひとそれぞれ違う。誰とどこで、どうやって生きるか。選べないなんておかしい。誰かに助けを求めれる社会、弱音をじゃんじゃん吐き出せる社会、困っている人をサポートできる社会にしたい。
図書館関係者 1086968
Goog girls go to heaven,bad girls go everywear
遠縁の実奈子と志道が運営する「のばらのいえ」で育った祐希は、子供の頃から、そこで暮らす行き場のない母子の世話をさせられていた。自由になりたいと高校卒業時に「のばらのいえ」を逃げ出した祐希。気がかりなのは一緒に育った保と紘果の兄妹。紘果は志道になぜか猫可愛がりされ自立を妨げられていたし、保は何か精神的な障害?があり援助が必要なのにかかわらず、放っておかれていたからだ。
「のばらのいえ」を出て10年ほど経ったころ、突然祐希を迎えに来た志道の意図は?
祐希は紘果と保を救うことができるのか。
「のばらのいえ」に関わる大人たちの偽善と秘密が明かされる。
#シスターフッド
レビュアー 1114609
重苦しい雰囲気のなか物語がはじまり、虐待やネグレクト、ヤングケアラーなどがテーマで、読みながら苦しいやら悔しいやらでした。祐希と紘果の人生が希望に溢れていますようにと、祈るように応援しながら読み終わりました。
レビュアー 1095710
志道と実奈子が運営するのは、行き場のない母子を守るはずの「のばらのいえ」。しかし、そこで実際に起こっていることは・・・読んで確かめて欲しいのですが、はっきり言うと読んでいて楽しい内容ではありません。気が付いたら心に小さなかすり傷が無数にできていて、ことあるごとにそれらが痛み、読了後も不快感が残ったままになるかもしれません。それでも、読了後に得られる「何か」のために読んで欲しいと思います。
「のばらのいえ」での生活に絶望を感じて逃げ出すことを決めた祐希、とある決意と意志の下に「のばらのいえ」に残ることを選択した紘果、心を病んで失意のまま亡くなった実奈子、誰に感情移入するかによって感じ方も変わると思いますが、最後の最後に祐希と紘果が決断して歩み始めた道が平坦ではなくとも希望を感じられるものであることが、著者からのメッセージなのではないでしょうか。中でも、祐希に手を差し伸べた高校教師・春日の言動は、自分がその立場や状況に遭遇した際に可能な限り実行できるような人間でいたいと思わされる内容でした。
レビュアー 1045834
すべての困窮する母子を守ると謳う「のばらのいえ」。
そこには表向きの顔からは想像できないドス黒い秘密が隠されていました。
善意の皮をかぶった悪意に絡めとられる子どもたちを描いた衝撃作。
幼少から小間使いのように扱われ、当たり前の幸せすら望めなかった主人公や、歪んだ愛情を注がれ続けた少女の生き様が切ないです。
やはり子供が子供らしくいられるようにすることは、大人の責任であり義務なのだと痛感しました。
特に心に響いたのは「できないことばかり数えないで」という温かで安らぐメッセージですね。
レビュアー 1049450
祐希は高校卒業と同時に、私設の母子保護施設「のばらのいえ」から逃げだした。
それから10年後の現在と、「のばらのいえ」で過ごしていた子供時代とが、交互に綴られていく。
「白ゆき紅ばら」というかわいらしいタイトルから軽い気持ちで読み始めたのだが、逃げ場のない子どもたちの絶望が克明に描き出された重い物語だった。
一章を読み終えては、息を整え、それからまた読もうとして、スマホを置いて、ということを繰り返しながら、作者が広げた風呂敷をどうたたむのか、それを知るために最後まで読んだ。
祐希はもちろん、紘果も保も、希望の光が見えるラストで救われた。
教育関係者 1049327
黒寺地さんだ、と思った。
今までの作品は、白い光が作品をうっすらと覆っていて、
作品の中の人たちが困難な中にいても、
どこか安心して読むことができた。
白寺地さんだった。
でも、この作品はちがった。
白い光がさしていない。
苦しかった。読んでいて、どんどん暗い方へと流れていく気がした。
影の中で息をひそめて、じわじわと傷つき壊れながら、それでも誰かを思って
人は生きていくのだろうか。
