その謎を解いてはいけない
大滝瓶太
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刊行日 2023/06/01 | 掲載終了日 2023/05/30
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内容紹介
ミステリ界の最終兵器、爆誕!
話題沸騰!“異常”本格推理!
そのへんにしてあげて!
必要以上に謎を解く探偵、暗黒院(本名・田中)が送る
〝野生の本格〟四編
──さあ、あなたも心当たりをえぐられる準備を。
宮内悠介さん
共感性羞恥で赤面しながらも読むのがとめられない。
だって人の黒歴史、のぞきたいですよね?
新川帆立さん
《あらすじ》
生まれつき左眼だけ翠色、オッドアイの女子高生・小鳥遊(たかなし)唯(ゆい)は、右目に緑色のカラコン、黒いマントの二八歳独身男性、暗黒院(あんこくいん)真実(まこと)(本名・田中友治)が営む探偵事務所で助手を務めている。
ある日、探索中に日が落ちて山奥から帰れなくなった二人は、蛇怨館(じゃえんかん)と呼ばれる洋館に泊めてもらうが、翌朝一室で死体が見つかる。ところが探偵として推理しようとした田中が暴いたのは犯人ではなく、決して解いてはいけない謎で……。
異能の著者が贈る新感覚本格ミステリ開幕!
[著者略歴]
大滝瓶太(おおたき・びんた)
1986年生まれ兵庫県淡路市出身。「青は藍より藍より青」で第1回阿波しらさぎ文学賞を受賞。樋口恭介編『異常論文』(早川書房)に短編小説「ザムザの羽」で参加。SFマガジンをはじめとした文芸誌各紙に精力的に小説を発表しているほか、ユキミ・オガワ作品「町の果て」(バゴプラ)、「煙のように、光のように」(早稲田文学)など小説の翻訳も手掛ける。本書は初のミステリ―作品にして、単著デビュー作。
装幀・坂野公一(welle design)
装画・遠田志帆
出版情報
発行形態 | ソフトカバー |
ISBN | 9784408538341 |
本体価格 | ¥2,000 (JPY) |
ページ数 | 504 |
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NetGalley会員レビュー
最初の章ではコミカルに、鮮やかに黒歴史を暴露していく探偵に笑ってしまいました。
その後はミステリーと"文学"が手を取り合ったという気がしました。登場人物たちも生き生きしていて素晴らしく、気が早いですがシリーズ化してほしいなと思いました。
【黒歴史が暴かれる様は、私たちに笑いと冷や汗をもたらす!】
黒歴史探偵と隻碧眼の女子高生が、謎だけでなく人の黒歴史まで解き明かすコミカルミステリ。
幾度となく描かれる、黒歴史探偵がネットの海から黒歴史を掘り起こすさまは、人の墓を暴くような無粋さと痛快さがあり読んでいて楽しい。それだけで本作を読んで良かったと思えた。
また、黒歴史を前にして繰り広げられる明け透けなやり取りは、現代ネットライフの一面を明瞭に切り取っており、読者に共感や郷愁を呼び起こす。そういった点では、本作は現代特有の光景を描いた時代小説とも言えるかもしれない。
加えて、登場人物たちの内省や台詞が雄弁でありながら押しつけがましくなく、心地よく自由に思考を働かせてくれるものになっており、著者の筆力と作品の設計に感嘆させられた。
本作のありとあらゆる場面が、私たち自身の黒歴史を掘り起こす可能性を秘めている。
その謎を解いてはいけない、でもその謎を解かれるなら彼らに解かれたい。そう思わされる作品だった。