〈絶望〉の生態学 軟弱なサルはいかにして最悪の「死神」になったか

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刊行日 2023/04/25 | 掲載終了日 2023/05/22

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内容紹介

ついに80億人を超えたヒトは、いかにして地球に〈大量絶滅期〉をもたらしつつあるのか。生物多様性の喪失は何をもたらすのか。
『〈正義〉の生物学』の山田俊弘先生が、生物の保全に必須の「生態学」の知識をやさしく解説! これからの地球が絶望に陥らないために、本書で学びましょう!

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いま野生生物の多くが絶滅の危機に瀕しています。
国際自然保護連合(IUCN)は2021年までに約14万種の動植物について絶滅リスクを評価し、3万5500種ほどを「絶滅危惧種」に指定しました。人間が把握できていない種までふくめると、絶滅危惧種の数は(少なく見積もって)100万にのぼると推定されています。

この〈絶望〉しそうなほど悲惨な状況を受けて、地球史上でもまれな〈大量絶滅期〉がはじまった、と考える科学者はすくなくありません。ただ「絶滅危惧種」を守ることができれば、〈大量絶滅期〉も回避できる可能性があります。生物多様性の保全を呼びかける声が高まっているのは、〈大量絶滅期〉を回避するタイムリミットが迫っているからです。

なお、大量絶滅というのは、短期間に地球上の多くの生物種が絶滅にいたる特別な現象です。世界中の地層に残された化石試料などから、実際に起きたことが明らかにされ、その期間や規模が推定されています。生物多様性の喪失がとくに大きかった(数十万から数百万年の間に75%以上の種が絶滅した)5回の大量絶滅の存在が知られていて、「ビッグファイブ」と呼ばれています。ビッグファイブの原因はまだ完全には解明されていませんが、超巨大火山噴火や巨大隕石の衝突が引き金をひいたとする考えが主流です。

【  おもな目次  】
序章 環境問題の元凶は人口増加か?
第1章 環境問題の構造
第2章 4000倍 vs. 6分の1
第3章 4つの禍い
第4章 マンモスが絶滅した理由
第5章 メスだけになったキタシロサイ
第6章 ラッコが消えれば海も死ぬ
終章 絶望するしかないのか?

著者・山田俊弘(ヤマダ トシヒロ)
1969年生まれ。
1996年、大阪市立大学大学院生物科学研究科博士課程修了。博士(理学)。広島大学大学院統合生命科学研究科教授。幼い頃からの生き物好きが高じて、研究の道へ。
多様な生き物たちの生態を調べるため、熱帯林を訪れること多数。現在の研究テーマは、生物多様性、熱帯林保護。
著書に『温暖化対策で熱帯林は救えるか』(文一総合出版、共著)『絵でわかる進化のしくみ 種の誕生と消滅』(講談社)『論文を書くための科学の手順』(文一総合出版)『〈正義〉の生物学 トキやパンダを絶滅から守るべきか』(講談社)がある。1999年 日本熱帯生態学会吉良賞、2015年 日本生態学会大島賞、2019年 広島大学教育賞受賞。


ついに80億人を超えたヒトは、いかにして地球に〈大量絶滅期〉をもたらしつつあるのか。生物多様性の喪失は何をもたらすのか。
『〈正義〉の生物学』の山田俊弘先生が、生物の保全に必須の「生態学」の知識をやさしく解説! これからの地球が絶望に陥らないために、本書で学びましょう!

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いま野生生物の多くが絶滅の危機に瀕しています。
国際自然保護連合(IUCN)は2021年までに約14万種...


出版社からの備考・コメント

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★校了前の仮データを元に作成しています。刊行時には内容が若干異なる場合がありますがご了承ください。

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おすすめコメント


今回の大量絶滅の原因は、残念ながら私たちヒトにあります。

野生生物たちが急速に個体数を減らす中、世界人口はついに80億人を超えました。生息地の破壊、乱獲、外来種の持ち込み、人為的な気候変動など、さまざまな要素が野生生物たちに悪影響をおよぼしています。その影響の大きさは、6600万年前に〈恐竜の時代〉を終わらせた巨大隕石衝突の影響を上回るほどなのです。

生物を保全し、大量絶滅を回避するためには、「生態学」が役立ちます。「生態学」は、どのような人間活動が生物多様性の喪失をもたらしているのか、その理由とメカニズムを明らかにしてきました。その内容を学ぶことで、大量絶滅回避へのアクションの土台づくりにつながるはずです。逆に、生態学にもとづかない拙速な対策が、むしろ生物多様性喪失を促進してしまった例は少なくありません。そうした失敗を避けるためにも、本書は役立ちます。

本書のタイトルは『〈絶望〉の生態学』ですが、
「生態学」は「絶望に立ち向かうための武器」になります。
学び続ける私たちに、絶望は追いつけません。



今回の大量絶滅の原因は、残念ながら私たちヒトにあります。

野生生物たちが急速に個体数を減らす中、世界人口はついに80億人を超えました。生息地の破壊、乱獲、外来種の持ち込み、人為的な気候変動など、さまざまな要素が野生生物たちに悪影響をおよぼしています。その影響の大きさは、6600万年前に〈恐竜の時代〉を終わらせた巨大隕石衝突の影響を上回るほどなのです。

生物を保全し、大量絶滅を回避するためには、「生...