これからの寺地さんは、どう進むのだろう。
黒寺地さん、白寺地さん、どちらも楽しみでならない。
書店関係者 1003475
なぜ人は人を支配しようとするのだろう。教育やしつけという名で、あるいは愛情という名で。まして生活の基盤を握られていたら取り込まれてしまうだろう。そこから抜け出すにはそれが支配だと気づかせてくれる他人と実際に暮らせる別の居場所が必要。勇気を出して支配から抜け出したあとに「道が少しずつ見えてくる」というところで涙が出た。どこへでも行けるんだ、と思わせてくれるお守りのような一冊。
レビュアー 1111339
強く見える人ほど弱く、
一見弱く見える人ほどつよい。
人の真の強さは生きる力に
直結するものなのかもしれません。
自分の足で生きていく勇気、
誰かを守ろうとする強さ、
そういった大切なことを教えてくれる
大切な一冊だと思います。
レビュアー 1115407
ずっしりとくる作品を読むのは久しぶりでどんどん読んでいる手が重く感じましたが(笑)、それでも読む手は止まらず先を求めていました。
海の真ん中を必死にもがいて進んでいるような、足もつかなくて先も見えない、でも生きるためにとりあえず前に泳いでいる。
そんな気持ちで読み進めていました。
だから私も息が苦しくて(笑)
最初から一貫して続く不穏な空気に、「どうか、このまま終わらないで…」と願いながら一気に読み終えました。
(いつも日を跨ぐ前に寝るのに、気がついたら0時を過ぎていてびっくりしました)
寺地さんは、この作品にでてくる のばらのいえ を
"社会のミニチュア"とおっしゃっていて。
私は周りや家族に恵まれて、幼少期から当たり前のように自分の幸せを一番に考えてのほほんと生きてきたんだなあと改めて実感しました。
この のばらのいえ で生活する人たちはいろんな悩みを抱えていて。とくに主人公たちは、考える隙もなく当たり前にその問題が日常にあって。でも私にはどうすることもできなくて。
実際にこのような問題は、見えないだけで至る所にあるのだろうと感じました。
.
この作品はとある子の視点で読み進めていくので、一見この子だけがよく考えていて先に進む力がある、強い子のように見えて実はそうではなくて。
それが分かった時、お互いのやり方で思っていたことを知った時、私の気持ちも一緒に救われました。
重く、とても考えさせられる作品だけどそれだけでなく希望もある。
この作品を読めてよかったです。(このnetgalleyを通じていなかったら、あらすじを読んでなかなか近づかなかったかもしれません)
ちなみに装丁はやはり鈴木久美さん。
本当に、私はこの方のファンです。
レビュアー 1114213
グリム童話にある白ゆき紅ばら。
かわいそうな子どもたちが暮らす施設で育った主人公。
物語のために取って付けられたような王子との結婚。
女性は結婚したらそれで幸せ、それで良いんだろうか。
彼女たちはあくまでも自らの力で運命を切り開く。
その力強さをあなたも見守ってください。
レビュアー 1040767
行き場のない母子のための施設「のばらのいえ」で出会った祐希と紘果。しらゆきちゃん、べにばらちゃんと呼ばれた2人だが、祐希は口だけの運営者実奈子さんのかわりに家事をし、紘果はお金は出すだけの運営者志道さんの愛を受ける。
やった気になって満足する大人と、差別をうけるヤングケアラー。つらい話だが、春日先生に出会えたのがよかった。2人には何処にでも行ってほしい
教育関係者 869178
子どもたちや行き場のなくなった母親を
保護するための施設「のばらのいえ」。
だけど、中身はそんな優しい世界ではなかった…。
「守ってあげる」
そんな甘い言葉で、未来ある子どもを縛り付ける大人たち。
そんな人が憎くて仕方なかった。
どうにか逃げ出してほしい。
希望ある世界を見てほしい。
そう願わずにはいられませんでした…。
大人は、子どもをいいようにも悪いようにもできる。
可能性ある子どもを、大人の好きにするなんて
絶対にあってはならない。
だからこそ、少しの変化にも気づいてあげたい。
地域や身近な大人が動いてあげないといけない。
きっと現実でもこれに近しいことが
あるんだろうと思うと、胸が痛かった。
読めば読むほど、いい作品だと感じることができた。
子どもたちの未来に、少しでも輝きがあってほしい。
今作もとっても素敵でした♪
レビュアー 862530
行き場のない母子を守るためにつくられた「のばらのいえ」
そこから逃げ出した者と残ることを選んだ者。
ふたりの少女の過去をベースに、物語は展開していく。
目を覆いたくなるような場面も多々あるけれど、悲しい、苦しい、という言葉で終わらせてしまうのではなく、その先にあるものを考えなくてはならないのだと思う。癒えることのない痛みを抱える子どもたちに、わたしたちを含めた社会全体がどうしていかなければならないのか。たくさんの問いを投げかけてくれる作品です。
図書館関係者 544714
グリム童話の「しらゆきべにばら」のようだと言われた祐希と紘香。事情のある母親と子を住まわせる「のばらのいえ」の夫婦(同志)の志道と実奈子。この「いえ」には何があるのか?隠されているのは何か?ここは歪んだ愛の「いえ」。ここから逃げるべきか、とどまるべきか。これが2人の分かれ道、しかし…。10年間離れて暮らしていた祐希と紘香はお互いを…そしてこの最後の結末へとー。あの時、彼女を助けてくれた春日先生の言葉は、今はまだできなくても祐希のこれからになるだろう。表紙の真ん中は男の子?
レビュアー 545125
今まで読んだ寺地作品とは、一味も二味も違う作品だった。作者を知らずに読んだら、絶対寺地作品とは思わなかったと思う。でも、テイストの違うこの作品も嫌いではない。「のばらのいえ」に住むようになった事情がある人達‥。残念ながら、この世の中ある一定数いるのだろうなと思う。だからこそ、のばらのいえの経営者である志道さんや、実奈子さんの様な人は、絶対善人でなければならない。辛い境遇にあった子どもたちは、これ以上何の糧にもならない辛い思いをしてはならない。そして、どこにでも羽ばたいていけると良いなと、そんな事を思いながら読んだ。
レビュアー 573233
読むのがつらくなるような場面やそうでなければいいと思うシーンが続き、苦しくなるものの、周りで助けてくれる人の優しさ、恩送りで心があたたかくなったり、気持ちが乱高下しました。
ラストは希望が見え、読み終えたあとはホッとしました。
考えさせられる場面も多くあり、それぞれの立場からの見方、是非多くの人に読んでみてもらいたいです。
レビュアー 835222
寺地先生の作品は12作品目です。
『川のほとりに立つ者は』で、自分に問われた衝撃を、別の角度からもう一度問われた気がしました。
行き場のない母子を守る「のばらのいえ」は愛と理想を掲げた夫婦が営む。
しかし、そこにあったのは、
偽善、強者の理論、助ける側の傲慢…
「自分で判断しなかった、行動しなかった。
とても卑怯なこと。」
この一言が胸に突き刺さりました。
理想論を語るのは気持ちが良い。
でも、大切な事は現実から目を逸らさず、
問題から逃げないこと。
言うは易く行うは難し。
肝に銘じていきたい、と、再度思いました。
人として大切な生き方を教えてくれる、
何度も再読したい作品です。
レビュアー 466200
この寺地はるなはヤバい!!
私がこれまで読ませていただいた寺地さんの作品は、読書感想文コンクールの課題図書にもなった「水を縫う」など、どちらかといえば穏やかで、丁寧に登場人物の気持ちを掬い取るような作品でした。
が、そのイメージが本作では崩壊。「細やかに書ける作家さんが、人間の弱さや狡さ、恐ろしさを描くと、こんなにも怖い話ができあがるのか…」と慄きました(本作は怖いだけでは終わりませんが)。
寺地さんの引き出しの多さに驚かされました。
強い印象を受けるセリフ、エピソードが多く、読み終えた後、作品について誰かと語り合いたくなりました。
この作品の核となっている「Good girls go to Heaven ,bad girls go everywhere」はもちろん、私は以下のセリフがとても印象に残りました。
「もし、わたしの娘が将来なんらかの理由でわたしたちと離れ、ひとりで生きていかなければならないとしたら、その時は誰かに頼ってほしい」(p188)
寺地さんが次はどんな作品を書かれるのか、今から楽しみです。