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出版情報

ISBN 9784065311332
本体価格 ¥2,200 (JPY)

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NetGalley会員レビュー

私が子供の頃の世界の人口は50億人と習いましたが、今や世界の人口は80億人の時代。
人口増加による“共有地の悲劇”から人口増加による問題など、章ごとに興味深い問題が書かれています。
グラフや写真、図説を交えての解説もあるが聞いたことがない言葉もあり、私にはやや難解で理解しきれないところもありました。
しかし、“回避可能な第6の大量絶滅”や「日本列島ではヒトも外来生物にあたるのでしょうか」というように、世界規模の話としてではなく、自分はいったいどうなんだろうと考えさせてくれるように書かれているので、最後まで興味深く読むことが出来ました。
人間にとっての快適さや便利さばかりを追求するのでは、絶望といえる現実にただ悲嘆する未来が来てしまうかもしれません。でも生物の多様性による地球の豊かさを知り、他の生物たちを尊重することの重要性をこれからも考えていきたいと思いました。

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生物の多様性が危機的な状態にあるのでなんとかしなくてはならないよという話しでした。まったく知らない世界なのでおどろきました。内容はそんなには難しくないと思います。ただ、なじみのない学問的なので、ピンとこないのです。

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宇宙船地球号の乗組員の中で、最強にして最悪の存在となってしまった人類。「生物多様性の喪失」がテーマの本書を読むと、わたしたちの活動が他の生物たちにどれほど大きなダメージを与えているかがよくわかる。
過去に起きた大量絶滅〈ビッグファイブ〉に次ぐ第6の大量絶滅期に入った、恐竜絶滅の原因となった巨大隕石の衝突よりも影響は大きいという記述には背筋が寒くなった。単に1つの種が滅ぶだけでなく、連鎖反応で様々な予期せぬ事態が起きることも理解できた。だからこそ、今できる対策を早急に取らなければならないのだ。
小難しい解説は避け、専門的な内容を平易な言葉で説明されているので、読みやすくそしてわかりやすかった。

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人間が増えていく過程で変化していった生態系を知ると、人間がたしかに死神みたいに見えてくる。
そしてそんな人間が、地球にとっての死神にならないよう、生物多様性の大切さを説いている。
人間中心の目線ではなく、地球目線で平等に。
生物多様性の保全という難しい課題を意識する一歩になる一冊。

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本書の結論は「すべての生物は相互に影響し合いながら「生態系」を形成する。小さな綻び(種の絶滅)が生じたとき、運が悪ければ生態系全体が崩壊する。一種の絶滅が生態系を崩壊させなかったとしても、多くの種の急速な絶滅はさらなる絶滅を招き、人間もこの連鎖に巻き込まれる。」ということである。

生物の種はちょっとしたきっかけで絶滅する。生物が誕生して以来多くの種が絶滅した。その数は人間には掌握できない。そもそも、現在どのぐらいの種が生存しているかも人類は掌握していない。大凡何万種と推定しているだけでまだまだ種として同定されていない生物の方が多いと思われるのである。

そして人類が絶滅に追い込んだ生物も多い。例えばマンモス。恐らく人類が認識しないままに絶滅に追い込んだ種も沢山あろう。

おおよそ人類が現在のような大興隆をむかえたのも色んな偶然が産んだものである。そして偶然が生んだ生態系が人類を生かしている。微生物も、昆虫も人類生存に欠かせないのである。大抵のわたしたちがそれとは認識していないにも関わらずである。

そして、現在も多くの種が絶滅に瀕し、又絶滅している。すべてが人類の滅ぼしたものではないかもしれないが。多くは直接、間接に人類が関わっている。こうした絶滅がヒトという種の存続にどうかかわるかを人類は知らない。大量絶滅はもちろん、たった一つの種の絶命がそれを取り巻く生態系にどのような影響を与えるか、人類は確実には把握できていない。しかしながら、生態学の知見が種の多様性が地球の生態系へのダメージをヘッジしてくれることを教えてくれる。

なぜ、生物多様性を維持しなければならないかをわかりやすく教えてくれる本である。

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私たち人間の存在が地球を脅かしているのではないか?という疑問に、さまざまな角度から答えてくれる本。

そして経済活動、という名のもとに目先の自己の利益を追求してしまうと何が起きるのか、を知らしめてくれる。

それらを検証するデータ、具体的な例が多く、面白い。
生物の授業のネタになるものがたくさん。
手元に置いて、あれなんだっけ?と備忘として使いたい。

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生物多様性を維持するためと謳った活動は数々ありますが、その生物多様性を維持しなければならない理由まではあまり議論にならず、考えたこともありませんでした。生態系が崩れていくとき、どの点で取り返しのつかないことになるか分からず、我々の生活にとっても致命的な影響をもたらす危険性があるということが、論理的な説明でよく分かりました。
生物多様性を守るための活動に対して、大きく見る目が変わりました。

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動物の進化は自然の摂理でありますが、その「進化」のありようは時として「残酷」にもなれば「絶望」になることこそあります。そのことを理解した一冊であり、なおかつ「環境問題」はなぜもたらされたのか、そしてそれが人間の進化、さらには人口増加とどう関わりがあったのかを取り上げている一冊でした。

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